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第17回定例記者会見要旨(7月30日)

更新日:2020年7月30日 印刷ページ表示
  • 日時 令和2年7月30日(木曜日)午後3時05分~4時20分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等18人
  • 記録作成 秘書課(報道係)

 令和2年7月30日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料(PDFファイル:499KB)
 この1年で、群馬はこう変わった!山本県政5つの重点政策(P 1~12)(PDFファイル:829KB)
 この1年で、群馬はこう変わった!山本県政5つの重点政策(P13~24)(PDFファイル:776KB)
 この1年で、群馬はこう変わった!山本県政5つの重点政策(P25~33)(PDFファイル:620KB)
 山本県政1年の実績と成果(PDFファイル:176KB)

会見要旨

知事冒頭発言

発表項目

1.本県における感染状況
2.災害時における民間施設の提供等に関する協定について
3.群馬県マスク地産地消推進プロジェクトの進捗について
4.新型コロナウイルス対応資金融資枠拡大
5.直滑降ストリームについて
6.知事就任1年目の振り返り

 それでは定例記者会見を始めたいと思います。
 皆さんご存知のとおり、全国的に新型コロナウイルス感染の勢いが大変強くなってまいりました。
 昨日は、1日あたりの新規感染者が初めて1,000人を超えました。過去最多の1,200人超ということです。東京都では、本日も367人、これ最終的な数字でしょうか、367人ということで過去最多となりました。連日200人を超えていることは、皆さんご存知のとおりです。大阪も昨日は、過去最多となる221人、そのほか、愛知、京都、福岡、そして隣県の栃木県、9つの府県で過去最多が記録される極めて深刻な事態となっております。
 新型コロナは、今日の全体の結果を見なければいけませんが、新たな段階に入ったと言ってもいいと思います。万が一、東京で感染の震源地とされるエピセンターが発生するようなことになると、感染者が連日数倍の勢いで増えていくという事態も考えられます。
 さらに、私は会見で何度も申し上げてるとおり、秋以降にウイルスが今よりも強力になって再拡大をすると、こういう可能性もあると思っています。
 県としては、感染の早期の封じ込めへを図りつつ、東京、埼玉をはじめ、近県の状況を警戒感をもって注視しているところです。一方で、最悪のシナリオも想定し、その間にできる限りの対策を打っておかなければならないと、そんなふうにも考えております。昨日も、健康福祉部長に、改めて今、確保してる病床数とか、宿泊療養施設の部屋数ですね、これが本当に大丈夫なのかということについて、最低限、指示しております。
 先般、西村経済再生担当大臣がテレワークの推進について、改めて経済界への呼びかけを行っています。県としても、テレワーク、時差出勤と、人との接触機会を少しでも減らす取り組みの継続を県民そして事業者の皆さまに引き続きお願いしたいと考えています。
 今はウィズコロナの中で社会経済活動を本格的に再開できるかどうかの正念場だと考えています。県民の皆さん、そして本県を訪れる方々には、ぜひ警戒の意識を持っていただき、新しい生活様式の実践を重ねてお願いを申し上げたいと思います。
 なお、大変ご好評をいただいておりました「愛郷ぐんまプロジェクト」ついては、明日をもって終了とさせていただきます。昨日時点の集計では、利用された方と予約された方を合わせ約27万人泊ということになっています。最終的には、28万人泊を超える可能性もあります。ご利用いただいた方々には心から感謝を申し上げたいと思います。
 これまで群馬県の観光は首都圏からの観光客が大多数を占めておりました。今回のキャンペーンでは、県民による県内旅行、いわゆるマイクロツーリズムというものをより浸透させることができたのではないかと考えています。今後、さらなる感染拡大で、首都圏からの観光客の受け入れが難しくなるようなことがあったとしても、県内の観光を県民の方々に支えていただけるように、今後もこうしたマイクロツーリズムの機運の醸成というものを図ってまいりたいと思っています。
 「Go To トラベルキャンペーン」も先日から開始をされておりますので、県民の皆さまには、引き続き新しい生活様式を実践した上で、県内の旅行をお楽しみいただきたいと考えています。
 それでは、会見の主な項目を示したいと思います。
 本日は、新型コロナウイルスに関連して、「災害時における民間施設の提供等に関する協定」や「新型コロナウイルス対応資金の融資枠拡大」について、発表させていただきたいと思います。また、コロナ以外の項目として、前回の会見でも約束をいたしました知事就任1年目の振り返りということで、最後に私の方からお話をさせていただきたいと思っています。

