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令和3年7月8日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
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1.はじめに
2.県営ワクチン接種センターの稼働状況について
3.県内のワクチン接種率について
4.直近の感染状況について
5.変異株(L452R)の感染状況について
6.オードリー・タン台湾デジタル担当大臣とのオンライン対談について
7.来週の直滑降ストリームについて
それでは、定例記者会見を始めさせていただきます。
まずはじめに、先週3日の土曜日に、静岡県熱海市で発生した大規模な土石流により被災された皆さまに、心からお見舞い申し上げます。特に、お亡くなりになった7名(7月8日現在)の方々に、謹んで哀悼の意を表するとともに、安否不明の皆さまの生存が一刻も早く確認されることを切に願っています。
梅雨も後半になり、今週も日本海側を中心に、全国各地で大雨が続いています。県民の皆さまにおかれましても、災害発生の恐れがある場合には、最新の気象情報や市町村の避難情報を参考に「自らの命は自ら守る」という意識を持って、適切な行動を取っていただきたいと思います。
それでは会見に入らせていただきます。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。本日は、県営ワクチン接種センターの稼働状況、さらには、新型コロナウイルスの直近の感染状況について、ご報告したいと思います。
まず、県営のワクチン接種センターの稼働状況等についてですが、その前に1点お詫びをさせていただきます。
6月26日土曜日から7月1日の木曜日にかけて、モデルナ製ワクチンの接種対象年齢未満である17歳の方、計4人に対して誤って接種を行ってしまうという事案が両センターにおいて発生いたしました。
ご本人、ご家族をはじめ、県民の皆さま、関係の皆さまにご心配をおかけしたことを、知事として心からお詫び申し上げます。
なお、ご本人に確認したところ、特段の体調の変化はないとの報告をいただいております。ワクチン接種を進めるに際しては、安全を第一とし、今後このようなことがないよう、県として再発防止の徹底に努めてまいります。
それでは、県央ワクチン接種センターについてです。スライドをご覧ください。県央ワクチン接種センターの稼働状況です。
県央ワクチン接種センターについては、昨日の7月7日水曜日までの接種人数は累計で3万8,328人ということになりました。直近1週間の1日当たりの接種人数は約3,200人、稼働率は89.6%ということで、高い水準を維持しております。なお、群馬モデル(県央ワクチン接種センターを利用した職域接種)での接種人数の累計は2,586人です。
次のスライドをご覧ください。県央ワクチン接種センターの予約状況です。
スライドは、6月21日から7月15日までのLINEの予約状況について、年代別にまとめたものです。
40代、50代を中心に幅広い世代の方々にご予約をいただいておりますが、人口比を考慮しても、やや若い方の予約が少ないという印象があります。
県央ワクチン接種センターにおいては、県内在住で市町村が発行する接種券をお持ちであれば、年代・職業等関係なく、1週間先までの予約が随時可能となっています。ぜひ、若い方にも積極的に接種をしていただきたいと考えております。よろしくお願いします。
次のスライドをご覧ください。県央ワクチン接種センターの稼働予定です。
新しい情報なので、フリップを掲げさせていただきたいと思います。これが県央ワクチン接種センターの稼動予定ということになります。
センターの運営に関しては、これまで多くの医療機関、医療関係者にご協力をいただいてまいりました。この度、前橋赤十字病院、国立大学法人群馬大学から、さらなる医療人材の確保にご協力をいただけることとなりました。
具体的に言うと、日赤病院は来週の12日月曜日から、群馬大学には17日の土曜日から、それぞれ1ブースの運営を担っていただけることとなりました。
これで17日からは、6ブースすべてが稼動するということになります。そのうち2つのブースについては、原則として、医療人材を両者(前橋赤十字病院と群馬大学)それぞれで賄っていただける形となります。
今回の調整にあたっては、両者に相当のご苦労をいただいております。この場をお借りして、ご協力に対して、知事より心から感謝を申し上げたいと思います。
加えて、県央ワクチン接種センター職域接種プラン「群馬モデル」に関してもご報告したいと思います。群馬モデルに関するスライドをご覧ください。
