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令和2年9月3日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
モニター資料(PDFファイル:1.26MB)
1.自由民主党総裁選挙について
2.県立学校における勤務時間記録の改変に係る報道について
3.職員の不適切な取材対応により入札情報が漏洩した事案について
4.8月の新型コロナウイルスの感染状況について
5.集中的なPCR検査の実施状況について
6.G-アナライズ&PRチーム「ぐんまのとうもろこし」分析成果について
7.豚の窃盗事件に係る緊急対策について
8.県の魅力発信広報紙「tsulunos PLUS(ツルノスプラス)」の発行について
9.直滑降ストリームについて
それでは、定例の知事会見を始めさせていただきたいと思います。
安倍総理の退任に伴う自民党の総裁選挙が14日に実施されるということになりました。以前にも申し上げましたが、このタイミングで日本のリーダーが変わるということは、中央政府はもちろんのこと、地域の政治経済にも大きな影響を与えることは間違いないと考えています。
新型コロナ対策をはじめ、都道府県の力だけでは解決できない問題が数多くあります。そのためにも、国と地方との連携は極めて重要だと思います。
昨日、菅義偉内閣官房長官が自民党総裁選への出馬を正式に表明をされました。菅長官には個人的には、国会議員の時代から大変お世話になってまいりました。特に、知事に就任してからのこの1年、豚熱問題、そして、新型コロナ対策等で群馬県が何度も窮地に立たされましたが、そのたびに菅長官に大変力強いサポートをいただきました。
このため、昨日のぶら下がり取材でもお話をいたしましたが、群馬県知事として、菅官房長官にぜひ次の総理になっていただきたいと考えております。
菅長官を支持する理由は、昨日のぶら下がり会見(取材)でも申し上げましたが、先ほど申し上げたとおり、新型コロナ対策を進めていく上でも、県の大事な事業を実現していくためにも、国との連携というものは欠かせません。特に現下の日本の政府、日本にとって最も重要な問題は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大をしっかりと押さえつつ、いかに経済を再開していくか、こういう問題だと思います。
この時において、次のリーダーを務められるのは菅官房長官しかいないということを昨日の会見をお聞きをしながら改めて確信をいたしました。菅長官の実直なお人柄がにじみ出る大変説得力のある、インパクトのある記者会見だったと評価させていただきます。
菅長官が次の総理になるということになると、群馬県としても引き続き政府との力強い連携を推進していけると、このように確信をしております。
知事として、もちろん菅長官との関係の重要性を、県民、特に県内の自民党の皆さんにお伝えをしていくと同時に、前自民党県連会長としても、一人の(前)国会議員としても、菅長官に次の総理になっていただく、その必要性について申し上げます。
県民、特に県内の自民党の皆さんに訴えていきたいと思います。
昨日のぶら下がり(取材)でも申し上げましたが、すでに自民党県議団が、昨日、群馬県内の党員投票の実施を発表されたと理解しておりますが、まず、県議団の三役、星名幹事長、そして、井下総務会長、金井政調会長にお目にかかって、改めて菅長官へのご支持をお願いいたしました。その後も、小渕優子県連会長にも電話で知事の立場をお話し、なぜ菅長官を応援をするのかもご説明し、県連会長にも菅長官への支持を要請をさせていただいたところです。
すでに、群馬県のですね、最も多くの党員を抱えている主要な五つの職域団体の長には、すべて直接電話をさせていただいて、同じように菅長官を応援している理由、特に職域団体の方もですね、ぜひ菅長官を後押ししていただきたいということを、私の方からお願いを申し上げました。細かいことは申し上げませんが、それなりの手応えはあったというふうに感じています。
今、私の地元事務所の秘書が、すでに動き始めておりますが、週末には県内70の後援会がありますので、70人の後援会長に連絡をすると同時に、私が知事になって自民党員を離れた方々もおられますが、まだ大勢の実は後援会のメンバーには党員の方もおられますので、そういう方々に対する働きかけもですね、しっかりやらせていただこうというふうに思っています。
おそらく、総裁選挙が始まると、それぞれの陣営の国会議員の皆さんが選対を組んで、それぞれ国会議員票はもちろんのこと、党員票についても様々な働きかけをされると思いますが、これが始まる前にですね、この群馬県で菅長官を支援する、支持しやすい通奏低音をですね、ぜひ構築をしたいと、こんなふうに感じております。
断っておきますが、ブログにも書きましたとおり、石破元幹事長、そして、岸田政調会長、菅官房長官、どなたも次の総理を十分に務まる立派な方々だと思っています。
石破さんや岸田さんとも、もちろん、関係が悪いわけでもありません。石破元幹事長とは、国会議員時代、1年に2回ぐらい、2人きりで何時間も歌いに行くということをやってました。最初から総裁選挙は常に、安倍総理が出れば、安倍総裁しか私は応援する選択肢がないっていうことがわかっていたので、余計にそういう意味では気が楽だったというか、そういうことは抜きにして石破元幹事長とも親しくつき合いをさせていただきましたし、岸田政調会長も真面目で立派な方だと思います。実は私の直滑降ストリームにも、大臣時代、そして、政調会長時代にご出演をいただいてるということですが、ここはやはり菅官房長官に、ぜひ次の総理になっていただきたいというふうに思いますし、この記者会見をご覧になってる、You tubeで配信していますし、実は視聴率も上がってきているので、これを見ている県民の皆さん、特に群馬県の自民党員の皆さんにはですね、ぜひ、菅官房長官を応援していただくように、重ねてお願いを申し上げたいと思います。
少し長くなってしまい、大変失礼しました。
いずれにせよ、選挙は最後まで何があるかわかりませんが、どなたが新しいリーダーになったとしても、必要な要望事項については、前回の記者会見でも、安倍総理が退任されて、国とのパイプが細くなるようなことはないかというようなご質問をいただきましたので、これはどんな体制になっても、新しい総理や新しい閣僚の方々に、しっかりと知事として群馬県の要望を伝えられるように努力をしていきたいと考えております。
ちょっと長くなりましたが、本日の会見の主な項目から、いつものとおりご紹介したいと思います。