1.本県における感染状況

 最初に、本県における感染状況をご報告したいと思います。
 7月に入って、昨日までに30名の陽性が判明をしています。まだ警戒度を上げるという基準には達しておりませんが、今後の感染予防対策にしっかりと生かしていくために、7月の感染状況について、傾向を分析をいたしましたので、最初にご報告したいと思います。
 まず、陽性者を年代別に見てみると、6月までは、60代以上の方が51%ということで過半数を超えていました。
 7月になると、この60代以上の人が20%となっていまして、大幅に減少しています。その反面、60歳未満の方々の割合が増えています。特に30代以下の方々は、6月までに比べて22ポイント増えて、47%となっています。すなわち、この年代だけで、全体の約半分を占めているということになります。
 また、陽性者の発症前の県外行動歴を見ると、東京都内への行動歴がある方が27%、東京都以外の県外への行動歴がある方が33%で、合わせて60%にのぼっていることがわかりました。
 この中には、通勤等の不要不急でない外出も含まれますが、群馬県の警戒度を1に下げた6月13日以降から、県外への行動歴がある陽性者の方が増えてきているという傾向があります。さらに、20代と30代の方に限っていうと、県外への行動歴のある方は9割を超えています。こうした傾向は、社会経済活動を本格的に再開する中で、ある程度は予想されていた事態だということですが、これについては、要注意、警戒感を強めざるを得ないと考えています。
 県民の皆さまには引き続き、都内への不要不急の移動をできるだけ控えていただくように、知事からお願いを申し上げたいと思います。同時に、東京に限らず県外へ外出する際は、特に警戒意識を高めていただき、マスクの着用、マメな手洗い、密になる場所を避けるといった、新しい生活様式の徹底をお願いしたいと思います。加えて、前回の記者会見でも言及をさせていただきましたが、厚生労働省の接触確認アプリをインストールするということについても、ご協力をお願いをしたいと思います。まん延防止対策に改めてご協力をお願い申し上げます。
 続けて、「夜の繁華街での呼びかけについて」、だいたい概要が固まりましたので、報告をさせていただきたいと思います。
 昨日、報道提供させていただきましたが、本日の太田市を皮切りに、来週金曜日までの間、県内の主要繁華街を有する前橋・高崎・伊勢崎・太田において、「夜の繁華街での呼びかけ」を実施いたします。
 それぞれの地域で県と地元自治体、商工会議所に加えて、先日、理事長にお会いした群馬県社交飲食業生活衛生同業組合とも連携をさせていただき、接客を伴う飲食店を中心に直接訪問をさせていただきます。その上で、啓発チラシや対策チェックリスト等を配布し、さらなる感染防止対策の徹底に関する協力を要請したいと考えています。
 8月7日に予定している前橋については、知事である私も自ら足を運ぶ予定です。なお、前橋の山本市長にも、この際には、ご同行いただける予定です。
 何度も申し上げておりますが、県としては、重大なクラスター事案が発生する前に対策を講じるということが何よりも肝心だと考えています。今後、感染拡大によって2度目の休業要請を行うことにならないように、県と市町村の連携はもちろん、さらに官民一体となって取り組んでまいりたいと考えています。