職域接種プラン「群馬モデル」については、6月26日から群馬銀行の接種を行っておりますが、7月10日の土曜日から株式会社ヨコオ、そして7月17日土曜日からは国立大学法人群馬大学が、群馬モデルを活用して接種を開始いたします。株式会社ヨコオは約2千人、群馬大学は約4千人に接種を行う予定です。
なお、群馬モデルの申し込みは、本日までに計9件いただいております。申し込みの期限は、明日9日の金曜日までとなっておりますので、ぜひ多くの企業、団体の皆さまのご利用をお待ちしております。
続いて、東毛ワクチン接種センターに関してです。次のスライドをご覧ください。東毛ワクチン接種センターの稼働状況を示したものです。
東毛ワクチン接種センターに関しては、昨日までの接種人数が累計で、2万9,570人ということになりました。直近1週間の1日当たりの接種人数は約980人、稼働率は98.5%ということになっています。
県央センター同様、東毛センターも高い稼働率を維持しております。非常に順調に稼動していると言っていいと思います。
なお、東毛ワクチン接種センターに関しては、先週もお伝えをいたしましたが、来週13日の火曜日から、一般の方々への接種を開始いたします。
予約は県公式LINEアカウント「群馬県デジタル窓口」から受け付けておりますので、多くの皆さまのご利用をお願いいたします。
続いて、県内のワクチン接種率に関しても報告したいと思います。まず、高齢者の接種率のスライドをご覧ください。
本県の65歳以上の高齢者のうち、1回目の接種が終わった方の割合は、昨日7月7日の時点で76.42%ということになりました。全国平均の71.49%を上回り、全国順位は11位。先般の8位から少し後退してしまいましたが、関東では依然として一番高い接種率ということになっています。
2回目の接種が終わった方は39.97%です。全国平均の40.40%を下回っておりまして、全国でいうと30位ですが、関東では東京に次ぐ2位となっています。これは自然にどんどん伸びてくる、1回目が増えれば伸びてくるので、あまり心配していません。
続いて、県全体の接種率についてご報告いたします。次のスライドをご覧ください。県全体のワクチン接種率です。
昨日時点で、県民全体に占める1回目の接種率は30.34%、ようやく3割までまいりました。これは全国平均の27.17%を上回っておりますが、全国順位でいうと真ん中ぐらいの24位です。この数字でもですね、関東では群馬県が一番高い接種率ということになっています。
ここまで接種率が着実に伸びているのは、県内35市町村はじめ、多くの関係の皆さまにご協力をいただいているからに他なりません。知事として、接種にご尽力いただいているすべての皆さまに、心からの敬意と感謝の意を表させていただきたいと思います。
他方で、先週ご質問いただきましたけれども、国からのファイザー製ワクチンの供給量が減少しているということで、県内でも接種予約の一時停止とか縮小を余儀なくされている市町村が出ています。
この問題に関しては、今週の月曜日に河野大臣にお目にかかって、ワクチンの安定供給について、私から直接、改めてお願いをしてまいりました。
大臣からは、「事情は理解したけれども、これまでの配分実績を鑑みると、県内での在庫も一定量あるのではないか」という話があって、「現状を十分に把握したいのでぜひ協力いただきたい」と言われました。
大臣の指摘する在庫の問題に関しては、すでにワクチン接種推進局が中心となって県内の状況調査を進めております。正確な情報を早期に把握し、必要な対策を講じてまいりたいと考えています。
なお、県営のワクチン接種センターで使用するモデルナ製のワクチンに関しては、全国に先駆けて大規模接種センターを立ち上げましたので、過去の会見でも何度か申し上げておりますが、9月末までの必要量はしっかりと確保できております。
今後も市町村と連携の上、県営のワクチン接種センターを最大限に活用しながら、1日も早く、希望するすべての方々の接種を完了できるように、オール群馬で取り組んでまいりたいと思います。
続いて、直近の感染状況についてもご報告いたします。スライドをご覧ください。新規感染者数の推移です。
直近1週間の新規感染者数は、本日の新規感染者数6人を含め、29人ということになりました。依然として低い水準ではありますが、先々週は19人、先週は24人と、少しずつですけれども増加しています。この点は注意が必要だと考えています。
次のスライドをご覧ください。客観的な数値による感染状況についても報告したいと思います。
赤枠で囲んだ部分、こちらは昨日までの1週間における各項目の最新の数字となります。