本日は、まず、新型コロナウイルスに関する8月の感染状況報告をさせていただきたいと思います。加えて、前橋でのクラスター発生に伴う集中的なPCR検査についても、実施状況をご説明したいと思います。その他、G-アナライズ&PRチーム、体制も少しサブリーダーも変わりましたから、群馬のとうもろこしの分析結果ををですね、発表させていただきたいと思っております。
今日の記者会見の項目のご報告に入る前に、現在問題となっている事案2件について、まず知事としてご報告をさせていただきたいと思います。
まずは、県立学校における勤務時間記録の改変に係る報道についてです。
何日間にもわたって新聞報道されている、この県立学校における勤務時間記録の改変が疑われる事案について、知事として意見を申し上げたいと思います。
本事案につきましては、県民の皆さん、また多くの関係者の方々にご心配をおかけしております。このことは知事として率直にお詫びを申し上げたいと思います。
昨今、教員の方々の長時間勤務というものが課題となる中で、その改善に向けては、まず勤務の実態を適正に把握することが何よりも重要だというふうに考えています。子どもたちに対する教育の充実を図るためにも、働きやすい職場環境を進めるためにも、学校における働き方改革というものは、極めて重大な重要な取り組みだと考えています。
このたび報道された事案については、現在、教育委員会が正確な事実関係を確認している最中だと聞いております。今日もウェブ会議で教育長から、今の段階の様々な報告を伺いました。記録の改変などということは、これはあってはならないことだと思っています。
こうした事案が生じたことについては、背景にどんな問題があったのか、学校運営全体で何か問題がなかったのか、しっかりと調査するように、教育委員会の方に知事の方から指示をさせていただきました。調査結果につきましては、まとまり次第、改めて教育委員会の方から、より詳細な報告をさせていただく予定です。
続けて、職員の不適切な取材対応により、入札情報が漏えいした問題についても言及したいと思います。
この漏えいによって、上信自動車道建設事務所で10月5日に一般競争入札を予定していた工事について、入札公告前に、入札参加資格要件や概算設計金額等が新聞に報道されてしまいました。
こうした状況下では、当該工事について、入札の公平性等が保てないと判断し、入札事務を中止することといたしました。
今回の事案については、県土整備部において、早急に調査委員会を組織し、原因究明を進めるとともに、再発防止策について検討を行いました。
その結果、情報漏えいの原因は、職員が取材に対して、機密性の高い文書を持ち出して対応してしまったことにあったと判断をいたしました。
今後こうしたことがないように、機密文書の適正管理と職員の法令遵守を徹底し、再発防止に万全を期してまいりたいと思います。
なお、当該工事については、工事内容の見直しを行い、改めて、入札広告を行いと考えております。工期に影響が出ないように努めてまいります。
以上、不適切な事案2件について、県民の皆さん、多くの関係者の方々に対しまして、この場をお借りして、知事として改めてお詫びを申し上げたいと思います。
それでは、新型コロナウイルスの関係について、ご報告をしたいと思います。
8月の中旬から下旬にかけて、連日のように二桁の新規感染者が発生しています。これまでに例のない状況でありますので、心配されている県民の方々も多いのではないかと思います。
このため、本日は8月の感染状況について、数値を取りまとめました。これをご報告したいと思います。県のガイドラインの判断基準に照らし合わせながら、振り返ってみたいと思います。
スライドをご覧ください。まずは、新規感染者数です。
折れ線グラフのうち青色の方をご覧いただきたいと思います。1日ごとの変動が大きいため、県のガイドラインに基づいて、1週間の移動平均でグラフをまとめてみました。
7月中に、「2人」を超えることはありませんでしたが、8月に入ってから上昇が始まり、8月10日には「5人」を超えました。
その後も上昇が続いたことから、8月14日には会見を開いて、警戒度を2に引き上げることを発表させていただきました。
この警戒度2において、市中感染への十分な注意を呼びかけるとともに、感染が拡大している都道府県への移動自粛というものをお願いさせていただきました。
従来行っていた「面」での要請を行わなかったことで、警戒度引き上げの実効性についていろいろなご意見もありましたが、結果的には、8月20日の「13.9人」をピークに減少に転じています。
これは、いつも申し上げますが、県民の皆さまが、新しい生活様式の実践に取り組んでいただいたことの結果だととらえています。
依然として油断はできません。知事として感謝を申し上げると同時に、県民の皆さまに改めて新しい生活様式の実践をお願いしたいと思います。
続けて、経路不明の感染者数にいきたいと思います。
折れ線グラフのうちオレンジ色の方をご覧いただきたいと思います。 1週間の平均人数を示しています。新規感染者は減少に転じておりますが、他方、「経路不明の感染者数」は、横ばいのまま推移していることがわかっていただけると思います。
つまり、感染者の人数だけを見ると減少傾向にあるものの、感染経路が追えていない人自体は減っていないということになります。したがって、市中感染のリスクも低減してるとは言えない状況です。
当面の対策としては、警戒度2で要請していることをお願いをすると、ここに尽きるというふうに思います。
県民の皆さまには、3密となるリスクが高い場所への外出には十分注意していただくこと。そして、感染が拡大している都道府県への移動を自粛していただくこと。また特に事業者の皆さまにおかれましては、人との接触機会を少しでも減らすために、テレワークを推進していただくこと、こうしたことを知事として改めてお願いを申し上げたいと思います。
次のスライドをご覧ください。病床稼働率の推移、この青色の折れ線グラフが、病床稼働率の推移を示しています。
ガイドラインの見直しの際にも説明させていただきましたが、一つの目安は稼働率40%だと思っています。ここまで来ると、県内の医療機関に相当の負担がかかってまいります。
病床を大幅に増強できたおかげで、少なくとも稼働率だけを見れば、今すぐ県内の医療提供体制を逼迫させるような状態ではないということがうかがえますが、8月28日には実は33.4%まで上昇していました。
最新の数値だと稼働率は20.5%となっていますが、8月中旬から3割前後の稼働率が慢性的に続いているということもあって、着実に負荷は蓄積している状況です。日夜、最前線で奮闘していただいている医療従事者の皆さまには、改めて感謝を申し上げたいと思います。
また、緑色の折れ線グラフが、「宿泊療養者数」の推移になっています。
一時期、最大で29人の方が入居されておりました。仮に施設の整備が遅れて、この方々が病院に入院することになっていたとしたら、病床の稼働率は40%を超えていたことになります。改めて、宿泊療養施設の重要さというものを知事として再認識しました。