2.災害時における民間施設の提供等に関する協定について

 次に、「災害時における民間施設の提供等に関する協定」について、ご説明をさせてください。
 これは、災害時に避難所等の代わりとして、いわゆる民間施設を提供いただくための協定です。本日の記者会見の後に、関係2団体と協定締結式を行う予定になっています。
 昨年、県内に甚大な被害をもたらした台風第19号をはじめとして、7月の九州地方を中心とした豪雨などもありました。近年、自宅からの避難が必要とされる自然災害が毎年のように発生をしています。
 県としては、今後、本格的な台風シーズンを迎えるということから、大規模な災害発生に備えて、避難先の確保が急務だと考えています。さらに、現在、新型コロナ感染が拡大していることから、これまで以上に、多くの避難場所を確保することで、3密を防ぎ、感染リスクを低減させることが必要になっています。
 そこで、災害時に施設を提供していただくため、関係2団体と協定を締結することとさせていただきます。
 一つ目は、群馬県旅館ホテル生活衛生同業組合です。対象となる避難者は、避難所での生活に特段の配慮が必要になる、高齢者、障害者などとその介助者の方々で、組合員施設で優先して受け入れていただくようになります。
 二つ目は、群馬県ゴルフ協会です。対象となる避難者は、一般の県民の方々のほかに、旅行等で県内を訪れ被災した県外の方で、協会加盟の施設には、クラブハウスの使用、飲料水や軽食、浴場の提供などを行っていただく予定です。
 いずれも、まずは市町村が指定する避難所・避難場所に避難をしていただくということで、その後、市町村からの要請に基づき各施設が避難者を受け入れていただくという流れになります。
 先ほど申し上げたとおり、この後、2団体との協定締結式を行う予定にしています。

3.群馬県マスク地産地消推進プロジェクトの進捗について

 続いて、「群馬県マスク地産地消推進プロジェクト」の進捗についても、ご報告したいと思います。
 県では、感染の第2波・第3波に備えて、高品質なマスクの地産地消により、安定的に提供できる体制構築を進めております。過去の記者会見でも何度もご説明させていただきました。今回、7月9日の会見でお伝えした伊勢崎市の白十字株式会社によるマスクの先行販売について、詳細がまとまりましたので、改めて発表させていただきたいと思います。
 白十字株式会社のサージカルマスクは、8月と9月の2回に分けて、県民の皆さま限定で先行販売をさせていただきます。1セット100枚入りで代金は3,000円です。料金には消費税、配送料、代引手数料が含まれています。
 各月1,000セット限定で、先着順での販売とさせていただきます。
 具体的な販売時期についてですが、第1回については、8月5日の水曜日10時から、第2回は9月1日火曜日10時から、インターネットで申し込みを受け付けます。申し込み用の特設サイトは、販売開始日である8月5日の水曜日に県のホームページで公表させていただきます。
 今回は先行販売ということで、数量が限定されてしまいますが、県では緊急事態宣言等の有事の際にも、県民の皆さまが安心してマスクを購入できるよう、「物資供給管理システム」の準備を進めています。十分な量を県民の皆さまに提供できるように、地元企業との連携によって生産体制の構築を行うもので、秋口の稼動を予定しております。詳細については、改めてご報告をさせていただきたいと思います。

