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第48回定例記者会見要旨(3月18日)

更新日:2021年3月19日 印刷ページ表示
  • 日時 令和3年3月18日(木曜日)午後3時10分~4時15分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等 18人
  • 記録作成 秘書課(報道係)

 令和3年3月18日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料(PDFファイル:2.09MB)

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知事冒頭発言

発表項目

1.人事関係について
2.対策本部会議の結果について
3.直近の感染状況等について
4.年度替わりの恒例行事における注意事項について
5.愛郷ぐんまプロジェクト第2弾の実施について
6.県立高校の1人1台パソコンの整備について
7.活力ある健康長寿社会実現のための「群馬モデル」について
8.ぐんま健康ポイント制度について
9.県広報番組「ジャンポケロード」について直滑降ストリームの告知について
10.直滑降ストリームの告知について

1.人事関係について

 それでは、定例の会見を始めさせていただきたいと思います。
 会見の中身に入る前に、人事関係についてご報告をさせていただきたいと思います。
 3月末で退任する笠原教育長の後任として、教育委員である平田郁美(ひらた ゆみ)さんを充てたいと考えています。
 本県において、常勤の特別職に女性を登用するのは初めてのことになります。平田さんの後任の教育委員の人事とあわせて、本日、議会運営委員会に内示し、明日の本会議にて提案をさせていただく予定です。
 また昨日、4月1日付けの部長人事の発表を行いました。新設する「デジタルトランスフォーメーション推進監」には、岡田CDOに就任をいただき、全庁的なデジタル化推進に向けてご尽力をいただきたいと考えています。
 岡田DX推進監も含め、来年度、女性の部長は5人ということになります。平田教育長とあわせて女性幹部が6人ということになり現状の3人から倍増いたします。私が知事に就任した際には、女性幹部1人でした。今年度3人に増やし、さらに、来年度6人となるということで、1年半で6倍になったというところはですね、ぜひ評価いただきたいなというふうに思っています。
 部長級に相当する幹部の女性比率が3割を超えました。36%ぐらいになってるんじゃないかと思いますが、これは全国でも最高水準になると思います。各都道府県によって、ちょっと幹部の数え方とか、いろんな定義があるので、なかなか厳密に言うのは難しいんですけれども、おそらく最高水準だと思います。今後も積極的に群馬県では女性の登用を進めてまいりたいと考えています。
 それでは会見の中身に入らせていただきます。
本日は、前回の警戒度の判断から2週間が経過したということで、第40回新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催し、警戒度の引き下げについて協議を行いました。まず、この結果について発表させていただきたいと思います。また、「愛郷ぐんまプロジェクトの第2弾」、活力ある健康長寿社会実現のための「群馬モデル」、そして、4月から始まる新しい広報番組等についても発表したいと思います。

2.対策本部会議の結果について

 それではまず、対策本部会議の結果です。
 スライドをご覧ください。警戒度に関するスライドです。
 本部会議の結果、3月23日の火曜日から、感染者が多くなっている太田市を除いて、全市町村の警戒度を一段階ずつ引き下げることといたしました。これによって、太田市では警戒度「3」を維持する一方、伊勢崎市、大泉町は警戒度「3」へ、それ以外の市町村では警戒度「2」に、それぞれ引き下げということになります。
 詳しい数値は後ほど、ご説明いたしますが、警戒度の判断基準である客観的数値について、感染状況、医療提供体制ともに、県全体としては、すべて基準の範囲内に収まっています。
 また、経済活動を再開していく上での目安としている「1日の新規感染者数20人未満」、「病床稼働率20%台以下」という目標も、この2週間、概ねクリアできています。こうしたことから、今回の判断に至りました。
 なお、23日からの警戒度については、4月2日金曜日までの適用とさせていただきます。休業要請等の周知期間が不要となったということから、次回の判断から、「木曜日に発表して土曜日から適用する」という従来のサイクルに戻したいというふうに思います。
 それでは、警戒度の引き下げに伴う、23日以降の要請内容について、ご説明をしたいと思います。
 スライドをご覧ください。今後の要請内容をまとめたスライドです。
 警戒度「3」への引き下げに伴い、伊勢崎市、大泉町における不要不急の外出自粛要請は解除いたします。
 ただし、感染防止策がとられていない場所への外出は当然のことながら自粛をしていただきたいと思います。加えて、高齢者・基礎疾患のある方の不要不急の外出についても、引き続き自粛をお願いしたいと思っています。
 なお、緊急事態宣言は21日で解除される見込みになっておりますが、その後においても、直近1週間の感染者数が10万人当たりで10人を超えている宮城県、沖縄県、それから関東近県で5人を超えている、茨城県、栃木県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県の8都県への移動は、特に慎重にご判断をいただくようにお願いしたいと思います。要請の期間は、4月2日の金曜日までです。
 Go To Eatキャンペーンについては、23日の火曜日以降、利用停止していた伊勢崎市と大泉町を含めて、すべての市町村でポイント・クーポンの利用が可能となります。
 ご利用の際には、「ストップコロナ!対策認定店」等の適切な感染防止対策を徹底している店舗を選んでいただきますようにお願いしたいと思います。
 また、事業者の皆さまにおかれましては、テレワークを含めた新しい働き方を、引き続き進めていただくようにお願いしたいと思います。加えて、事業所内でのこまめな換気、共用部分の定期的な消毒などはもちろんのこと、休憩時などの居場所が切り替わる場面では、気が緩みやすいということで、感染リスクが高まりますので、十分ご注意いただきたいと思っています。
 以上が、警戒度移行に伴う新たな要請の中身になります。

