本文
令和3年2月12日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
1.はじめに
2.直近の感染状況について
3.勝負の2週間について
4.安中総合射撃場の整備方針について
5.ぐんまちゃんの新しいダンス曲について
6.直滑降ストリームの告知について
それでは、定例会見を始めさせていただきます。
政府による緊急事態宣言については、国の基本的対処方針等諮問委員会が開催され、全10都府県とも、この段階での解除は見送りということになりました。あわせて、まん延防止等重点措置の適用も見送られる方針となりました。
長らく負荷のかかり続けている医療提供体制の状況を慎重に評価されたということで、現実的な判断だというふうに考えています。
宣言は維持されたものの、全国的に新規感染については減少傾向が見られます。
これまで何度も申し上げていますが、群馬県での感染は東京での感染が収まらない限り、なかなか収まり切らないというふうに申し上げてまいりましたが、東京はじめ、首都圏における感染拡大の一定の鎮静化については、群馬県としても大変いいニュースだというふうに受けとめております。
本県も減少傾向にありますが、少しでも早く、営業時間の短縮要請を解除し、経済活動を正常化させるためにも、22日までを「勝負の2週間」というふうにしています。これまでよりも、さらにピンポイントでの対策を強化してまいりたいと考えています。
特に伊勢崎市については、臂市長が大変強いリーダーシップを発揮され、独自の緊急事態宣言を出されるなど、様々な取り組みを進めていただいています。
一昨日は、私も、臂市長とともに、伊勢崎市内にある繁華街を回らせていただきました。飲食店等に直接感染防止対策の徹底をお願いしてまいりました。
今後も市町村と連携し、対策に全力を挙げてまいりたいと思います。
県民の皆さまには、大変なご面倒、ご負担をおかけしておりますが、22日までが勝負です。何卒、ご理解とご協力をいただきますよう、知事として改めてお願いを申し上げたいと思います。
それでは会見の中身に入らさせていただきます。
スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。
本日はまず、新型コロナウイルスに関して、直近の感染状況をご報告いたします。また、安中総合射撃場の整備方針や、ぐんまちゃんの新しいダンス曲についても、発表させていただきます。
まず、新型コロナに関する直近の感染状況から申し上げます。
スライドをご覧ください。毎週、お示ししていますが、新規感染者数の推移です。
直近1週間の新規感染者数は、本日の新規感染者数、ようやく10名台まで落ち着いてまいりましたが、13名ということで、この数字を含めて148名ということになりました。
県民の皆さまのご協力の甲斐もあって、先週の290名と比べて大幅な減少が見られます。
すでに健康福祉部から発表させていただきましたが、変異した新型コロナウイルスが、今週になって本県在住の方からも検出されています。
感染力が強くなっているという報道もなされており、ご心配されている県民の方々も多いと思います。
しかしながら、濃厚接触者が特定できておりますので、現時点で変異株の感染が拡大する恐れは低いというふうにとらえています。
また、手洗いやマスクの着用、3密や感染リスクの高まる5つの場面を避ける等、基本的な感染防止対策は変わりません。必要以上に、この変異株を恐れることなく、今、実践いただいている基本的な感染防止対策を、引き続き徹底していただきますようにお願いをしたいと思います。
次のスライドをご覧ください。これも、毎週発表させていただいていておりますが客観的な数値です。警戒度移行の判断基準ということで、客観的な数字をここにまとめてあります。
赤線で囲んだ部分をご覧ください。
こちらは昨日までの1週間における各項目の最新の数値です。
(1)の1日当たりの新規感染者数は25.4人です。先週の38.3人から、13人ほど減少しています。
(2)の経路不明の感染者については31.5%で、先週の32.1%から減少しています。
(3)の検査の陽性率については3.6%で、これも先週の5.7%から相当減少しているということです。
続いて新規感染者の状況についても、ご報告をしたいと思います。
次のスライドをご覧ください。1週間の新規感染者について、年代、推定感染経路をまとめたものです。
20代から30代が最多で約4割を占めています。次いで40代から50代が約3割、60代以上は少なくなって、若く活動的な世代の感染が目立っていると言っていいと思います。
また、感染経路不明の方は32%おりますが、このうちの約半数が40代から50代の働き盛りの世代だということが言えます。
次のスライドをご覧ください。客観的な数値のうちの医療提供体制をまとめました。
こちらも、赤枠で囲んだ部分をご覧ください。
上の2段にありますとおり、現在、人工呼吸器を使用している方は10名、そのうちECMO、人工肺装置を使用してる方が2名いらっしゃいます。
