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第4回定例記者会見要旨(4月22日)

更新日:2021年4月22日 印刷ページ表示
  • 日時 令和3年4月22日(木曜日)午後5時03分~6時15分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等 18人
  • 記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和3年4月22日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料(PDFファイル:991KB)
 ※会見時に掲載したものから一部内容を修正しております。

 質疑応答はこちらをクリック

知事冒頭発言

発表項目

1.はじめに
2.直近の感染状況について
3.新型コロナに対する新たな3つの対策について
4.Ask!知事・直滑降ストリームについて

1.はじめに

 それでは、定例の会見を始めさせていただきたいと思います。
 まずですね、昨日、新型コロナ感染症関係部局会議を行って、その結果によってはですね、臨時の記者会見をやらせていただこうと思っていたのですが、会議でいろいろ議論した結果、まだ少し課題もあるということで、明日もう1回議論してから方針を出そうと、こういうことになったものですから、急遽、昨日の夕方の臨時会見はキャンセルをさせていただきました。事前に記者の皆さんにお伝えしておかないと、ちょっと(会議の)直後(にすぐに記者会見を開催する)というのも申し訳ないと思って(事前に連絡させていただきました)。そんな流れがあったものですから、皆さんにはご迷惑をかけたと思いますが、その点はぜひ、ご理解いただきたいというふうに思います。
 今日、新型コロナ感染症に関する関係部局会議をやりまして、昨日の議論の続きをやってですね、全体の流れが決まりましたので、まとめて報告をさせていただければというふうに思っています。
 それから、今日のお昼過ぎでしょうか、みどり市で山火事が発生したという報告を受けました。
 少し前にですね、みどり市の須藤市長さんの方からもご連絡をいただいて、緊急対策本部会議というものをやったと、避難所を設けてるようなお話もありましたが、須藤市長から県に依頼があってですね、自衛隊への派遣要請は知事の名前でやらせていただきました。
 すでに自衛隊も現地に駆け付けていただいていると伺っております。今、消防隊とですね、自衛隊ヘリ、それから県警のヘリも上空を視察してると思いますが、そういう形で消火活動に取り組んでいるところです。
 まだ延焼が続いてるというふうに伺っております。風が結構強いというのと湿度がかなり低いということなので、なかなか延焼が広がりやすい状態ではないかというような話も伺っておりますが、引き続き、しっかり県としても連携をしてですね、一刻も早く鎮火できるように最大限の努力を続けてまいりたいと思います。
 順次、またこの件についていろんな展開があればですね、記者会見等々で発信させていただこうというふうに考えております。
 それでは、今日の記者会見に移りたいと思います。
 新型コロナに関して、全国的な感染の急拡大というものが続いております。報道によると政府は感染が拡大している東京都、大阪府、京都府、それから兵庫県に対して3度目の緊急事態宣言を発令する方針を固めていると、明日にも正式決定する見込みというふうになっています。
 こうした全国的な感染の急拡大に関して言うと、尾身(新型コロナウイルス感染症対策分科会)会長の言葉を借りるまでもなく、まさに第4波が到来していると、こんなふうに我々としては分析をしているところです。
 本県の感染状況については、後程、詳しくご説明させていただきたいと思いますが、今すぐ警戒度を上げるという段階には至ってないと考えています。
 しかしながら、私はこの会見で何度も皆さんにお示しをした、地域経済を回していくための2つの指標、これについてはですね、2つの基準を上回っているという状況になりました。
 さらには、昨今の変異株の広がりなど、総合的に判断すると、感染拡大を早期に食い止めるために、第4波が迫りつつある、このタイミングで、先手先手の対策を講じる必要があるというふうに考えています。
 このため、本日は、新型コロナ対策、新たな対策について、3つの発表をさせていただきたいと思います。

2.直近の感染状況について

 それでは対策発表の前に、直近の感染状況からご説明をさせていただきたいと思います。
 スライドをご覧ください。
 新規感染者数の推移をまとめたスライドです。
 直近1週間の新規感染者数は、本日の新規感染者36名を入れて、206名ということになりました。
 先々週が160人、先週が205名と、徐々に感染者数が増加しているため、注意が必要だと考えています。
 また、この1週間の内に、新たに39件の変異株による感染が確認されました。結果、累計は66件ということになっています。県内でも徐々にこの変異株が広がりを見せてきているということです。
 変異株については、感染力が強いとか、若年層であっても重症化しやすいと、こういった見方もありますので、さらなる警戒が必要だというふうにとらえております。
 次のスライドをご覧ください。
 感染状況の客観的な数値をまとめたものです。
 赤枠で囲んだ部分をご覧いただきたいと思います。
 こちらは、昨日までの1週間における各項目の最新の数字です。
 (1)の1日当たりの新規感染者数については、28.7人ということで、先週の29.9人とほぼ横ばいということになりました。
 経済活動を回していく上での目安の1つとしている、1日当たりの新規感染者20人未満を、ここ3週間、上回っている状況が続いております。
 (2)の経路不明の感染症については、46.8%ということで、増加傾向にあります。経路不明者の増加は、これはですね市中感染のリスクの増加に繋がるものであり、この点も非常に憂慮しています。
 (3)の検査の陽性率ですが、4.5%ということで、先週の5.1%からここは横ばいという状態です。
 続いて、新規感染者の状況についてご報告をしたいと思います。
 次のスライドをご覧ください。
 年代別にまとめた新規感染症の状況です。
 20代から30代の若年層に加えて、40代から50代の働き盛りの年代も増えてきているということがわかると思います。
 次のスライドをご覧ください。
 推定感染経路別にまとめたものです。
 先ほど申し上げましたが、感染経路不明の割合が増加していることがわかると思います。どこかで感染して、それを家族に感染させていくという流れになっていることがわかります。
 感染経路不明の方々の行動歴を分析すると、会食をはじめ、県外での買い物や旅行、出張、友人との付き合い、ゴルフなどの趣味の集まり等、多様な行動が見られます。
 感染予防を怠ればどこで感染してもおかしくない状況だといえると思います。
 次のスライドをご覧ください。
 医療提供体制の客観的な数字です。
 こちらも赤枠で囲んだ部分をご覧いただきたいと思います。
 上の2段にありますとおり、現在人工呼吸器を使用してる方は4名、うちECMO、人工肺装置を使用してる人が1名いらっしゃいます。
 この1週間で亡くなられた方はいらっしゃいません。
 スライド中段を見ていただきたいと思いますが、これも大事な指標だと毎回申し上げておりますが、病床の稼働率がですね、30.3%ということで、先週の21.1%から増加していることがわかります。
 地域経済を回していくという上でのもう一つの目安である、この病床の稼働率20%台以下、これはずっと維持してきたのですが、残念ながら、最新のデータでは基準を超えているということです。
 一番下、宿泊療養者数をご覧いただきたいと思いますが、122名ということになっています。
 続いて、保健所ごとの感染者数についてもご説明をしたいと思います。
 保健所別の感染状況をまとめたスライドです。
 スライドは、毎回申し上げていますが、直近1週間の人口10万人当たりの保健所ごとの新規感染者数を示しています。
 太田保健所管内が引き続き高い数値を示しています。また、東部地域に限らず、高崎市の保健所をはじめ、多くの地域で感染が広がっていることが見て取れます。基準となる2人は超えておりませんが、注視が必要だと思います。
 以上が直近の感染状況等になります。
 冒頭申し上げましたとおり、数値を冷静に見ると、病床の稼働率は警戒度2の水準にあって、今すぐに警戒度を引き上げるような段階にはないと考えています。
 ただ、地域経済、県内経済を回していくための目安である2つの指標、1日当たりの新規感染者数20人未満と、新型コロナ向け病床の稼働率20%台以下、この両方が基準を超えてしまいました。
 加えて、感染経路不明割合の増加、それから変異株の県内での広がり、さらには近隣都県で感染が急拡大していると、こういうことを総合的に判断し、いわゆる第4波が迫りつつあるこのタイミングで、今回新たな対策を3つ実施することといたしました。

