本文
令和2年10月29日第30回定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
1.新型コロナウイルス感染状況について
2.診療・検査体制の整備について
3.緊急一斉点検結果を踏まえた豚熱対策について
4.STEAM教育を取り入れた探究型学習プログラムの実施について
5.Gメッセ群馬テーマ曲の制作について
6.医師臨床研修マッチングについて
7.直滑降ストリームの告知について
8.JR東日本ダイヤ改正における終電の繰り上げについて
今日も盛りだくさんですが、最後までお付き合いをいただければと思います。
まず、スライドをご覧ください。今日の定例会見の主な項目です。
本日はまず、新型コロナウイルス感染症の直近の感染状況についてご報告させていただきます。また、豚熱・CSFに関して緊急で行った県内の農場の一斉点検が終了しましたので、その結果と対策についてご報告させていただきます。その他、Gメッセ群馬のテーマ曲の制作等につきましても発表をさせていただきたいと思います。
それではまず、新型コロナに関して直近の感染状況をご報告させていただきます。先週の会見でも申し上げましたが、前橋市内の専門学校生等の感染が増えたことを受けて、濃厚接触者のほか、広範囲の検査が進められてまいりました。
また、富岡保健所管内でも、多くの感染が確認され、現在調査を進めているところです。今週の報告には、これらに関連した検査結果が含まれておりまして、数値が大きく動いている項目もあります。
それではスライドをご覧ください。毎週ご報告しておりますが、警戒度移行の判断基準となる客観的な数値、感染状況についての数値のスライドです。
赤枠で囲んだ部分をご覧ください各項目の最新の数字です。
(1)の直近1週間の1日当たりの新規感染者数は、11.1人ということで、これは先週の6.1人から大きく増加しています。これは前橋市内の専門学校生に加えて、大泉警察署でのクラスターや富岡保健所管内の一部地域などで感染が増えたことによるものです。
(2)の感染経路不明の感染者は65.4%です。先週の65.1%と同程度で、基準である50%超えた状況が続いています。
先週も申し上げたとおり、調査が進み、感染経路が判明すれば、この数値は下がっていくものと考えておりますが、新たな散発事例も発生しており、引き続き注意が必要だというふうに考えています。今、クラスター封じ込めをしっかりとやっておりまして、ある意味で言うと、ここが本当に踏ん張りどころかなというふうに考えています。
(3)の検査の陽性率については、5.1%ということで、これもですね、新規感染者の増加に伴い、先週の3.0%から増加しています。
次のスライドをご覧ください。これも毎週ご報告しておりますが、医療提供体制についてのスライドです。
こちらの赤枠で囲んだ部分をご覧いただきたいと思います。上の2段にあるとおり、現在、人工呼吸器を使用している方が5名、そのうちECMO(エクモ)を使用している方が先週から2名増えて、5名ということになりました。
重症者の動向については特に注視しており、大変心配しています。皆さまの1日も早いご回復をお祈り申し上げたいと思います。
新規感染者が増えたことで、中段の病床の稼働率については、17.0%ということで、先週の8.2%から大きく増えています。
また、一番下にあるとおり、宿泊療養者数は先週の16名から54名ということで、これも大きく伸びています。医療提供体制を逼迫させないように積極的な運営を図っております。
以上が客観的な数値の最新状況ということになります。
なお、市町村警戒度の基準となる直近1週間の保健所ごとの人口10万人当たりの新規感染者数についてもあわせてご報告したいと思います。
次のスライドをご覧ください。保健所別の感染状況についてのスライドです。
先ほど申し上げたとおり、富岡保健所管内の一部地域で感染が増えておりますので、最も数字が高いのは、富岡保健所管内ということになります。1日当たり2.7人。この管内での感染経路については、現在、調査中ではありますが、職場というよりも日常生活での接触の可能性が高いと見て、今、分析しております。
次いで前橋市保健所管内は先週の1.2人から増加し、1日あたり1.6人ということになりました。
現時点で病床の稼働率が30%に達していないため、上位の警戒度を適用すべき状況にはありません。しかしながら、感染が増加している地域においては、特に「3密を避ける」「マスクを着用する」「多人数での会食をしない」等の新しい生活様式の徹底を引き続きよろしくお願い申し上げたいと思います。
また、今週末はハロウィンでもあります。季節の行事としてすっかり定着したハロウィンではありますが、今年は行事に参加する場合には、基本的な感染防止対策を徹底していただくようにお願いしたいというふうに思います。