(1)の「1日当たりの新規感染者数」は3.4人ということで、先週の3.3人からほぼ横ばいということになります。
(2)の「経路不明の感染者」ですが、54.2%ということで若干増加していますけども、新規感染者数自体が少ないので、まだ市中感染が広がるような状況にはないととらえています。
(3)の「検査の陽性率」。これは0.8%ということで、先週とほとんど変わっておりません。
続いて、新規感染者の状況についてもご報告をいたします。スライドをご覧ください。年代別にまとめたものです。
20代から50代の方々が9割近くを占めている一方、60代は4%ということで、かなり少ない。つまり、1人しかおりませんでした。
まだ断定はできませんが、本県の高齢者ワクチン接種1回目、これが進んでいる効果も一部あるのではないかというふうに期待しています。
なお、何度も申し上げてますが、ワクチンは1回接種しただけでは十分な免疫はできません。県民の皆さまには、2回目もぜひ接種していただきますようにお願い申し上げたいと思います。
次のスライドをご覧ください。推定感染経路別の新規感染者をまとめたスライドです。
感染経路不明の方が5割を超えております。これは、先ほど申し上げたとおり、現段階ではあまり心配しておりませんが、この24名の方のうち、半数の12名がですね、東京、埼玉といった県外との往来歴がありました。ここは十分に気をつけなければいけないと思っています。
先週と同様、県外からウイルスが持ち込まれて家庭内などに広がっていると、こういうケースが比較的多く見られると思います。
次のスライドをご覧ください。医療提供体制の客観的な数値です。これも赤枠で囲んだ部分、いつも指摘しておりますけれども、ここをご覧ください。
上の2段にあるとおり、現在、人工呼吸器を使用してる人は3人、そのうちECMO、人工肺装置を使用している方が1人ということになっております。
また、この1週間で新たに2名の方々が亡くなられました。慎んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆さまにお悔やみを申し上げたいと思います。
スライドの中段も見ていただきたいと思います。これも非常に大事ですが病床稼働率です。
5.4%ということで、先週の7.4%からさらに減少したということです。第2波から第3波にかけての底が6%だったので、それに比べると、それ以下になったということが言えると思います。
数字上だけで見れば、警戒度1の水準を維持していると言えると思います。
スライドの一番下、「宿泊療養者数」も相当少なくなってきまして、先週とほとんど変わりませんが、10人ということになりました。
続いて、保健所ごとの感染者数についてもご説明したいと思います。
次のスライドをご覧ください。直近1週間の人口1万人当たりの保健所ごとの新規感染者数ということになります。
一部の地域で増加が見られますが、全体としては落ち着いた状況になっていると言えると思います。
続けて、県内の変異株の状況についてもご報告したいと思います。次のスライドは変異株の感染状況です。
左側の棒グラフ。L452R変異株のスクリーニング検査の陽性率を週ごとにまとめました。
「L452R」という変異が入ったウイルスは3種類ありますが、本県のゲノム解析においてはデルタ株のみが確認されています。
この会見でも何度か皆さんにご説明させていただいておりますが、このデルタ株は、従来のウイルスよりも感染力が2倍近く高いと言われています。
このデルタ株が県内で初めて確認されたのは、5月下旬でした。その後、6月中旬には陽性率が5割近くまで上がりましたが、現在は、その割合が下がってきています。
ただし、これは新規感染者数自体の減少によって一時的に低くなっているという見方もあり得ると思います。
また、右側のグラフのとおり、県内すべての地域でデルタ株が確認されておりますので、引き続き注意、警戒が必要だというふうに考えています。
次のスライドをご覧ください。変異株の年代・推定感染経路をまとめたものです。
年代別で見ると、20代から30代で6割を占めており、推定感染経路を見ると、多様な経路で感染しているということが分かると思います。
現状では、変異株も含めて、県全体の新規感染者を抑え込むことができている状態と言えると思います。ただし、今後、夏休みとか4連休で県外との往来が活発になると、こういった変異株がさらに県内に入ってきて、ここから大規模なリバウンドに繋がる可能性もあると。この点は、知事としても危惧しております。
専門家の方々も、今後はこの変異株による感染が主流になっていくと予測しています。
県としては今後も、感染者周辺の検査を積極的に実施してまいりたいと思います。
