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令和2年11月22日臨時記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
モニター資料(PDFファイル:443KB)
それではこれから、臨時の記者会見をはじめさせていただきたいと思います。
報道関係者の皆さまには、休日にもかかわらず、お集まりいただき、ありがとうございます。
後ほど、ご説明いたしますが、昨日、政府がですね、「Go Toトラベル事業について運用を見直す」というような発表されました。さらに、ここのところ群馬県でもですね、20人台の感染が続いていると、これ、しばらくなかったことなので、こういった流れも踏まえてですね、やはりここでしっかり県の方針を出す方がいいだろうということで会見を開かせていただきました。
それでは、ここから本編に入りたいと思います。
最初に、まずこちらのスライドをご覧ください。
これはですね、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部の協議結果に関するスライドです。
一昨日、国の分科会が開催され、「Go Toトラベルの運用見直し」など、政府に対し、より強い対策を求める提言がなされました。
これを受けて政府においては、昨日、対策本部が開催をされ、「Go Toトラベル事業について、感染拡大地域を目的とする旅行の新規予約の一時停止等を導入する」とかですね、「Go To Eat事業について、感染状況に応じて、食事券の新規発行の一時停止やポイント利用を控えること」について検討するといったことが示されました。
また、医療施設や介護施設等で陽性者が確認された場合には、国の費用で入居者や職員全員の検査を実施することも表明されました。この他にも様々な対策について、話し合いが行われたと伺っています。
こうした国の動きを受け、本日11時から、第27回目となる群馬県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を臨時で開催させていただきました。ここで、今後の対応方針等の検討を行いましたので、本日はその結果をご報告させていただきたいと思います。
スライドをご覧ください。
Go Toキャンペーンの対応についてまとめたスライドです。
国の分科会においては、感染状況が「ステージ3」に移行することを、Go TOトラベル事業の対象除外の検討を始める一つの目安としています。
これが今日のおそらく最大のポイントですので、(パネルを)掲げさせていただきたいと思います。Go Toキャンペーンに対する群馬県の対応をまとめたパネルということになります。
もう一度申し上げますが、国の分科会で、感染状況が「ステージ3」に移行することが、Go TOトラベル事業の対象除外の検討を始める一つの目安となっています。
現時点において、Go TOトラベルから除外する、感染拡大地域、あるいは、Go TO Eatにおいて、食事券の新規発行等を停止すべき感染状況に関する、国の明確な基準等はまだ示されておりません。しかしながら、本県の感染状況等を鑑みると、現時点で、群馬県がGo Toトラベル事業の目的地から除外されたり、Go To Eatキャンペーンの新規発行が停止等となる措置の対象にはならないと見込んでおります。
県民の皆さまには、県内での旅行や外食等については、これまで以上に感染防止対策を徹底した上で、お出かけいただければと考えております。また、県民の皆さまの県外移動に関して、すぐに現在の要請を変更するようなことは考えておりません。すなわち、県外への移動を「自粛」したり、あるいは、県外から来る方々に対して「来ないで 」というようなことはいたしません。行く方々、来る方々双方に、「特に慎重な判断」をお願いしてまいりたいと考えています。
しかしながら、県内の感染者数は着実に増加傾向にあります。今後、国によって基準等が示されてくると思っています。もちろん、明日も、それから連休明けについてもですね、注意深く、群馬県内の感染状況はしっかりと見ていきたいと考えています。そして、今後の感染状況や医療提供体制の状況等によっては、我々が定めている基準を超える前であっても、さらに一歩進んだお願いを検討する必要があるということも考えております。