特に、不特定多数の人が密集する可能性が高い場合には、参加を控えていただきたいというふうに思います。
また、自宅でのんびり過ごすとか、オンラインでのイベントに参加するとか、withコロナの新しい楽しみ方というものも積極的に取り入れていただきたいと考えています。
加えて、これから年末にかけて、飲酒を伴う行事へ参加する機会も増えると思います。その際には、「こまめに手洗いをする」「箸、グラス等の共有を避ける」「席の配置を工夫する」など、こうした感染防止対策をしっかり講じた上で、ご参加いただきますようにお願いしたいと思います。
だんだん寒くなってまいりました。経路不明の散発事例も散見されるようになっています。県としては今後とも、高い警戒感を持って状況を注視してまいります。県民の皆さまにおかれましても、引き続き新しい生活様式の実践にご協力をお願い申し上げます。
続いて、季節性インフルエンザと新型コロナの同時流行に備えた、診療・検査体制の整備について報告します。スライドをご覧ください。これが新たな診療・検査体制についてのスライドです。
インフルエンザの症状は、新型コロナとの見分けが困難です。症状で区別が難しい二つの疾患が同時に流行し、発熱相談が激増した場合でも迅速かつ適切に相談及び診療・検査を提供する体制を整える必要があります。
そこで、発熱患者を受入れる体制が整っており、新型コロナ、インフルエンザ双方について対応が行える医療機関を「診療・検査外来」ということで、新たに指定させていただきました。
この指定により、発熱症状のある患者の方々に対して、コロナ・インフルエンザ双方の診療を迅速に行い、医師の判断により、必要な検査を行うことが可能となります。
また、これまで保健所等に設置していた「帰国者・接触者相談センター」についても、相談受付体制を大幅に強化いたします。
11月から回線数を4回線から6回線に増設、24時間体制で対応を行います。また、機能強化に伴い、この名称を「受診・相談センター」ということに変更させていただきました。
発熱時の具体的な受診までの流れについて、ご説明したいと思います。スライドをご覧ください。これは受診方法についてのスライドです。
発熱などの症状がある方は、まず、かかりつけ医などの「身近な医療機関」に電話で受診予約をしていただきます。直接受診するのではなく、必ず電話で相談してください。
その医療機関が、コロナ・インフルエンザの双方に対応していれば、そのまま受診・診療ができます。
もし、受診予約ができない場合は、その医療機関から適切な「診療・検査外来」というものが案内されます。
続いてスライドの右側をご覧ください。かかりつけ医がいなかったり、相談先に迷う方は、「受診・相談センター」に電話で相談していただきたいと思います。
この「受診・相談センター」は、従前の「帰国者・接触者相談センター」を衣替えしたものです。
24時間体制で相談に応じ、「診療・検査外来」への案内を行います。
なお、この「診療・検査外来」は、特定の医療機関に発熱などの患者が集中することを防ぐため、一覧の公表は控えさせていただきます。
総数のみ申し上げますが、本日までに236カ所、さらに近日中には350カ所を指定する予定になっています。患者数のピークに対応するために必要な400カ所を目標とし、なるべく早く整備したいと考えています。
繰り返しになりますが、発熱等の症状があったらまず電話、そして受診の際には必ずマスクをつけていただきたいと思います。
この冬を乗り越えていくために、この新しい受診ルールをぜひ徹底いただくようにお願い申し上げたいと思います。
続いて、豚熱の関係です。県内すべての養豚場で一斉に行った「衛生管理に関する自主点検」について、結果を取りまとめるとともに、緊急の対策を進めておりますので、この点についてご報告せていただきたいと思います。
スライドをご覧ください。全養豚場での緊急一斉点検結果についてのスライドです。県内全養豚場での一斉点検の結果をこのスライドにまとめさせていただきました。
点検は、県内233のすべての農場に疫学調査チームから指摘があった項目を中心に実施していただきました。
点検内容は、「出入りする車両の消毒」、「畜舎に立ち入る者の手指消毒」、「衛生管理区域内の整理整頓・消毒」、「畜舎ごとの専用衣服・靴の使用」、「敷地内の整理整頓」、「防護柵などの野生動物侵入防止対策」、「防鳥ネットなどの設置」などを含む14項目です。
この中でも、「出入りする車両の消毒」や「畜舎に立ち入る者の手指消毒」といった、ごく基本的な事項が徹底されていない農場が15農場確認されています。
この15農場での飼育豚数は総数で約2万頭です。これは県全体の飼育頭数の3.1%程度で、比較的規模の小さい農場が多いと言えると思います。
次のスライドをご覧ください。一斉点検の結果を踏まえた豚熱対策についてのスライドです。