なお、この1週間で残念ながら、新たに7名の方が亡くなりました。新型コロナウイルス感染症によって、大変多くの尊い命が失われております。毎週記者会見で、このことを申し上げると大変胸が痛むわけですが、謹んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族の方々に改めて心からのお悔やみを申し上げたいと思います。
スライド中段の病床の稼働率については、39%まで下がってまいりました。先週の57.2%から比べると18ポイントの減少です。
病床稼働率が40%を下回るのは、12月7日以来ということですので、およそ2カ月ぶりということになります。ここまで踏ん張っていただいている医療従事者の皆さまに対し、改めて知事として、心からの感謝を申し上げたいと思います。
スライドの一番の下、宿泊療養者数については、168人ということになっています。
病院や宿泊療養施設へ調整中の方は、昨日現在で42名となっております。長期間、自宅で待機いただかなければならないような状況にはなっていません。
この数字は、何度も申し上げておりますが、大変大事だと思っていますので、群馬県としても、この入院(入所)待ちの方々を減らせるようにですね、引き続き努力してまいりたいと思っています。
なお、病床稼働率は39%ということで、少しずつ下がってはきましたが、油断することはできないと思っています。県としては、感染が落ち着いてきた今の時期だからこそ、新たな波に備え、さらなる病床の確保に取り組んでいきたいと思っています。会見の前にも、首席補佐官を通じて武藤健康福祉部長に、そうお伝えしました。
当面の目標としていた400床ですが、これは3月上旬にも確保できる見込みとなりました。
引き続き、医療機関との調整を積み重ねて、何とか450床を確保してまいりたいと考えています。
続いて、保健所別の感染状況についてもご説明します。
毎週ご報告しておりますが、保健所管内別の人口10万人当たりの新規感染数をまとめたスライドです。
現在9市町に対して、営業時間の短縮要請を行っていますが、ほとんどの地域で感染状況が改善してきています。
独自の緊急事態宣言を行っている伊勢崎市を除き、数値基準である人口10万人当たり2人を下回っています。
また、伊勢崎市についても、基準は上回っておりますが、減少傾向が見られます。
以上が直近の感染状況になります。
総じて言うと、まだまだ楽観できる状況にはないものの、先週までの1週間と比較してみると、新規感染者数や病床の稼働率といった重要な指標で、状況が改善してきていることは間違いありません。
時短要請の解除等については、今後の感染状況を踏まえ、来週、感染症危機管理チームの専門家の方々にもご意見を伺いながら、検討してまいりたいと思います。
次のスライドをご覧ください。
先週も申し上げました「勝負の2週間」。これをもう一度強調させていただきたいと思います。
くどいようですが、もう一度申し上げます。22日までが「勝負の2週間」です。
これを乗り越えて、時短要請をできるだけ多くの市町村で解除し、少しでも早く正常な経済活動を取り戻していきたいと考えています。
感染状況にも、ようやく改善の兆しが見られました。あと、もう少しだと思っています。
県民の皆さまのご協力があれば、何度も申し上げてますが、必ずこの第3波を皆さんのご協力で乗り越えられると、知事としては、信じています。
何卒ご理解の上、重ねてご協力をお願い申し上げたいと思います。
なお、明日の13日に、新たな罰則等を盛り込んだ改正特措法が施行される見込みです。
今のところ、改正法に基づくまん延防止等重点措置の適用区域はない見込みですが、群馬県の感染状況は楽観できる状況ではありません。
今後、対象区域に指定されるようなことになった場合には、国の運用基準をよく精査し、丁寧な手続きのもとで対応を進めてまいりたいと考えています。
また、ワクチン接種の準備状況についても一言触れたいと思います。
米国ファイザー社のワクチン管理に必要なディープフリーザーの配置が、県内でも昨日11日から始まっています。来週18日までに、県内の主要な接種施設に順次配布配置される予定になっています。これに合わせて、医療従事者の優先接種を行う医療機関の確保も進めてまいります。
使用されるワクチンですが、今日にも、国の審議会において、特例承認の審査結果が答申されるものと伺っています。これが承認されれば、日本におけるコロナ対策も新しいステージへと移行する、そんなふうに期待をしています。
県としても引き続き、国や市町村と連携を図り、接種体制の整備に全力を挙げてまいります。
続いて、整備が遅延しておりました「群馬県安中総合射撃場」の整備方針を固めましたので、ご説明をさせていただきます。
県では、安中総合射撃場を、「野生鳥獣捕獲の担い手の確保・育成の拠点」として位置付け、既存のクレー射撃施設に加えて、新たにライフル射撃施設の整備を、平成30年度から進めてまいりました。
本来、射撃施設の整備においては、銃刀法に定める基準を満たす必要があります。
しかしながら、今回の整備事業では、この基準への適合方法を詰めきらないうちに工事が進められていたことが判明したため、私の判断で一旦工事を中断させ、これまでの経緯を確認いたしました。