なお、先週の記者会見で申し上げた、病院を経由せずに直接施設へと入居していただく仕組みについては、すでに運用開始しています。
数人の方々が、新ルールの適用を受けておりますが、入居中の健康観察には万全を期してまいりたいと思います。
引き続き、県内の医療提供体制を効果的に運用できるように、あらゆる方策を打ってまいりたいと思います。
次のスライドをご覧ください。以上の状況を総合すると、現在の群馬県は、8月中旬頃と比べると新規感染者の発生が落ち着いてきていると言えると思いますが、市中感染のリスクは未だ低減しておりません。すなわち、引き続き警戒が必要な状況にあると考えています。
このスライドには、8月27日に示した警戒度2での要請内容を改めて表示しています。県民の皆さまには、引き続き、新しい生活様式の実践などにご協力をお願いいたします。加えて、これまでも再三お願いしているところですが、厚生労働省の接触確認アプリ「COCOA」のダウンロードや、県の公式LINE「新型コロナ対策パーソナルサポート」の友だち登録もありますので、引き続き、感染防止対策にもご協力をいただきたいと存じます。
続けて、「前橋市内の夜の街における集中的なPCR検査」の実施状況について、ご報告したいと思います。
先週の記者会見で、9月4日金曜日までの延長を発表させていただきました。その後も、1人でも多くの方にPCR検査を受けていただけるように、文書や電話、さらに店舗へ直接足を運ぶなどして、粘り強く県として呼びかけを行ってまいりました。
この結果、現在までに、集中PCR検査の対象としていたホストクラブ・キャバクラのうちの12店舗、その他、検査希望のあったナイトクラブ等9店舗の計21店舗、194名の方に検査を受けていただくこととなりました。
このうち現在までに、4名の方の陽性が判明し、早期発見・早期治療によって感染拡大の防止につなげることができていると、そのように考えています。
ホストクラブとキャバクラについては、対象を約40店舗と事前に見込んでおりましたが、調査を進めた結果、すでに廃業している店舗等を除くと、今回の対象となる店舗が25店舗であることがわかりました。このうち12店舗にご協力をいただくことができました。
残った13店舗のうち8店舗は休業中ですが、5つの店舗は今も営業しています。そして、この営業中の5店舗のうち、4店舗は今回の集中PCR検査とは別に、検査を自主的に実施したと、こういうお話もあるので、今、検査状況をこちらの方で確認させていただいています。残り1店舗については、引き続き粘り強く検査のご協力をお願いしてまいりたいと考えています。
加えて、休業中の8店舗についても、営業再開が確認され次第、店舗訪問するなどして感染防止対策の徹底を呼びかけてまいりたいと思います。
続けて、G-アナライズ&PRチーム「ぐんまのとうもろこし」分析成果について、発表させていただきたいと思います。
本題に入る前に、先ほど申し上げましたが、今年度の人事異動でメンバーが変更となりましたので、改めて紹介をさせていただきたいと思います。
皆さん入ってください。チームのリーダーはですね、引き続き知事である私が務めますが、メンバー紹介はサブリーダーのぐんまブランド推進課長からお願いしたいと思います。
(ぐんまブランド推進課長)
今回、「ぐんまのとうもろこし」の分析から、サブリーダーとして務めさせていただいております。ぐんまブランド推進課長の小沼と申します。よろしくお願いいたします。
私の方から、改めてメンバーの方を紹介させていただきます。販売促進・PR班の加藤さん、町田さん、高瀬さん。分析班の木村さん、小泉さん、大澤さん。生産振興班の猿谷さん、高橋さん、大海さん。
よろしくお願いいたします。
(知事)
ありがとうございました。初めて今ちょっとメンバーの皆さんの顔を見ていただきましたが、若手からベテランまでいるんですけれども、皆さんそれぞれの分野で一生懸命やっていただいてて、知事が言うのもなんですけれど、大変優秀です。いろんな知恵を出していただいてるんで、この新しいメンバーの人たちにも大変期待してるということを申し上げておきたいと思います。
それでは、今回の報告に移ります。
今回は、私の大好きな、「ぐんまのとうもろこし」をやらせていただきました。本県のとうもろこしの生産は、標高差をいかした産地のリレー出荷によって、全国第4位の出荷量を誇っています。
特に、夏季の冷涼な気候のもとで生産される「高原とうもろこし」は、世界一おいしいと思うんですよね。「高原とうもろこし」はやっぱり車から降りて、食べる。これは、申し訳ないのですが、北海道のとうもろこしよりもおいしいです。日本一おいしいと信じております。
今回の分析では、「ぐんまのとうもろこし」のおいしさの秘密とかですね、健康機能に係る成分等について取りまとめました。
発表は、G-アナライズ&PRチームの猿谷さんからお願いしたいと思います。猿谷さんどうぞ。
(G-アナライズ&PRチームメンバー)
それでは、「ぐんまのとうもろこし」の分析成果をチームでまとめましたので、報告いたします。
最初にですね、「ぐんまのとうもろこし」の基本情報、お手元の資料1ページをご覧ください。
「ぐんまのとうもろこし」は標高差をいかし、産地リレーによる長期間の出荷を実現しています。資料の中の群馬県の地図と、右下の山の絵の図をご覧ください。
まず、伊勢崎市やみどり市などの平坦地でトンネルを利用した早熟栽培により6月から出荷が始まります。順次、標高が高い産地へと移っていき、夏に向けて、長野原町、嬬恋村、昭和村、沼田市、片品村などの高冷地へ移っていきます。そして、再び太田市などの平坦地に戻って、10月まで出荷が続きます。
本県のとうもろこしの出荷量は、9,220トン、全国シェアで5.3%、全国第4位です。農業産出額は21億円で全国シェア5.8%です。
本県は消費地に近い立地条件に加え、収穫後に鮮度が落ちないように、素早く予冷、冷やしてですね、新鮮で甘いとうもろこしを消費者の皆さまにお届けしています。
また、直売も盛んで、片品村国道沿いの「とうもろこし街道」では、約20カ所の直売所が、とりたてのとうもろこしや焼きとうもろこしを販売し、観光名所の一つになっています。
ここで、とうもろこしと気候について説明いたします。お手元の資料の2ページ目の上の段をご覧ください。
とうもろこしの甘さ、気候についてですが、深い関係があると言われています。アメリカの論文によると、アメリカの南部よりも北部に行くほど、つまり、気候が冷涼である北に行くほど、とうもろこしが甘くなるという報告があります。日本でとうもろこしといえば、冷涼な気候の北海道が有名ですが、実は県内高冷地の気候は北海道よりも涼しいという、右側のですね、グラフをご覧ください。