3.新型コロナに対する新たな3つの対策について

 スライドをご覧ください。
 これが3つの対策になります。
 対策は、愛郷ぐんまプロジェクトを当面中止すること、ゴールデンウィークに向けた県民の方々への呼びかけ、それから検査の拡充、この3つです。
 詳細について、これから順次説明をさせていただきたいと思います。
 まず1点目、愛郷ぐんまプロジェクトについてです。
 来週29日の木曜から、愛郷ぐんまプロジェクト第2弾を当面の間、中止することといたします。
 このプロジェクトについては、県議会の皆さまからも多大なご協力をいただきながら、先月の3月26日の金曜日から、「泊まって!応援キャンペーン」を実施してまいりましたし、また、先週の17日の土曜日からは、新たに加わった「日帰りキャンペーン」の事業も開始をさせていただいています。
 現在、同様のキャンペーンは他県で言うとですね、岩手県、秋田県、山形県、山梨県で行われていますが、いずれも4月中旬からの事業開始ということになっています。
 本県では、3月下旬から全国に先駆けて、事業を実施してまいりました。首都圏で実施してるのは、群馬県だけです。「泊まって!応援キャンペーン」に関しては、事業の経済効果を高めるために、すでに県内の15市町村が、県のキャンペーンに合わせて、地域クーポンの発行など、独自の地域振興策を打ち出していただいています。
 第1弾に比べると、裾野の広い取り組みになっていました。
 スタートから4月8日木曜日までの2週間の利用実績についても、昨日の時点で、第1弾の約1.3倍、約4万4千人泊になっております。非常に好調な滑り出しとなっていたところです。
 現時点において、愛郷ぐんまプロジェクトによって感染が広がったという事実の報告はありません。
 しかしながら、先ほどから申し上げているとおり、地域経済を回していくための2つの基準を超えていること、そして、群馬県が非常に影響を受けやすい東京、さらに大阪での変異株や感染の広がりが、今後、少し時間がずれると思いますが、首都圏とか群馬県にも伝播してくる。こういったことを踏まえて、愛郷ぐんまプロジェクトについては、当面の間、中止するという方針を決めさせていただきました。
 県の感染症対策チームの専門家の方々に意見も求めましたが、皆さん同意見でした。
 具体的な対応について、これからご説明したいと思います。
 事業の当面の中止は、先ほど申し上げたとおり、来週の29日の木曜日からということにさせていただきます。
 「泊まって!応援キャンペーン」に関しては、29日木曜日のチェックイン分からの中止となりますので、28日水曜日の宿泊までは利用が可能ということです。
 「日帰りキャンペーン」に関しては、事業が始まったばかりで、誠に残念でありますが、こちらも29日の実施分から、当面中止させていただきます。
 事業の再開については、感染状況や医療提供体制等、こういったものを総合的に判断して決めたいと考えています。
 なお、キャンセル料の取り扱いについては、内部で何度も議論を重ねてまいりました。ただ、1週間程度の周知期間があれば、キャンセル料が発生しない施設が多いということから、今回は29日までの周知期間を設けさせていただくということで、キャンセル料の補填は行わないこととしたいと思います。皆さまのご協力、ご理解をいただきたいと思っています。
 全国的に感染が拡大する中で、群馬県としては、最大限の努力を重ね、この1カ月間は何とか事業を継続することができました。
 仮にこの事業を実施していなければ、この間、地域経済は、さらに疲弊していたというふうに考えておりますので、少なくとも1カ月間、この事業を首都圏で唯一展開できたということには、大きな意味があったというふうに思っています。
 観光需要が高まるゴールデンウィークを控える中で、事業を止めなければならないことについては、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
 何度も申し上げておりますが、県が打ち出す様々な対策の最終決定者責任者は知事である私ですので、今回こういう形でですね、感染拡大を十分に抑えられず、この観光キャンペーンを当面中止しなければいけないということについては、県民の皆さまに対して、大変申し訳なく思っています。
 しかしながら、全体の流れを見たときに、やはりここは一旦、当面中止せざるを得ないだろうと、こういう結論に至ったこの苦渋の決断でありますが、そのことはぜひですね、皆さんに理解をしていただきたいと思います。
 ぜひですね、これから新たな感染対策等々についてもご報告を申し上げますが、県民の皆さまには引き続きご協力をお願いしたいと思います。
 続いて、2つ目、ゴールデンウィークに向けた県民の皆さまへのお願いについて、申し上げたいと思います。
 次のスライドをご覧ください。
 来週からゴールデンウィークがスタートします。
 ゴールデンウィークには、人の動きが活発になることが予想されます。変異株による感染が増加している中、感染が拡大している地域との往来、帰省に関しては特に注意が必要です。
 県民の皆さまには、くれぐれも、緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置の対象都道府県との往来は、延期、自粛をし、オンライン帰省を活用していただくようにお願いしたいと思います。
 それ以外の地域への帰省、旅行や、不特定多数が集まる場所に行くということについても、慎重な検討をお願いしたいと思います。
 また、とにかく大人数での会食、これには注意が必要だと考えています。
 たとえ家族とか、親しい友人であっても、普段一緒にいない人と大勢での会食やバーベキューをするとか、あるいは、長時間接触するということによって感染リスクが高まります。この点は、ぜひご留意いただきたいと思います。
 次のスライドをご覧ください。
 事業者の皆さまへのお願いです。
 県内事業者の皆さまにおかれましても、改めて感染防止対策の徹底をお願いしたいと思います。
 飲食店等においては、アクリル板の設置、座席間隔の確保、食事中以外のマスク着用の推奨、手指消毒の徹底、換気の徹底など、改めて徹底できているか、自己点検をお願いしたいと思います。
 また、イベントや商業施設等でセール等を実施する際には、参加人数の制限とか、動線管理とか、密集回避、感染防止対策の徹底を改めてお願いしたいと思います。
 これまでも全国的に、人の移動が増える時期に感染が拡大する傾向があります。皆さまのご理解、ご協力を重ねてお願いいたします。
 県においても、事業所や飲食店等に対し、感染防止対策徹底に向けて、引き続き、呼びかけを行ってまいりたいと考えています。
 私自身も機会を捉えて、様々な場面で情報発信を行っていきたいと考えています。
 最後に3点目、変異株を含めた、感染の兆候をいち早く捉えるための検査の拡充について報告いたします。
 次のスライドをご覧ください。
 まず、変異株への対策です。
 現在、本県の変異株のスクリーニング検査の実施率は、陽性者全体に対して30%程度ということになっています。
 厚労省は、この割合について、40%にするよう自治体に求めていますが、本県においては、5月末までに、これを50%に増やしていきたいと考えています。
 変異株の状況をより正確に捉えることで、変異株への対策を強化したいと考えています。
 また、感染拡大地域の高齢者施設等のスクリーニング検査を先週から開始しておりまして、すでに16施設550人の検査の申し込みをいただいています。
 これを警戒度にかかわらず、中核市を除く全地域に拡大したいと思います。これによって対象施設は976施設、約2万2千人まで広がる見込みです。
 加えて、飲食店において新規感染者が発生した場合の行政検査の対象の拡大とか、企業・事業所等の従業員に対する自主検査の実施などについても、効果的な方法を検討し、今後実施してまいりたいというふうに思います。
 こうした取り組みによって、早期に感染の芽を摘み、感染拡大を未然に防止してまいります。
 以上が、3つの新たな対策となります。
 この会見でも度々申し上げておりますが、ウイルスを根絶できない以上、新型コロナとの戦いは今後も続いてまいります。
 ワクチン接種が広がるまでは、群馬県内においても、今後も一進一退のプロセスを繰り返さざるを得ないというふうに考えています。
 県としては、今後も新型コロナとの長期戦、持久戦を見据えて、病床のさらなる積み上げなど、万全を期してまいりたいと思います。
 県民の皆さまにおかれましても、引き続き、こうした方針に、ご理解、ご協力をいただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。