結論から申し上げると、県の見通しが甘かったと、このことに尽きると思います。
前提として、銃刀法に基づく射撃場の指定申請は、施設が完成した後でないと行うことができないと、こういう特殊な事情があるのは確かです。つまり、基準に適合しているかどうかの事前審査の手続きがないということです。
とはいえ、工事着手前に、銃刀法の基準に適合するかどうか、十分に確認すべきであることは言うまでもありません。
着工当時、野生鳥獣による農林業被害は5億円を超えておりました。
この被害を軽減するため、関係団体や県議会等から、1日も早くライフル射撃施設を作ってほしいと、こういう強い要望が寄せられておりました。
こうした切実な声を受けて、一刻も早くライフル射撃施設を完成させようとするあまり、具体的な適合策がないまま、整備を急いでしまったというのが背景だと考えています。
着工当時の判断として、新たに整備するライフル射撃施設と既存のクレー射撃施設との間に、障壁などの特別な設備を設置することによって、基準に適合するのではないかと見通していたようです。
結果論ですが、この判断、計画が甘かったと言わざるを得ません。結局、その方法をまとめることができないまま、現在に至ってしまったというのが今回の経緯です。
こういう状態になってしまっていることを、知事として、改めて県民の皆さまに対してお詫びを申し上げたいと思います。
しかしながら、私が知事になる前まで時間を巻き戻すことはできません。県民の皆さまのご理解をいただきながら、解決できる課題から一つ一つ確実に解決し、一歩ずつ前に進めることとしたいと思っています。
スライドをご覧ください。今後の整備方針についても、ご報告を申し上げたいと思います。
すでに建物が完成しているライフル射撃施設については、銃刀法の基準に照らし合わせ、指定射撃場として指定される見込みが高いと判断しています。
このため、令和3年度当初予算案に、指定申請に必要な騒音調査と外構工事に要する経費を計上させていただきました。調査や工事を実施した上で、県の公安委員会に指定申請を行い、指定を受け次第、利用を開始したいと考えています。
一方、クレー射撃施設については、銃刀法の基準への適合策を詰めるため、令和3年度当初予算案に必要な測量調査と関連経費を計上いたしました。引き続き、基準に適合する設計案を検討したいと思っています。
依然として高い水準にある野生鳥獣による農林業被害対策、そして野生イノシシへの感染が拡大する豚熱、CSFから、本県の養豚業を守るため、捕獲の担い手の確保・育成は急務だと考えています。
県民の皆さまには、新たな負担をお願いすることになりますが、追加負担、これは必要最小限になるように工夫をしてまいりますので、ご理解をいただきますようお願いを申し上げたいと思います。
続いて、ぐんまちゃんの新しいダンス曲について、発表させていただきます。
この度、本県出身の声優・アーティストの内田彩(うちだ あや)さんと、ぐんまちゃんが新曲を制作しました。
タイトルは「リボンをギュッと(ぐんまちゃんダンス)」です。
幸せを結ぶリボンをテーマに、子どもから大人まで幅広い世代の人が、楽しく安全に体を動かすことができるダンス曲です。
2月22日月曜日の午後6時からオンラインで公開される、ぐんまちゃんのお誕生日会で、ぐんまちゃんと内田彩さんによる初披露を予定しています。
その後、ぐんまちゃんオフィシャルサイトでミュージックビデオを公開するほか、Apple MusicやiTunes Store等の主要ストリーミングおよび、ダウンロードサイトで配信予定です。
ぜひ、体を動かして楽しんでいただければと思います。
なお、内田さんには、1月28日の記者会見で発表した、ぐんまちゃんアニメ化の告知動画にもご出演していただいています。
こちらの告知動画は大変好評で、YouTubeでは、すでに1.7万回以上再生され、特にぐんまちゃんのTwitterには3,000件を超える「いいね」をいただいています。これはやはり、内田さんにリツイートしていただいたのが大きかったかなと思っています。
まだ、ご視聴いただいてない方は、この機会にぜひ、あわせてご覧いただきたいと思います。
最後に、来週の直滑降ストリームついて、お知らせしたいと思います。
来週のゲストは、株式会社SUBARUの中村知美(なかむら ともみ)代表取締役社長です。
オンラインでのご出演となりますが、群馬県を代表する企業の中村代表取締役社長と自動車業界の大変革期、また、その中で求められる人材などに関して、率直な意見交換を行いたいと思っています。
番組の後半では、先週に引き続き、宇留賀副知事と武藤健康福祉部長を交え、今回も新型コロナに関する情報を、時間を取って丁寧に発信させていただきたいと思っています。
放送は、2月18日木曜日の19時から1時間程度、県の動画・放送スタジオtsulunosからライブ配信を行う予定です。ぜひ、ご覧いただきたいと思います。
宇留賀副知事と武藤(健康福祉部長)さんの番組、前回は鬼形産業済部長に出ていただきました。今週行った番組のことです。