この15農場に対しては、家畜保健衛生所が緊急的に個別指導を実施いたしました。既に、全農場で基本的な事項に関しては、改善を確認しています。その他の農場についても、改善すべき点については、随時改善を指導してまいります。
特に畜舎ごとの「専用衣服の着用」、「敷地内の整理整頓」など、農家の方々が自主的に改善できる点については、すでに家畜保健衛生所が指導し、改善を進めています。年内をめどに、すべての農場での適合を目指していきます。
また、「防鳥ネットの設置」などの施設改修が必要なものは、現場の状況を直接確認しながら、早期の導入を目指してまいります。
これまでも再三申し上げてまいりましたが、県内の養豚農家が豚熱対策のために、日々大変な努力をされていることは、知事である私も重々承知しております。
それだけに今回、現に豚熱が発生してしまったということは非常に残念であり、何度も申し上げているとおり、痛恨の極みでした。
しかしながら、今回の発生を真摯に受け止め、県としても必要な指導を今後もしっかりと行ってまいりたいと考えています。
続いて、家畜防疫員による新たな豚熱ワクチン接種体制について報告したいと思います。スライドをご覧いただきたいと思います。
新たなワクチン接種体制の構築ということで、これは県の豚熱対策としては非常に大事なステップだろうというふうに考えています。今日、発表するメインの項目の一つなんですけども、新たなワクチン接種体制を構築するということを決めさせていただきました。
先ほど申し上げたとおり、各農場での飼養衛生管理の改善は、既に取り組みを始めています。あわせて、万が一、ウイルスが侵入してしまっても感染しないよう、ワクチン接種についても、より適切な対応が求められています。
豚のワクチン接種は、母豚から引き継いだ抗体が低下してくる時期に合わせて、生後50日ほどの子豚に行うことが最も適切だというふうにされています。
このワクチン接種は県の家畜防疫員のみしか行うことができません。限られた人員ですので、現在は農場によっては月に1回程度の接種に留まっています。
月に1回、まとめて接種を行う農場では、生まれたタイミングによっては、必ずしも生後50日程度の最も適切な時期に接種できるとは限りません。そのため、子豚への抗体空白期間を生じさせないためには、さらに頻繁に接種することが有効だと考えています。
そこで今回、豚熱ワクチンの接種について、11月から、これまでの月1回から月2回以上の接種を実現する体制を構築いたしました。具体的には、家畜防疫員になっていただく民間獣医師を増員し、1人当たりの対応回数も増やします。さらに、これまで家畜保健衛生所の獣医師と民間獣医師がペアとなって行っていた接種を、養豚専門の獣医師等については一部単独での接種に移行させていただきます。
これによって、飼養頭数の多い県の中では初めて、50日齢前後での適期接種を目指し、月2回以上の接種体制が実現いたします。
私が知る限り少なくとも、多くの飼養豚を抱えている県、例えば関東で言えばですね、千葉県とか、栃木県とか、茨城県とか、おそらく埼玉県(※埼玉県は2回以上の接種をしている。ただし飼養豚は少ない)もそうだと思いますけども、このぐらいのやはり多くの飼養豚を抱えている県で2回以上の接種を行っているところはないと思います。
これは担当部局にも相当知恵を絞ってもらって、何とか体制を作らせていただいたということは、今日皆さんにご報告をしたいというふうに思います。具体的には、ここでお話したとおりなんですが、これは、具体的には先ほど申し上げたとおりですが、これは緊急的な措置です。将来にわたって安定的なワクチン接種体制を整えるには、家畜防疫員以外の民間獣医師による接種が可能となる制度改正が根本的な解決策だというふうに考えています。
制度改正については、私自身からですね、野上大臣に強く要望させていただきました。先般、関東地方知事会にも初めて出席させていただきましたが、その際にも知事としてですね、この制度改正を国に訴えていく必要性を発言させていただきました。栃木県知事と茨城県知事からですね、強い賛同のお言葉もいただいています。
引き続き、国に粘り強く県の考えを伝えてまいりたいと思います。今後も引き続き、本県の養豚業を守るために農場における飼養衛生管理基準の遵守徹底と適切なワクチン接種を実施し、農場における豚熱発生防止に全力を尽くしてまいりたいと思います。
なおこれに関連して一点、申し上げたいと思います。県内で多くの被害が出ていた家畜や果物の窃盗事件で、先日来、複数の容疑者が逮捕されたという報道がなされています。報道によると、不法に残留していた外国籍の方が多く見受けられます。
こうした事件があると、外国籍の方を一括りに捉えて、偏見を持ってしまう方がいらっしゃるかもしれません。その点を心配しています。