3.直近の感染状況等について

 続いて、今回の判断に至った理由とあわせて、直近の感染状況についてご説明いたします。
 スライドをご覧ください。新規感染者数の推移です。
 直近1週間の新規患者数は、本日の新規感染者数25名を含めて、123名となりました。先週の78人から増加いたしました。クラスターが発生した影響もありますが、一部地域では増加傾向に転じている可能性もあります。これについては、しっかりと注意が必要だと考えております。
 次のスライドをご覧ください。客観的な数値の状況です。赤枠で囲んだ部分をご覧ください。
 こちらは昨日までの1週間における各項目最新の数値を示しています。
 (1)の1日当たりの新規感染者数は15.6人で、先週の12.7人から増加していますが、基準を下回っています。
 (2)の経路不明の感染者については38.5%で、こちらも先週の31.5%から増加していますが、基準は下回っています。
 (3)の検査の陽性率については3.2%で、先週の2.5%からほぼ横ばいの状況となっています。
 続いて、新規感染者の状況についてもご報告したいと思います。
 次のスライドをご覧ください。新規感染者の年代別の状況です。
 今週はクラスターの影響もあって、60歳代以上の高齢者の割合が高くなっていますが、それでも一番多いのは20代から30代の若い層です。
先週も申し上げましたが、若い方でも後遺症に苦しむ方が一定程度いらっしゃいます。くれぐれも、引き続きの感染対策を徹底いただくようにお願いしたいと思います。また、若い方ばかりでなく、他県では活動的な高齢者、いわゆるアクティブシニアがカラオケで感染するケースが増えています。感染拡大を防ぐために、県民の皆さまには、もう一度ここで気を引き締めていただきたいと考えています。
 次のスライドをご覧ください。新規感染者の状況を推定感染経路別にまとめたものです。
 先週までは家庭内感染が最多で4割程度占めていましたが、今週は家庭内感染が25%まで減少しました。感染経路不明の割合は4割を占めています。
 暖かくなって、外での活動が活発になると、当然ながら感染のリスクも高まっていきます。改めて、この点にご注意をお願いしたいと思います。
なお、今週は医療機関での感染が多かったことから、県内の事例を基に、対策のポイントを具体的にとりまとめているところです。医療機関の皆さまに対しては、これを配布させていただきますので、改めて感染防止対策の確認と、一層の強化をお願いします。
 また、よりきめ細かく、ピンポイントでの啓発が必要な外国人コミュニティに向けては、国の機関である群馬労働局と連携を強化し、周知活動を既に行っております。2月下旬以降、外国籍労働者雇用事業所あてに注意喚起を文書で依頼したほか、特に約60カ所の大規模事業所については、直接の訪問啓発を実施しております。
 次のスライドをご覧ください。客観的な数値のうち、医療提供体制についての数字をまとめたものです。こちらも赤枠で囲んだ部分をご覧ください。
 上の2段にありますとおり、現在人工呼吸器を使用していらっしゃる方が2名、そのうちECMOを使用してる方が1名いらっしゃいます。
 また、この1週間で、さらに5名のかけがえのない命が失われることとなりました。謹んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆さまには心からのお悔やみを申し上げたいと思います。
 スライド中段の病床の稼働率については、19.5%ということで、横ばいの状況になっています。
 スライドの一番下、宿泊療養者数については、45名ということになりました。
 続いて市町村ごとの感染者数についてもご説明したいと思います。次のスライドをご覧ください。
 スライドは、直近1週間の人口10万人当たりの保健所ごとの新規感染者数ということですが、太田保健所管内ではクラスターの影響もあって、新規感染者数が増加しています。太田以外の地域では10万人当たりの感染者が2人を下回っており、比較的落ち着いてると言っていいと思います。
 以上が、直近の感染状況等になります。
 総じて言うと、クラスターの影響もあって、県全体で見ると、先週より感染者が増えてることは事実です。
 しかしながら、感染状況、医療対提供体制ともに、すべて基準の範囲内に収まっており、クラスターに対応中である太田市を除くと、警戒度の引き下げは可能だというふうに判断をいたしました。
 なお、感染症危機管理チームの専門家の方々からも、「県内全域の警戒度を下げることも可能だが、感染者数の多い地域は違う警戒度を考えたほうがいい」と、こういったご意見もいただいています。
 今回の判断によって、昨年12月19日から続いた警戒度「4」については、すべての地域で引き下げることになりました。
約3カ月にわたる県民の皆さまのご協力に、改めて知事として感謝申し上げたいと思います。
 長期にわたる時短要請、外出自粛要請などの措置で、地域経済は相当疲弊しています。今後は、感染防止対策を徹底していくとともに、県としても、この傷んだ経済を立て直すため、早期に経済政策を実施していきたいと考えています。また、1都3県に発令されている緊急事態宣言についても、来週21日に解除される見込みです。これによって、全国的にも、社会経済活動再開に向けたムードが高まっていくと考えています。
 しかしながら、気の緩みが感染の再拡大に繋がります。特に、これから年度替わりに差し掛かって、入学式とか入社式、歓送迎会など、大きな恒例行事も予定されていることと思いますが、特にご注意をいただきたい点について、ご説明したいと思います。

4.年度替わりの恒例行事における注意事項について

 次のスライドをご覧ください。年度替わりの恒例行事における注意事をまとめました。
 入学式や入社式では、人と人との間隔を十分に確保するほか、主催者が会場で実施する対策の遵守をお願いしたいと思います。
 歓送迎会は、まず、飲食を伴わない開催というものを検討していただきたいと思います。その上で、飲食を含める場合には、少人数・短時間での開催とか、「ストップコロナ!対策認定店」などの感染防止対策が適切に行われている店舗の利用をお願いいたします。
 また、お花見については、宴会を控えていただくようにお願いをしたいと思います。
 県民の皆さまにおかれましては、社会経済活動が再開するからこそ、これまで以上に、感染防止対策を徹底していただきますよう、知事の方からも改めてお願いを申し上げたいと思います。
 なお、新型コロナウイルスワクチン接種については、国による医療従事者への先行接種に続き、県内の医療従事者を対象とした優先接種が実施されています。現在まで約1万5千回分のワクチンが県内に供給され、病院で接種が行われている状況です。昨日までに、国による先行接種分を除いて、県内医療従事者に5,723回の接種が行われております。
 国からは、5月の前半までに、県内6万8千人の全ての医療従事者等が、2回接種できるワクチンの供給計画が示されています。
 また、高齢者の方については、6月末までに、県内58万人全ての方に対し、ワクチンが供給される見込みになっています。
 今後も、EUの輸出承認の動向などを注視しながら、円滑な接種に向けて、接種体制の整備を進めてまいりたいと思います。
 また、県では、ワクチン接種に関する専門的な相談に対応できる「ぐんまコロナワクチンダイヤル」を設置しています。接種前の接種に関する相談から、接種後の副反応に関する相談まで、24時間ご相談を受けられる体制を整えておりますので、積極的にご利用いただきたいと思います。