こちらのグラフは、富良野と草津・嬬恋の気象データを比較したものです。草津・嬬恋はとうもろこしの栽培期間である夏が涼しいということがおわかりいただけるかと思います。
続いて、次のスライドをご覧ください。これは、県内高冷地の長野原町で8月に収穫したとうもろこしのおいしさについて分析したものです。お手元の資料では3ページ上の左上のグラフをご覧ください。
この図は、長野原町産のとうもろこしについて、国内の代表的な産地Hと産地Cのものとを比較したものです。産地Cを基準値とした、相対評価の値で示しています。産地Cと比べて、長野原産は、甘みで1ポイント、コクでは4ポイント、旨みで2ポイント高い結果でした。また、とうもろこしがおいしいという有名な産地Hと同等の旨味、コクがあり、甘みは産地Hを上回るということが確認できました。
続いて次のスライドです。こちらのスライドは、栄養成分を分析した結果です。
お手元の資料では3ページ左下のグラフをご覧ください。
とうもろこしの黄色ですが、ゼアキサンチンなどの色素によるものです。これらはリコピンやカロテンとともに総称してカロテノイドというふうに呼ばれ、強い抗酸化力を持つと言われています。
ゼアキサンチンは食事から摂取した場合、老化に伴う目の病気のリスクを低減する効果があるとされています。ゼアキサンチンは、野菜では、西洋かぼちゃや、ほうれんそうなどに含まれますが、にんじん、なす、きゅうり、トマトには含まれていません。群馬県産のとうもろこしには、ゼアキサンチンが西洋かぼちゃと同等以上に含まれていました。
次に、ビタミンB1です。お手元の資料では3ページ、右下のグラフをご覧ください。
とうもろこしにはビタミンやミネラルなどの栄養成分も豊富に含まれています。ビタミンB1は、糖質がエネルギーに変わるのを促進し、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。群馬県産とうもろこしには、他県産と同等のビタミンB1が含まれていました。
続きのスライドです。最後にですね、貯蔵の影響を分析した結果です。お手元の資料では4ページ、左上のグラフをご覧ください。
まず常温保存の時にですね、とうもろこしの糖度、甘みがどのように変化するか調べました。これは、室温25℃の条件下で、経過時間ごとに電子レンジで調理して糖度を測定したものです。時間経過とともに糖度が急速に低下し、24時間後には1割以上低下するということがわかりました。
続いて、冷蔵保存の場合はどうなるのかということで調べてみました。お手元の資料4ページ、右上のグラフをご覧ください。
収穫後、4℃で冷蔵し、各日数が経過したあと分析しました。グラフは収穫1日後を1.0とした相対評価で示してあります。ご覧のとおりですね、冷蔵保存していたとしても、保存日数が長くなるにつれ、甘み、旨味・コクともに低下していくということがわかりました。つまりですね、とうもろこしをおいしく食べるためには、鮮度が命ということになります。
次のスライドお願いします。以上からですね、群馬のとうもろこしについて、まとめさせていただきました。
「納得の甘さ!産地で味わう本物の味」ということでまとめてあります。店頭で選ぶなら遠くの産地よりも近くの群馬県産。なんといっても、とりたては格別です。ぜひ、群馬県にお越しいただき、群馬のとうもろこしを味わってください。
以上で説明終わります。
(知事)
猿谷さんありがとうございました。
皆さんにお配りした冊子に「ぐんまのとうもろこしレシピ編」というのもあって、高崎健康福祉大学の研究室にも協力してもらっているんで、ぜひ皆さん試していただければと思います。
記者の皆さんの中には、群馬県で育った方も他県から来られた方もいると思うんですけれども、私はこの「コーンつくねの照り焼き」というのをやってみようかなというふうに思っています。うまくできるようになったら、動画で知事の群馬とうもろこしレシピとして紹介しようかなというふうに思っていますが、ぜひこれも見ていただきたいと思います。生産者の方々の声も書いてありますので、お時間のあるときに目を通していただければありがたいと思います。
さっき猿谷さんの方からもありましたけども、とうもろこしは何と言っても鮮度が命なんで、とれたての新鮮なものがおいしいと。さっき言いましたけど、「高原とうもろこし」、車で吾妻あたりに行ったときに長野原でもどこでもいいんですけども、見つけたお店で焼いたとうもろこしを食べたらですね、驚くべきおいしさなので、ぜひそれは群馬県で生まれ育った知事として、強くお勧めをしたいというふうに思います。
県民の皆さんもそうなんですけど、県外からも多くの方々に群馬に来てもらって、群馬のとうもろこしのおいしさを味わっていただきたいというふうに思います。
それから今回の取り組みを通じて、毎回そうですけども、群馬のとうもろこしのブランド強化、消費の拡大、ひいては生産振興、農家所得の向上につなげていきたいというふうに思います。
なお、このG-アナライズ&PRチームの今後のテーマですが、サブリーダーにもしっかり頑張ってもらっていますけれども、9月から11月にかけて、多彩な品種が育成されるりんご。群馬のりんごがまたおいしいんですね、「名月」とかも本当においしいんですけど、実は新しい品種で、すごく期待のできるものもいっぱいできています。
それから県の畜産試験場が作った純国産種の「上州地鶏」というのもあるんですが、これもぜひ分析をしていきたいと。最近、トレーニングした後、よく鶏を食べるようになったんで、いろんな鶏の味を比べるようなったんですけども、群馬の豚も、もちろん牛もおいしいのですが、この「上州地鶏」もですね、結構期待できるかなと思いますので、今後の報告にもどうぞご期待ください。
続けて、豚の窃盗事件に係る緊急対策についても発表させていただきたいと思います。
7月から前橋・伊勢崎・太田・館林市内の養豚場7件で、計670頭の豚が盗まれる事件が発生しています。
窃盗犯によって、CSF、豚熱ですね、豚熱ウイルスが農場に持ち込まれ、伝染病が蔓延してしまう可能性もあります。これは知事としても、県としても大変強い危機感を抱いています。
そこで、豚熱発生防止対策として緊急的な対策を講じることといたしました。スライドをご覧ください。
各農場での防犯体制を強化するため、防犯カメラの導入を支援していきたいと考えています。
具体的には、県が防犯カメラを調達して、農家に約半額で提供することなどを検討しています。一つの農場への提供は4台までとしますが、希望するすべての農家の方々に、9月末までの配布完了を目指したいと考えています。
また、9月1日からは、群馬県警とも連携して、対策のポイントを記載したリーフレットを作成し、県職員が直接農家を訪問して注意を呼びかけております。
さらに、警察にはですね、農場周辺のパトロールの強化をお願いしています。犯人は昼間に農場周辺を下見しているとの情報もありますので、不審な車両を目撃した方は、ぜひ車のナンバー等を通報いただきたいというふうに思います。