私からは以上です。何かご質問があれば、お受けしたいと思います。
(記者)
まず、新型コロナについてなんですけども、知事がおっしゃったように、だいぶ県内の感染状況も改善が見られます。今、9市町に出している時短要請については、できるだけ多くの地域で解除したいということでしたが、今の状況を見据えて、どの程度解除できるのか、現時点での見通しをお願いします。
(知事)
これは何回も申し上げているとおり、なかなか新型コロナの感染状況を予想するのは難しいんですね。ただ、今までの状況を見てくると、ようやく落ち着いてきた感じがすると。先週と今週を見るとかなり大幅に減っているということもあると思うんで、明日からの数字もよく見た上で決めていきたいと思います。
ただ、この勝負の2週間で、今の流れからするとですね、時短要請を解除できる地域も出てくるんじゃないかなというふうには期待していますが、どのくらいできるのかというのは、なかなか今の時点で予想することは難しいかなと思います。
ただ、これまではどっちかというとですね、市中感染が最も深刻だった伊勢崎市。これが今日ゼロになっていますので、これはですね、もちろん緊急事態宣言の効果が出てくるのはある程度時間はかかると思いますが、臂市長の熱意とかリーダーシップが、市民の皆さんに伝わっているんだと思うんですね。ですから、できることなら伊勢崎も含めて、そんな簡単じゃないと思いますが、2週間後にすべて解除できればいいなと希望を持ってますけども、それはもうこれからの数字によるというふうに思います。
(記者)
東京五輪パラリンピックの組織委員会の森会長の関係で、つい先ほど、辞任を表明されたというニュースがありました。知事は、辞任すべきだというような考えを表明されていましたが、実際この辞任表明を受けて改めてお考え、受けとめをお聞かせください。
(知事)
前回の記者会見ではなくて、この間、9市町長との意見交換をやった後のぶら下がり取材で聞かれたので、そこでもちょっと申し上げましたが、東京五輪パラリンピックは、東京だけのものじゃないんですよ。
やはり47都道府県、それぞれ、東京を含めてですけども、東京以外のところもですね、オリンピック開催による経済効果というものを何とか取り入れようといろんな工夫をしてきたわけですよね。ホストタウンの受け入れもそのうちの一つだと思うんです。
ですから、知事としては、何としてもこの東京五輪パラリンピックはやっていただきたいし、成功裏に開催してほしいなという思いがあったものですから、組織委員会の人事についても、知事の立場から言及をさせていただきました。
ご本人がご決断されたということで、あまり長引かずにこの問題に決着がついたということは、これはよかったというふうに思っています。
(記者)
後任の方は何人か名前が出てますけども、後任の方に望むこととか、こういう方を(後任に)というお考えはありますか。
(知事)
これはもう、組織委員会の方々とか、関係者の方々が決めることなので、それは私がいろいろと意見を言う立場にありませんが、橋本聖子さんのお名前も出てるということで、長年の参議院の同僚で友人なので、聖子さんみたいな方だったらいいなと思ったり、安倍前総理にやっていただいてもいいんじゃないかなと、個人的にはそんなこと思ったりしますが、オリンピックを成功に導いていただけるような素晴らしい方が後任になられるんじゃないかなというふうに思って、期待しています。
(記者)
今後のコロナのリスクとしては、変異株が勢力を強めてくるかどうかというところがポイントだと思いますが、この点について、何か対策とかありましたら聞きたいのですが。
(知事)
変異株の問題はですね、先般、いわゆる危機管理チームの会議をやった時にもですね、県の衛生環境研究所の所長の方からもご説明があったんですけども、後で武藤(健康福祉部長)さんからフォローしていただきますが、しっかりウォッチしています。もちろん県内にも出たということなんですが、さっき申し上げたとおり、感染対策は同じなので、あまり必要以上に恐れることなく、しっかり感染対策をやっていくことに尽きるんじゃないかなというふうに思います。
今のところを感染経路も特定されているので、県内で広まるようなリスクは低いというふうに思っていますが、もうちょっと具体的に、武藤さんから説明してください。
(健康福祉部長)
変異株の関係につきましては、国立の感染症研究所と連携しながらウォッチしていくということになるかと思っております。
(記者)
先ほど、時短要請の解除の見通しについて質問がありましたけれども、経済活動の正常化が、補助金がたくさん出てくることによって、その意義が忘れられてるんじゃないかと。つまり、経済活動を正常化させることが大事なんだということの意味合いが薄れてきてですね、この緊急事態宣言や時短要請が延ばし延ばしになってるということについて、知事はどのように思いますか。
(知事)