県民の方々の命を守るために、群馬県知事として、緊張感を持って迅速に対応してまいりたいと思います。
次のスライドをご覧ください。
「客観的な数値」に関するスライドを改めて、まとめさせていただきました。
一番右の列をご覧いただきたいと思います。国の分科会が示す「ステージ3」の指標を、本県に当てはめた場合の数値が書かれています。
例えば、1日当たりの新規感染者数について見ると、国の「ステージ3」の目安は42人ということになります。
現在の本県の感染者数は11.7人ということですので、「ステージ3」の4分の1程度であることがわかっていただけると思います。
本日の感染者は12人ということですが、連日、先ほども申し上げましたが、1日20人近い新規感染者が確認されております。いずれの数値も増加傾向にあることは間違いありません。しかしながら、もう1回申し上げますが、国の「ステージ3」で示す状況には、まだ至っていないということは、わかっていただけると思います。
これまで何度も申し上げてまいりましたが、県民の暮らしを守るためには、感染防止対策と社会経済活動とのバランスをとる必要があります。Go Toトラベル事業、Go To Eat事業というものは、地域経済に大きな効果があるということで、私はこうした事業の趣旨には、一貫して賛同してまいりました。実際に多くの温泉地では、観光客が戻りつつあると聞いています。
今後も県民の暮らしを守る、経済をまわしていく、そのためには、しっかりとした感染防止対策を講じながら、Go Toトラベル事業、Go To Eat事業についても活用していく必要があると考えています。
以上が、本日の本部会議で確認をした基本的な群馬県の対応方針になります。
なお、県内感染状況については、先ほども言及いたしましたが、ここ1週間だけで82人の新規感染者が確認をされております。この点については、緊張感と危機感を強めているところです。
次に、これまでに分析している感染状況についても、ご説明をさせていただきたいと思います。スライドをご覧ください。
推定される感染経路についてのスライドをまとめさせていただきました。
これはですね、10月と11月の感染経路について内訳を比較したものです。大きな傾向として、約50%の経路が判明してないという点は変わりません。しかしながら、10月の経路不明者には、現在、国のクラスター対策班が分析を行っている前橋の専門学校関係者が多く含まれているということには留意が必要だと思っています。この結果が出ることによって、10月の(経路)不明割合は、もう少し下がってくるのではないかと考えています。
他方、今月の経路不明者については、これまでの記者会見でも申し上げてまいりましたが、特定の地域やコミュニティでの感染ではなく、市中での感染が疑われる事例が増えています。このことには、知事として強い危機感を覚えています。
判明してる経路の中で、「家庭内」が引き続き最多となっています。詳細については、現在分析中でありますが、桐生市でのクラスターの他にも、飲食や会食が原因になっているケースが少なくありません。「知人・友人」や「夜の街」の内訳が増えているのも、その現れではないかと認識しています。
次のスライドをご覧ください。年代別の発生数をまとめたスライドです。こちらも10月と11月を比較しています。
最も大きく変化してる年代は、「20歳代と30歳代」の割合です。10月の56%と比較して大きく減少し、34%まで下がっています。
他方、大きく増加しているのは、「20歳未満」と「60歳代以上」の二つの年代です。特に「60歳代以上」の年代の増加が顕著になっています。これは、家庭内における感染が広がってることの結果なのではないかと分析をしております。
次のスライドをご覧ください。
保健所別の感染状況です。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数ですが、桐生保健所管内の数値が2.3人となって、基準の2人を超えています。これはクラスターの影響だけではなく、高齢者や感染経路不明の感染者が増えているということの結果です。病床の稼働率が30%に達していないので、まだ市町村警戒度を適用するには至りませんが、十分な注意が必要だと考えています。