4.Ask知事!・直滑降ストリームについて

 最後に、「Ask知事!」についてご報告をしたいと思います。
 新型コロナウイルスに関する県民の皆さまへの情報発信の場として、さっそく、来週4月28日の水曜日の夜に、「Ask知事!」をtsulunosからライブ配信することといたします。
 県民の皆さまの不安に応えるため、あらゆる質問に、知事である私自らが答える機会にしたいと思います。
 この後、県のホームページにて、皆さまからの質問を募集したいと思います。たくさんの質問をお待ちしております。
 また、今夜19時から予定している直滑降ストリームについても、開始時間を5分早め、18時55分からとし、冒頭で新型コロナウイルス感染症情報をお届けいたします。
 本編のゲストは、先週お伝えしたとおり、教育YouTuberの葉一(はいち)さんです。
 全国一の教育YouTuberということで、確か福岡県ご出身だと思いますが、高崎市に在住しているということなので、今回ですね、出演をご了解していただきました。ぜひ、大勢の皆さんにご覧をいただきたいと思います。
 私からは以上です。何か質問があれば、お受けしたいと思います。

質疑応答

愛郷ぐんまプロジェクトについて

(記者)
 愛郷プロジェクトの中止に関してなんですが、まず期間についてお伺いをします。
 なぜ、29日の祝日からということなのか、先ほどキャンセル料の期間についても言及ありましたけども、なぜ29日からということを改めて教えてください。

(知事)
 また、これについては、鬼形産業経済部長から補足をしてもらいますが、いくつか理由があると思うんですけれども、まずですね、
今の感染状況を考えたときに、早め早めにやはり手段を講じていく必要があるというふうに我々は考えておりまして、少なくとも当面中止をするにしてもですね、1週間ぐらいのリードタイムが必要だろうと。
 それは、先ほど申し上げたとおり、キャンセル料等々の関係もあってですね、やっぱり事業者の方々に対応していただくためには、ある程度期間をとらなきゃいけないってことがあります。
 なぜゴールデンウィークなのかって言うとですね、ゴールデンウィークについてはですね、今回、緊急事態宣言の対象になる都道府県も含めて、かなりですね、県を跨いだ移動・旅行は控えてくれというふうに強く呼びかけてるんですけれども、それでも大型連休中は、過去の経験からも感染者が増えやすい状況ですから、ここでもし当面中止するという判断をするのであれば、ゴールデンウィークに入る前にやるのがいいんじゃないかと、こういった考え方もあります。
 それからもう1つ、先ほども申し上げましたけれども、今の状況ですね。群馬県の感染状況、新型コロナウイルスの新規感染者はですね、他と違って急激に増えてないんですが、それでも、じわりじわりと増えてきて、ここから下がっていく要素はなかなか見当たらないという中で言うとですね、大阪や関西圏であれだけの急拡大が起こって、それがおそらく東京にも来るだろうと。専門家会議の議論なんかをよく聞いてみるとですね、変異株が入れ替わる、あるいは新しい変異株が東京で発生しているなど、いろんな情報もありますけれども、やはりさらに本格的な波が、連休中は少しPCR検査も減るので、数字的にはよくわかりませんが、連休後ぐらいに首都圏全体に(第4波が)来るっていうことも、よく想定するとですね、総合的に考えて、ゴールデンウィーク前に、ひとまず、当面の間中止をするという判断をしたということです。

(産業経済部長)
 考え方については、今知事がお話しされたとおりです。
 大きく2つありまして、1つは、やはり事業を始めた以上ですね、中止するときに、一定の告知の期間が必要だろうということで、特にそれは事業者の方にも、県民の方にも、両方に周知するためには、キャンセル料も含めまして1週間程度の時間が必要だろうというのが、1つの判断です。
 もう1つは、今お話のあったとおり、ゴールデンウィークはやはり人がかなり動くということで、より人の流れが増すという中にあって、ゴールデンウィーク期間の直前に見合わせるということが、全体としてはいいだろうと、そういう判断のもとに29日からという決定をさせていただきました。

(記者)
 そうしますと、一時中止ということで理解をしておりますが、ゴールデンウィーク中、例えば5日とか、あるいは9日とか、そのぐらいまでは、再開はないというふうに考えてよろしいんでしょうか。

(知事)
 先ほどの表現のとおりなんですけれど、当面の間中止するっていうことで、例えばゴールデンウィークだけやらないとかいうことじゃなくてですね、やっぱり感染の状況を見極めないと、再開できないと思います。
 先ほど申し上げたとおり、杞憂に終わればいいんですけれども、今までのパターンを考えてもですね、まず関西圏で増えたものが、首都圏に来て、東京が増えると。そして、少し遅れて群馬県が増えるっていうパターンを繰り返してますから、そういうことから考えると、やはりこれから増えていくのだろうと(思います)。
 もっと本格的な第4波が群馬県を襲う可能性は十分にあると思いますので、今の段階でなかなか何日までみたいな目処はつかないと思います。
 ですから、連休中だけというよりも、これは県民の皆さんに、それだけ感染状況が深刻になっているっていうことを受けとめてもらわなきゃいけないということもありますので、当面は中止させていただきたいと(思います)。
 ただ、愛郷ぐんまプロジェクト自体は、予算もしっかり取ってありますし、本当に(再開)できる状況になれば、それはいつでも再開できますから、そこはよく見極めていこうと、こういうことです。

(記者)
 私が今お聞きしたのは、逆にゴールデンウィーク中に再開される可能性もあるんじゃないかという誤解があると困るなと思ったので。

(知事)
 それはありません。

(記者)
 ゴールデンウィーク中は少なくとも、中止は続くというふうに理解でよろしいですか。

(知事)
 はい。
 それは、今の傾向を見れば、非常に厳しいだろうというふうに思ってます。
 ただ、事態はどう推移するかわからないので、やっぱり当面中止ということです。
 今、記者さんが言ったように、ゴールデンウィークが終わったら一遍にブワーッとなくなっちゃうみたいなことがあれば、その時に対応したいと思いますが、かなり厳しい状況が続くのかなと思ってますけれど、もう1回言いますが、感染の状況を見極めて決めていきたいと思います。

変異株について

(記者)
 変異株の状況についてなんですが、経路不明の患者さんが増えているということなんですけれども、やはり変異株による市中感染もすでに県内で発生しているというふうにお考えでしょうか。

(知事)
 そこは武藤健康福祉部長の方から、今の分析をお聞きしたいと思います。

(健康福祉部長)
 やはり変異株が見つかった方の中には、変異株に感染されてる方の濃厚接触者ではない方も、一定数出てきておりますので、これは市中で(感染が広がっている状況が)やっぱりあるんだろうと解釈せざるを得ないと思ってます。