県民の皆さまには、感染が拡大している地域への外出はもちろんのこと、他県に住むご家族の帰省も、これも感染リスクを高めますので、この点はくれぐれもご注意をいただきたいと思います。
続いて、オードリー・タン台湾デジタル担当大臣とのオンライン対談について、お知らせさせてください。オードリー・タン大臣との対談に関するスライドです。
先週の会見でもお伝えいたしましたが、この後、18時から、台湾のオードリー・タン デジタル担当大臣とのオンライン対談を実施いたします。
対談のテーマは「デジタルが創り出す未来」です。県庁32階の官民共創スペースNETSUGENからライブ配信を行いますので、ぜひ多くの方々にご覧いただきたいと思います。
最後に、来週の直滑降ストリームについてのお知らせです。スライドをご覧ください。
来週のゲストは、本県の富岡市に工場を有する株式会社IHIエアロスペースの代表取締役社長 並木文春さんをお招きしたいと思っています。並木さんからは、ロケットの総合メーカーとして、日本の航空宇宙産業の現状、それから今後の動向などについてお話を伺いたいと考えています。
また、番組の後半はですね、前回に引き続き、「一太の知らない県庁職員の世界」をお送りしたいと思います。今回も意外な特技を持った県庁職員が登場する予定です。
放送は、7月15日木曜日の19時から1時間程度ということになります。群馬県動画・放送スタジオtsulunosからライブ配信を行います。こちらもぜひご覧をいただきたいと思います。
私からは以上です。皆さんから何かご質問があればお受けしたいと思います。
(記者)
河野大臣に、ワクチンの安定供給についてお話されたと思うのですが、その関連で何点か質問したいと思います。
ファイザー製のワクチンですが、実際、県が現在希望している量に対して、例えば、どの位の量が今月供給される見通しになっているのかなど、分かれば教えてもらえますでしょうか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
ワクチン推進局長です。
今回ですね、第10クールの配分が決まりました。
その前の第8クールまでは、200箱以上の配布がありましたが、それに対して約6割という形になっております。
市町村さんからは、ご希望がいろいろ出ておりますけれども、希望率から言うと、だいたい3割、4割という形の納入になっております。
(記者)
10クールというのは、今月の分ということですか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
第10クールはですね、7月19日から8月1日までの配布分でございます。
(記者)
ワクチンの在庫についてなんですが、(希望量の)3、4割だとかなり不足すると思うんですけれども、これを補うぐらいの在庫があると考えているのでしょうか。この在庫は、今集計中だと思うんですけれども、どれぐらいあるというふうにお考えなんでしょうか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
今お話いただきました在庫につきましては、国の方からも、すでに配布した分に対しまして、接種記録システムに登録されている分が、約半分程度だと(聞いています)。残りの約半数が、まだ実施記録として計上されておらず、この部分にかなりの在庫があるんではないかという話を受けております。
私どもの方も、各市町村さんの方に詳細な調査をしておりまして、残りの約半数の部分がどういう形であるのか、接種記録システムに未入力の部分がどのくらいあるのか。あるいは市町村が持っている在庫、医療機関の持っている在庫、これがどのくらいあるのかというところを、今詳細に調査しております。
それをもって、今後、接種計画が、今ある在庫でどの程度まで活用できるのかというところもあわせて調査しているところでございます。
(知事)
河野大臣にお目にかかって、冒頭ですね、市町村が求めているファイザー製ワクチンの安定供給をお願いしました。
私の方からは、市町村長の立場からすると、まず1つは政府の方からしっかり(ワクチン接種を)加速してくれと言われて、一生懸命頑張っていただいたと。群馬県の場合は、知事から11月末までに終わらせたいという目標も発信したわけですけれども、そういうことも踏まえて、すごく頑張っていただいたと。ここに来て、いろいろ理由はあるんですけれども、ワクチンの量が減少するということについて、やはり市町村長が不安に思うのは当然だと思うと。これはいろいろ、難しい問題があるかもしれないけれども、ぜひ対処して欲しいということはですね、しっかり申し上げました。
河野大臣は、真剣に耳を傾けていただきました。