本県の養豚産業を守るために、県としても全力を尽くしていきたいと思います。
前橋市等、市町村でもいろんな対策があると思いますので、ここら辺ともしっかりうまく連携しながら、効果的な対策を私たちとして、しっかりと打ち出してまいりたいと思います。
それでは、もう少しお知らせすることがあります。県の魅力発信広報紙「tsulunos PLUS(ツルノスプラス)」の発行について、ご報告したいと思います。スライドをご覧ください。
郷土ぐんまへの県民の誇りを醸成し、県民の幸福度向上につなげていくためには、県民の皆さんに群馬県の魅力を発見、あるいは再発見していただくことが大事だと思っています。このため、新たな広報紙を発行することといたします。
名称は「tsulunos PLUS(ツルノスプラス)」とさせていただきます。
新しい情報発信の拠点である動画・放送スタジオ「tsulunos」に加えて、新しい紙媒体の広報紙によって、インターネットに不慣れな方を含めたより広い県民に、さらなる情報や魅力を「プラス」して届けたいという思いを込めて、この名称にさせていただきました。
創刊号は9月6日日曜日発行で、「ぐんま広報」とともに新聞折込によって、各家庭に直接配布させていただきます。また、市町村や金融機関、コンビニエンスストア、スーパーなどでも配布する予定です。このほか、県のホームページにも掲載いたします。電子書籍版でも、お楽しみいただけるようになります。
「tsulunos PLUS(ツルノスプラス)」では、「思わず誰かに話したくなるような」紙面作りというものを目指していきます。
群馬の定番の魅力を改めて深掘りした情報を掲載するとともに、メディアミックスを展開し、動画とも連携した紙面とすることによって、紙面では伝えきれない臨場感などもお届けしたいと考えています。
また、スマートフォンやインターネットの操作が苦手な方にも、気軽に情報収集していただくとか、tsulunosの動画を簡単に見ていただけるよう、QRコードの読み取り方、LINE、ツイッターの使い方などもわかりやすく掲載していきたいと考えています。
その他、インスタグラムの投稿コーナーなども設け、県民の皆さまと一緒に魅力を発信する仕掛けも盛り込みました。
年4回、それぞれの季節を先取りして発行し、次号は12月6日を予定しています。
「tsulunos PLUS(ツルノスプラス)」を通じて、多くの県民の方々に、この群馬県の魅力を再発見していただきたいと考えております。
皆さん、ぜひ「tsulunos PLUS(ツルノスプラス)」をご覧いただきたいと思います。
それでは最後に、今晩の直滑降ストリームについて、お知らせいたします。スライドをご覧ください。
今夜のゲストは須藤昭男みどり市長です。スタジオに生出演していただいて、みどり市の魅力や県との連携などについて、意見交換を行いたいと思います。
特に市長からは、ゆるキャラグランプリにエントリーしている「みどモス」について、PRをしていただくことになっています。
今年のゆるキャラグランプリには、この「みどモス」をはじめ、群馬県から「こうめちゃん」や「水仙ちゃん」も出ていると思いますが、12キャラクターがエントリーしておりますので、皆さんぜひ、この群馬のキャラクターを応援していただければというふうに思います。
また、番組の後半の「一太の知らない県庁職員の世界」では今回も大変面白い、魅力を持った県職員の方に登場していただきます。
放送は本日午後7時50分から1時間程度、群馬県の動画・放送スタジオ「tsulunos」からライブ配信を行う予定です。
来週は、9月10日木曜日に放送を予定していますが、独立行政法人地域医療機能推進機構の理事長で、国の新型コロナウイルス感染症対策分科会の会長でもある尾身茂先生にご出演していただく予定になっています。新型コロナ対策、今後の新型コロナを巡るさまざまな展開についても、お話を伺いたいと思いますので、ぜひ皆さん、ご覧いただきたいと思います。
ちょっと長くなりましたが、私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。
(記者)
まずコロナの件からお尋ねしたいと思います。9月に入ってから、少し落ち着いているようなんですが、8月中に1回大きな波が来たというふうに認識しています。
9月について、ちょっと少し落ち着いてるようですが、どういうふうに見ていらっしゃいますか。
(知事)
やはりですね、新規感染者二桁が続いた時は、なかなか知事として、苦しい思いをしました。
しかしながら、前も言ったように、過剰反応はしないと。それから、毎日の新規感染者の数に一喜一憂することもやめようと思いつつ、粘り強く、県民の皆さんの協力を呼びかけ、さらに県もですね、特に保健所の方々が迅速な対応を繰り返してきて、また一旦少し落ち着いているかなという感じがしますが、もう1回言いますけども、日々の人数というよりは全体の傾向なので、そこをよく見極めていきたいというふうに思います。
少し落ち着いた感じがありますけども、まだまだ油断ができない状況かなというふうに見ています。
(記者)
豚の窃盗事件の対応についてなんですけども、これはもうすでに、申し込みと言いますか、そういうのは農家の皆さんに告知されていらっしゃるんでしょうか。
(知事)
たぶん、それはまだだと思うんで、これからしっかりと対策を作って発表していくということになると思いますが。
農政部長の方から。
(農政部長)
農政部長です。農家の方の要望についてはですね、これから速やかにとっていきたいというふうに考えております。
(記者)
例えば、農協さんとか最初に通して告知されるというような話でしょうか。
(農政部長)
告知は広くですけれども、要望についてはですね、直接農家の方に郵送でお送りしたいというふうに考えています。
(記者)
特別支援学校の勤務表の件なんですけど、これ、どこまで何がわかったのでしょう。
(知事)
教育長いますか。報告は受けていますけど、少し正確にお話をしてもらおうと思います。教育長の方から、今まで何がどこまでわかったのか。
(教育長)
最初に新聞で報道がありましたのが(8月30日の)日曜日でございました。(8月31日の)月曜日に県の教育委員会で学校の方に出向きまして、管理職から状況をヒアリング、聞き取りをさせていただきました。そしてまた、教職員すべてを対象にいたしました聞き取りを9月1日から始めておりまして、現在まだ続けております。
そうした中で今回、報道されております内容について、改めて確認をさせていただいたところでありますけども、現時点で調査中でありますので、すべてお話を申し上げられませんけども、何人かからやはり、管理職から改変の指示があって、それに従って、改変、データを入力した教員がいるというところは確認が今できているところでございます。