5.愛郷ぐんまプロジェクト第2弾の実施について

 続いて、先週の記者会見でもお伝えをした県民によるマイクロツーリズム推進のための観光施策「愛郷ぐんまプロジェクト第2弾」について、ご説明をさせていただきたいと思います。スライドをご覧ください。
 この第2弾については、本日、県議会の補正予算を内示いたしました。議決をいただければ、今月26日金曜日から事業を開始したいと考えています。
 冒頭ご説明したとおり、県内の感染状況は落ち着きを見せており、警戒度についても、ほぼすべての市町村で一段階引き下げを行える状況となりました。
 長きにわたる時短要請や外出自粛要請により疲弊した経済を立て直すには、どこかでベクトルを変えなければいけないと考えています。そのため、多くの市町村で警戒度が「2」となるこのタイミングで、幅広い業種に波及効果のある本事業の開始を決断いたしました。
 なお、県内全域を対象として事業は開始しますが、警戒度が「3」の太田市、伊勢崎市、大泉町において、外出自粛を要請している「高齢者・基礎疾患のある方」、こういった方は、今しばらく、本事業の利用を控えていただきたいと考えています。
 また、事業の実施は、先ほど26日から事業を開始したいということを申し上げましたが、これはですね、感染状況が落ち着いているということが大前提です。そのために、感染防止対策の実施は、この「愛郷(ぐんま)プロジェクト第2弾」を行うためのマスト条件ということになると思います。
昨日、今日と、県が目標としている「1日当たりの新規感染者20人未満」を超えていますが、万が一、感染者が急増するなど、状況に大きな変化が生じた場合には、実施を見合わせる可能性もあるということは申し上げたいと思います。
 先ほど申し上げたとおり、感染防止対策はもちろんしっかりとやっていかなければいけませんが、ここでやはり政策のベクトルを変えていきたいと思います。その一環として、この「愛郷ぐんまプロジェクト第2弾」を展開したいと思いますが、そのためには、もう1回言います、感染状況が落ち着いているということが大事なんです。だからこそ、この事業をしっかりやるために、県民の皆さまのご協力をいただいて、感染防止対策をしっかりやり、感染状況を落ち着かせていくことがですね、この事業の展開に繋がるということも、改めてもう一度強調させていただきたいと思います。
 次のスライドをご覧ください事業概要についてのスライドです。
 事業の概要は、「手続きが簡便でわかりやすい」と、事業者・利用者双方から多くの評価をいただいた前回と同内容の支援にしたいと思っています。県内の対象地域において、県民の方が1泊税抜き6千円以上の宿泊をした場合、1泊につき1人5千円を補助するということにしたいと思います。
 なお、官民が一体となって、地域の活性化に取り組みたいという思いから、5千円のうち1千円は宿泊施設に負担いただくこととしております。
 事業実施の期間ですが、ゴールデンウィーク期間中を含む5月31日月曜日までの67日間で、予算規模は30万人泊分、約12億円を見込んでおります。
 ちょっと調べてみたら、既にいくつかの県で同様の宿泊キャンペーンを始めているところはあるんですけれども、これほどの予算規模をもって、地域経済再生に大きく舵を切るというのは、これは群馬県が最初だと、ある意味、全国に類のない事業だというふうに考えています。
 また、今回は地域経済への波及効果をより高められるよう、過去の記者会見でも皆さんからご質問がありましたが、事業と連動した市町村独自の経済支援策についても、今調整を進めています。
 一昨日、私と両副知事で主要な観光地を抱えるいくつかの市町村を訪問させていただきました。それぞれの首長さんにお願いしてまいりました。
 本日時点で、すでに大きな温泉地を抱える草津温泉、つまり草津町など10市町村において、地域で使えるクーポン券の発行などについて前向きな回答をいただいています。
 参加宿泊施設の募集については、議決後速やかに行いたいと考えています。
 具体的な利用方法や対象施設等については、来週中頃に、「ググっとぐんま公式ホームページ」でお知らせする予定です。
 なお、今回の事業は、国のGo To トラベルに先んじて実施する形となりますが、今後は、国の施策等も最大限に活用しながら、地域経済の立て直しを図ってまいりたいと考えています。
 このため、Go To トラベルが再開された際には、その時期やスキーム等を確認した上で、必要な場合には、今回の事業の期間や内容等について、改めて検討することも考えてまいりたいと思います。
 次のスライドをご覧ください。旅行時の注意事項をまとめたスライドです。
 ご旅行の際には、マスクの着用、手指消毒、体調が優れない場合には旅行を控えると、基本的な感染防止対策の徹底をお願いしたいと思います。また、ご旅行を計画するにあたっては、いつも一緒にいるご家族や仲間など、可能な限り少人数でのご旅行をお願いしたいと思います。
また、なるべく平日にご旅行いただくなど、混雑を避けた分散利用の推進にも、できる限りのご協力をお願いできればと考えています。
 県民による県内観光「マイクロツーリズム」は、現在のコロナ禍に即した「新しい観光のあり方」の一つではないかというふうに考えています。県内にお泊まりいただき、お土産等をご購入いただくことが、地域経済への一番の支援となります。
 ぜひ、感染防止対策を徹底していただいた上で、多くの方々に第1弾と同様、この第2弾の事業をご利用いただき、地域経済の建て直しにご協力をお願いいたします。
 そして、前回の時も申し上げましたが、改めて皆さんに群馬県の魅力というものを再発見していただきたいと感じています。

6.県立高校の1人1台パソコンの整備について

 続いて、県立高校の1人1台パソコンの整備について、ご説明をしたいと思います。スライドをご覧ください。
 県では、文科省の計画を5年前倒し、今年度中に生徒1人1台のパソコンを整備する準備を進めてまいりました。
 この度、3月末までに、県立高校における整備が完了する見込みとなりましたので、ご報告をいたします。
また、4月以降からは「Bring Your Own Device」、生徒自身が保有している端末も使用可能にすることで、生徒の使いやすい、より快適な学習環境の整備も進めてまいりたいと思います。
 これによって来年度からは、全県立高校において、教育のICT化を推進していく環境が整いました。同様に全国で、12県が3月末までに整備をする予定と聞いておりますが、群馬県もこのトップグループの仲間入りをしているということを申し上げておきたいと思います。
 今回の端末の整備によって、学校だけではなく、家庭においても、理解度、興味、関心等に応じて個別に課題を選択することができるようになります。加えて、自分のペースに合わせて計画的に学習を進めるといった「個別最適な学習」というものも可能になると思います。
 さらには、オンラインを活用することで、コロナの感染拡大時など、通学できない状況においても「学ぶ機会」を確保することができる、生徒同士の「協働学習」とか、外部の専門家等や企業等との交流も可能となると、従来よりも充実した学習環境を提供できるようになると考えています。
しかしながら、端末の整備は、教育のICT化の第一歩です。今後は、これをいかに活用していくかが最も重要だと考えています。
 ぜひ、生徒の皆さんには、身近な学習用ツールとして、ICTリテラシーに留意の上、有効に活用していただきたいと思います。
 なお、端末の整備にあたっては、岡田CDOにも様々な場面でご尽力をいただきました。今後の活用にあたっても、DX推進監としてサポートいただければと考えています。
 県においては、1人1台パソコン整備のほか、吾妻中央高校における「STEAM教育」のモデル事業を、先般、実際に私と宇留賀(副知事)さんで視察してまいりました。こういうモデル事業とか、中高生を対象とした地域課題解決学習プログラム「始動人Jr.キャンプ」、これも発表会が、先般、(県庁32階)NETSUGENで行われて、コメンテーターとして出席をしてまいりましたが、こうした取り組みもしっかりと進めております。こういういう取り組みの成果も生かしながら、今後も全国に先んじて、教育のICT化、教育のイノベーションに取り組んでまいりたいと考えております。