大臣がおっしゃっていたのは、状況は、もちろん分かっていただいたと思うんですけれども、新型コロナワクチン接種推進局長が言ったように「やはり在庫がもう少しあるはずだ」と。
接種記録との差がいくらあっても、50%(しか使われていない)ってありえないじゃないですか。群馬県の場合、供給した分の半分しか使われてないってことは、接種記録のミスはあるかもしれませんけれども、それは、普通考えられない乖離なんでね。
使われていないワクチンがどこにあるのか、まずしっかり我々として確認して、その上で各市町村の状況も掴んだ上で、県としてできる対応をしようということなので、今、市町村長、それぞれ本当に全力で頑張っていただいているところで申し訳ないんですけれども、とても大事なことなので、我々としてですね、この在庫を調べていただくようにお願いもしております。在庫をまず確認することは、ものすごく大事なことだと思いますので、ここからしっかり始めていきたいと思います。
(記者)
今、知事がおっしゃったように、在庫を調査してからじゃないと、配分等も決められない、市町村も計画が立てにくいと思うんですけれども、在庫調査はいつぐらいまでに行うとか、期限を決めているんでしょうか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
在庫調査につきましては、第11クール、8月2日からの使用量の要望も出さなければいけませんので、今週中には、しっかりと調査して、分析したいというふうに思っております。
(記者)
関連してなんですけれども、県内の自治体では接種予約の停止だったり、縮小している自治体も出てきていると思うんですが、今県の方で、こういう縮小だったり、予約停止をやっている自治体数をまとめていれば教えてもらえますでしょうか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
私どもの方で、今、その調査とあわせて接種計画を詳細に聞いているところなので、正確なところではございませんけれども、新規(予約)を停止、あるいは縮小としたのが、承知している範囲で5、6自治体はすでにあると。
ただ、全体の縮小というのは、おそらく第9クールから、ワクチン量が6割程度に全体で減っておりますので、少なからず縮小はですね、どの自治体さんも計画をされてるんじゃないかなと思っております。
ただし、ワクチン量からいきますと、高齢者接種分は、どの自治体も確保されてると承知しておりますので、7月分の高齢者接種2回目につきましては、予定どおり、ほぼ進められるかなと考えております。
(知事)
今の件については、先ほども申し上げましたが、35の市町村長、群馬県、それぞれ事情が違う中でですね、それぞれの首長が、本当に知恵を絞って懸命に接種してこられたわけですよね。
こういう予想もしない状況に今ぶつかって、大変ご心配、ご苦労しているということなので、この点は各市町村長ともよく話してるだけに、皆さまの気持ちはよく分かるんですね。
だから、そこは非常に苦しいところもあるんですけれども、いずれにせよ、さっき申したように、ちゃんとまず在庫を確認して、実際どのくらいの量がきているのかをしっかりと確認した上で、大久保局長が言ったように、各市町村はやはり何らかの縮小をせざるを得ないことなので、この中で、2つの県営ワクチン接種センターは、十分な量のモデルナ製ワクチンを確保していますから、そこら辺をうまくタイアップしながら、市町村の接種が遅れないように、少しでも加速できるように、ワクチン供給量が減ったことによって、もしオペレーションが少し下がるのであれば、知恵を使って、上手に県営センターを使っていただいて、少しでも埋め合わせができるように、そういう知恵をよく市町村とご相談しながら考えていきたいと思います。
(記者)
改めて7月末の高齢者の接種完了と、11月末までの全県民の接種完了という、この予定については変更はないということでよろしいですか
(知事)
高齢者を7月末までに終わらせることは、35市町村のご努力に委ねるしかないと思うんですけれども、今、大久保局長の方から申したように、ワクチン供給量が減少するという問題があっても、今の流れだと、おそらく7月末までには、何とか完了していただけるんじゃないかと思います。
今日も接種率のことを言いましたが、8位から下がって10位前後になったと思うんですけれども、先般まで8位でした。これは、35市町村に本当に頑張っていただいているからなんです。首都圏とか関東では1位なので。
だから、ここは引き続き、少しいろいろ難しい状況になってますけれども、35市町村にも頑張っていただいて、我々もできるサポートをしながら、7月末までには終わらせていただきたいと思いますし、たぶんこれはできるんじゃないかなと思っています。