4.新型コロナウイルス対応資金融資枠拡大

 続けて、「新型コロナウイルス感染症対応資金」について、本日、融資枠の拡大に関する知事専決処分を行いました。この概要についても、ご説明をさせていただきます。
 県では、国の緊急経済対策で示された「民間金融機関での実質無利子・無担保融資」を実現するために、5月1日から2,000億円の融資枠で、「新型コロナウイルス感染症対応資金」を設け、県内の中小・小規模事業者の資金繰り対策に取り組んでまいりました。
 国のスキームでは、3年の利子補給がなされるところ、県がさらに4年分を上積みで補給し、最長7年間の利子補給を行うこととしています。この全国トップクラスの支援内容が、事業者や取扱金融機関にも広く認知されました。
 実際、取扱開始直後から、本資金の利用が急増いたしまして、7月22日現在の融資実績は、件数ベースでいうと12,279件、金額ベースでは1,920億4,891万円ということで、融資枠に対する実行率が96%ということになっています。
 申し込み済みの案件や潜在的な資金事業など、本資金のニーズも多いということで、本日付で地方自治法第180条による知事専決処分を行わせていただきました。
 専決処分のポイントをご説明します。二つあります。
 まず、一つ目のポイントは融資枠の拡大です。足元の利用状況をもとに、秋口までの間に対応できるように、全体の融資額を現在の2,000億円から3,800億円に拡大をいたしました。増額した1,800億円のうち、800億円については、本県が独自に実施している4年間の利子補給の上乗せ支援の対象とさせていただきます。残り1,000億円については、国負担による3年間の実質無利子・無担保融資としてご利用いただけるという仕組みです。
 一方で、制度開始から3カ月が経過をいたしまして、多くの事業者に当面の緊急対応資金というものは供給できたのではないかと、資金需要も一巡したと考えております。
 このことから、ここが二つ目のポイントになりますが、本県が独自に実施している4年間の利子補給の上乗せ支援については、8月14日に信用保証協会が金融機関から保証申し込みを受け付けた分で終了とさせていただきます。
 ただし、8月14日以前であっても、信用保証協会での受け付け額が上限である2,800億円に達した場合には、4年間の利子補給の上乗せ支援は、その日の保証申込受付分をもって終了とさせていただきますので、あわせてご了承をお願いしたいと思っています。

5.直滑降ストリームについて

 次に、今週および来週の「直滑降ストリーム」ついて、お知らせをしたいと思います。
 県庁版の「直滑降ストリーム」については、これまで8名のゲストにご出演いただきました。先週は、楽天株式会社の三木谷会長にオンラインで登場していただきました。
 明日は、小泉環境大臣にオンラインで出演をしていただいて、温暖化対策や近年の災害の傾向などについて、意見交換を行う予定です。
 また、3回目となる「一太の知らない県庁職員の世界」は、今回も意外な特技を持つ職員が登場予定です。
 放送は7月31日の金曜日、午後7時20分から1時間程度で、場所は群馬県の動画スタジオの「tsulonos」からライブ配信を行う予定です。県庁や県庁職員を少しでも身近に感じていただくきっかけにできればと思います。ぜひ今週もご覧をいただけると幸いです。
 来週は8月6日の木曜日に放送予定ですが、ザスパクサツ群馬の奥野監督、それからキャプテンの渡辺選手にご出演をお願いしたいと思っています。スタジオまで来ていただける予定です。そして、県庁Obで、プロのトレイルランナーとして活躍している鏑木毅(かぶらぎつよし)さんにもご出演をいただく予定になっています。
 今後も、政治家、著名人、いろんなジャンルの方々をお招きをして、見応えのある対談を重ねていきたいと思いますし、また、さらに魅力あるコーナーも設けていきたいと思いますので、ぜひ、「直滑降ストリーム」をご覧をいただきたいと思います。ご期待ください。