(記者)
 今回、警戒度については現状維持ということでお話がありましたけれども、首都圏からの水際対策という意味もあるかと思うのですが、今後、警戒度についてはどのように判断をされていきますか。

(知事)
 警戒度はですね、2週間に1回の判断なんだと思うんですけれども、現時点で警戒度を一気に上げるみたいな状況にはなってないと思います。
 ただ、これから1週間の状況はわかりませんから、その状況によっては、そういう判断もあるかもしれませんが、よく数値を見て判断していくことになると思います。
 今の時点で、急に今日の発表で警戒度を上げるみたいな状況にはなっていないということが、私達の考え方です。

(記者)
 スクリーニング検査の拡大を行うということでしたけれども、具体的に何日から受け付けを拡大するというのは決まってるんでしょうか。

(知事)
 武藤健康福祉部長いいですか。

(健康福祉部長)
 今、いろいろ各方面に話をしておりまして、5月からは広げられるようにしたいと思っております。

(記者)
 5月の連休中からもう広げるということでしょうか。

(健康福祉部長)
 お話があれば、5月からは対応できるようにしたいと思っています。

(記者)
 後ですね、検査割合の向上というのも50%にするということですけれども、これは具体的にどういった取り組みをして広げていこうというような、中身といいますか詳細を教えていただけますか。

(健康福祉部長)
 まずはですね、今いろんなところで検査をしておりまして、とにかく検体をしっかり集めていかなければならないというのと、あとは、検査をしっかりやっていくというところがあります。
 それぞれの、例えば衛生環境研究所であれば、感染してるかどうかのPCR検査もやりますし、感染された方が、N501Yになってるかどうか、変異があったかどうかという検査もやっております。ただ、数の限界なんかもありますので、そこのところをうまく効率的にやっていくとか、検体をしっかり集めていくこともあります。
 あと難しいのがですね、いわゆる市中の診療検査外来の方で、抗原定性検査でやっている場合などは、検体を保存することがなかなか難しいこともありますので、そういった方については、ホテル等で療養いただいたりしてる方がほとんどになってきますけれども、ホテルの方での検体の採取であるとか、様々なところにいろいろ協力を仰がなければならないものですから、どうやって検体を採取するかとか、あるいはどこで検査をしていただくかとかということを、各方面と調整をしてですね、本県での検査割合を高めていきたいというふうに考えているところであります。

愛郷ぐんまプロジェクトについて

(記者)
 愛郷ぐんまについてなんですけれども、再開の見通しについてはなかなか見通せないと思うんですけども、そもそも5月31日までの宿泊が対象というふうにしたと思うんですが、再開の時期が見通せない中で、5月31日までに再開できなかったら、もうこれは無理ということではなくて、そこは6月以降でも再開する可能性はあるという理解でよろしいでしょうか。

(知事)
 これは国のGo To キャンペーンの動きもよく見極めなければいけないと思うんですけど、今の段階だと、どうも今の国の感覚で、ちょっとまた鬼形産業経済部長からフォローしてもらいますけども、6月以降も続けるような話ですから、これもよく見極めながらいきたいというふうに思ってます。
 5月31日までにできないから、そこで終わりってことじゃありません。ただ、もう1回言いますが、やはり事態がちゃんと好転しない限りはできませんから、当面、これは中止します。
 ただ、その状況を見て、全体の総合的な判断の中で再開できるというタイミングがあればですね、できるだけ柔軟にやりたいと。ただ、そこは記者さんがおっしゃったように、国の事業の流れというのもよく見極めていきたいというふうに思います。
 何かありますか。

(産業経済部長)
 今、国の方にも確認しておりますけれども、国の方でもこういう事態を想定しております。Q&Aの中にも取り扱いがあるんですけれども、端的に言えば6月、私どもの事業は5月末までですけども、6月以降に繰り延べですとか、実施するものについてもですね、一応国の方では対象にするといいますか、検討の中に入ってるということでございます。
 従いまして、今後国とよく協議してですね、取り扱いを決めていきたいと思っております。

変異株のスクリーニング検査について

(記者)
 スクリーニング検査の拡充の話なんですけれども、先ほど、警戒度に関わらず対象を広げることで、対象が976施設、2万2千人になるというお話があったと思うんですが、スライドを見ると、高齢者施設と飲食店と企業・事業所というふうに書いてありまして、前回のスクリーニング検査の対象というのは高齢者施設とか障害者施設が対象だったと思うんですけれども、飲食店とか企業・事業所も含めると対象はたぶん2.2万人では収まらないと思うんですけども、検査対象の拡大の対象事業者を改めて確認させていただきたいのですが。

(健康福祉部長)
 ここで申し上げていますのは、今、警戒度3で行っている、いわゆる高齢者施設や障害者の施設、今、伊勢崎市と大泉町と太田市でやっているんですけれども、その3市町だけではなくて、中核市を除いた33市町村に拡大するという意味です。
 対象は、高齢者施設と障害者の施設ということでございます。

(記者)
 ここに飲食店、企業・事業所とありますけど、基本的に対象は高齢者施設ということですか。

(健康福祉部長)
 まずそこは、これまで3市町で始めたのと同じやり方で進めていくという意味でございます。

CSF(豚熱)のワクチン接種について

(記者)
 コロナと話題変わるんですけれども、今日JAの方ですかね、知事への要望の中で、CSFの関係で、一つの個体に2回ワクチンを接種できるようにして欲しいというような要望があったように聞いてるんですけれども、これ国の制度で今なかなかできないみたいなんですが、そうしたところも含めて、要望に対する知事のお考えを聞かせてください。

(知事)
 角田農政部長からフォローしてもらえればと思うんですけど、まず一つはですね、これも前の記者会見で申し上げましたが、群馬県はですね、私の方から野上農水大臣にかなり強く働きかけさせていただいて、野上大臣の英断によって、知事が認定する獣医師制度みたいなものを創設するということが決まりました。
 これを実際にやるには条例の改正も必要だと思うんですが、群馬県としてはですね、我々が呼びかけてできた制度だと、私はそう信じてるので、いち早くこういうことを取り入れていきたいというふうに思っています。
 この呼びかけをする段階から、農政部、特に畜産課にもお願いしてですね、獣医師会とよく相談をして、登録していただく獣医師の方の数を増やして、2回以上できるような体制を整えてくれというお願いをしてですね、基本的には、これだけの頭数を抱えている県としては、群馬県が初めて2回できる体制を整えたんですね。
 養豚農家の方々のいろんな要望があって、もうちょっと増やせないかという話なので、これ以上増やすとすると、どう考えても、いわゆる知事の認定制度みたいなものがないと無理だと思うんですね。これはしっかり目指していきたいと思いますが、今日もいろいろと話したんですけども、数をやればいいというだけでは駄目なんで、どういうワクチン接種の仕方をしたら、最も感染リスクを下げられるかどうかという検討のもとでやりたいというふうに思っています。
 いずれにせよ、この認定制度をできるだけ早く、群馬県がいち早く取り入れられるような努力をするということと、今はもうだいたい2回できる体制を整えているんですが、これ以上リスクを下げるためにどう対応したらいいのかというのを今、部内で検討してるというところです。

(記者)
 すいません、ちょっと僕の言い方が悪かったんですけれども、確かに月2回以上各農場に行けるように、県は増やしていく方向だと思うんですけども、そうではなくて、今回ワクチンを接種している豚で感染が確認されたということで、ワクチンの効き目というのが、もともと8割程度ですかね、一定程度効かないというのがある中で、一頭の豚に2回ワクチンを接種することで、効かない可能性をなるべく下げられないかというような要望が、農家の皆さんにはあると思うんですけども、一頭の豚に2回ワクチンを接種するというのは、現在の国の制度ではできないように聞いておりまして、そこについてのお考えはいかがというをお聞きしたいのですが。