しかしながら、知事として申し上げておきたいのは、今回のように、不法残留して罪を犯すような人はあくまで本当に少数の方々に限られるということです。群馬で生活しているほとんどの外国籍の方は適切な在留資格を持ち、そして、真面目に頑張っている方々だということです。
県としては、そうした外国籍の県民の方々と力を合わせて、本県を盛り上げていきたいと考えております。多文化共生・共創「群馬モデル」を推進し、条例も制定しようとしていることは皆さんご存知だと思います。県民の皆さまにはぜひ、こうした現状を正しく理解していただき、外国籍の方々に対する差別や誹謗中傷、こういったことは厳に控えていただきますように改めて知事からお願いを申し上げたいと思います。
続いて、STEAM(スティーム)教育を取り入れた探究型学習プログラムの実施について発表させていただきたいと思います。
県では、新・総合計画ビジョンで掲げる、新たな時代を切り開く「始動人」を育成するため、教育委員会とともに、「STEAM教育推進プロジェクト」を進めています。
STEAM教育に関するスライドをご覧ください。STEAM教育とは、最近よく聞く言葉と思いますが、Science(サイエンス)、Technology(テクノロジー)、Engineering(エンジニアリング)、Art(アート)、Mathematics(マスマティックス)のそれぞれの頭文字を取った新しい教育理念です。
一言で言うと、「知ること」と「創ること」が循環する学びのことです。すなわち、「知識を習得すること」と「創造的・論理的に思考し、未知の課題に対して解決策を見出すこと」の循環を促すと。これが実社会でも「課題を自ら見つけ、解決する能力」を身につけることに繋がりますし、そういうことを目指していきたいと思います。
急速に変化する時代で求められる、主体性や創造性にあふれた「始動人」の育成に繋がる教育だと考えています。
次のスライドをご覧ください。これもSTEAM教育推進プロジェクトのスライドです。STEAM教育推進プロジェクト、このスライドにまとめさせていただきました。
明日30日の金曜日から、このSTEAM教育を推進するプロジェクトの一つとして、吾妻中央高校において、STEAMに「健康」と「温泉」を掛け合わせた学習プログラムを実施します。健康をテーマに、生徒自らの健康データの分析や歩数計づくり、地元・四万温泉におけるフィールドワークを通じて、探究心や課題解決力の向上を図ってまいります。
本プログラムは、新・総合計画策定懇談会の構成員である中島さち子さんが代表を務める「株式会社steAm」、同じく構成員である丹羽隆史さんが会長を務める「株式会社タニタヘルスリンク」、その他、地元の四万温泉協会をはじめ、関係する方々にご協力をいただきます。
県としては、今後、このプロジェクトを他の県立高校にも広げていきたいと思います。STEAM教育の推進、新たな時代を切り開く「始動人」の育成、こうしたものに繋げていきたいと思います。
続きまして、Gメッセ群馬のテーマ曲を制作いたしましたので、発表させていただきたいと思います。
この度、高崎市出身の世界的なギタリスト布袋寅泰さんにGメッセ群馬のテーマ曲を書き下ろしていただきました。テーマ曲が制作されたということを報告したいと思います。
曲名は「Great Messenger(グレイトメッセンジャー)」といいます。このテーマ曲は布袋さんに「故郷である群馬県のために」と特別に制作していただいたものです。「多くの人がGメッセ群馬を基点に、群馬から全国へ、そして世界へ群馬県の魅力や可能性、新しい何かを発信していく」ことをイメージして作曲されたオリジナル曲です。
今後、Gメッセ群馬のプロモーション活動等、さまざまな場面でも活用していきたいと思います。これは歌が入っていないインストルメンタルなんですが、布袋さんらしいギターサウンドで、かなりかっこいい曲だと思います。11月に発売される予定の布袋さんのニューアルバムにも収録していただけると伺っています。
続いて、Gメッセ群馬で開催される布袋さんの企画展についても発表させていただきたいと思います。スライドをご覧ください。
企画展のタイトルは「HOTEI 40th Anniversary Guitar Exhibition」です。布袋さんの音楽活動40周年を記念した企画展で、新型コロナウイルスによる閉塞感を吹き飛ばし、群馬県に元気を与えようと企画されたものです。
主催は布袋さんの所属事務所やレコード会社などの事業体となりますが、県としても協賛をさせていただき、地元群馬から音楽活動40周年を盛り上げていきたいと考えています。
企画展では、この40周年ということにちなみ、布袋さんが愛用した歴代ギター40本が展示されます。また、Gメッセ群馬のテーマ曲の鑑賞とか、布袋さんとぐんまちゃんのコラボグッズの先行販売なども予定しています。
開催期間は、11月21日の土曜日から12月6日日曜日まで。会場はGメッセ群馬2階のメインホールとなっています。