今、記者さんがおっしゃったことはとても大事なポイントだと思いますが、まず、今回のコロナ禍でですね、飲食業界の方々はもちろんのこと、県内の事業者の方々は本当に疲弊してると思うんですね。こうやって、例えば緊急事態宣言というか、群馬県の場合はまだ緊急事態宣言の対象にはなってないんですけども、時短要請をかけたということで、この中で、協力金という形で時短に協力していただいている事業者の方々に支援をさせていただいてるわけなんですが、ここまで長くなってくるとですね、やはり、時短要請のかかっていない地域の飲食関係の方々、あるいは関連事業者の方々からもですね、自分たちも非常に苦しいと。これはぜひ、自分たちの地域にも要請をかけてくれないかみたいな声が出てきたりするわけですよね。首長の中でも、いろんな考えを持っている方がおられると思うんですね。そのことはよく分かります。やはりこれだけ厳しい状況が続く中では、もちろん事業者の方々もですね、何であの地域に協力金が出て、うちの方には出ないのかという声が出てくることは本当によく分かるし、県議会の決議もですね、この時短要請地域以外の飲食関係の人達とか、関連業者の方々に対しても支援する仕組みを県も検討してほしいし、国にも働きかけてほしいと。この間は、同様の趣旨で自民党の県議団の方から、ぜひ国に支援の枠組みを、特に時短要請地域以外のところにも作ってもらうように働きかけてほしいという話だったので、それは知事としてできることはやりたいと思うんですね。
そのことはまず申し上げた上で言うと、今記者さんがおっしゃったように、我々がこれから目指していくべきことは、時短要請地域を広げていくことでもないし、協力金をより広く配っていくということじゃないんだと思うんですよね。
我々がそもそもやらなければいけないことは、今、やむなく時短要請をかけている地域の事業者の方々に対して課している経済的な制限措置を解除して、一刻も早く通常のビジネスができるようにすると。ここがやはり、政府もそうですし、群馬県としても目指していくべきところなんだと思うんですね。そこのゴールを間違えないようにしなければいけないと思うんです。
とにかく大変だから時短要請を広げて、みんなに支援をするということ。こういう気運が起こってくるのはよく分かるんですけど、目指すべきは、もう1回言いますが、時短要請を解除して、それぞれの地域で、事業者の方々に通常の経済活動をやっていただくということなんだと思います。
そこはしっかりと、誤解のないように、知事としても県民の皆さんにお伝えをしていきたいなと思っています。
(記者)
解除をした後にですね、疲弊してるということは変わりはないわけですので、そこから先の支援といいますか、立て直しのための、県としての支援策というのが今後求められるんじゃないかと思います。おそらくお考えだと思いますが。
(知事)
おそらく、国の方でもいろんな動きがまた出てくると思うんですね。例えばGo To Eatは、また再開する方針だという報道もあるし、Go To Eatじゃなくて、Go To トラベルですか。国の方からも関連の支援事業が出てきますから、それをしっかり活用しながら、県として何ができるかということを考えていきたいと思います。
例えば、今県議会の方からも、この間自民党県議団からも強い要望があったんですけども、愛郷ぐんまプロジェクトありますよね。ああいう形になるかどうかわかりませんが、例えば、ああいう形の支援の枠も、きちっと時短要請解除ができた状況の中ではですね、場合によっては必要性を検討するということになると思います。
(記者)
愛郷の方は宿泊施設への支援策などで、飲食店への支援という意味では、Eatの再開とかいうことを念頭に置いておられますか。
(知事)
そうですね。ちょっと鬼形(産業経済部長)さんの方からも加えてもらいますが、そういう国の関連事業をよく見ながら、県として連携できるものを探していくということはあると思います。
今、一つの例として申し上げた、愛郷ぐんまキャンペーンのようなプロジェクトと言ったんですけど、観光地域に活気を取り戻すということは、関連の事業者に対する波及も多いので、これは単に、旅館とかホテル業界に対する支援だけじゃないとは思っています。
飲食関係の支援のことで付け加えることがあれば、鬼形さんお願いします。
(産業経済部長)
考え方は知事からお話があったとおりですけれども、やはり収まった後の消費喚起というのは非常に大事だと思っております。国の方でも、残念ながら途中で中止なってますけども、Go To関係のいろんな事業、トラベルもEatも商店街も、あとイベントも、今事実上止まってますけども、これをタイミングを見て、本県の事情に合うように導入していくということが大事だと思ってます。
加えて愛郷ぐんまは、おかげさまで非常にご好評いただいて、県民のマイクロツーリズムの気運を高めることができました。また、地元の経済は地元で回していくというスタイルもある程度できたと思ってますので、非常に効果的な事業だったと分析しておりますので、今後、財源等の問題はありますけれども、やる場合はですね、そういうところを念頭に置きながら、やはり地元の関連の事業者さん含めてですね、例えば宿泊施設だけじゃなくて、お土産屋さんですとか、タクシー、バスですとか、運輸事業者さんですとか、観光施設ですとか、そういったところにできるだけ波及するような形で、やる場合はですね、念頭に置いて、今後制度設計していきたいと思っております。