(知事)
 それはまず、担当者の方から少し説明していただいて。その上でちょっとコメントしたいと思います。

(家畜防疫対策室長)
 今のところやはり、2回打つということは考えられておりません。それは国の施策として決まっております。1回で十分であるという、適期に打てば十分な免疫が得られるだろうというところで来ています。
 問題になっているのは、適期の日齢ですね、そこがすごく、今の段階では初めてまっさらになった状態で打ち始めた今の接種の体制の中で、移行抗体という母豚からもらう抗体のところにばらつきがあるので、適期がかなりショートな感じではないのかというところです。
 そこをもって、2回接種するというところがどれほど効果があるのかというのは、県レベルで判断はできませんので、そちらの検証は国の方でしていただいて、私たちフィールドに戻していただきたいと思っております。

(知事)
 今、解説してもらったんですけども、一頭の豚に2回打って欲しいと、こういう要望はあるんですが、それをすることによって本当にリスクが下がるのかどうかというのは根本的な問題だと思うんですね。
 農水省はこの点について、今専門家の方からお話があったとおり、正式見解として、一頭の豚に2回打てばリスクが下がるとは言ってないので、ここのところはちゃんと国の方で科学的な根拠を示してもらわないといけないと思うんすね。
 その段階で、2度打つことが望ましいとか、あるいは2度打ったことによってリスクが下がるという判断になれば、これはできるだけそこに近づけられるように、本当にリスクが下がるんであれば、それはいろんな形で、知事としても努力をしていきたいというふうに思っています。
 そういうことも含めて今、部内関係部局で検討してるということです。

アートインキュベーション32について

(記者)
 県が過日実施したアートオークションの方で、落札価格をめぐって、落札者の方とトラブルになってるようなんですけれども、今回のトラブルの件と、今後のオークションの運営について知事のお考えをお聞かせください。

(知事)
 担当部長の方からまず話をしてもらいたいと思います。

(地域創生部長)
 経緯を申し上げた方がよろしいでしょうか。

(知事)
 ちゃんと経緯を言ってもらった方がいいです。

(地域創生部長)
 今回のオークションに関しまして、事前入札という制度がございました。今回具体的にトラブルと申し上げられてる方は、実は一度入札をされた後にですね、事務局に対して入札額の変更や他の作品への新たな入札は可能かという問い合わせをされています。それに対して、事務局は、「変更や新規入札も可能。再度入力を」ということをメールでやりとりしていたそうです。
 この時点で、双方具体的にどの作品をいくら金額を変更するという、そういうやりとりはなかったそうなんですが、実際そのあと、この方は、もう一度、金額を下げた事前入札を行いました。結果として、同じ人物から同じ作品に2つの事前入札があったことに気づかずに、オークションを実施した。これがちょっとトラブルになっているところでございます。
 当日ですけれども、5万円、そのあと5万5千円で応札されるパドルが上がりました。オークショニアの方が、その上の6万円について(応札者が)いるかどうか確認して、いなかったので6万円で決定とさせていただいたものでございます。
その時点で、オークショニアは8万円という事前入札があるということを想定しておりましたので、そういった決定をしたものでございます。
 落札された方のところには、ご本人は、再度入札をした、引き下げた金額より上回った金額で請求が来たものですから、そこで問い合わせがあったと。
 業者と落札者の間でやりとりがあったそうなんですが、なかなか進まないということで、県の方に仲介を求められたと。丁寧にご説明を申し上げてきたんですけれども、なかなかご納得いただけずに、ちょっとここまで引きずってしまったというところでございます。

(知事)
 今のような経緯の報告を受けたんですが、こういうトラブルが起きたので、何が問題だったのかってのはよく議論したいと思いますけれども、何ていうかな、やっぱり両方の立場があるのでね、クレームしてる人の立場ばかりじゃなくて、県の立場も聞いてから記事を書いて欲しかったなと、個人的にはそう思ってるんですけど、ただ、トラブルが起きたことは事実なので、こういうクレームを受けることは、オークションをやってれば過去にもいろいろあると思うんですが、これはこれで、どうしてこういうトラブルが起きたのかよく検証したいと思います。
 問題点があれば、今のところ、ものすごく片方に不備があったと思ってないですけど、問題点があれば、またしっかり対応できるようにしたいと思います。
 このオークション、私も参加したんですけども、非常にいい試みだというふうに思ってますので、これはこれで一つの教訓としてですね、来年以降もぜひやりたいなというふうに思ってます。

東京2020オリンピックについて

(記者)
 東京五輪について、開催の是非についていろいろ言われてますけど、今の時点での知事の、開催の是非について教えてください。その理由についてもお願いします。

(知事)
 これも何度か聞かれてるんですが、私の姿勢は一貫してまして、難しいことはいっぱいあると思うんですね。これからの感染状況とかもあるし、この第4波がどうなっていくかということもあるんですが、私はもう一貫して、ぜひ東京オリパラをやっていただきたいというふうに思います。
 東京オリンピックは前から言ってるように、東京だけのものじゃないので、これは日本全体に勇気とエネルギーを与える、あるいは経済効果があるイベントなので、これはぜひやってもらいたいと思いますし、特に、世界的にコロナ危機に見舞われている中だから、こういうオリンピックを成功させることによって、ある意味、一歩踏み出すきっかけになるし、歴史に残るオリンピックになると思います。
 いろいろ難しいことはあると思いますが、ぜひ、オリンピック開催の実現に向けて、政府としても引き続き努力をしていただきたいと思いますし、群馬県としても、しっかり応援をしていきたいと思います。
 この間、豚熱が発生したので東京に行けなかったんですけども、その時に、官房長官と河野大臣と、それから丸川珠代五輪担当大臣に会うつもりだったので、次回どこかでまた機会があれば、丸川大臣と、参議院当選同期の橋本委員長を訪ねてですね、少し激励をさせていただきたいなと思っています。

愛郷ぐんまプロジェクトについて

(記者)
 愛郷ぐんまについて伺いたいんですけれども、先ほどキャンセルの話があったんですけど、ゴールデンウィークにかけて非常に宿泊者数が多くなる時期だと思うんですが、キャンセル料の見通しとか何か試算されたり、もしくは報告を受けられたりされてるんでしょうか。

(知事)
 これは、鬼形産業経済部長の方から。

(産業経済部長)
 ゴールデンウィーク前ということで、皆さんからのお問い合わせは多くなってます。
 その前に状況を申し上げるとですね、特に四大温泉地の状況では、やはり首都圏からのお客さまが例年多い中でですね、今回は、東京がまた緊急事態というようなこともあってですね、非常にキャンセルが多くなってると。その分を愛郷ぐんまプロジェクトで埋めているというのが、比較的傾向として見られます。
 キャンセルの数がどのぐらいというのは正確に把握しておりませんけれども、例年に比べると、ゴールデンウィークの割にはキャンセル数が多いということは、一般のお話として聞いております。そこは愛郷でしのいできたというのが、今の実態であります。
 今回、29日から(当面中止)ということで、キャンセル料の話が先ほどありましたけれども、主だったところといいますか、かなりの温泉旅館さんに実情を聞いてみました。キャンセル料がどのぐらい発生するか、あるいはどのぐらい出てるかということについては、正確な数字ではないですけれども、だいたい1週間から5日前ぐらいからキャンセル料をいただくというようなところが比較的多くございます。
 従いまして、今回の29日からの休止ということに関しては、一定の期間確保できてますので、事業者の皆さま、また県民の皆さまにも、十分アナウンス期間、対応がとれる期間だというふうに考えております。