11月末までの接種完了というのは目標として掲げたので、これは変えないでやっていきたいと思います。そのためにも、2つの県営ワクチン接種センターは稼働率が良いんですけれども、ここをさらに、有効に活用できるようにしながら、11月末までの接種完了を目指してやりたいと思うし、なかなか難しいかもしれませんが、少しでも前倒しできるのであれば、それを目指して頑張っていきたいと思います。
(記者)
政府は、東京への緊急事態宣言を再び発令するようですが、それについての受止めと、県内の警戒度の見直しは来週だと思うんですけれども、先ほど、夏休み中のリバウンドの懸念にも言及されてましたが、そこへの影響等についてお考えをお聞かせください。
(知事)
まず、東京の緊急事態宣言は、これはもう、そういう方針が固まったみたいな報道がされているので、それが事実だとすれば、東京に4回目の緊急事態宣言がかかるということで、これは大変残念だと思います。これは専門家の皆さまの分析を踏まえて、政府が判断することなので、これは、しっかり受け止めなければいけないと思いますし、今の東京の感染状況は、リバウンドが非常に濃厚になってるので、やむを得ないのかなと思っています。
ただ、群馬県としては何度も言ってるとおり、首都圏という非常に難しい位置にある中で、首都圏ではダントツに低い数値を維持してるんですけれども、専門家の方も言ってましたけれども、東京が増えてくると、染み出してくるってことになってきて、そうなってくると、首都圏、特に神奈川とか千葉とか埼玉など、また増え始めているので、そういう状況になると、なかなか群馬県も厳しい状況になるので、とにかく東京については、都知事にも頑張っていただいて、何とか抑えていただきたいなと思っています。
特に、緊急事態宣言になると思いますので、東京の動向には十分注意を払いながら、様々な我々の対策、いわゆる経済刺激策も含めて、こういうものを決めていきたいと思います。
警戒度については、常に総合的な判断なので、ここからの状況もよく見極めながら、考えていくということになると思います。
(記者)
先ほども言及がありましたが、高齢者を中心に、ワクチン接種率が非常に向上してきたということですけれども、断定はできないと言いつつも、その効果がある程度あるのではないかということも少しお話がありました。
この点についてちょっとお伺いしたいのですが。
(知事)
まず、群馬県の65歳以上の高齢者の方々に対するワクチン接種率は75、6%まで達していて、全体でいうと、11位なんですけれども、首都圏では1番高いってことですよね。
武藤健康福祉部長から細かく言ってもらえればと思うんですけれども、感染者の人数は平均でいうと、おそらく直近1週間で3.4人とか3.5人ぐらいになっているのですが、全体の数がもちろん少なくなっていることもありますが、ここのところですね、60代以上の方の感染が減っているんです。
先ほど言ったように、人数としても減っているので、いろいろ原因はあると思うんですけれども、やはりこのワクチン接種が、ある程度効いているのではないかなという感触を持っています。
ただ、ブログで少し触れたんですけども、第1回目のワクチン接種が進んでいる県は、(感染者が)比較的少ないんじゃないかというようなことも自分なりの感触として書きました。例えば山形県(の感染者)が、一昨日か昨日は0人になった。山形県の接種率って結構高くて4位ぐらいなんですね。でも全体をならしてみると、NHKのデータとかそういうのも見比べたり、いろいろグラフをチェックしたんですけれども、まだ明確に、接種率が高いということが、感染者の減少に繋がっているとまでは、どうも言えない雰囲気なんです。
だからそこをもって断定はできないかなと思いますけれども、私の感触では、1回目とはいえ、高齢者の方々の接種率が7割5分まで来ているっていうことはですね、60代の方が相当減ってますから、これは関係あるんじゃないかなと思ってますが、いかがでしょうか武藤健康福祉部長。
(健康福祉部長)
基本的に知事が言った感覚と、私もほとんど同じような感覚です。
ただ、やはり感染者数の最近の絶対数がかなり少ないものですから、統計的に果たして有意なものと言えるかどうかというのはありますので、ちょっとその辺がなかなか難しいかなというところがあります。
やはり全国の状況とかも、よく専門家に分析していただかなければ、なかなか難しいのかなと思っています。