(知事)
制度設計はまだ細かく決めてないので、今鬼形さんが言ったのは一つの考え方ということです。どういう形にするかというのは、これから状況も見ながら、知事としてもしっかり判断していくということです。
(記者)
コロナの関係でお尋ねしたいんですけれども、時短については解除したいというふうなことで言及があったんですけれども、全県にかけている不要不急の外出自粛。こっちについては、それと連動したような形になるのかその辺を教えてください。
(知事)
そうですね。これもいつも言っているように、全体の状況を見ながら判断をしていきたいというふうに思うんですね。
もちろん今、10名台にまでやっと下がってきたと。新型コロナ向け病床の稼働率も2ヵ月ぶりに40%切りました。現時点で39%ですね。
とはいえ、やっぱり何かのきっかけで油断したら、途端にまた急増するかもしれないわけですね。
ただ、そこはもう本当に全体の状況を見ながら、おそらくまた県庁内でもいろいろ議論をし、あるいは感染症危機管理チームみたいな専門家の方々の意見も聞きながら、全体を見て、どういうバランスにしていくかというのを判断していくことになると思います。
(記者)
仮の話になってしまって恐縮なんですけれども、昨日とかも昼間なんかは人が出ているのかなと思ったんですけれども、例えば外出自粛も終日かけていますけれども、夜だけとか、そういったふうな検討みたいのも視野に入るような形になりますか。
(知事)
それも、もう1回言いますが、これからの状況を見て、例えば不要不急の外出自粛というものを、例えば方針を少しでも緩めるというのであれば、どういうやり方があるのかとかも含めて、全部これは状況を見ながら判断したいと思います。
今のところは、勝負の2週間ということなので、今のまま不要不急の外出自粛要請を出して、このまま関係市町村と協力しながら、新規感染者をとにかく抑えて、要請解除を目指すということに全力を挙げたいと思います。
(記者)
さっきも質問に出ていた森会長の辞任の関係なんですけれども、今日の朝の段階では川口会長の名前が挙がっていて、それに対して人事の決め方が内々というか、密室ではないかみたいなことが指摘されていたんですけれども、そのことについては、知事として率直な感想というか、どういう印象をお持ちですか。
(知事)
私が申し上げたのは、いろんな意味から、いろんなことから考えて、やはり会長が辞任された方が、国益にもかなうし、オリンピックを成功裏に開催することにもつながるのではないかということだけ申し上げたので、その後の人事のことについては、特にコメントは控えたいと思います。
さっき申し上げたとおり、本当に組織委員長にふさわしい方が必ず選ばれてほしいなと思いますし、そういう方が必ず選ばれるだろうというふうに期待しています。
もちろんオリンピック担当大臣もそうですし、総理もそうですし、新しい会長もそうですし、地方もしっかり力を合わせて、とにかくこのオリンピックを成功させるために連携していきたいというふうに感じています。
(記者)
病床の数のことについて伺いたいんですけれども、3月上旬までに400床を確保できる見込みだということだったんですけども、どういうところの協力が得られる見込みが立ったということなんでしょうか。
(知事)
健康福祉部長からお願いします。
(健康福祉部長)
これまでコロナのベッドを提供していただいたところ、それが大体中心になってきますけど、それ以外からもですね、主に急性期の医療を担っている病院の方からいろいろご協力をいただいているところでございます。
何かのときに申し上げたと思うんですが、そこがゴールではなくて、毎日100人発生したときには、100床以上が足らないというようなこと(シミュレーション)が出ていますので、さらに上積みはしっかり狙っていきたいと思っておりますし、過日、可決していただいた予算を活用させていただいて、しっかりと上積みを図ってまいりたいと、このように考えております。
(記者)
知事は実際に使える病床数というのにこだわってこられたと思うんですけど、この上乗せ分もちゃんと必要に応じて、そこに使えるものという理解で大丈夫ですか。
(知事)
前から申し上げているとおり、他の都道府県のことはいいんですが、群馬県は今、日本医師会の理事として分科会に入られている釜萢先生におっしゃっていただいたように、非常に努力をしながら現実的な数を積み上げてきました。
この350いくつというその数の裏には、本当にいろんな方々の努力があるんです。
この間もちょっと申し上げましたけども、県立病院なかなか大変なんですけども、まず、がんセンターの院長といろいろ交渉しながら、何とかベッドを融通していただくということで、こういうものを丁寧に議論を積み重ねて、当然、先日も申し上げましたが、ベッドが増えるということは、そこにきちっと医師、看護師の方をつけなければいけないので、そういうことも踏まえた現実的な数として、健康福祉部長が言ったのは、何とか400までは確保できるめどができたと。