また、桐生以外にもほとんどの地域に色がついています。ご覧のとおり、特に東部地域で比較的発生が多い状況ですので、市中での感染にはさらに注意しなければいけないと思います。
以上の傾向などを踏まえた上で、県では当面の対応として、次の3つの観点から重点的な取り組みを進めてまいりたいと思います。
次のスライドをご覧ください。
11月における当面の対応をまとめたスライドになります。
1点目は、「飲食店を中心とした事業者に対するさらなる注意喚起」、2点目は、「感染リスクが高まる『5つの場面』の回避の徹底」、3点目は、「県民や事業者の方々に対するあらゆるルートからの広報や注意喚起」です。
以下、それぞれ説明をさせていただきたいと思います。
次のスライドをご覧ください。
飲食店を中心とした事業者へのさらなる注意喚起をまとめました。
全国的に、Go Toキャンペーンの人数制限が議論になる中で、群馬県においても、まずは県民の飲食店利用の実態がどのようなものなのか、産業経済部を中心に分析を進めています。そうした中、先ほども申し上げたとおり、飲食や会食が原因になっていると疑われる感染も散見されています。
こうしたことを受けて、県では飲食業組合などの業界団体や各経済団体あてに、改めて注意喚起を促すための文章を、20日の金曜日に発出をさせていただきました。
業界で定めるガイドラインの遵守、国の接触確認アプリ「COCOA」の推奨、「ストップコロナ!対策認定制度」への積極的な申請、およびその活用、こうしたことを文書の中で強くお願いをしているところです。
特に、「ストップコロナ!対策認定制度」については、現地調査も盛り込んでおりまして、ここは他の自治体と比較しても実効性の高い制度になっているという自負があります。現在、約3,500店を認定しておりますが、まだまだ足りないという認識です。
加えて、依頼文書だけでは実効性の確保が難しいと思われているものもありますので、県内の飲食店等の直接訪問も行いたいと思います。具体的には、居酒屋、スナック、焼肉店、レストランなどを想定しています。
市町村や経済団体等とも連携をして、産業経済部の総力を挙げて、1店でも多くの店舗を訪問し、直接協力を呼びかけてまいりたいと考えています。
この他、ダイレクトメールによるアプローチも検討中です。
次のスライドをご覧ください。
これは、もう何度も申し上げておりますが、改めて申し上げたいと思います。感染リスクが高まる「5つの場面」の回避を、もう一度スライドに示させていただきました。
これまでの会見で、何度も申し上げてきた中身でありますが、改めて注意を呼びかけたいと思います。
1から3までの中身は、特に飲食店で該当することの多いものです。県内の事業者の皆さまには、先ほど申し上げた方法によって、感染リスクが高まる「5つの場面」について、店舗として、ぜひ注意していただくように呼びかけを行いたいと思っています。
他方で、いくら飲食店の方々にご注意をいただいても、最後はやはり県民の皆さま一人一人の心がけにかかっていると思います。お酒を飲むときほど注意が必要だと思います。「飲み過ぎない」、「お酌をしない」、「大人数は避ける」、「長時間も避ける」、「食事中でも会話する際はマスクをつける」、こうした基本的な対策の徹底を県民の皆さまに、改めて知事からお願いを申し上げたいと思います。
また、それ以外にも、例えば、寮生活などしている方は共用の部分には十分注意する、仕事中は気の緩みやすい、喫煙所や休憩室にも十分注意していただく、こうしたことを心得ていただくように、重ねて県民の皆さまにお願いを申し上げたいと思います。
次のスライドをご覧ください。
広報や注意喚起を強めていきたいと思います。あらゆるルートからやっていきたいことをこのスライドにまとめてあります。
産業経済部に限らず、関連する業界団体に向けた注意喚起の文書を発出するよう、今日の本部会議において、私の方から全部局に指示をさせていただきました。それぞれの部局が関係する団体の特性に照らして効果的な注意喚起に努めてまいりたいと思います。
また、「ストップコロナ!対策認定制度」について、どの店舗が認定を受けているのか、県民の皆さまにとって今ひとつわかりにくいというご指摘もいただいています。店頭における表示をさらにわかりやすくするための工夫とか、予約段階で認定店がわかるような仕組みを、検討してまいりたいと考えています。