ただ、それを補強するものといたしましては、高齢者の方も群馬県の場合は、非常に感染されている方が少ないということもございますが、その前に先行接種されました医療従事者の関係の方につきまして、このところ、(感染者が)ほとんど出ておりませんので、そういったことからも、本県におきましては、このワクチンの効果が出ているのではないかなと期待しているところであります。
(記者)
「このところほとんど出ていないに」ついて、「このところ」とは、いつのことを指しておられますか。
(健康福祉部長)
最近、一月ぐらいはほとんど出ていないと記憶しています。
(知事)
先ほど、NHKが毎日発表している、全都道府県の、直近1週間の10万人当たりの人口比の感染者数を見てきたんですけれど、群馬県は37位なんです。
私の感覚として、やはり接種率が進んでいる都道府県は順位が低いっていう感覚があったので、(NHKの発表を)見たんですけれども、確かに群馬県よりも感染者が少ない県は、接種率は群馬県よりも高いなと思う反面、群馬県よりも接種率が高い県でも、群馬県よりも感染者数が多かったりしているので、今の接種率と感染者数の相関関係は、まだ明確になってないので、もう少し(ワクチン接種が)進んでくると、明確になってくるのではないかなと思っています。現時点では、今日も図を見比べてみたんですけれども、そんな感覚ですね。
(記者)
4日にですね、東京都議選が行われまして、自公にとっては、やや厳しい結果だったと言われています。
都議選の受け止めと、それから秋の衆院選に対して、どのような影響があるとお考えなのか、お聞きしたいと思います。
(知事)
自民党の県連会長だったら言いたいこといっぱいあるんですけれども、知事なので、少し気をつけてコメントしなきゃいけないと思います。
都議選については、永田町あたりからいろいろ情報も伺ってたんですけれども、自公が非常に有利だと、特に自民党は伸びるって言われている中で、伸び悩んだというふうに報道されてたんですけれども、もちろん、いろいろな調査をやって、自民党がすごく良かったんですけれども、それほど大きく離れてなかったんですね。約3ポイントの差だったから。だからそんなに簡単ではないなと、そんなに予想どおりにはいかないんじゃないかという感触もあったので、ちょっと驚きましたけれども、考えてみたら、そんなに大きな差じゃなかったのかなということを後で思い返してみると感じました。
やはり有権者はよく見ていると思うんですね。政治とお金の問題、不祥事、こういうものに対しては、有権者は厳しい目を持っているんだと思うんですよね。
一連の政治とお金の問題で、いろいろと処分が出たり、辞任されたりした人たちがいたんですけれども、こういったことは、実はすごく効いていると思っています。
こういう流れを軽んじない。しっかりと受け止めて、群馬県でも、政治も行政も、きちんとしていかないとですね、やはり有権者の方々からしっぺ返しをくうなという感想を持ちました。
衆議院選挙のことはコメントを控えさせていただければと思います。
(記者)
確認ですけれども、政治と金というのは、菅原元衆議院議員とか、河井元大臣のことをおっしゃってるのでしょうか。
(知事)
いろいろな形で(不祥事が)続きましたよね、コロナ禍でのいろいろな行動で責任を取るとか、特に政治とお金の問題で言うと、河井元大臣の問題とか、いろいろ続いたということで、こういうことを本当に真剣に受けとめて、二度と起こらないようにするとか、そのような姿勢をしっかり有権者に示していかないと、厳しい結果になるんだなというふうに思いました。
ですから、政治家としては、そのことを強く感じましたし、群馬県全体、特に政治・行政に関わっている人達は、しっかり襟を正していかなければいけないということを今回の選挙の状況を見ながら感じました。
(記者)
冒頭発言でもおっしゃられていましたが、熱海で大規模な土石流が発生したということで、熱海での土石流の一因が盛り土ということで、危険と思われる盛り土の県内における箇所数ですとか、県として、そのような盛り土にどのように対応されているのか、もしあれば教えてください。
(知事)
実際に調査を始める方針ですが、正確に県土整備部の方から説明していただけますか。
(建築課長)
県土整備部建築課長の川端と申します。
県土整備部におきまして、建築課と砂防課の職員でチームを組みまして、昨日7日から大規模盛土造成地、大規模盛土造成地というのは、盛土面積が3千平米以上などを言いますが、このうち、土砂災害警戒区域に関連する箇所の緊急点検を実施しております。
大規模盛土造成地につきましては、県内132カ所ございます。そのうち、土砂災害警戒区域に関連する箇所が24カ所ございまして、緊急点検を実施してます。
具体的な点検方法につきましては、職員が現地に行きまして、盛り土の、のり面から湧水がないこと、宅地擁壁に変化がないことなど、造成地における災害発生の兆候の有無について点検を行っています。