これからまた50増やすのも本当に大変なんですが、やはり、今は落ち着いているときだからこそ、できる限り病床を増やしていくことが大事なんだと思います。
何とか450にいけるように、一つ一つの交渉を重ねてですね、努力していきたいと思います。
それからもう一度申し上げますが、入院(入所)待ちのところは、まだ依然として低い水準に抑えられていると。
やっぱり、これはとても、群馬の医療を考えた上では大事だというふうに思うんですけども、とりあえず入院できなくて、その調整に長くかかるという方は今のところおりません。
これとても大事なことなので、ここはですね、健康福祉部にも頑張ってもらっていますし、医療機関にもいろいろ協力していただいていますが、ここは群馬県にとって、とても大事だと思っていますので、引き続き低いレベルに抑えられるようにしたいと思っています。
(記者)
最後に県有施設の見直しの問題について伺いたいんですけれども、今年度中に結論を出すというお話だったと思いますけれども、現状と今後のスケジュールについて教えてください。
(知事)
今年度中に結論を出すという方針は、方針として一応申し上げましたが、その後、県議会の方から決議もあったりとか、例えば県有施設について言うと、県民会館の署名運動があったりとかいろんな動きもありましたので、そういうものを踏まえながら、よく議論をしているところなので、その中で結論を出していきたいなというふうに思います。
(記者)
まだ結論は出ていない。
(知事)
そうですね。一応、3月末。例えば年度内にという方針をそのまま堅持したとしても、3月末まで時間があるぐらいなんで。
ただ、今までいろいろと新しい要素も出てきているので、少し濃淡をつけるということもあり得るかもしれないので、今、一生懸命議論しているところで、まだ結論を出していません。
(記者)
前橋市とプロジェクトチームを作ったりなんかもされていましたが。
(知事)
そうですね。それも一つの要素ですよね。
前橋市に県有施設が多いということで、この県有施設の見直しというのは、ある意味で言うと、前橋のまちづくりにも関わっているので、そこは宇留賀副知事とか、部長級の人たちにもプロジェクトチームに入ってもらっているんで、その中で全体のまちづくりを考えるという枠組みも、しっかり大事にしながら議論していきたいなと思います。
(記者)
具体的に県民会館について伺うんですけれども、これについてはまだ議論の途中ということですか。
(知事)
まだ議論の途中です。
(記者)
ワクチン接種のことについて伺いたいんですけれども、先ほど昨日からディープフリーザーの配備が始まったと伺ったんですが、今現在は、医療従事者向けについて、どのようなスケジュールでワクチンの接種が群馬県内で始まるのか。
あと今のところ、その対象の人数というのは特に医療従事者、何人ぐらい想定されているのか。お聞かせください。
(知事)
健康福祉部長いかがですか。
(健康福祉部長)
来週頭までに無事ファイザーのワクチンが承認されるということになりましたら、そのあとに始まるわけですが、まず県内では2病院が、医療従事者の中でも、特に先行接種の対象となっておりますので、それは国の方からワクチンが輸送されてきて、速やかにされるんだと思っております。
そのあと、いよいよ本格的な医療従事者のワクチン接種が始まるわけですけど、それは大体3月中旬というふうに見込んでおりますけれども、まだ具体的なところは、いつどの時点でどれくらいの量が来るかというところがなかなかまだはっきりしておりませんので、具体的なところまではまだ申し上げられない状況でございます。
それから、医療従事者というふうに言っておりますけども、医師や歯科医師それから薬剤師等も入ってきますし、あと保健所で疫学調査等されている職員が入ってきますし、救急搬送に携わる消防職員なんかも入ってくるので、だいたい今のところ5万数千人(正しくは約7万2千人)だと思っていたんですけど、確認します。確か5万数千人だと思ったんですが、すぐ確認させますので、次の質問をいいですか。
(知事)
確認して応対させるようにしますので、よろしくお願いします。
(記者)
これに関連してなんですけど、先ほど県内の2病院で先行接種が始まると伺ったんですけれども、具体的に何日から始まるのかということと、どことどこの病院で何人ぐらいかというのを、もしお伝えいただければなと。
(健康福祉部長)
何日からというのは、これから承認されるので、それが決まれば、速やかにだと思っております。
ただ、具体的にいつ運び込まれるかというところはまだグレーゾーンがありますので、その辺は何日にというのは、まだ申し上げられません。
それから、やる場所についてはすでに公表されていますが、高崎の高崎総合医療センターと、あと渋川の渋川医療センター。いわゆる国立病院機構の病院ということで、その2病院が群馬県内では対象となっております。
(記者)
2病院では何人ぐらいが受けられる予定なんでしょうか。
(健康福祉部長)
当初(全国で)1万人規模と言われておりましたので、全国の人口比から言うと、100人ぐらいかなと思っていたんですが、もう少し多いみたいですね。100数十人ぐらい(正しくは約800人)だと思います。