7.活力ある健康長寿社会実現のための「群馬モデル」について

 続いて、活力ある健康長寿社会実現のための「群馬モデル」についてご説明をしたいと思います。
 「人生100年時代」が到来しようとしている中、生涯にわたって自分らしく、健康で生き生きとした生活を送ることは、多くの県民の皆さんの願いだと思います。
 また、私自身、県政の最大の目標は「県民の幸福度の向上」だというふうに言い続けてまいりました。健康寿命の延伸は、そのための最重要課題の一つだととらえています。
 県では昨年2月、「活力ある健康長寿社会実現のための有識者会議」というものを立ち上げました。これまで3回にわたり、座長である現職の参議院議員の武見敬三(たけみ けいぞう)先生や、フレイル予防の第一人者である東京大学の飯島先生をはじめ、県内外の有識者の方々と意見交換を重ねてまいりました。すばらしいメンバーの方々に集まっていただいたと思っています。
皆さま方からいただいた知見・提言を踏まえ、この度、新たな政策ビジョンとして、活力ある健康長寿社会実現のための「群馬モデル」をまとめました。
 スライドをご覧ください。目標と4つの戦略をここにまとめさせていただきました。
 活力ある健康長寿社会を実現するため、健康寿命の延伸を目標としています。理想としては、男女ともに80年を目指したい気持ちではありますが、当面の目標として、まずは現時点における全国1位の水準である男性73年、女性ら76年の達成を目指していきたいと思います。
このための具体的な手段として、EPBMと言いますが、これはEvidence Based Policy Makingと言うんですけど、合理的根拠に基づく政策立案と訳すんでしょうか、この推進を基本方針として、「フレイル予防」、「社会参加」、「健康な食事」、「環境づくり」、この4つの戦略で事業を実施していきたいと思います。その中で、すべての県民が自然と健康になれる環境づくりを推進してまいります。
 特に「環境づくり」では、行動変容を促す仕掛けづくりとして、「健康ポイント制度」というものを開始いたします。
 また、「フレイル予防」に関しては、健康な高齢化とはどういうことかを検証するためのモデル事業を、市町村のご協力をいただいて実施します。
 県では、これらの4つの戦略によって、県民、市町村、関係団体、関係機関、大学等と協力しながら、また、ニューノーマルやデジタル化の視点も加えながら、本県ならではの取り組みを実践してまいりたいと考えています。

8.ぐんま健康ポイント制度について

 続いて、「環境づくり」についての具体的な取り組みをご紹介をしたいと思います。
 健康寿命を延伸するためには、若いころから健康づくりに取り組み、生活習慣病というものを予防することが大事です。
しかしながら、若い世代や働き盛り世代ほど、仕事や子育てなどでなかなか時間が取れない、自分の健康づくりに関心を持ちにくいという状況が続いています。
 そこで県では、こうした世代の方々にも気軽に楽しんで健康づくりに取り組んでもらえるよう、「ぐんま健康ポイント制度」というものを創設し、健康づくりをサポートするためのスマートフォンアプリを開発いたしました。
 スライドをご覧ください。県公式アプリについてのスライドです。
 アプリの名称は「G-WALK+(ジーウォークプラス)」としたいと思います。
 県民の皆さまに、まずは、歩くことを基本にしながら、運動や食事の見直しなどにもプラスして取り組んでいただくという思いが込められています。
 このアプリをインストールしていただくと、スマホを持ち歩くだけで歩数が自動記録されることに加えて、アプリ上で仲間を作り、歩数に応じたランキングを競うこともできます。
 また、ご自身で毎日の体重や血圧を簡単に記録することができるほか、食事は写真で記録することもでき、日々の取り組みがグラフなどで見える化されます。加えて、自宅でできるエクササイズ動画とか、バーチャルウォーキングコースの配信を予定しているなど、新しい生活様式にも対応しつつ、楽しんで健康づくりを続けるための仕掛けが満載になっています。
 さらに、このアプリを活用した健康づくりへの取り組みによって、ポイントが貯まります。貯まったポイントは、抽選で健康関連商品などと交換することができる仕組みです。
 言うまでもなく、健康づくりに取り組むことの最大のベネフィットは、皆さんご自身の健康です。こうしたポイント制度によって、県民の皆さんの自主的な取り組みを応援できればと考えています。
 なお、「G-WALK+」については、4月から試験稼働・運用検証を行ったのち、6月から本格稼働となります。その際改めて、県民の皆さまにお知らせをしたいと思っています。
 また、アプリ内に蓄積された健康データは、個人が特定できない処理をした上で、統計的に分析をさせていただき、今後の保健事業に活用してまいります。そのことは、あらかじめご理解をいただきたいと存じます。
 県としては、今後とも関係団体、民間企業と連携をしながら、県民の皆さんの健康づくりというものを応援してまいりたいと思います。

9.県広報番組「ジャンポケロード」について直滑降ストリームの告知について

 次に、県の新しい広報番組について発表いたします。
 群馬県では、これまで広報番組「ぐんま一番」を12年間放送してまいりました。この度、4月から新番組を放送することとしました。
 スライドをご覧ください。県の新しい広報番組についてのスライドです。
 番組のタイトル名は、先ほど申し上げた「ジャンポケロード」です。
 数多くのテレビ番組で活躍するお笑いトリオ「ジャングルポケット」が、様々なミッションをクリアしながら県内をめぐり、県民との触れ合いによって気づく群馬の魅力を、面白おかしく、親しみやすく伝える番組となっています。
 初回は、4月16日金曜日の19時30分から、群馬テレビで放送します。
 また、これまで実施してきた群馬テレビでの放送やYou Tubeでの配信に加え、TVerでの配信も始めます。多様なチャンネルを駆使して、多くの視聴者に向けて、群馬の魅力を全力でPRしてまいります。