引き続き、県民や事業者の皆さまに必要な情報が正確に届くように、あらゆるルートからの広報・注意喚起を行ってまいります。
県の公式LINE「デジタル窓口」を積極的に活用していきます。
以上、11月における当面の対応について申し上げました。
これまで何度も申し上げてまいりましたが、知事として休業要請はできるだけ回避したいというのが、一貫した私の思いです。
休業要請、外出自粛もそうなんですけれども、地域経済をですね、本当に痛めるということを実感してるからです。
しかしながら、感染状況や医療提供体制、あるいは、クラスターを追跡する保健所の状況等を総合的に判断し、場合によっては国の基準に先んじて、県として決断を行う可能性は十分にあり得るということを、明確にここで申し上げておきたいと思います。
これまで、群馬県は何度も厳しい状況にさらされてまいりました。その度に、皆さまのご協力もあって、何とかぎりぎりの状況で踏みとどまってまいりました。しかしながら、新しい感染の波が確実に群馬県にも近づきつつあります。
県民の皆さまには、新しい生活様式の徹底について、改めて、ご協力を重ねてお願いを申し上げたいと思います。
生活様式を変えるということは、食事の仕方も変えるということにほかなりません。「マスクはワクチンである」と表現する専門家の方もいらっしゃいます。Go To Eatキャンペーンを安心して楽しんでいただくためにも、感染防止策に取り組む飲食店を応援するためにも、会食時であってもマスクを着用いただくようにお願いを申し上げたいと思います。
県民の皆さんと力を合わせて、全員でこの難局を乗り切ってまいりたいと思います。
私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。
(記者)
改めて、政府のGo To トラベルとGo To Eatの見直しという判断を、どのように知事が受けとめているのかお聞かせいただけますか。
(知事)
私は何度も申し上げてきたんですが、Go To トラベル事業とGo To Eat事業については意味があると。実際に群馬県もそうですし、効果を上げているというふうに評価をしています。
いろんな見方があるようなんですが、この間の分科会の議論を見てもですね、Go To トラベルキャンペーンのせいで感染拡大が起こったということについては、これは証拠がないということを言ってるんですね。何度も申し上げてるとおり、群馬県内でまず見たときにですね、Go To トラベルキャンペーンが、観光地の新型コロナウイルスの感染拡大に繋がったという事例はほとんどありません。今でも相当少なく抑えられてるというふうに考えています。
それからこれも、菅総理の方から、少し前の総理会見でお話があったように記憶してますけども、これまで約3900万泊ですよね。3900万人が利用したかどうかわかりませんが、そのうち、陽性が確認された人というのは、観光客の方々の間でいうと150人ぐらい。旅館ホテル関係者・宿泊関係者で150人ぐらいで、300人ぐらいなんですね。
ですから、いろんなことを考えても、これは私の見方ですけど、Go To トラベルキャンペーンをやったから、これが良くないので、今回の感染拡大を招いたというのは、私は違うというふうに思っています。
ただ、いろんな理由で、各地域で感染が広がっていると。こういう状況の中で、やはり人の移動を伴う、Go To事業みたいなものをやることは、さらに感染を拡大させる可能性があるということで判断をされたんじゃないかなというふうに思っています。
国の判断は国の判断として、これは政府の事業なので、それはしっかり受けとめて、県の対応を考えていきたいと思います。
せっかく聞いていただいたんでもう一言言うとね、ブログなんかにもちょっと書いたんですが、今回の新型コロナウイルス感染、パンデミックは、誰も経験したことない未曾有の事態なんですね。こういう、今まで前例のないところで政策を打っていく、対策をやってくっていうことは、何をやっても批判されるんだというふうに思います。これは政府の方も、我々もそうですけども、ある程度試行錯誤でやっていかなければいけないという点があるんだと思うんですね。だから当然、見直しもしなきゃいけないというふうに思うんですが、しかしながら、国がやっているこの事業自体がよくないみたいな論調があるのは、それは私は違うと思います。