(記者)
 今回このタイミングで、ゴールデンウィーク前の休止ということで、非常に、先ほども、首都圏のキャンセルを愛郷で埋めてるというところで、かなり旅行業者さんの経営等に影響すると思うんですけど、その辺のフォローですとかは考えられてるんでしょうか。

(産業経済部長)
 先ほどもお話ありましたけれども、当然、観光を軸に経済を回していこうという発想のもとに始めた事業ですから、コロナの感染状況によりやむなく中断ということでありますけれども、当然今後も、先ほどの国との協議の上でですね、続けていける環境にまた戻ればですね、また、再度そういったところはぜひやっていきたいというふうには考えてます。
 それと今回、1カ月間という期間で一応はできましたので、そこの間は、特にやはり3月の下旬から4月の今までの時期というのは、ゴールデンウィーク前の閑散期に当たる部分でもありますので、そこのところを実施できたのは、1カ月の実績として成果というふうに考えてよろしいかと思います。
 従いましてこの間、事業者の皆さまにも一定の経済効果があったのではないかというふうに分析しています。
 ただちょっと残念なのは、日帰りのプロジェクトの方がですね、キャンペーンの方がスタート直後ということもあって、これについては、急遽商品造成していただいた事業者の方、特に旅行業者の方についてはですね、大変申し訳なく思っております。
 必ずまた、マイクロツーリズムの流れを県内で作っていきたいと考えていますので、その時のためにですね、今回ちょっと試行的にやっていただいたものが、また必ずや生きてくると思っていますので、県としてもできる限りの応援・PRに努めていきたいと思っています。

(知事)
 全体の流れから言うと今、鬼形産業経済部長の方からもあったんですけども、マイクロツーリズムの傾向が非常に強くなってきたと。つまり、首都圏の感染が拡大することによって、東京とか首都圏のお客さんが減ってる分をですね、さっき鬼形経済産業部長が言ったように、キャンセルされた分を愛郷で埋めてるということはですね、つまり、第1弾の時と同じように、県民が県内を観光する割合というものが増えてきていたということなんですね。そういう意味でも、今回ここで中断せざるをえないということは非常に残念に思っています。
 特にゴールデンウィークで書き入れ時というところで、今の傾向からいっても、ここでゴールデンウィーク前に当面中止をするというのは難しい判断だったんですが、やはり地域経済を回すことも大事なんですが、いつもとちょっと逆のことを言いますけど、この感染の拡大から県民を守る、急拡大を起こさせないように全力を尽くすという点で言うとですね、これからの流れも総合的に判断すると、やはりここで決断せざるをえないということで、こういう方針にしたということです。

(記者)
 ちょっとテクニカルな話になってしまうんですけど、日帰りツアーの補助の時の予算で、市町村のクーポンの予算も2千円分つけたと思うんですけど、それに対する予算の執行を停止したりはしないんですか。

(産業経済部長)
 市町村も当然予算を組んで、連動して共同事業ということで企画してるものですので、私どものこの事業が中断ということになれば、それを条件に実施してるところがほとんどですので、ある意味自動的にそこも止まるというふうに理解してます。
 個々の市町村のまた判断にもなると思いますので、仮に、県の事業がなくてもやるというようなところは、場合によればあるかもしれません。それは市町村の判断ということになろうかと思います。

(知事)
 今回、この愛郷ぐんまプロジェクトを当面中止するという判断を固めた、今日ですけども、こういう流れになった際にですね、協力をしてくれた、もともと既に独自のクーポン券を発行する等の地域振興策をやっていたとこもありますけども、我々の方からですね、できるだけ多くの市町村に対して、同時期に振興策を打ち出してくれないかということをお願いしたという経緯があるんですね。
 ですから、今日この発表をする前にですね、15の市町村長についてはですね、すべて連絡をいたしました。私自身は高崎と前橋の市長に会ってきましたし、宇留賀副知事は渋川に行ってもらいましたし、津久井副知事には伊勢崎に行っていただきましたし、あと残りの市町村長には、すべて私が電話をして今回の経緯について説明をし、いろいろ呼びかけに応じていただいた首長さんもいるので、お詫びもし、ご理解を求めました。
 市町村によっていろんな判断が、鬼形産業経済部長が言ったようにあると思うんですが、ただ今回こうして当面中止をしなければいけないということについては理解を示していただく方々がほとんどでした。やっぱりこういう状況になったらやむを得ないだろうということだったので、引き続き、また再開できるような状況になれば、そういう状況になればですけども、さらにやることもあり得るので、いろいろ連携を深めていきましょうと、こういう話にはなっています。

(記者)
 ちょっと知事に伺いたいんですけど、今回3月26日にですね、この愛郷ぐんまプロジェクトをスタートされまして、今回ゴールデンウィーク前の4月29日に一旦停止せざるをえなかったということで、3月の下旬とか4月の頭は非常に人流が増える時期で、感染拡大の懸念というのも開始前からかなり高まっていたと思うんですけど、知事としてですね、愛郷ぐんまプロジェクトをこのタイミングで始めたことに関して、今現在どのように受け止めているのでしょうか。

(知事)
 それは、先ほど鬼形産業経済部長からもありましたが、意味があったと思います。
 もしこれをやってなければ、閑散期に加えて、相当な、おそらく観光業界全体にもダメージがいったと思うし、もともと何で観光キャンペーンなのかというと、景気効果が大きい。関連業界も多いからということなんですけど、さらに15の市町村に協力してもらうことによって、経済波及効果が広がってるという傾向がありましたから、これはこれで私のは、適切な判断だったというふうに思っています。
 これを今の段階でやってなかったら、なかなか、この愛郷プロジェクトの第2弾をやるタイミングというのはなかったんだろうなと思うし、当初もちょっと申し上げたんですけども、今回愛郷ぐんまプロジェクトを3月の下旬からやったことによって、これが直接、感染者の増加に繋がったという、そういう例というか、感触はありません。
 実際、首都圏で群馬県だけが1カ月近く旅行キャンペーンをやって、なおかつ前回以上の、ここまで成果を上げてるという中で言うとですね、確かに、群馬県の感染者数はジリジリ上がってますけども、現時点で全国で31位ですから。首都圏にあって、なおかつこれだけ経済規模のある群馬県で、ジリジリ上がってきても31位ということは、それだけ他の地域も上がってるということなので、そういうことから考えても、愛郷プロジェクトによって感染者が増えたということは、おそらくないだろうというふうに思います。
 それを考えると、ここで当面中止しなくてはいけないというのは非常に残念なんですけども、この1カ月間、実施できたと。早めに群馬県が決断したことによって、国の事業を最大限活用できたということはですね、私は意味があったんじゃないかと思います。

ゴールデンウィークの感染拡大防止対策について

(記者)
 ちょっと先ほど聞き逃してしまったかもしれないのですが、ゴールデンウィーク中の外出について、今回その愛郷プロジェクトは中止ということなんですけれどもそれ以外のイベントも例えば自粛とかそういうのを呼びかけるご予定はありますでしょうか。