群馬県が生んだ世界的なロックスターである布袋さんとギターとの歴史を肌で感じることができる貴重な機会ですので、ぜひ皆さまにはGメッセ群馬に来ていただきたいと思います。
今回の楽曲提供、企画展は、布袋さんの故郷「群馬」に対する思いから実現したということも付け加えたいと思います。県としても、この布袋さんの「群馬県への熱い思い」を胸に、このGメッセ群馬を、なかなか難しい状況ですけども、全国に力強くアピールしてまいりたいと思っています。
続いて、「令和2年度医師臨床研修マッチング結果」について申し上げたいというふうに思います。スライドをご覧ください。これが臨床研修医のマッチング結果に関するスライドです。
これは非常に前向きないいニュースですから、これもちょっとスライドにしてまいりました。臨床研修医のですね、来年度の採用を決めるマッチング結果というものが、先週22日に公表されています。
本県は今回、前年度を21人上回る108人の臨床研修医を確保することができました。これは制度が開始した平成15年以来、過去最多の記録となります。対前年度の増加数はプラス21人、伸び率は24.1%ということでともに全国2位ということになっています。
このことは、臨床研修病院、県医師会など関係機関が一体となって取り組んだ結果だろうというふうに考えています。この場をお借りして、関係者の皆さまに心から知事として感謝を申し上げたいと思います。
これまで本県では、人口当たりの臨床研修医数が全国で最下位レベルにあるということで、特に若手医師の確保というものが課題になっていました。そこで、知事就任後、新たな取り組みとして、通称DCHP「ドクターズカムホームプロジェクト」というものを真っ先に立ち上げさせていただきました。
知事である私自ら、若手医師や医学生と直接対話を行い、現場の声を施策に反映すべく全力で取り組んでまいりました。特に今年度は新型コロナウイルスの影響で、対面形式でのイベント開催が困難となる中で、32階のスタジオtsulunosを活用し、臨床研修病院の紹介動画を作成、配信するなど、オンラインによる情報発信を強化をいたしました。ドクターズカムホームプロジェクトの中で、若いお医者さんとか、学生の方々とお話をする中で、県の病院で研修したいと思っても病院の内容がよくわからないと。ただホームページを見てもよくわからないという、そういうご意見を受けてですね、この動画配信というものをかなり早くから、この点については進めてまいりました。
この取り組みも、もちろん一定の効果を上げたというふうに考えておりまして、tsulunosの活用ということから考えてもですね、非常にうれしく思っています。ただ、この結果をよく分析してみる必要があるなというふうに考えておりまして、これは前向きな一歩ではありますが、これが実際に群馬県の適正な数の医師の方々の確保に繋がるように、ここからしっかり頑張っていくことが大事なんだというふうにも考えています。
今回、定員に満たなかった病院については、これから二次募集ということになります。引き続き関係機関と連携し、さらに多くの臨床研修医の方々を確保できるように取り組んでまいりたいと思います。
次に、本日の直滑降ストリームについて報告をしたいと思います。スライドをご覧ください。今日の対談相手の萩原睦男長野原町長です。
長野原町のまちづくりとか観光振興などについて、意見交換を行います。八ツ場ダムの地元の町の町長としてですね、どんなビジョンを描いているのかということをですね、お聞きしたいというに思っています。
これが番組の前半。後半はすっかりお馴染みになった一太の知らない県庁職員の世界ということで、今回もですね、思わぬ特技、素晴らしい趣味を持った現職の県庁職員の方に登場していただきます。
なかなかこれ途切れないので、改めて群馬県庁の職員は多士多彩だなということを強く痛感しているところです。
本日は19時50分から1時間程度、群馬県動画・スタジオのtsulunosからライブ配信という形でやらせていただきたいと思います。
来週は11月6日金曜日に放送予定です。ゲストには、荒木恵司桐生市長にご出演していただく予定ですので、ぜひご覧ください。
この後も群馬県出身の有名なスポーツ選手とかですね、また違うジャンルの方々にも続々登場していただく予定ですので、どうか皆さん直滑降ストリームにはこれからも注目いただきたいと思います。
最後に、先週の記者会見で、記者さんから質問のあった「JR東日本のダイヤ改正による終電の繰り上げ」について、お答えしたいと思います。
お尋ねのあった高崎線の「下り列車」は、現在は都内に23時まで滞在しても、新幹線を使わずに新前橋駅まで帰ってこられるというものです。そのため、利用されている県民の皆さまも多いと思います。終電が繰り上げられることの影響も少なくないというふうに考えています。