あわせて、造成地に変化があった場合には、それが土砂災害を誘発する要因となるか否かについても点検を行っています。
(記者)
対象箇所に対する点検について、危険性、危険度は、どこかのタイミングで公表されたりするのでしょうか。
(建築課長)
緊急点検は来週の前半ぐらいまでにかけて実施しますが、変化がないかどうか、それから砂防課の職員も一緒に行ってますので、砂防の観点から見て、異常がないか見てますので、直ちに何か対策を要する事項があるか否かという観点で、結果の方は取りまとめて、またご報告したいと思ってます。
(記者)
知事に伺いたいんですけれど、土砂災害は想定していないような時に急に起こる中で、県民に対して、どのような意識を持って対策すればいいかなど、呼びかけのコメントがあればよろしくお願いします。
(知事)
先ほど説明したとおり、群馬県として今回の災害を受けて、必要な調査をやってますので、それをまずしっかりやることが大事だと思っています。
そこで実態を把握して、それに基づいて注意を呼びかけたいと思っています。
群馬県でですね、記者さんもご存知だと思うんですけれども、この間の台風19号の時に大雨が降って、土砂崩れが起こりました。私も現場に行きましたが、4人亡くなられたんですね。普通だったら、土砂崩れが起こらないようなところで、起きたと。確か国交省からテックチーム(TEC-FORCE)を派遣していただいて、土壌も調べてもらったんですけれども、やっぱり自然災害が激甚化していて、今まで想定していた以上の雨が降るということもあるので、そういうところも踏まえてですね、今回よく県で調査して、その調査結果を踏まえて、必要があれば、県民の皆さんに注意を呼びかけたいと思っています。
よろしいでしょうか。
それでは、最後に知事の方から県民の皆さまに、改めてお願いを申し上げたいと思います。
今日の記者会見でも申し上げたとおり、先週もそうでしたが、群馬県の新型コロナ感染症をめぐる状況は落ち着いております。現時点では、リバウンドの兆候はないと言ってもいいと思うんですけれども、今日ちょっとご説明したようにですね、今日は(新規感染者が)6名なんですけれども、わずかではありますが、先々週、先週、今週とですね、増え始めております。
それから、先ほど申し上げたとおり、東京がですね、リバウンドの流れが非常に濃厚になってきていて、4回目の緊急事態宣言が適用されるということになりましたので、この東京の情勢というものは、群馬県に大きな影響を与えますから、我々としては、ここら辺もよく情報を把握して、東京の情勢も見極めながらですね、対応していく必要があると思っております。
どこかでやはり、経済対策みたいなものも打っていかなければいけないタイミングがあると思うのですが、これもですね、やはり東京の情勢をよく見極めた上でやっていきたいと思っていまして、その点はぜひ県民の皆さまにも、ご理解いただきたいと思います。
何度も申し上げますが、今日は(新規感染者が)6名ではありますけれども、全体として言うとですね、病床稼働率も5.4%まで下がってまいりましたし、数値は相当好転しておりますので、これはすべて県民の皆さまに、この新型コロナ対策に対するご理解をいただき、さらには感染防止対策の徹底にご協力いただいてるおかげだと思いますので、この点、知事として改めて、感謝申し上げると同時に、ここからが非常にまた重要な局面になってきます。
ここで、どれだけ長くリバウンドを防ぐかということが、極めて重要なポイントになるということは何度も申し上げてまいりましたし、今の落ち着いてる間に、できるだけ多くの県民の皆さんにワクチン接種していただく、2回の接種を完了していただくことがとても大事だと思っています。
今日、皆さんからご質問にもあったとおり、市町村へのファイザー製ワクチンの供給が減少するということもあってですね、少し予約状況を見直したり、オペレーションを縮小したりする市町村も出てきておりますが、2つの県営センターにおいては、モデルナ製ワクチンをしっかりと確保しておりますので、こういうものを活用しながら、市町村とうまく連携しながら、県民全体の接種率をさらに加速させていけるように頑張っていきたいと思います。
警戒度も2まで下がりました。不要不急の外出自粛もかけておりませんし、いわゆる経済に対する制限はどんどんなくなってきてますけれども、ぜひ皆さん、ここで油断することなく、基本的な感染対策について、引き続きご協力をいただきますようにお願い申し上げまして、今日の会見はこれで終わりたいと思います。
(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。