この後また改めまして、そうした聞き取りを受けた職員につきまして詳細を確認させていただいて、さらにまた管理職の方にもヒアリングを再度させていただきたいということで考えておるところでございます。
(記者)
改変というのは、具体的にどういうふうに。例えば勤務時間を短くしているとか、どういうふうな対応になるのですか。
(教育長)
今、聞いておりますのが、実際に学校に在校してる時間がコンピューターのオンとオフで自動的に記録されるんですけども、ただその間に、勤務時間と言えない、例えば私的なものを処理した時間ですとか、勤務じゃない除外時間ということでカウントするものがあれば、それを除外して勤務時間という形で整理をするんですけれども、その除外時間の取り扱いについて、実際と違う処理をしたケースがあるというような話を聞いております。
(記者)
自民党の総裁選について、知事が昨日の取材でお答えいただいたんですけど、知事は今、自民党の党員でいらっしゃるんでしょうか。
(知事)
ちょっと確かめてみますけど。正確にちょっと事実を確かめてみます。いずれにせよ、党員かどうかっていうのは、ちょっと今、はっきりわからないんですけど、知事としても、あるいは前国会議員としても、菅官房長官を全面的に応援したいと思っています。
(記者)
とうもろこしの件でまずお伺いします。Gアナライズではですね、いろんな分析をやって、これのねらいの一つのブランド構築ということで、従来お話になっておられました。
ブランドを作り上げて、アジアの富裕層など、海外市場を有望視していると、ここを開拓していきたいということで、少しお話しになっていたと思うんですが、改めてその辺り、実際に高級フルーツというような形とか、高級野菜というようなものを将来的に狙っているのかどうか、意向とかですね、ご説明をお聞きしたいと思います。
(知事)
まず正直に言うとですね、Gアナライズチームがやろうと思っていたキャンペーン戦略のうち、コロナの影響でできなくなったことが結構あって、そこは何て言うか、予定どおりいってないというのは、ちょっと苦戦しています。
例えば東京ガスの料理教室と組んで、みんなで出かけていく話というのもちょっと中断していますし、そのあと東京のいろんなレストラン等々とも組んでいろんなアピールしてくというのも、なかなかまだできてないし、海外に展開するようないろんな戦略も立てていますが、これはコロナが収まるのを見ながら、しっかりと考えていくということになると思います。
先ほどの記者さんからの質問ですが、現時点で知事ということなんで、党員ではありません。
(記者)
将来的にはやっていきたいという気持ちがありますか。
(知事)
もちろんです。まだね、このメディアミックスを作って発信するというのは、これは一つの実験だったんですけども、Gアナライズチームの方は、本当に私が予想した以上のいいものを作ってもらったんですけど、これからどうやって発信していくかというか、メディアミックスを機能させていくかというのは課題だというふうに思うんで、だんだんtsulunosの発信力もついてくると思いますので、そういう中で、もちろんこれが成分分析と発信がうまく繋がって、セールスに結びついていくというサイクル、当初にみんなで決めたこのサイクルが動くように頑張っていきたいと思います。
(記者)
tsulunosで海外市場に向けた発信というと、言語も英語にするとかですね、そういう工夫もなさるのですか。
(知事)
そういうことも将来的には考えたいと思います。とりあえず、なかなか、今、来てもらえないということもあるんですが、ネットの発信はできると思うんで、これは当然、tsulunosを最大限に活用したいと思いますし、まだこれは決まっていませんけども、こうやっていろんなブランドを一生懸命、Gアナライズチームに頑張って分析してもらっているんで、こういうのも何らかの形で群馬のレシピとして、何かこう紹介できるような仕掛けは、まだ細かいことは言いませんけど、いろいろ今、検討しています。
(記者)
総裁選でお尋ねさせてください。昨日の菅官房長官の会見ではですね、一つ重要なことは、安倍路線をしっかり継承すると、例えばアベノミクスということも一つおっしゃっていましたが、山本知事は安倍首相の支持もずっとされておられましたが、菅長官をご支持になりたいというのは、この安倍路線を継承するということとやはり関係があると考えていいのでしょうか。
(知事)
基本的には、安倍総理がやってきたことを私は評価していますので、今の日本の状況を考えれば、しっかりとこの長期政権の基本政策を引き継げる人がいいというふうに思っておりましたので、それはやっぱり菅長官にやっていただくのが一番いいんじゃないかというのと、それから今の日本の最大の課題は、どう考えても新型コロナウイルスの感染拡大を抑えて、同時にいかに経済活動をやっていくかということなんだと思うんですね。これについても官房長官は、トッププライオリティでやるというふうにおっしゃっていますので、この政権の基本政策をしっかり継承するという点でも、ぜひ、新しい総理にそれを期待したいと。そういう意味でも菅長官にはぜひ頑張っていただきたいと思います。
(記者)
これまで、菅官房長官を政界の兄貴としてお慕いし、自身のインターネット番組直滑降ストリームでも、何度かお目にかかりましたが、これは仮の話ですけれども、総理になったとしてもですね、インターネット番組への出演を呼びかけたりなさいますか。
(知事)
兄貴にあまり迷惑をかけたくないので、総理は本当に、官房長官も多忙ですけども、総理はさらに大変だと思うので、あまりご迷惑はかけないようにしたいと思いますが、当然出演していただくように依頼しようと思ってます。あまり迷惑をかけないように、ご迷惑をかけないように、それでも出ていただけたらいいなと思っています。
官房長官はそんなにテレビに出ないんですよね。でも私の番組には5回出てますから、5回。自民党の議員として直滑降ストリームをやっていた時にも、官房長官として確か3回出ていただいてますし、知事になってからも、就任直後に高崎までわざわざ来てくれましたし、先月も出ていただいたばかりなんで、そういう意味でいうと、何となくこの番組に来て、他の番組では見せない表情も出ますよね、やっぱり。それは同士ですから。そういう官房長官の人間性を発信するという意味でもですね、総理になっても、本当にお忙しいと思いますが、もし機会があれば来ていただきたいなと思ってます。
(記者)
今回、自民党の県連では、独自の予備選を実施し、党員の声を聞きたいというふうなことで決めましたが、この点について山本知事はどのような感想を持っておられますか。
(知事)
小渕県連会長とか星名幹事長の感覚を見れば必ずこうなると思ってたんですけども、これはさすが自民党群馬県連だなと思いました。