それはですね、例えばね、群馬県の場合だったら、7月の、例えば観光地の回復度は、全国一位だったわけですよね。これは明らかに、我々がやっている愛郷キャンペーンプロジェクトと、トラベルキャンペーンが同時進行したと、重なったことによる相乗効果があったわけですよね。トラベルキャンペーンは、群馬県でもそうですけど、7、8、9ってやってきてるわけですよね。愛郷キャンペーンが7月に終わった後も、8月、9月、県の観光部局の方から各温泉地にいろんな聞き取りもやってますけども、なかなか簡単にはいかないんですけども、それでも人が戻ってきてるわけですよ。例えば10月なんて、前年並みにいってるところもあるわけですよね。
だから、もちろん国も試行錯誤というところはあるんですが、地域から見た時に、ここをこうした方がいいんじゃないかと思ったことがあれば、知事として国に要請をしていくつもりですけども、今までもしてきたし。でもね、この事業自体が何か良くなかったかのような論調は違うんじゃないかと思うし、都道府県知事として言うとね、もちろん、いろんなことがあれば当然、国に対しても要請したりお願いしたりしていくつもりなんですけど、これまで国がやってきたことに対する評価もないと。これだけ政権としても死に物狂いでやってる中で、ちょっとそれは違うんじゃないかなと。もちろん国からの支援は常に、もっとあって欲しいと思うんだけどね。
そこに対して、国がおかしいというだけじゃなくて、やっぱり力を合わせてやっていくんだから、国がやってきたことについてもやはり評価するものは評価していくべきだと、私はずっとそう思っていたので、そのことはここで言わせていただきたいと思います。
Go To キャンペーンとかGo To Eatについて国の方から、例えば、4人以下にしてくれとか、いろんな要請が出てますよね。でもね、群馬県の担当部局に確認をしたところ、国の方は、そんな上から目線でこれをやれなんて言ってません。Go To Eat事業で言えば、感染の拡大している地域について、一つの考え方として、例えば4人以下にしてくださいということも、一つの考え方として検討してくれと言っているのであって、今日改めて、産経部局含めて関係部局に聞きましたが、国の方は県知事の意向も十分尊重してと言っているので、何かこれをやれと言われた覚えはないですから。
だから何度も言ってるんですが、群馬県としては、今産経部を中心に群馬県の実態を調べています。なかなか詳細につかむのは難しくても、例えば、経済団体を通じてお店に聞いたり、どういうパターンで群馬県の人たちが食事をしてるのかということをつかまないと、やっぱり効果的な対策は打てないと思いますから。国が示してくれた基準はもちろん参考にしますが、その中で群馬県として、現時点でいろんな制限をすることは、群馬県は考えていませんけど、例えば、これから感染が広がってきて、何らかの見直しをしなきゃいけないという時はですね、群馬県の実態に合わせて、国の示してくれた参考例ももちろん踏まえながら、最も効果的な対策をやっていきたいと、こんなふうに考えています。
すいません、長くなって。でも、よく聞いていただきましてありがとうございました。
(記者)
引き続き、知事もこれまでおっしゃっていましたが、いわゆる経済対策の部分と感染防止対策でバランスをとりながら、群馬県の状況に合わせた対策を続けていくという姿勢を変えないということですね。
(知事)
これは総理もそうだと思うんですけども、知事の立場からすると、苦しいんです。もう何度も言ったように、まずは、都道府県知事の最大の仕事は、群馬県民を新型コロナの脅威から守ると。健康と命と暮らしを守るということですよね。でもね、暮らしも守らないといけないんですよ。経済を回さなかったら、みんな生きていけないもん。だからここは、どの都道府県知事も苦しんでると思うんですが、とにかく県民の皆さんのご協力を仰いで、できるだけ、2度目の休業要請とか、外出自粛みたいなことをやらないで乗り切っていきたいと、ずっとそう言い続けてきました。
ただ反面、これがまた、わーっと増え続けるようなことがあったときは、そこはやはり、逡巡なくやらなくてはいけないと。このバランスは、常に難しい葛藤の中で、ベストの道を選択していく以外にないかなというふうに思ってます。