(知事)
 この方針を吉田危機管理監、ありますか。先ほど一応説明をしたんだけど、一応もう1回。

(危機管理監)
 先ほどお話したとおり県外への移動の関係についてはですね、従来から、まん延防止措置の重点地域となっている都道府県については、極力不要不急の移動は控えてくださいということでお話しておりました。しかし、今回はゴールデンウィークを迎えるにあたって、やはり人手が増えるということもあって、当然、今想定されています緊急事態宣言対象地域ですとか、まん延防止等重点措置の地域については、そこにありますように、移動については、特に帰省も含めてですね、延期とか自粛、もしやる場合もオンライン等でお願いしたいと(思います)。
 その他の地域についてもですね、従来は1週間における10万人当たりの感染者数が10人以上のところについては、慎重な対応ということでお願いしたんですけども、やはりゴールデンウィーク期間中は、人が増えるということもありますので、先ほど言った重点措置地域以外についても、やっぱりそれぞれ慎重によく検討していただいて、対応していただきたいと考えてます。

(知事)
 質問が違うと思います。
 県外移動じゃなくて、県内の方についてお願いします。

(危機管理監)
 すいません。
(ゴールデンウィーク中は)当然、人の移動が多いということもあるので、県内においては、基本的な感染防止対策を十分徹底していく中でですね、特に飲食店については、やはり感染のリスクがいろいろな場面で高まるので、それぞれお店が自主点検する中で、ガイドラインを十分遵守して欲しいと(思います)。大きなものとしては、アクリル板の設置ですとか、席の間隔とか、換気対策、そういったものをよく点検していただきたいと(思います)。
 また、当然イベントとか、人が大勢集まる大規模商店や商業施設、そういったものについては、人が集まるようなイベント等は少し控えながらですね、その中でも密集にならないような対策をしっかり講じて欲しいということでお願いしたいと思います。
 また、関係団体を通じてですね、そういったところは周知していきたいと思ってます。

変異株について

(記者)
 コロナの変異株について教えていただきたいことがあります。
 今の時点でですね変異株について、何かその変異株が見つかった方の、行動の傾向とかっていうのは、何か例えば共通点とかはあるのでしょうか。

(健康福祉部長)
 多くの方はすでに変異株(に感染している)方の濃厚接触者が多いんですけれども、それ以外に経路不明の方も当然いらっしゃいまして、なかなか傾向というところまでは。数が全体で64件(正しくは、66件)でしたっけね。まだこれから増えていくと思うのですが、症例が集積されていく中で、そういった傾向が出てくるんだとは思っております。
 ただ、全体的な中でですね、冒頭、知事の発言の中でもありましたけれども、他県からの往来みたいなものがあったり、特に関西方面では、かなり変異株の率が高いなんてこともありますので、そういったことも影響してるのかなと思っておりますけども、なかなかその辺は実証的に根拠を持ってですね、確実にこうだといえるところまでの、まだ症例の集積はないのかなというふうには思っております。

(記者)
 例えば(変異株にかかった方の内)最初の方が関西に行っていた方が多いとかそういったのはいかがでしょうか。

(健康福祉部長)
 ちょっとそこまで断言できるほどではないかと思っております。

グローバル始動人サマーキャンプについて

(記者)
 コロナとか関係なくて、このタイミングでご質問するのはちょっとはばかられるんですけれども、実は先週発表いただきました高校生向けのリベラルアーツサマースクールの件でちょっとお聞きしたいことがあります。
 個人的にもすごく興味深い取り組みだなと思って、ぜひ今後2回、3回と開催していただきたいなと思っているんですけれども、ちょっと気になったのがこの参加費のところで、6万6千円っていう部分について知事はどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 まず、ちょっと制度の趣旨から話していただいて、そのあと答えます。

(知事戦略部長)
 知事戦略部長ですけれども、ちょっと手元に資料がないものですから、細かいところはあれですけれども、1週間ですね、合宿的に衣食住も含めてということですので、金額的にはですね、委託を受けたHLABについても、全国で同じような形で行っていると、お聞きしていますので、そこについて、県の方で違和感があるということではございません。

(知事)
 さっき田子知事戦略部長が言ったように、他県でやってるような同じような試みでも、同じぐらいのコストがかかってるということなので、本当にコストなくできれば一番いいんだけれど、そういうわけもいかないので、そういう意味でいうとですね、プログラム自体はかなり充実してて、相当な方々もお招きするので、これはこれで適正なコストなのかなと思っています。

(記者)
 その上でなんですけれども、例えば児童養護施設の子どもであったり、一人親家庭の子どもであると、やはりちょっとこの金額は大変かなと。
 釈迦に説法ですけれど、群馬県内で一人親家庭の母子家庭の場合、やっぱり年収100万から200万というのが一番多い層でして、そうなってくると、本当に月の収入が11万とか12万となってくると、ちょっとなかなかこの金額はしんどいのかなと思いまして。なので例えば、今後県として特別な無料枠を設けるとか、そういったお考えはいかがでしょうか。

(知事戦略部長)
 今回は当然、教育イノベーションの取り組みの中の一つとしてやっておりまして、始動人の中でもですね、グローバル人材を育成するんだという中の取り組みの一つですけれども、このHLABのサマースクール以外にもですね、グローバル人材については知事戦略部の方でも、別の例えばオンラインで費用をかけずにやるような企画も考えておりますので、これだけじゃなくて、全体でいろいろな世代もそうですけれども、対象者も含めてですね、教育イノベーションの方は広くですね、県民、県の子どもたちを対象にやりたいという形で取り組んでるとこでございます。

(知事)
 記者さんの質問は、結構私にとってはタイムリーだと思うのはね、今日の直滑降ストリームで教育YouTuberの葉一さんと対談するんですが、彼はもともと塾の講師をやってて、今日いろいろとお聞きしようと思うんですけども、塾って本当にお金かかるんだと、だから(塾に)来られない子どもたちって、どうなるのかなということもですね、彼はいろいろ考えて、誰もが見られるYouTubeで配信するという新しい形を考えたわけですよね。
 教育の機会をしっかりと均等に与えるという視点は、とても大事だと思うので、これはこれで始動人として、一つの形でこういうサマーキャンプなので、もちろんある程度コストがかかりますけどやるということですが、今言った視点は、とても大事だと思います。誰にでも、始動人のかけらがあるって言ってるんだから、家庭の収入かなんかで、始動人になる道が閉ざされるのは非常に良くないので、それは、今(記者さんがおっしゃった)視点を我々も大事にしたいと思いますし、今日ある意味で言うと、葉一さんとのいろんな話の中でね、YouTubeみたいなものを使った動画配信が、これだけの数の子どもたちに見られてるっていうところを少しよく聞いて、県の教育政策みたいなにもですね、反映させていきたいというふうに思ってます。
 他にありますか。よろしいでしょうか。