10.直滑降ストリームの告知について

 最後に来週の直滑降ストリームについてお知らせしたいと思います。 スライドをご覧ください。
 来週のゲストは高木勉(たかぎ つとむ)渋川市長をお呼びします。
 渋川市の魅力、ニューノーマル社会の観光振興などに関して、意見交換したいと考えています。
 番組の後半では、今回も新型コロナに関する情報を時間をとって丁寧に発信させていただきたいと思います。
 放送は3月24日水曜日19時から1時間程度、群馬県動画・放送スタジオのtsulunosから、ライブ配信を行う予定です。ぜひ、ご覧をいただきたいと思います。
 今日、少し健康の話があったので、少し長くなってしまいましたが、私から以上です。皆さんから何かご質問があればお受けしたいと思います。

 質疑応答

(記者)
 3月21日で首都圏の緊急事態宣言について解除する方針を菅総理が表明されたんですけれども、その関係で、21日に解除されて、25日から聖火リレーがもう始まります。群馬県にもですね、もう月末、聖火がやってくる予定になってるんですが、緊急事態宣言が開けてから間もなく、知事もリバウンドのことをずっと心配されてると思うんですが、すぐ聖火リレーのような人が集まるイベントをやってしまって大丈夫なのかという懸念の声もあると思うんですけれども、知事の受け止めとしてはいかがでしょうか。

(知事)
 まず菅総理がですね、緊急事態宣言の解除というものを表明されたと。これは正しい判断だろうというふうに思っています。いつも言ってるように、新型コロナウィルスとの戦いは、非常に長期にわたる持久戦を強いられるような難しい戦いなんですが、いろんな意味で、もうずっと緊急事態宣言を続けてきた中でですね、その有効性も少し、なんて言うんでしょうか、薄れてきているという見方もありますし、どこかでやっぱり一歩踏み出さなければいけないということから考えると、今ちょっと、リバウンドするという懸念もあるんですけども、全体の状況を見て、レベルが下がってるということから、ここで決断をされたという菅総理の判断は、私は支持をしたいというふうに思っています。
 そこで群馬県でもですね、今日この会見で警戒度を下げることを発表いたしましたが、今記者さんも指摘されたとおり、リバウンドは常に警戒しなければいけないということで、警戒度を下げたから余計にですね、やはり注意が必要だというふうに思っていますので、ここは県としてもさらにいろんな形で県民の皆さまに注意喚起をしてまいりたいと思っています。
 それから聖火リレーの話なんですが、完全に方式まだ決まってないですね。今いろいろ国との間で調整しておりますので、今記者さんがおっしゃったような懸念をお持ちの方もいますので、このリスクをしっかりと何とかコントロールして、できるだけ安全な形でできるようにですね、いろんな方式を考えたいと思っています。
 付け加えることがあれば、今の状況報告してください。

(地域創生部長)
 聖火リレーにつきましては、状況を見ながらということでございますけれども、予定どおり公道での聖火リレーを行う場合につきましては、できるだけ、インターネットライブ中継の視聴を呼びかけるであるとか、あるいは居住地に近い場所での観覧を呼びかけるであるとか、そういったことに十分注意をして実施をしたいというふうに考えております。

(記者)
 警戒度を下げられたことにも絡むんですけども、先ほど歓送迎会についての注意事項なんかも書かれていましたけれども、例えば山梨県の知事さんですとか、島根県の知事さんなんかも、感染対策はやった上でということですけれども、どんどんやって欲しいというような趣旨のことを仰ってまして、政府が2月末に出した通達とは一部反するような感じの状況のようなんですけれども、今知事が示された注意事項を見ると、群馬県とするとその歓送迎会については積極的にやって欲しいという立場ではなさそうにも見えるんですが、改めて知事のお考えをお聞かせください。

(知事)
 先ほど申し上げたとおりですね、知事としては、このタイミングでだんだん、感染防止対策をしながらもベクトルを変えていきたいと思うんですね。ここからはできる限り、やはり傷んだ地域経済を回復するような政策にシフトしていきたいと。そういう流れの中で、ここまでの感染状況等々も踏まえながらですね、警戒度を下げる判断はしたんですが、やはりさっきもちょっとありましたけど、リバウンドの警戒というのは必要だと思うんですよね。
 2日連続で20人超えたりとか、東京でちょっとまた増え始めたりとか、北関東でやや多くなってるということも考えれば、警戒度を下げるからこそ余計に、こういうところを注意しなければいけないと思ってまして、ですから、花見についても宴会みたいなものは避けてもらいたいと、こういう両方のメッセージを出すことが大事なのかなというふうに思っています。
 それから、それぞれの県にそれぞれ事情があって、山梨県知事とか島根県知事とか、東京都とはちょっと状況が違うとおっしゃってるのはそのとおりだと思うんで、その地域のいろんな状況があって、対応していけばいいんだろうというふうに思います。
 ただ、このお2人の知事がそうだとは言わないんですけど、何となく今の世の中の流れを見てるとですね、国の方針と違うことを言うとメディアに取り上げられるみたいな、何となく政府の政策を批判すると注目されるみたいな流れがあって、そこにはとても違和感を感じます。
私は菅総理とも個人的に関係があって、国会議員を二十何年やってきましたから、現職の大臣にも相当親しい方々が多いんですけど、例えば群馬県として要請しなければいけないことはしっかり要請するし、もちろん官邸に対しても、本当に県民を守るために必要なことはもちろん、申し上げていこうと思ってるんですね。
 ただ基本的には、いつも言ってるように、この未曾有の状況の中で何をやっても批判される中でいうと、私は、菅政権は最大限の努力をしてると思うんですね。
 だから、政府の政策を批判するというよりは、やはり協力して何ができるかということを考えるべきだというに思ってますので、注文はしっかり、群馬県の状況を踏まえていろいろお願いをしていきたいと思いますけども、やはり政府の取り組みを、一緒になって進めていく、力を合わせていくという流れの中でですね、発言をしていきたいなというふうに思ってます。
 もう一つ言うと、それぞれ県によって事情が違うということは、東京を含めた1都3県、前も言いましたが、例えば東京、大阪、神奈川、愛知、こういうところはもともと、ものすごく人口が多くて、密があって、経済活動も盛んなので、基本的に感染拡大のリスクが高いんだと思うんですね。誰が知事でも、すごく大変なんだと思います。
 個人的な好き嫌いを抜きにして申し上げますが、やはりですね、東京、大阪、神奈川、愛知、ここら辺の首長さんは、本当に頑張っておられると思うし、頑張っていただかないといけないと。なぜならGDP1位から4位までですよ。この地域が回復しなければ、日本の経済は回復しませんから。そこはすごく頑張っていただきたいと思ってます。
 ちなみに群馬県はどうかというとですね、人口は200(万)人弱ですけど、GDPは47都道府県の中で17位、観光客の数、観光目的で訪れる人の数は12位。1人当たりのGDPで割った県民所得は全国5位でしょ。
 だからこういう規模の中で、東京に近いという状況の中でいえば、これはすべて県民の皆さまの協力のおかげですけども、緊急事態宣言のお世話にならず、よく頑張ってるなと思います。
 だからこそ、この20人未満を何とか維持して、愛郷プロジェクトもやって、やっぱりですね、もう疲弊してなかなかビジネスができない皆さんに、一刻も早くノーマルな活動をやっていただくような状況を作りたいなと強く感じています。