6.知事就任1年目の振り返り

 だいたい、これで今日の項目なんですけれども、この後、項目を整理したスライド2枚を使って、この1年の振り返りをさせていただきたいと思います。皆さまにはですね、これ(配付資料「この1年で、群馬県はこう変わった! 山本県政5つの重点政策」)を、お配りをしました。かなり概要が整理されてると思うんですけれども、この1年間を振り返り、何をやってきたのか、これをまとめさせていただきました。正面(1枚目)の写真は、実は1年前の7月29日に初登庁した時の写真です。ここに、この1年間やってきたことは、ほとんど整理されておりますので、ぜひ時間のある時に目を通していただければ嬉しいです。
 この重点政策の中身一つ一つ説明したら、とても時間がないんですけれども、基本的に三つの課題と五つの重点政策を挙げておりまして、何でこういう形にしたかと言うと、知事選挙に出る前にお示しをした政策集に合わせています。その政策集の中で訴えた、さまざまな提案がどういう形になっているのか、わかっていただくと。さらに新しい要素も付け加わっているわけですけれども、非常に比べやすいということなので、こういう形で整理をさせていただきました。AからEまでです。
 もう1枚スライドをご覧ください。これも全部話をしていると、まったく時間がないのですが、この1年間を振り返って、私なりに、いろんな切り口でお話をしようと思っているのですけが、だいたい三つぐらいの切り口から感想を述べていきたいと思います。
 ザッといきたいと思いますが、最初に危機管理を書かせていただきました。知事として1年間やってみて最も痛感したのは、文字どおり政治の要諦は危機管理であるということです。
 就任直後からCsf、豚熱問題が発生し、その後は、次々に自然災害にも見舞われました。さらに今年に入ってからは、世界を震撼させている新型コロナ対策にずっと忙殺されているということで、この1年間を振り返ってみるとですね、怒涛のような日々でした。それはやはり危機管理の連続だったということが言えると思います。
 危機管理については、いろいろとメディアの皆さんにも点を付けていただくと言うか、県民の皆さんに評価をしていただくことですけれども、例えば豚熱については、かなり前広に対応できたのではないかと。いち早く、養豚を有している他の都道府県に比べると、かなり前広に思い切った対策ができたのではないかと思っておりますし、市町村との連携という点でもですね、がっちりスクラムを組んで、防護柵の予算措置ができたということは、よかったのではないかと思っておりますし、群馬県は特に本州で最大の養豚県ですけれども、何とかワクチンも間に合って、まだまだ油断はできませんが、1匹も飼養養豚で、いわゆる豚熱、Csfが出ていないということは、これは1年間の仕事の一つとして申し上げられるんじゃないかと思っています。
 そのほか、台風災害もコロナもそうなんですけれども、全力を尽くしてきたということは言えるんじゃないかと。この1年振り返ってみると、先ほど怒涛のような日々だというふうに言いましたけれども、キーワードで言うとするとですね、「全力疾走」これしかないと思います。
 ちょうど、7月28日で1年になったので、20年近く書いてるブログをひもといてみたんですけれども、(7月)29日が初登庁だったんですけれども、28日は、新潟県に行って花角知事に会ってます。新潟県に行って花角知事に会った後、実は今だから話してもいいと思うのですけれども、津久井企業管理者に会ってですね、副知事になっていただくように説得をしたということも、この日だったと思い出しました。その前にもですね、実は選挙に勝ってから知事に就任する前に、東京で安倍総理、官房長官をはじめとする7人ぐらいの現職の閣僚にも会っておりますし、南牧村にも行ったりしてます。かなり最初から、「全力疾走」してきたという面はあるんじゃないかと思ってます。
 危機管理が、ものすごく印象に残ってるこの1年でした。
 二つ目、市町村長や県議会との信頼関係。これが非常に大事だということもですね、この1年間痛感をいたしました。
 これについては、いろいろ評価もあるところだと思うんですけれども、知事就任以来、市町村長との関係、そして県議会との関係を大事にしてきたつもりです。特にCsf対策のときは、2人の副知事をはじめとする県庁の部長と手分けをして、養豚に関係のあるすべての市町村長を回ってお願いをしたと。これは、おそらく今までなかったことではないかと思ってます。さらに新型コロナ対策等々についても、知事自ら市長のところに行くと、副知事自ら町村長を訪ねてもらうみたいな形はですね、今までなかったのかなと思ってます。