誰もが分かっていることなんですけども、党員選挙、完全な形でやれるんだったらやるべきだったというふうに思います。菅長官はその件については言及しませんでしたが、菅長官の性格を考えれば、例えば党員選挙をやって、なかなか大変だと思ったとしても、それはやれるんだったら、やったほうがいいとご本人もきっと思ってると思うんですね、そういう人だから。それはもう堂々とした形で、もちろん党員選挙も何でもやって、しっかりと勝ち抜こうと思っていらっしゃると思うんですが、ただ、今回やっぱり国会の開会日程とかいろんなことを考えてみると、二階幹事長だってそれが一番いいというのは分かってると思うんですけど、なかなかできなかったということだと思うんですね。それは私も自民党に24年間いたんですが、こういうところはもうちょっと、やっぱり自民党は整備しないといけないなと。このネットの時代に2カ月かかるとかいう話ですよね。今までたぶん、現職の総理が辞任されたあと党員選挙をやったことはないと思いますが、そういう事態も含めてこれを契機にですね、小泉進次郎環境大臣が「自民党がさらにオープンな政党になっていく第一歩だ」と言ったんですけど、これを契機にやっぱり、何があっても完全な党員選挙ができるみたいな仕組みを、ネットも活用して作っていくべきなんだろうなと、そんな気がします。ただ少なくとも、党の方でも予算を出して、各県で、少なくとも3人の代表者、3票かな、割り振られてるのは、これを党員投票で決めるという形になったことは、少なくともよかったんじゃないかと思います。
(記者)
今回、往復はがきでやるということですが、ネット投票だとスピーディーにできるというメリットはあると。
(知事)
ネット投票もそんな簡単ではないんですけど、でもやっぱりこの時代、全部で2カ月かかるみたいになってるとすれば、これを機会にぜひ見直された方がいいんじゃないかと。24年間仕事をした古巣なので、そういうふうには感じます。
(記者)
菅長官への支持は、7派閥のうち5派閥が支持するということで、非常に強いと言われておりますけれども、地方党員に限って言えば、石破元幹事長の人気が非常に根強いということも言われておりまして、今回もそのような傾向が出るんではないかという観測もあるわけですけど、山本知事はこの点については、今どのように見ておられますか。
(知事)
石破さんは、それは群馬県では人気がありますし、これまでの党員投票の実績を見たらやっぱ強いと思います。石破さんはそれだけ魅力的な人だし、総理としての器をしっかり持った方だと思うんですね。ただ今回は、いろんな経緯から考えても、菅長官に一票でも多くの党員票をとっていただきたいたいなと個人的には思ってます。
石破さんも岸田さんも立派な方ですが、今回はやはり、菅長官に一票でも集まるように、微力ですけども、これは全力で働きかけたいというふうに思います。
(記者)
豚の窃盗事件への対応の件なんですけれども、リーフレットを作成して県職員が対面で周知というのは、農家何軒ぐらいを想定されていますか。
(知事)
農政部長、正確に。リーフレットを何件ぐらいに配布するのか。
(農政部長)
対象の、豚の施設ということですと268、まあ、260、70、というのが豚舎の施設の数になります。
(記者)
270件ぐらいの施設にリーフレットを配布して、対面で周知をされるという感じでしょうか。
(農政部長)
そうですね。基本的にはそういうことになります。
(記者)
防犯カメラなんですけれども、何台ぐらいを導入支援をしようと見込んでいらっしゃるのでしょうか。
(農政部長)
対象の豚舎のうちですね、4分の3程度を対象と考えてます。4分の1についてはもうすでに導入されてるようなところもあるというふうに想定をしていますので、概ね200農場で800台程度と。
(記者)
豚の窃盗事件についてお聞きしたいんですけれども、まず今回の導入支援をされる防犯カメラの性能、例えば夜とかも映るようなものなんでしょうか。
(知事)
農政部長の方からお願いします。
(農政部長)
基本的には窃盗は夜が多いということですので、人感式のセンサーでライトが点いて撮影をするというのを考えております。
(記者)
いただいた資料に書いてある防犯カメラやセンサーライトというのは、そのような性能を備えた防犯カメラということでしょうか。
(農政部長)
今回の事業で対象としてるのは防犯カメラということです。
(記者)
センサーライトは入っていない。
(知事)
今回は対象としておりません。
(記者)
防犯カメラは、夜は。
(農政部長)
撮影できますので、結果としてライトが付いているということはあります。
(記者)
養豚場の周辺は、夜とか真っ暗だと思うんですけれども、カメラの効果なんかはどういうふうに見ておられますか。
(農政部長)
警察と情報を共有をしております。その中でですね、やはり防犯カメラが有効であろうというアドバイスをいただいてますので、それに基づいてですね、実施していきたいというふうに考えております。
(記者)
今回7件が入られてしまったんですけれども、共通点や入られやすいような特徴だったりは何かあるんでしょうか。
(農政部長)
特徴ということではないのかもしれませんけども、豚舎は比較的人家から離れてると。夜の間、なかなか人目がないというようなことがあるものですから、被害にあったという点があろうかと思います。そのためにもですね、防犯カメラですとか、あとは県警によるパトロールですとか、そういうことで防犯していきたいというふうに考えてます。
(記者)
この他に何か考えておられるような対策は何かありますか。
(農政部長)
現状では、まずこれがですね、窃盗事件ですので、取り急ぎ農家の方に有効な対策がスピーディーに届くということが肝要かなと思いますので、まずこれに傾注していきたいというふうに思っています。
(記者)
県立学校の記録改変の関係でお伺いします。現状でですね、去年や一昨年ですと、先生方の(勤務)時間の集計というのをなさって、どのぐらい良くなりましたという全体的な調査をされていたと思うんですが、記録が実態と異なってしまうと、そういった統計の信頼性にも関わってくる事態になるかなと思うんですけれども、今年の分で、そういった勤務時間の調査のご予定はどのようになっているか、分かれば教えていただけますでしょうか。
(知事)
そこは、教育長どうぞ。
(教育長)
この勤務時間の記録を導入しましたのが一昨年からで、平成30年度からでございまして、昨年度まで、システムについてはすべての教職員にやっていただいたんですけども、集計等は抽出でやっておりまして、全件の数字というのは、統計的な処理というんですか、まとめたものをしておりませんで、今年改めて、教員の働き方改革を進めていく上で、全員のデータをですね、しっかり把握してやっていこうというところで、考えていたところにこういう問題が出てしまったということで、その辺の取り扱いも改めて、しっかり確認をさせていただきながらですね、きちっとした、この後に繋がるようなデータについてまとめをさせていただきたいなというふうに思っております。