(記者)
 教育長の人事について伺いたいんですけれども、まだ任期が1年ぐらい余って退任されるわけなんですけれども、交代するにあたって、知事とどういうやりとりがあったのか教えてください

(知事)
 まず、笠原教育長には本当に感謝をしております。この1年半、いろいろ大変だったと思うんですけど、特に、やはり教育イノベーションというのは、知事として力を入れたい分野だったので、笠原教育長にいろんな発想の転換もやっていただき、あるいは、変化をしていくというのは反発もありますから、そこもいろいろ知恵を使ってうまく、今までの人脈を使って抑えていただいたということで、大変よくやっていただいたなと思っています。
 そこは、笠原教育長のいろんなお考えもあって、一身上の都合で今回辞職をされたいということだったので、それはお受けをしたということですが、しかし、庁議でも申し上げたんですが、ここで教育長という立場は勇退をされたとしてもですね、引き続きいろんな形でアドバイスを求めていきたいと思ってます。笠原さんには、これはこれでしっかり辞職願を受け取りましたと、ただ、これからもいろんな形で山本県政を助けて欲しいということを申し上げて、笠原教育長の方も、それはもちろんですというふうにおっしゃったので、どんな形になるかわかりませんが、何らかの形でまた、ご尽力をいただきたいなと思っています。

(記者)
 教育長の人事権は、実質的には知事にあると思うんですけれども、今回、知事から辞めて欲しいというようなことを言ったわけではないということでしょうか。

(知事)
 それは笠原さんのご意思を受けたということです。

(記者)
 教育長人事の関係なんですけど、今回平田さんが新しく選任されましたが、改めて平田さんにですね、どういったところを期待されてるかお聞かせください。

(知事)
 まず、今、教育委員会のメンバーの方々はみんな素晴らしいなと思うんですけども、やはり平田さんは、何て言うんでしょうか、大変すぐれた方だと思って、以前から注目をしていました。
 共愛学園の学長も経験もされてますし、教育委員会の中の発言等々を聞いてもですね、これまでの伝統的な教育手法みたいなものにも非常に造詣が深いですし、さらに、新しい時代の、例えばICT教育みたいなものについても実践をされてたりして、非常にバランス感覚もある、進取の気持ちもある。そういう意味でいうとですね、かなり適材適所なんじゃないかなというふうに考えておりますし、ぜひ力を合わせてですね、群馬県の教育イノベーションを進めていければというふうに思っています。

(記者)
 部長人事についても伺いたいんですけれども、今回岡田さんをですね、CDOからデジタルトランスフォーメーション推進監に抜擢されたということで、岡田さんは昨年CDOに選ばれ1年たったと思うんですけど、知事から見て、岡田さんがCDOとして、県庁内のDXというところをどこまで推進できたのか、その辺の評価みたいなところをお聞かせください。

(知事)
 DXはなかなか簡単な作業ではないと思うんですけども、この1年間、岡田さんには、本当に一生懸命やっていただいたと思います。
 岡田さんのいいところはですね、民間の、いわゆる世界有数の企業で、ICTというかデジタルの経験をされていたにもかかわらず、アプローチがとても丁寧なんですね。例えば今、電子決裁の話をやってますけども、各部局にヒアリングをしたり、例えば地域機関みたいなところからしっかり丁寧に話を聞いたりして、最先端の知識とか経験があるにもかかわらず、とてもアプローチが丁寧で、各部局にわざわざ出かけて行って話を聞くようなタイプの人なんですね。
 岡田さんのおかげで、県庁内のパソコン環境というのはかなり早く変わりました。なおかつ、田子(知事)戦略部長を中心に頑張ってもらっている、この電子決裁化も、おそらく100%まで、実質的には行くと思うんですね。この背景にも岡田さんの努力があったし、今県で進めている、いろんなDXのプロジェクトについても、ご本人は自分がやったって言わない方なんですけど、実は岡田さんのおかげで進んだものがいっぱいあります。
 ですから、今回ですね、部長級として群馬県のためにやっていただくようお願いして受けていただいたのは、群馬県にとっても大変幸運だと思いますし、さらに、岡田さんには、このDX化の中核として頑張っていただける立場になっていただいたんじゃないかというふうに思っています。

(記者)
 追加で部長人事についてなんですけども、今回病院局長にですね、厚労省出身の坪口さんを、非常に若い方で登用されたと思うんですけど、その意図についてお聞かせください。

(知事)
 まず、吉田病院局長が病院局で本当に奮闘していただいて、特に県立病院で新型コロナ病床を増やすという問題についてはですね、もちろん、武藤さんをはじめとする健康福祉部の皆さんにもお世話になり、当然医師会とか、県立病院関係者の方々にもいろいろとご協力をいただいたんですが、実は病院局もすごく頑張ってもらいました。さらに今、県立病院改革をやっているんですけど、これも吉田さんを中心にやっていただいたんですね。
 今回はですね、実はこの会見でも申し上げたとおり、振興局というものをかなり強化して、しっかりと今まで以上に位置づけたいという思いがあるんです。
 だから、その主要な振興局長にですね、主要な部の部長を経験した人をですね、ぜひ配置したいという思いがあったので、そこはもう吉田さんにお願いしようということで、人事の呼び込みやった時にも、そういうふうにご本人にお話をしてお願いをさせていただきました。
 そこで病院局はどうするかというと、厚労省から来ていただいている坪口さんが、しばらく危機管理監を支えてやっていただいたんですけども、この人素晴らしいですね。今、避難所の関係のプロジェクトもやっていただいてるんですけども、非常にすぐれた人だと思います。
 なおかつ病院局は、厚労省といろいろ調整したりしなきゃいけないことがあるので、そういうことから言うと、ここは吉田さんに中核の振興局に行っていただいて、まさに振興局重視の姿勢を打ち出すと同時に、病院局の機能をさらに強化して、県立病院改革ももちろん進めていきたいし、県全体の医療のあり方を進めていくという意味で言うとですね、この坪口さんの力を借りたいと。これも自分で言うのもまた怒られちゃいますけど、かなり適材適所の人事じゃないかというふうに感じています。