 学校の再開等々については、いろいろ検証すべき点とか反省すべき点もあるんですけれども、とにかくこの1年間は、市町村との連携というものを重視してきたと。さらには県議会との信頼関係にもですね、腐心してきたということは、言えるのかなと思います。
 何度も新型コロナ対策について、ここで言及をさせていただいてますけれども、何度も申し上げてるとおり、新型コロナウイルスとの闘いは長期戦だと思っています。その場限りの知事のパフォーマンス、首長のパフォーマンスではとても乗り切れない、そういう闘いだと思ってまして、これをしっかりと闘っていく上ではですね、県庁が一丸となっていくということ、それから、市町村と連携を取っていくということと、そして県議会との安定した関係を築いていくと、この三つが欠かせないと感じています。
 市町村長、県議会との信頼関係をしっかり作っていくということについては、2年目の県政からもしっかりと重視をしてまいりたいと思っていますし、これ以上言いませんが、議長とも初めて定期的な意見交換会を設けておりますし、特に最大会派の自民党の5役とは定期的に会ってます。実はそれ以外にもですね、いろんな県議の方々と意見交換をしているということは、申し添えておきたいと思います。
 それから、「職員の能力起爆」ということを書きました。
 私にとって一番この1年間で幸運だったのは、県庁職員の皆さんが非常に優秀で、なおかつ知事がやろうとしていることを全力で支えてくれたと。これはですね、他の都道府県知事わかりませんけれども、私にとっては最も幸運なことだったと思っています。
 「起爆」って書いたんですが、非常に能力の高い県庁職員の人達が、思う存分力を発揮できる環境を作るということが、とても大事だと思ってまして、縁の下の力持ちはいいんだけれど、縁の下の力持ちからですね、自らやはり発信者になってもらうと、どんどんどんどん県庁職員の皆さんに前に出てもらうということをずっとやってまいりました。「tsulunos」の県庁職員との30分の対談もその一環です。
 そういう意味から言うとですね、まだまだ県庁職員の皆さんの能力は開花できると、「起爆」できると思ってますし、さらに県庁の皆さんとの信頼関係を深めて、一丸となって、この新型コロナ危機に対応できるようにしていきたいと思います。
 最大のこの1年間の功績はいろいろあるんですけれども、宇留賀副知事と津久井副知事を副知事にしたってことじゃないかと思ってます。さらには、3人のアドバイザーについて、なかなか県民の皆さんに伝わらないところもありますけれども、フル稼働してもらっています。他の都道府県に比べて、外部アドバイザーの報酬を具体的に公開してるのは群馬県だけだと思いますけれども、この報酬の何倍もの仕事をしていただいてるということは、改めて申し上げておきたいと思うんですね。
 宇佐美アドバイザーはメディアアドバイザーになったので、週に3回来てるんですけれど、朝から晩まで各部局との協議で、1分の本当に寸暇を惜しんで、みんな会いたがっているので、協議、相談をし、アドバイスをしています。
 森原さんは、1週間に1回なんですけれども、今、皆さんにお配りしたペーパーの概要も、(森原)アドバイザーにまとめてもらいました。新・総合計画の中身についてもですね、冊子にまとめてくれたのは森原アドバイザーで、大変な仕事をしていただいてると思ってます。
 岡田CDOもですね、就任の翌日から県庁内を飛び回って、ここからいろいろと実績が出てくるところだと思うのですが、業務改善とか、デジタル化、そういうことにですね、非常に汗をかいていただいております。本当に頑張っていただいてるということが言えると思います。
 この次にも、ちょっと申し上げますけれども、山本知事になって、おそらく大澤知事とずいぶんスタイルも違うので、県庁の方々も相当戸惑ったところがあると思うんですね、スピードが全然違うっていうとこもあると思うのですが、そういう中でも本当に全力で支えていただいたなと、こんな気がしています。
 まだまだ全体的に新しいことをやるっていう点で言うとですね、意識改革が必要なところもありますけれども、この2年目からもですね、どんどんどんどん県庁職員の中から率先して新しいものが生まれてくるような、そういう雰囲気を作っていきたいと思っています。
 政策決定プロセスの透明化、これもですね、おそらくこれまでの県政と比べて大きく変わったと思うんですね。