(記者)
まだ言い切れない疑惑という段階で調査をされていると思うんですけれども、改めてこういう話が出てきてしまったことで、知事部局、教育委員会含めて、こういった記録の付け方をちゃんとしましょうねと、それを適切につけないと、翻って皆さん方の労働環境がよくなることにも繋がらなくなっちゃうんですよという趣旨だと思うんですけども、そういう改めての呼びかけ、周知、通知みたいなものがなされる予定はありますでしょうか。
(教育長)
教育委員会でも、知事からのお話にもありましたように、正確な実態を把握をすることが、いろんな課題の解決のベースになるものでありますので、そこをしっかり把握していくというところがありませんと、その後のいろんな対応というのも、誤った対応になってしまう可能性もありますので、そこのところはまず本当にしっかりやらないといけないというふうに思っておりますので、県立学校につきましては、急遽、昨日臨時の学校長、校長会を招集いたしまして、改めてデータの確認を校長に指示をさせていただきました。
改めて、そうした形で、きちっとしたデータが取れるようにしてまいりたいと思っておりまして、また小中学校の先生方の勤務につきましては、市町村の教育委員会に管理監督していただいておりますので、こうした事案については、まとまった段階で概要等を報告させていただきながら、改めて、やはり市町村の小中学校につきましても、しっかりしたデータを残してもらうような取り組みを改めて、再度お願いをさせていただきたいというふうに思っております。
(知事)
記者さんの言ったことは、とても大事だと思います。こういうことが、一部県立学校で起きたわけだから、改変みたいなことがあってはならないことなんで、こういうことがないように、まだ調査の途中なんでね、全員のちゃんと言い分を聞いて、しっかりと結論を出さなきゃいけないと思いますが、当然我々も襟を正していかなければいけないというふうに思ってます。
(記者)
知事にリーダー論的なところを伺いたいんですけれども、今時どんな組織も風通しのよさというのは大事なもので、部下というのは必ずしも組織のトップ1人だけのために働いてるわけじゃないというのは当たり前のことだと思うんですね。そこで、部下の頑張りが部下の評価として適切に反映されるとか、あるいは部下が頑張ろうと思えるような、あるいは部下が育つ空気づくりというのも、リーダーたる方には求められるんじゃないかなと思うんですが、今、県のリーダーを務めていらっしゃる知事として、普段から気をつけてることとか、こうあるべきだというお考えがあればお聞かせください。
(知事)
まず組織というのは、リーダーに決断力がなければいけないというのは間違いないと思います。最後は選挙で選ばれた私が決断する以外にないので、そこは必要な決断をやるという覚悟と胆力は絶対必要だと思うんですね。
ただそれも、リーダーのタイプにもよるし、組織の雰囲気にもよると思うんですけども、少なくとも群馬県は、ずっと言ってきたんですけど知事になってから、私にとって政策を実現するための最大のリソースは県職員なんです。県職員の方々は、一応私のために働いていただいてることになってるんですけども、どっちかというと同士だと思ってますので、そういう意味では何度も言ってるように、県職員のモラルを上げる。彼らがその実力を発揮できる。今までの縁の下の力持ちばっかりやってきたんだけど、そうじゃなくて、一歩踏み出して、前面に出て発信者になってもらう。こういう雰囲気をつくれるかどうかというのはとても大事だと思います。
私、二十何年間か国会議員をやってきて、ちっちゃな事務所だったんですけど、結局7人か8人だったんですけど、考えてみたら、20年選手が3人ぐらいて、亡くなっちゃった人もいるんですけども、みんな10年ぐらいやってて、知事選に出るときも苦しかったんですけど、みんな全部残りたいって言ってくれたから、やっぱり(自分は)非常に欠点だらけの人間だったんだけど、人達がそうやって支えてくれたから、選挙に5回、僭越ながら圧勝できたんだと思ってるんで、リーダー論はいろいろあると思うし、組織の盛り上げ方はその人によって違うと思うんですが、私はやっぱりそこで、何ていうんでしょうか、やってくれる人達の気持ちが一つになるということが、最も成功を生み出す鍵だと、そういうふうに思っています。
(記者)
決断力を持ちつつ、部下の方も主体性を発揮できるようにということでしょうか。
(知事)
当然、現場で頑張ってる人たちの声はしっかり聞いて、その上で、しかし、決断はちゃんとしなきゃいけないんで、責任もとらなきゃいけないということだと思います。
よろしいでしょうか。ありがとうございました。
それでは最後に、皆さんにお願いを申し上げたいと思います。
県民の皆さん、ようやく、二桁の新規感染者が続いていましたが、今、一桁に落ちてきました。ただ、まだまだ油断できません。皆さんのおかげで、また少し落ち着いてきたんですけれども、ぜひ県民の皆さんには引き続き、新しい生活様式の実践をお願い申し上げたいと思います。
それから、この新型コロナウイルスに感染する方々は被害者です。我々としても、このことはしっかりと皆さんに分かっていただかなければいけませんし、ネット上の誹謗中傷みたいなことについてもしっかり声を上げていかなければいけません。実際、群馬県は47都道府県で初めて条例もつくりますので、ここはしっかり県としても取り組んでまいりたいと思います。ぜひですね、感染の疑いがあるときには積極的に申し出ていただきたいということと、大変だと思うんですけども、情報の管理には十二分に気をつけていますので、感染経路の特定にはご協力をいただければと思います。
最後に、この(会見を)見ている県内の党員の方々がおられたら、今度の総裁選挙においては、ぜひ菅義偉官房長官を応援していただきたいと思います。これは知事としても、同じお願いをさせていただきたいと思います。
この1年間、本当に官房長官に助けていただきました。あまり細かいことは言いませんが、新型コロナウイルス対応はもちろん、特に豚熱の問題についてはですね、本当に官房長官に窮地を救っていただいたということもあります。これから知事として、国としっかり連携して群馬県を盛り上げていくためにも、菅官房長官に総理になっていただきたいというふうに思っておりますので、もしこのメッセージが届いた党員の方がおられれば、ぜひ知事の思いを酌んでいただければというふうに思います。
それでは、これで今日の会見を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
(以上で終了)
文章中の()内については、秘書課において加筆したものです。