(記者)
 今回教育長も含めて、平田さんも、岡田さんも、あと坪口さんも、県の職員じゃない人から登用されています。いわゆる外部人材ということで登用されてると思うんですけど、知事としてですね、県の内部から部長にあてるものと、外部から呼び込むという、この辺の基準というのは何かあるんでしょう。

(知事)
 プロパーというかずっと県庁にいた方でも、あるいは外から来た方でも、県庁職員になっていただければ、これは同志であり仲間なんで、あまりそこら辺はこだわる必要はないというふうに思っています。
 本当に優れた方で、群馬県のために仕事をしてくれるという方がいればですね、それはもう当然積極的に登用していくべきだというに思います。
 加えて言うと、しかしですね、群馬県庁の職員は優秀です。私はお世辞を言わないので、宇留賀(副知事)さんも、もちろん東京から、霞ヶ関の最先端の所から来られた、例えば、森原政策アドバイザーも、もともと総務省だったんですけど、ちょっと今、総務省大変なことになってますが、ボストンコンサルティングにいて、青山社中にいて、2人ともね、群馬県庁の職員の能力とかモラルはとても高いと言ってくれてるんですね。
 だから、プロパーでも優れた人がいっぱいいるので、実はですね、部長人事は大変苦労しました。部長ができる人が大勢いるんです。その中で、どなたをどこに付けるかというのは、やはりすごく苦労したんですが、いろんなことを考え合わせて、適材適所、例えば今言った厚労省との繋がりが必要な部署とかね。でも最後はやはり、県と県民のためになるかという基準で、そういう人事になったということです。
 是非ちゃんと評価していただきたいと思うのは、やっぱりね、今、庁議というのはほとんどオンラインになってるんだけど、その前は会議してたわけじゃないすか。トップマネジメントの人が知事と同じ大きな丸テーブルに座ったときに、1人しか女性がいなかったのが、3人になったわけですよ。それがね、今6人なわけでしょう。これはですね、女性活躍という点では大きな進歩だと思います。
 男女かかわらず、部長をできる人はいっぱいいるんですけども、やはりこういうことを契機にですね、女性をもっともっとトップマネジメントに登用するということはとても大事だと思ってまして、ここが変わると、全体も変わってくるんじゃないかというふうに思ってます。
 何度も言いますが、女性6人トップマネージメントという県は、この後分かりませんけど、今のところないです。調べましたけど。部長級でいっても、35%、36%というところがないので、この後どういう人事が他であるのか分かりませんが。これも完全にトップクラスになったということは、是非評価をしていただきたいと思っています。

(記者)
 教育関係で二点、二つのテーマでお尋ねします。
一つは教育長の関係で、先ほどの内容とかぶるんですけれども、突然の辞職表明が先週だったこともあって、何かとお話を知らない立場の方からは、無用なうわさも生まれてしまうような状況があったと思うんですけれども、知事のご発言からもですね、別にお辞めになることについて、驚いたとか、あるいは慰留したんだけれどもみたいなニュアンスがあまり出てこなく、サバサバしているふうなニュアンスも感じ取ったのですけれども。
 これは単刀直入に申し上げまして、更迭ではないという認識で大丈夫なんですよね。

(知事)
 全く違いますね。
 先ほど申し上げたとおり、笠原教育長の功績にはとても感謝していますし、評価もしていますし、信頼関係がありましたから、どんなうわさが出ても気にしません。ただのうわさで事実ではないんで。
 しかも、笠原さんほどの人がこういう形で勇退をされたいと言うからには理由があるので、それについて、今更、いろいろ申し上げるのも、それは失礼な話なのであって、それはしっかり受け止めて、しかしながら、引き続き、いろんな立場でやっぱり応援していただこうというふうに思っています。
 何度も言いますが、本当に頑張っていただいたと。大変だったと思いますよ、こんな知事になってね。こんなわがままな知事になって。
 だけど、本当に頑張っていただいたので、これからも申し訳ないですが、相手はどう思っているかわかりませんが、知事を辞めても、ずっと付き合わせていただこうと思っています。

(記者)
 教育委員さんですが、平田さんが教育長に就任する関係で、1枠が空き、そこに沼田翔二朗さんが就くわけですけれども、31歳、かなりお若い方なんですが、キャリア教育とかの部門でノウハウをお持ちの方だったと聞いているのですが。

(知事)
 この方は、いろんな方からお話を聞いてみると素晴らしい方らしくて、お若いんですけども、いろんなNPOをやっておられたり、確か上毛新聞のオピニオンの担当もやっているでしょ。

(記者)
 はい。

(知事)
 そういう知識もあるし、いろんな教育プログラムに若くして関わっているということで、いろんな方々からのご推薦もあって、私もそのキャリアを拝見したり、いろんな人からお話を聞いた中で言うとですね、教育委員にとてもふさわしいというか、やっていただきたい方だなということで、推薦させていただいたということです。
 総務部長から何かありますか。

(総務部長)
 知事におっしゃっていただいたとおりですけども、特定非営利活動法人DNA(デザインネットワークスアソシエーション)というNPOを大学を卒業してすぐ立ち上げられたと思います。
 10年間、NPOでしっかりいろんな活動を群馬の教育のためにやってきたと伺っておりまして、そういったことで本当に適任の方なのではないかなと思っております。

(記者)
 同い年なもので、活躍していただきたいと思っております。

(知事)
 質問していただいてありがとうございます。

(記者)
 別のテーマの方なんですけれども、火曜日に新聞の方で書かせていただいたんですが、高校の再編関係のお話です。
 第二期の高校教育改革推進計画が今日できる予定なんですけれども、その節目にこれまでの経緯を振り返ってみますと、吾妻とか富岡とかでは、地区別の再編整備計画ができて、新しい高校ができて、共学化されたりとかいろいろしました。
 さっきおっしゃっていた吾妻中央も今は新しい学校として、すばらしい成果を上げていらっしゃると。
 桐生の二つの高校もこのたび、4月にでき上がるというところで、利根沼田地区に関しては、地元の住民、有権者から選ばれたところの首長さんたちが、もうこれは統合していただきたいという趣旨の要望書を当時の県知事と笠原教育長が当時もいらしたんですけども、提出していらっしゃると。
 そこから2年半、3年ぐらい経った中で、話し合いに直接加わる立場じゃないぐらいの一般の地域の方からすると、あのお話はどうなっちゃったんだろうかと、あんまり表立った進展が見えてこない段階になっていて、それで不安を訴えるという方もいるんですけれども、そういうところで、県立高校の設置者として、知事の現状認識がいかなるものか教えていただければと。