一方で、JR東日本の発表を見ると、「働き方改革」や「新型コロナによる状況変化への対応」を目的としたもので、これはやむを得ない見直しだろうというふうにも受け止めています。
しかしながら、先日発表されたダイヤは、東京発の終電だけであって、それ以外の具体的なダイヤ、その実施日等はこれから発表されるということです。
県としても、そうしたダイヤの改正というものがですね、県民生活にどんな影響を及ぼすのか、引き続き、状況を注視してまいりたいと考えています。
私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。
(記者)
先ほどの布袋さんのGメッセ群馬のテーマ曲に関してですけれども、改めて、知事がお聞きになった感想というか印象を教えてください。
(知事)
非常に布袋さんらしいギターサウンドで、「Great Messenger」というタイトルにふさわしい、ポップなインストルメンタルだと思います。
(記者)
県有施設のことで伺いたいんですけれども、検討委員会のメンバーとか議論の概要というのを県議会にもオープンにしていない理由についてお聞かせください。
(知事)
記者さんはご存知かもしれませんが、例えば、政府なんかもでも審議会作りますよね。特に、いろいろな認定をしたりするときに、アドバイスをもらう専門家の方々を集めるんですけども、これ発表しないです。そこにいろんな働きかけがあったりすることもあるので、ほとんど発表しないですよ。でも中には、終わった後に、きちっと情報を出すという場合もあるので、そこはですね、先ほども友松部長からお話がありましたが、最終方針が決まった後はですね、その中でこんな議論があったとか、あるいは場合によっては、こういう方にお願いしたということは発表させていただきたいというふうに思っています。
国レベルでも他の自治体レベルでも、専門家の方々の意見を聞きながら、県とか自治体の方針を出すということをやっておりますが、その時に最初から、この人とこの人とこの人に意見を聞きますと言ってるところはほとんどないと思います。
(記者)
そうすると、知事としては、そういうメンバーの人に何か働きかけがあったりとか、そういう可能性を懸念してのことということでしょうか。
(知事)
普通そうですよね。例えば国が、国宝とか、いろんな認定をするときに審議会を作りますが、そのメンバーはほとんど発表しないですよね。宇留賀さん(副知事)の方からも補足があれば。
(宇留賀副知事)
例が少し極端かもしれませんけど、事業採択みたいな時に、いろんな有識者の方々に委員になってもらって採択委員会を作ったりすると思うんですが、これはまさに非公開にします。どの事業を採択するかという場合にも、特にこの一つの事業だけみたいには出さないケースが非常に多くて、ただ、今回、県有施設内から10施設というところなので、今回終わった後にはお名前を出すというふうにはしています。これは国においても地方公共団体においても基本的に共通していて、やっぱり利害関係が出てしまう。どこの施設にするか、どういう事業にするか、そういった場合には非公開にする。
ただ、今回みたいなケースであれば、できるだけの情報公開していきたいというふうに考えておりますので、終わった後に出させていただくと。そういう形にしております。
(記者)
この関連で、議会の方から、中間報告までの過程が拙速だとか、提案が唐突だというような意見も出ていますが、知事はそういった意見についてはどう受けとめていますか。
(知事)
まず、県議会の意見はとても大事にしたいと思います。やはり一人一人の県議は民意を得て選ばれてきた方々だし、県議会というものが民意に基づいて形成されていることを考えれば、これはしっかり耳を傾けなければいけないと思っています。
ただ、中間報告を出すまでのプロセスが不十分だとは思ってません。行政のあり方として、まずは県がしっかりと責任を持って方針を示すと。それについて議会が議論をして、チェックをして、よりよい方向に導いていくというのが、あるべき姿だというふうに思ってまして、年度内に最終決定をするという中で、特別委員会に県としての今の案を投げたわけです。
逆に言うと、他にオープンにするってどうするのか。県民の分からないところで根回してやる方が実は、オープンじゃないんじゃないでしょうか。そこはいろいろと私も考えたんですが、一番オープンのやり方は、ちゃんと県としての考えを示して、それを県議会という場所で、県民の前でオープンに議論していただいて、異論もあるだろうと思うし、賛同する意見もあると思いますし、いろんな注文もあると思いますけども、それを踏まえてよりよいものに仕上げていくということが、基本的にはあるべき姿なんじゃないでしょうか。