(記者)
Go To トラベルキャンペーンに関してなんですが、今後、この後Go To トラベルの新規予約を一時停止する対象の都道府県というのが出てくると思うんですが、感染が拡大している都道府県から、群馬へのGo Toトラベルによる旅行ということについては、改めてどうお考えでしょうか。
(知事)
それについては先ほども言ったように、例えば都道府県の意向というのもあると思うんですよね。過去にね、東京から来る方々についても少し強く呼びかけた記憶があるんですが、その時は、確か小池都知事が東京都民に対して、外に行くのも自粛してくれとおっしゃったからなんですね。
我々として今の段階で、何度も言いますが、来る人たちに対して、群馬県には来ないでくれということは言いません。ただ、これまでもずっと言ってきましたけども、今まで以上に慎重に、気をつけてやって欲しいと。例えば、旅行の前に熱が出るとか、コロナに特徴的ないろんな症状があるとかいう時はやめていただきたいと思うし、あるいは、群馬県に来られた時もですね、今、観光地の旅館ホテル、宿泊施設、一生懸命対策やっていて、行っていただければわかると思うんですけど、頑張ってますから、ぜひ、もし群馬県に来られる方がいれば、感染防止対策というものを徹底していただきたいなということで、そのことについての方針をがらっと変えるつもりは、現時点ではありません。
(記者)
先日の会見で、Go To Eatの人数制限をしないという方針も示されましたが、こちらについてもこの方針を継続されるということでよろしいでしょうか。
(知事)
現時点では。今日の段階ではそういう形です。ただ、明日、それから連休明け、どんな展開があるかわからないので、そこも見極めた上で、本当に制限が必要だと思うときは、産経部でも一生懸命やってもらっているデータも参考にしながら、そういう政策を打ち出す可能性は常にあると思います。
しかし現段階で今、人数制限をするようなことは考えてませんし、先ほど申し上げましたが、今の群馬県の状況において、そういう対象になるというふうには考えてません。
(記者)
今回、トラベル、イートともに継続という方針を示されましたけれども、ただ、全国的に見るとやはり、旅館・ホテル・観光事業者への影響というのも考えられると思うんですが、そのあたり、例えば支援等も含めて、県として今後、どういったことを行っていくかという検討についてはいかがでしょうか。
(知事)
まず先ほど申し上げたとおり、Go To トラベル事業、Go To Eat事業、これはやはり国の事業ですから、総理がいろいろと判断をされて運用を・・・ちょっと地震ですね、結構大きいな。ちょっと待ってください。すごく、長いけど。これちょっと3以上あるかもしれないです。だいたい治まったですかね。最新情報がわかれば、ここでちゃんとお伝えするようにしたいと思います。
ごめんなさい。何の話でしたっけ。
(記者)
観光事業者、ホテル旅館等への影響について・・・
(知事)
そうですね。これは、我々として、Go To トラベル事業、Go To イート事業、特にGo To トラベル事業ですよね、観光というと。これについては、いろいろ見直しをすることがあったとしても、これは続けていただきたいなというふうには思っています。
ただ、愛郷キャンペーンをやって、ある程度持ち直してきたと。その後も観光部局に聞き取りをしてもらってますけども、少しずつ戻ってきてるということですから、今はこのトラベルキャンペーンをしっかり続けていただくということで、頑張っていただきたいというふうに思っています。
これが、少し前の会見で申し上げたことがありますけども、群馬県が、本当にまた第3波に、第3波と呼んでいいかわかりませんが、さらされる。ちょうど緊急事態宣言があった頃のように、首都圏から7割、8割の観光客の方々が来てる段階で、基本的にそれが期待できなくなってしまったというような状況になって、この愛郷キャンペーンを打ち出したわけですよね。
万が一同じような状況になったときには、またいろいろ新たな対策も我々として検討することはあると思いますが、当面はやはり、このGo To トラベル事業を続けていただくということであれば、これでしっかりと頑張っていただくということに尽きると思います。