(知事)
 地域のですね、今、言及のあった高校の再編統合みたいなものは、これは大きな流れだと思うんですね。
 そのままではなかなか立ち行かない、入学者も減っちゃったり、進学率も低くなっちゃったりして、このままでは、なかなか立ち行かないということで、統合するというケースもあるわけであってですね、もうこれは大きな流れだと思うし、なかなかまだ成果は出ていないケースもあれば、統合したことによって、非常に成果が出ているケースもあると思うんですね。
 沼高と沼女の合併統合の問題というのは、知事になった後で引き継いだわけなんですけども、去年の12月かなんかに沼高の同窓会の役員の方々が、やはり沼高を残して欲しいということをおっしゃってて、この方々と私と笠原教育長と三者で会談を持って、丁寧にお話を聞こうということになったんですけど、そのあとコロナ禍になっちゃったんで、なかなか思ったように会議はできなかったというふうに思うんですね。
ただ、もう1回言いますが、これ自体は大きな時代の流れだというふうに思っています。
 ただですね、同窓会の方々にもこれまでの歴史に対する思い入れとか、そういうものもあるので、これはこれで大事にしながら、よくお話を聞いた上で話を進めたいというふうに思っていまして、これから知事としてもですね、この統合問題については、直接、今おっしゃった地域の首長の声も聞いたり、あるいは沼高の同窓会の皆さんとか、沼女の同窓会の皆さんに直接、話を聞きながらですね、しっかり方向性を出していきたいというふうに思っています。
 一番大事なことはですね、やはりその地域にちゃんとした学校があって、将来の子どもたちにプラスになるかということなんだと思うんです。
 だから、どういう体制になろうと、やはり、そこに、地域に、きちっとした高校があって、もう1回言いますけど、それが子どもたちに、とてもメリットがあるということが、一番大事なことなんだと思いますから、そこを踏まえながら、しっかり協議を続けていければというふうに思っています。

(記者)
 きちっとしたというのは、一定の規模のという意味ですか。

(知事)
 きちっとしたというのは、つまり、こういう再編統合の問題のときというのは、だいたい入学者が減るとか、進学率が落ちちゃってみたいな話でしょ。
 どんどんどんどん他の学校に。つまり流出しちゃうという、地域からね。そういう問題ですよね。
 そのためにはね、例えば二つ高校があったら、両方とも人数が少なくなったから、合併するとか統合するという発想ではなくて、例えば統合してできた新しいものに魅力がなかったらしょうがないじゃないですか。そこが一番のポイントなんだと思うんですよね。
 だから、もし統合するにしても、そこには他の学校にない魅力みたいなものを作っていかなきゃいけないし、それによって生徒を集められるんだと思うので、そういうことも全部含めて、ちゃんと議論していきたいなというふうに思っています。

(記者)
 全体の会議の場というのが持てなくても、個別の関係者と意見交換をされていたというのは、高校教育課の方から伺っているんですけども。
 変な話ですけど、35市町村の教育長を集めた会議とかを去年は県庁で何回かやっていらっしゃるので、コロナだからといって会議ができないというのも、なかなか状況として難しいんじゃないか、会議をやろうと思えばできるんじゃないかと、個人的な気持ちもあったりします。

(知事)
 それは個人的な感想として受け止めますが、本当に12月以降はコロナで忙殺されていましたから、なかなか進みにくかったんだと思います。
 それからもう一つ言うと、やっぱり関係者の間にもいろんな意見の違いもあったりしているので、その中では随分、笠原教育長も努力してきていただいたんだなというふうに思います。
 でも、もう1回言いますけど、ここからこの問題は知事自身としても取り組みをしていきたいと思っています。
 他によろしいでしょうか。ありがとうございます。

知事メッセージ

 それでは最後に、県民の皆さまに知事の方から、いつものとおり、お願いを申し上げたいというふうに思います。
 新型コロナ感染症、先週の会見で申し上げましたが、随分、落ち着いてまいりました。
 ただ、今週ですね、また少し上がり気味になっているところもあって、2日連続でですね、20人を超えるという状況になりました。
 心配されている県民の皆さんもおられると思いますが、日々の数字には一喜一憂しないと。全体の流れを見てですね、我々として適切な判断をしていきたいというふうに思っています。
 先ほど申し上げたとおり、今日は愛郷ぐんまプロジェクトの第2弾を発表させていただきました。
 できれば、今月の26日から始めたいというふうに思っています。新型コロナ感染症の関係で言うと、もうずっと県民の皆さまにご負担、ご迷惑をおかけしてですね、皆さんに本当に我慢をしていただいて、感染防止対策に協力をしていただいたと。
 その成果で何とか収まりつつあるという状況の中で、知事としては、どこかでベクトルを変えて、傷んだ地域経済に対してですね、いろんな対策を打っていきたいという思いがあります。
 ですから、今日発表したように26日に、ぜひこの愛郷ぐんまプロジェクト。予算も県議会でしっかり取って、県議会の皆さんのご了解も何とかいただいてですね、やりたいと思うんですが、それには県民の皆さんのご協力が必要です。
 例えば、ここからものすごくリバウンドが増えてですね、警戒度を下げられないみたいな状況になっちゃうと、なかなか26日からやると言ってもですね、これは再検討しなければならない事態もありえます。
 ですから、そうならないように、ぜひですね、また今日からも感染防止対策に、さらなる注意をしていただきたいというふうに思っています。
 皆さんと力を合わせて、この状況を乗り越えていきたいと思います。またさらにリバウンドの可能性はありますが、これもですね、冷静にしっかりと状況を見ながら、我々としては迅速、冷静に対応していきますので、その点はぜひ、ご信頼をいただきたいと思います。
 最後に申し上げます。愛郷ぐんまプロジェクトを何とか成功させるために、第2弾も何とか成功させるため、今度は今までよりも裨益効果が上がります。関係市町村にもおそらく協力をいただけるので、これが実行できるようにですね、ぜひとも県民の皆さんのご協力を重ねてお願い申し上げ、今日の会見を終わりたいと思います。
 最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

(以上で終了)
文章中の()内については、秘書課において加筆したものです。