やはり政治家を24年間やってると、当然根回しって必要だと思いますよね。どのくらいどう根回しするのかというのは、ケースバイケースだと思うんですけども、今回の場合は、やはり、特に県有施設の見直しみたいな話なので、しっかりまず県の方針を先に示した方がいいと。みんなでいろいろ相談したんですけども、そういうスタンダードのやり方にさせていただきました。
何か物事を見直すという時はですね、ブログにも書きましたが、絶対反対があります。やはり、いろんな事業とか施設に関わってる方々がいて、当然、それを見直すということになったら反対するので。最初から、県の中間報告を、県としての考え方をまとめる上で、そういう根回しをして出すというよりも、ちゃんとまずは責任を持って、我々行政府として案を出して、それをいろいろと議論してもらう、叩いてもらうというのがあるべき姿だし、今回こういう見直しにあたっては、それが最もスタンダードだということで、県庁内でよく協議をした上で、こういう流れにさせていただきました。
県議の皆さんのご意見を受けとめたいと思いますけども、私は県民の方々の前で、しっかりこのプロセスはこういう理由でやりましたということは説明できると思っています。
(記者)
CSFのことで伺います。家畜防疫員の数を増やすということなんですが、これまでもなかなか増えないという状況があったと思いますが、こういうふうに増員できるとういのは、どういうやり方なんでしょうか。
(知事)
これは農政部長の方から。
(農政部長)
民間の獣医師の方に家畜防疫員になっていただいて、今まで70名程度、活動いただいてたんですけども、なかなかそこが増えないというのはおっしゃるとおりなんですけども、今回、月2回の接種を目指すということで、獣医師会にもお邪魔してお願いをしましたし、また個別の獣医さんにもお願いをして、何とか入っていただくということで、10名程度増加することができたという状況です。
(記者)
この10人の方というのは、ご自身の、例えば病院をやりつつ、こういう活動をするという方が多くなるんでしょうか。
(農政部長)
それぞれの方の活動まではちょっと詳細はあれなんですけれども、ご協力いただけるというところで、県の活動を理解いただいてですね、ご参加いただけるということです。
(記者)
報酬をあげるとか、そういうことは・・・。
(農政部長)
そういう制度的なあれはないですね。
(知事)
獣医の方々は群馬県で700人くらいですか。その中で、なかなか家畜防疫員になっていただく方というのが、60人ぐらいだったのかな、今まで。
(農政部長)
そうですね、70名程度ですね。
(知事)
そこは、県としてもこういう窮地にあって、何とか養豚業を守らなきゃいけないという立場から、我々の方から働きかけてお願いしました。それで何とか10名。特に担当部が努力して、個別にいろいろとお願いをしたり、あるいは獣医師会とも話し合いをしたりした中で、これぐらいの人数がいれば何とか、大変ですけども、2回以上回せるだろうということでお願いして、確保したということです。
(記者)
2回やるには40人ぐらい必要という説明だったと思うんですけれども、そこはどういうふうな・・・
(農政部長)
獣医さんを増やすというのはもちろんベースにあるんですけども、それ以外に、獣医さんが今まで接種、平均ですと2.5回ぐらいだったんですけど、それを何とか平均で3回ぐらいまで引き上げるとかですね、あとは過去の県職員の獣医ですね、今まで平均ですと6回ほど接種に行っていたんですけど、月にですね、これを例えば10回以上を目指すとかですね、言ってみればいろいろなことの合わせ技で回数を何とか平均2回まで持っていくということです。
(記者)
Gメッセのテーマ曲ですけれども、知事は聴かれていて先ほど感想をおっしゃっていましたが、どういう曲なのか気になるのですけれども、例えば県の方で先行して公開したりとか、どこかで聴けたりはするのでしょうか。
(産業経済部長)
布袋さんに作っていただいた曲を早くお聴きになりたいというお気持ち、よく分かるのですけれども、お手元に資料をお渡ししたとおりですね、11月21日にオープニングセレモニーと内覧会を行うということでご案内を差し上げました。大変恐縮ですけれども、披露の場はこの11月21日のセレモニーの際に行いたいと考えております。
(記者)
ちょっと細かいですけど、ホームページを見たらアルバム自体は11月25日の発売らしいですけど、そうすると、このオープニングセレモニーの場が初公開になるのですかね。
(産業経済部長)
そういう理解でよろしいと思います。
(知事)
鬼形(産業経済部長)さん、布袋さんと友達だって言ってください。
(産業経済部長)
職務とは直接関係ないですけれども、ちょうど年齢的に布袋さんと同じで、中学校、高校の同級生です。
(知事)
これ、最大のポイントだと思います。
(記者)
羨ましいです。
(知事)
ボン・ジョヴィのアルバムも全部聴いてるロック好きの記者さんだから、絶対これ聞いてくれると思ってました。