(記者)
先ほどの質問と関連するんですけど、今回の政府のGo Toトラベルの感染拡大地域への一時受け入れ停止という判断が遅かったのではないかというような指摘も一部あるようなんですけども、知事はその点はどういうふうにお考えですか。
(知事)
そこはですね、先ほど申し上げたんですけども、なかなか難しい判断だったと思います。これはもう結果論ではそういうふうに言えると思うんですが、以前に比べれば、新型コロナウイルスに関する情報は、随分、知見が積み上がってきたと思うし、正体がわかってきたところもあるんですけども、まだまだわからないところもあるんですよね。
だから、もちろん専門家会議で分科会とかでいろんな著名な先生方がいろいろと議論していただいているということは、とても大事だと思うんですけども、これがどうやって広がっていくかとか、どう展開していくかというのは、なかなか予想が難しいところがあるというふうに思います。
結果論として、いろんな言い方があると思うんですが、私は菅総理がですね、やはり感染防止、拡大を阻止することと、それから経済を回すっていうね、このことにやはり今回見直しの前にですね、かなりこだわったというかね、その気持ちはよくわかります。ですから、この段階で何か遅すぎたとか、そういうふうに評価するのもなかなかこれはなんて言うのかな、酷かなという気がします。
(記者)
Go Toトラベルでですね、もし今後、政府が対象除外と地域を指定した場合にですね、そこへの移動自粛というのは、県知事として県民に呼びかけるご予定はありますか。
(知事)
それは、先ほども申し上げたとおり、今後の状況によると思います。例えば群馬県自身、どういう状況になっていくかということをまず見極めなければいけないし、おそらくだから、これから政府が判断して、今言ったGo Toトラベルの目的地から外れるようなところはステージ3以上なのかよくわかりませんけども、そういうことが固まった中で、全体を見て判断したいと思います。
現時点で、Go Toトラベルについて、県民の皆さんにここには行かないでくれと、自粛してくれみたいなことを言うつもりありません。十二分に注意して判断してくださいというふうに思います。
他にありますでしょうか。
先ほどの地震についての速報を申し上げたいと思います。震度ですが、群馬県内は、千代田町、邑楽町、大泉町が震度3です。それから茨城県の北部が震度5弱ということです。震源はですね、茨城県沖、マグニチュード5.8ということです。群馬県内の状況について、何かまたわかれば、追っていろいろと我々も発信していきたいというふうに思います。
最後にですね、この会見に来る前に、ある東京のメディア関係者から聞かれたことが一つあるんですね。「山本知事は東京、大阪を含めたですね、他の都道府県の新型コロナに対する対応についてどう思うか」と。「各都道府県がいろいろと、例えばGo Toトラベル、Go To Eat事業についても対応しているけど、それについてどう見ていますか」ということを聞かれたので、これは(本日の会見で)質問は出ていませんが、メディア関係者の方がそういう見方をしているのかなと思ったので、これもせっかくの機会だから申し上げておきたいというふうに思います。
今、東京で過去最多を更新したりして、かなり再び感染が再拡大しているってことになっていまして、これはですね、東京の状況というのは群馬県にもものすごく影響しているので、これはですね、ぜひ小池知事に頑張って収めていただきたいと思っています。
東京も大阪もそれから愛知県もそうです。神奈川県もそうだと思うんですけども、私はですね、東京都知事も大阪府知事も、そうした県の知事もですね、本当に全力を尽くしているというふうに思っています。それは以前から一度言おうと思っていたんですが、都道府県によってですね、状況が違います。東京、大阪、愛知、神奈川、こういったところはですね、もともとものすごく人口も多くて、密も多くて、経済活動も盛んなんですね。ですから、そもそも感染が広がりやすいところなんだと思います。誰がやっても本当に感染対策は大変だと思うんですね。