知事メッセージ

 それでは、最後に知事の方から県民の皆さんへの呼びかけをさせていただきたいと思っています。
 まず、県民の皆さんに申し上げなければいけないのですが、この愛郷ぐんまプロジェクトはですね、以前から申し上げてるとおり、1日でも長く続けたいというふうに思っていました。今でもそう思っています。
 この1カ月間実施してまいりましたが、いち早く他の都道府県に先駆けて実施して、それなりの成果も上がっています。
 第1弾の時と比べると、最初の2週間で3割ぐらい宿泊数も多いということでですね、特に今回は第2弾ということで、市町村との連携も図りながらですね、以前よりも経済効果といいますか、これを広げるという形でもですね、機能をするんじゃないかというふうに思っていただけに大変残念に思います。
 先ほど冒頭の発言の中でも申し上げましたが、我々が2つの目標を立ててですね、1日当たりの新規感染者を20人未満にすると、それから病床稼働率をとにかく2割台にすると、この2つの目標を立てて経済を回してきたのですが、残念ながら今日の時点で、病床稼働率も30(%)までいってしまったということで、残念ながら、この愛郷ぐんまプロジェクトはゴールデンウィーク前にですね、当面は中止をさせていただくという決断をさせていただきました。
 苦渋の決断ですが、群馬県内で感染の急拡大を防ぐために、やはり早め早めに手を打っていくという点で言うと、ぜひこの方針は、県民の皆さんにご理解をいただければというふうに思っています。
 先ほども記者の方からご質問が出ましたけれども、結局1カ月で当面の間中断ということにはなりましたが、1カ月間、しっかりと国の制度も使いながら、このプロジェクトを実施できたということには、大きな意味があるというふうに思っています。
 群馬県が早目に決断したために、国の事業を100%、ここまである意味活用できたということについてもですね、これはこれでよかったのではないかというふうに思っています。
 それから、先ほども申し上げましたけれども、同様のキャンペーンをやっている県は群馬県の他にもあります。岩手県や秋田県、新潟県、山形県、山梨県とかがあると思うんですけれども、いずれも先週始まったということですね。群馬県のように、先月下旬からやってるところはありません。
 それから、皆さんに何度も申し上げてるんですが、群馬県はですね、それなりの経済規模があります。人口は、20位代ぐらいかもしれませんが、1人当たりの県民所得は全国で5位です。それなりの経済規模があり、なおかつ東京の影響を最も受けやすい、この首都圏の群馬県において、感染者数をですね、2つの目標は上回ってしまいましたけれども、ここまである程度抑えて、そしてこのキャンペーンを実施できたというのは、県民の皆さんのご協力のおかげだと(思っております)。これがなければですね、首都圏で唯一、今これだけ第4波が広がってる中で実施することはできなかったというふうに思います。
 このキャンペーンは、もちろん当面中止ということになってますけれども、状況がまた好転してきてですね、いろいろ総合的な判断で、これはもう一度可能な場合には、どこかでですね、もちろん国の政策も見極めながらですが、再開するということも常に頭に置きながら、状況を見ていきたいというふうに思ってますので、この点はぜひですね、ご協力、ご理解をいただきたいと思います。
 最後に県民の皆さんに改めて申し上げたいと思うんですけれども、今から1年前ぐらいだったと思いますが、県議会の知事答弁で、このように申し上げました。ウイルスはおそらく、第4波、第5波、第6波とやってくると。コロナウイルスを根絶できない限り、サイクルとしてウイルスはやってくると。今回のウイルスを抑えたとしても、もしかしたら新しいウイルスが入ってくるかもしれないと。これからはですね、ある意味でいうと、経済を動かしたり、ある程度一時的に止めたりしながら、こういうかなり面倒な難しいサイクルの中で、私たちは過ごしていくということになっていくということをですね、今から1年前ぐらいに申し上げました。
 何度も言いますが、このウイルスの状況を変えるゲームチェンジャーはワクチンです。ワクチン接種については、これは群馬県でできることは限りがあります。これは、もうもちろん菅総理、河野大臣をはじめとする政府の方で、今全力でやっていただいてますし、もちろん政府は信頼していますが、ワクチン接種はですね、当面、集団免疫ができるところまで広がるっていうのはまだまだ時間がかかると、場合によってはいろんな事情で遅れることもあるということを考えるとですね、我々はこのやり方で進んでいくしかありません。
 経済を回しながら、その中で、例えば、新たな急拡大が起こったら、さらに経済を規制する措置を取ると。それが収まってきたら、これはまた緩めて経済を再開させるということでですね、ヒットアンドアウェーじゃないんですけれども、こういうサイクルを繰り返しながら、対策を進化させ、いろんなことを学び、だんだんこの波を押さえていく以外に、このコロナを克服する方法はありません。
 そのことをですね、県民の皆さんにわかっていただきたいと思います。
 ワクチンのきちっとした供給が群馬県に行われればですね、全力で、できるだけ早く県民の皆さまに接種することができるように、群馬県としても、国と市町村との調整をやりながらですね、最大限の努力をしたいと思いますが、当面なかなか難しいということを考えるとですね、残念ながら、またかと思う方もいるかもしれませんが、こういうサイクルを繰り返しながらいくしかないということは、ぜひ県民の皆さまにわかっていただきたいと思います。
 前々から言ってるようにですね、今都道府県知事がやらなければいけないことは、明確な基準を作って、KPI(重要業績評価指標)という言い方が正しいかどうかわかりませんが、明確な基準を作って、例えば病床の数をこれだけにするっていう目標を立てて、稼働率とか新規感染者の数はここまで許容できるという、はっきりした目標を立てて、その中で経済を回したり、あるいは一時的に止めたりするっていうことをやっていく以外ないと思うんですね。
 これは都道府県知事がやらなければいけないことだと思いますが、今のところ、こういう目標をですね、明確に出して経済を回してるっていうのは私が知る限り群馬県ぐらいだというふうに思っています。そのこともぜひ、県民の皆さんにご理解をいただきたいと思います。
 それから、これは杞憂に終わればいいんですが、先ほども申し上げましたけれども、今までのパターンからいくとですね、今、関西、近畿のあたりで、かなり感染が広がってるということなんですけれども、こういう波はですね、やはり専門家の方々のご意見を聞いても、少し遅れて(首都圏にくるだろうと)。変異株が、どのくらいの感染者の割合を占めるかっていうこともあると思うし、新たな、東京にも違う変異株ができているというような説もいろいろあるんですけれども、やはりこれは首都圏で、さらに本格的な波が来ると考えた方がいいんだろうというふうに思います。
 東京に来ればですね、群馬県にも来ると。場合によっては、ゴールデンウィーク期間中は、PCR検査の数が少なくなる傾向があるので、もしかしたら数字は意外と抑えられるかもしれませんが、ゴールデンウィーク後にですね、今まで以上の本格的な感染拡大の波が群馬県を襲うと。こういう可能性も十分にあるということもですね、皆さんにわかっていただきたいというふうに思います。
 だからこそ今、この愛郷プロジェクトは、ここで一旦中止をさせていただくということです。
 先ほども申し上げましたが、これまで、愛郷プロジェクトが、群馬県内の感染者の増加に繋がっているという、そういう実例はほとんどありません。
 でも、ここから例えば、先ほど質問もいろいろありましたけれど、変異株が広がってきていて、感染力の強いウイルスが出てきたときにリスクは高まるんですね、やはり人が動くと。
 だから、これまでそういう実例はないんですけれども、ここでやはりしっかり、当面は中止してですね、感染拡大に備えて、もしかしたらこういうサイクルが、まだあるかもしれませんが、県民の皆さんのご協力をいただきながらですね、この波を、何度か起こってくる波をだんだん小さくして克服していくということを、県としてもですね、進めてまいりたいと思います。
 何度も申し上げますが、我々として、まだまだ至らない点もあるし、知事として、この感染をなかなか今抑えられていないってことについては、大変県民の皆さんに申し訳ないと思ってるのですが、行政だけで、できることは限りがあります。我々としてピンポイントで、いろんな政策を打ち出すとか、こういうことについて一生懸命やってますが、何といっても県民の皆さまにご理解をいただいて、事業者も含めて協力していただく以外、この波を抑える方法はありません。
 ぜひですね、皆さんのご理解、ご協力をいただいて、もしかするとゴールデンウィークの後でやってくる、さらに大きな波に対してもですね、しっかりとこの群馬県の方々の暮らしと経済を守ると、このことで、一致団結していければというふうに思います。
 最後にちょっと大演説になってしまいましたが、これにて、今日の会見を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。