ちょっとお聴かせできないですけど、格好いい曲です。とても布袋さんらしい曲です。
それでは最後に、県民の皆さんにお願いを申し上げたいと思います。
先週、先々週とですね、新型コロナウイルスの新規感染者の数が少し落ち着いてきたと。しかしながら、全体の状況を考えると、特に、濃厚接触者も多いということで、しばらくの間は、少し高いレベルの感染者数が出るということも、これは想定しなければいけないということを申し上げました。
昨日は10人だったですかね。なかなか油断のできない状況ですが、ここからが本当に正念場といいますか、ここは踏ん張りどころだというふうに思っています。
県としては、いくつかのクラスターはしっかりと今、封じ込めようということで努力もしておりますので、引き続き皆様方には、もう何度も何度も申し上げますが、新しい生活様式の実践を心がけていただきたいと思いますし、4人、3人と減った日もあるんですけども、ここは油断をなさらずにですね、マスクをつける、よく手洗いをする、人との距離をとる、空気循環がよくないという状況を避けていただく。これはぜひ、引き続きご努力をしていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
県としても、一つ一つのケースにですね、迅速かつ丁寧に対応してまいりたいというふうに思います。
それから今日はもう一つ、県内の養豚農家の皆さんにも、一言知事から申し上げたいと思います。
群馬県は全国有数の養豚県ということで、飼養豚の頭数では、本州では最大、全国で4位だったというふうに思います。そうした中で、知事としても県としても、特に豚熱、CSF対策については、他の都道府県よりも先んじて、できる限りの対策をとってきたというふうに考えています。
ワクチン接種ももちろんそうですし、総合対策もできる限りのことをやらせていただきました。今回は、農政部とも知恵を絞ってですね、家畜防疫員の方しか今のところ接種を許されていないという現状も踏まえて、何とか県内の獣医師の皆さんにお願いをして、月に2回以上ワクチンを打てる体制を整えました。
県としてできることは、これからも最大限にやってまいりたいと思います。先ほど申し上げたとおり、県内の養豚農家の皆さんには、本当に緊張を強いられる中で、CSF、豚熱感染防止のために日々努力をしてきていただいたというふうに思っています。そのことはもちろんよく分かっているんですが、残念ながら、今般、群馬県で豚熱が発生してしまいました。
農水省の疫学チームの調査の結果だと、やはり飼養衛生管理基準について、いろんな問題があった、課題があったということは、これは否定できない事実だと思います。他の県では出ていないということを考えると、残念ながら、今回発生してしまった農場で対策が不十分だったということは、これは否定できない事実だというふうに思っております。
県としても、最大の努力をしていきたいと思います。今回の豚熱の発生について、県としてのチェック体制についてもですね、我々はいろいろと課題があるというふうに思っておりますので、そこら辺についてもしっかりと改善をしていきたいと思いますが、ぜひ、養豚農家の皆様にもですね、この豚熱が二度と発生しないように、飼養豚の衛生管理、これはぜひとも皆さんの方でもですね、今までも本当に努力をしていただいてると思いますが、さらに努力をしていただきますように、重ねて知事の方からお願いをしたいと思います。
県の方も努力をいたします。養豚農家の皆様にも頑張っていただいて、力を合わせて、この豚熱の危機を乗り切っていきたいと思います。二度とこの発生が起こらないようにしていきたいというふうに思います。
ちなみに、養豚農家の皆様からもご要望のあった、ワクチン接種の回数を増やして欲しいということについてはですね、おそらく群馬県が先駆けてといいますか、同じ規模の頭数を持っている都道府県で、おそらくこういうやり方で、2回以上の接種をいち早くやる県はないと思います。
これをずっと続けることはできませんが、野上農水大臣にもですね、先ほど申し上げたとおり、家畜防疫員でなくても、獣医師の方々でもワクチンが接種できるような制度改正を強く働きかけておりますので、これはできるだけ早くやっていただくように、知事としても、努力をさせていただきます。
その間は、みんなで力を結集して、このワクチンの2回以上接種というものを実現ををさせていきたいと。この国の制度改正についても、しっかりと引き続き努力をしていくということも、養豚農家の皆さんに、知事の方から改めてお伝え申し上げたいと思います。
ということで、今日随分長くなりましたが、記者の皆さん最後までおつき合いいただきましてありがとうございました。これにて今日の定例会見は終わらせていただきます。ありがとうございました。
(以上で終了)
文章中の()内については、秘書課において加筆したものです。