それはですから、もう1回言いますが、東京都知事も大阪府知事も愛知県知事も神奈川県知事も、私はすごく頑張っておられるというふうに思っています。もう一つ言うとですね、例えば東京の経済、大阪の経済、愛知の経済が戻ってこないと、やはり日本の経済というのは回復しません。だからこうした都道府県の知事の皆さんはですね、普通よりも大きな責任を担っているんだと思います。大変だと思いますが、これはしっかり封じ込めに成功していただかないと、例えば、東京が収まらないと関東地域が収まりません。大阪が収まらないと関西地域はなかなか経済圏、収まりません。愛知もそうだと思うんですね。
ですから、もうぜひですね、頑張っていただきたいし、これはもう我々にも関係してるので封じ込めに何とか、もちろん何としても成功していただきたいし、我々もですね、しっかり連携して力を合わせて抑えていきたいというふうに感じています。いい機会なんで、もうずっと以前からそう思っていたものですから、そのことも改めて皆さんに今日はお話させていただきました。よろしいでしょうか。
それでは臨時記者会見ではありますが、最後にもう一度県民の皆さんにお願いを申し上げたいというふうに思います。
県民の皆さん、群馬県でもですね、1桁台に抑えられていた新規感染者の数が増えてきました。少し前の会見でも申し上げましたが、これは想定の範囲内ではありますけれども、しかしながら、なかなかこれだけ20人近い感染、20人を超えた時もありましたが、感染が続くというのはですね、なかなかこれも久々になかったことで、我々も非常に警戒していますし、緊張感も高めています。
いろんなことを考え合わせると、今回、感染がなぜ増えたのかいろんなことを分析される方々がおられますが、もちろん気温が低くなってウイルスが活性化したとかですね、人の移動がわっと増えたとかあると思うんですけども、やはり根本的な原因はですね、やはりどこか緊張感が緩んでいるところがあるのではないかということだと思います。
これは知事としても反省をしなければいけませんが、県民の皆さんとのリスクコミュニケーションがちょっと十分じゃなかったというところもあるかもしれませんが、やはり県民の皆さんのご協力のおかげで群馬県はなんとか踏ん張ってきました。
ぜひですね、皆さん、ここは新しい生活様式を徹底していただきたいと思います。なんとなく仲間内で飲みに行くとですね、一応皆さんいろいろと県の方針も踏まえてやっていただいていると思うんですけど、仲間内で飲みに行くと、ちょっと緊張が緩んだりすると。家族の中でなかなかマスクをつけるというのは難しいかと思うんですけども、例えば注意しなきゃいけないという状況があったときには、少しお年寄りの方と離れるとか、そういうことまで気をつけていただかないとですね、なかなかこの感染拡大を抑えることができないところまで来ているのかなという感じがいたします。
ぜひですね、新しい生活様式、さっき感染が発生しやすいパターンも改めてご紹介しましたけども、マスクをすると。これは非常に有効だということがいろんな研究でさらにわかってきている。「マスクをとにかく常につける」ということ、「とにかくこまめに手指消毒をやる」ということ、「ちゃんと人と距離を取る」ということ、それから特にですね、これからまた宴会も多いシーズンになってきますので、「あんまり大人数の会食は避けていただく」ということ、「大声でマスク抜きでしゃべるようなことはやめていただく」、「お箸とかコップを共用、一緒に使う(のはやめる)」ということも、ぜひ注意をしていただいて、また収まれば、皆さんいろんなことができるようになると思いますので、ここはぜひ群馬県民の皆さんのご協力をいただいて、皆さんのおかげでここまで抑えられてきましたので、ぜひですね、ここを気をつけていただいて、最後にもう1回言います。
知事として、できる限り休業要請とか、外出自粛とか、群馬県の経済を痛めることはしないで、この危機を乗り切っていきたいと思います。そのことを最後に県民の皆さんに改めてお願い申し上げまして、メディアの皆さん本当に連休中に申し訳なかったんですけども、やっぱりこのタイミングで我々として発信することが必要だと思うので、今日は会見を開かせていただきました。お集まりいただいたことを御礼申し上げて、知事の臨時会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。
(以上で終了)
文章中の()内については、秘書課において加筆したものです。