(知事)
他にありますか。よろしいでしょうか。
それでは最後に県民の皆さまに直接知事からお願いをさせていただきたいというに思います。
県民の皆さん、連日報道されているようにですね、群馬県内の感染状況もかなり落ち着いてまいりました。
今日は本当に久々に2ヵ月ぶりに病床稼働率が4割を切るということで39%まで下がってまいりました。
さらに新規の感染者もですね、今日13人ということで、10名台までですね、何とか下がってまいりました。
ただ、まだ油断はできません。気を緩めると、何度も申し上げますが、これまでのパターンにもあるように、すぐ急増するということなので、ぜひですね、緊張感を持って感染防止対策を引き続き徹底していただきたいというふうに思っております。
県としては今、ピンポイントの感染防止対策というものを進めています。
例えば一昨日、臂伊勢崎市長さんとですね、夜の繁華街を回ってまいりました。寒い日でしたが、私は最初の数軒行って、いろいろ話をしたんですけども、産経部のスタッフ、それから市役所のスタッフ、その他いろいろ県の関係者に協力をいただいて、あのあと、寒い中おそらく1時間も2時間もお店を回っていただいているというふうに思います。
夜の繁華街を含めて、今、特に感染が広がっていた伊勢崎市でですね、さまざまな対策を市長のリーダーシップでとっていただいています。
伊勢崎市は、独自の緊急事態宣言というものをかけておりまして、さまざまな対策の成果もあるんですが、今日は久々に伊勢崎市は感染者がゼロということになっています。
引き続き、こうした夜の接待を伴う飲食店とかお酒を扱う飲食店とか、こういうところを中心にですね、しっかり我々回って、直接啓発を続けていきたいと思います。
それから、高齢者福祉施設、これもここで何度も記者の方々からご質問いただいているんですが、これについてもですね、有料老人ホームを中心に、県内をですね、今、健康福祉部を中心に回っていただくということで、この巡回の準備にも着手しております。
これもですね、しっかりともう何度も何度もいろんな形でご連絡はしているんですが、しっかりとこちらの方から伺って啓発させていただきたいというふうに思っています。
それから学校はときどき感染者が出たりしているんですけども、まだクラスターが出るときもありますが、大きくは広がってないんですが、しかしながらこの勝負の2週間ということでですね、大変、お子さんたちには、ご両親にも申し訳ないんですけども、クラブ活動はかなり自粛をしていただくということにさせていただいていますし、伊勢崎ではもうちょっと厳しい措置をとっているということで、この学校への対策もですね、しっかり徹底をしていきたいと思います。
それから外国籍の住民の方々、大勢住んでいらっしゃる地域もあって、このコミュニティに対してもですね、大泉町なんかがもう先行的にやっていますが、しっかりキーパーソンみたいなものを活用させていただいて、これも直接ですね、今まで以上にいろんな啓発をさせていただきたいというふうに思っています。
県としては、こうやって35市町村、関係市町村と力を合わせてしっかりとこの対策をとってまいります。
随分長い間ご不便をおかけしておりますけど、ようやく、ようやく感染者も減ってきましたので、ここは本当に正念場だと思いますので、この勝負の2週間、県民の皆さまには、さらなるご不便をおかけしますが、ぜひとも、ご理解ご協力をいただくようにお願い申し上げたいと思います。
2週間後、時短要請地域を解除して、そうなかなか簡単にいくかわかりませんが、事業者の皆さんの経済活動をしっかりと再開できるようになったときは、また、もうかなり長い間、このコロナ禍で疲弊している地域経済に対してもですね、県としてさまざまな支援策を行っていきたいと。
もちろんこれは国のいろんな動きとも連動していかなければいけませんが、そこら辺についてもですね、我々として、これも関係市町村と協力しながら、全力で対応していきたいと思います。
何度も申し上げますが、群馬県は緊急事態宣言の対象になることなく、ここまで踏ん張ってまいりました。
ようやくここから、第3波を克服できるかという本当に勝負の2週間が始まります。
最後にもう1回言います。オール群馬で県民の皆さんと協力して、この危機を乗り越えていきたいと思います。
皆さんのご協力を重ねてお願いを申し上げ、今日の記者会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。
(健康福祉部長)
健康福祉部長です。先ほど医療従事者の数の関係ですけど、5万何千人と申し上げましたが、約7万2,000人ということでお願いします。
それから2病院、高崎と渋川の病院の関係で100人ちょっとというふうに申し上げましたが、大体800人ぐらいになるのではないかというふうに聞いております。
ただ、これは確定ではないので、また確定したらお話できるタイミングがあると思います。よろしく願います。
(以上で終了)
文章中の()内については、秘書課において加筆したものです。