 毎日、知事協議があります。かなり数が多いんですけれど、無駄なことは一つもありません。なぜ知事協議になるかっていうと、ほとんど全部ウェブでやってますが、各部局が決めなければいけないことが、ものすごく多くて、早くやるためには、やはり知事の了解を得なければならないからですね、すべての会議には、申し訳ないんですけども2人の副知事は同席してもらい、そして関係部局、それからOKコンビと呼んでますが、大久保(秘書)課長と首席補佐官には同席してもらって会議をやってます。どの会議も無駄なものはありません。とっても中身の濃い会議をやってるということで、例えば予算の編成のプロセスもですね、必要があれば一つの予算について5回も6回も協議します。徹底的に協議して、その場できちっと決めていくっていうことを繰り返してきたと。この政策決定のプロセスのスピードは、僭越ながら3倍ぐらいになってると思いますし、これをきちっと透明化したっていうことはですね、1年間やってきたいいことだと思うので、これは引き続きしっかりと力を入れていきたいと思ってます。
 情報発信については、もういちいち申し上げませんが、記者会見は、前知事と比べて多くなったと思うんですね、どう考えても。毎週こうやって皆さんと対峙して会見をやらせていただいて、1週間に1回、定例記者会見で済めば本当にいいと思ってるのですが、台風が来たり、CSFが来たり、コロナが来たりして、よく庁内で話し合ってですね、やっぱりここはやるべきだろうと。ここは大変だけど、小刻みだけど、ここもやらなきゃいけないだろうみたいな形で、気が付いてみたら大変な数になってしまいました。できれば、定例記者会見にと思ってるんですけれども、これからもメディアの皆さんも、その都度来なきゃいけないんで大変だと思いますが、タイムリーな発信をしていきたいと思っています。
 皆さんが、もちろん評価も批判も含めて書いていただいてる。報道していただいてるっていうことで、これもですね、過去に比べると、実は県政のメディアの露出は相当増えているということは、きちっと県民の皆さまにも伝えていきたいと思ってます。
 「tsulunos」のこと等々は、繰り返さなくてもいいと思いますが、発信力は明らかに高まったんじゃないかと。情報発信は、ものすごく大事なのはですね、どんな政策も民意の後押しがなければできませんから、これから厳しい中で、我々は財政改革をやっていかなければいけないと。コロナ対策にこれだけの予算を投じて、さらに災害対策にこれだけの予算を投じてるっていう中で、しかも、これからコロナの影響が秋口から出てきてですね、県税収入も厳しくなるというこの中で、一つ一つの事業をやっていく、見直していくためにはですね、もちろん県議会の了解も得なければいけない、市町村長の了解も得なければいけませんが、民意の支持を得るということが一番大事だと思ってますので、そういう意味でも、県が何をしているのか、なぜこうしてるのかという情報発信は、これからも最優先でやっていきたいと思います。
 最後に申し上げます。トップセールス。よく目立ちたがりとお叱りを受けるところもありますが、基本的に知事がトップセールスをするっていうことは、目立たなきゃいけないので、「私が先頭に立って群馬県をPRする」と言って知事になったということを考えるとですね、あらゆる意味で先頭に立って、群馬県を発信してきたという自負は1年間あります。まだまだ足りないところもありますし、反省すべき点もありますけれども、このスタイルはしっかり続けていきたいと。例えば知事の外国訪問についても、ベトナムに行ったらちゃんと現職の副総理、外務大臣に会うとかですね。宇留賀(副知事)さんにもずいぶん手伝ってもらいましたが、知事就任以来、特に群馬県に関係のある企業とか企業人にはずっと会ってきました。三木谷さんももちろんですけれども、SUNTORYの新浪(社長)さんは、9月に「直滑降ストリーム」に出てもらいますけれども、スバルの社長、イオンの社長に会い、Netflixに行き、こういうトップセールスはですね、やはり群馬県にいろんな投資を持ってくる、企業誘致する、そのためにはものすごく大事だと思ってまして、これも1年間やってみてですね、残念ながらコロナの影響で、なかなか今、途絶えてますけれども、これもしっかりと新しいニューノーマルの世界が定着する中でですね、再開していきたいと思ってます。
 以上、ちょっと早口でいろいろ、まとまらない言い方ですいません。一つ一つ説明してたら、もう2時間ぐらいかかっちゃうもんですから、最後に申し上げますとですね、必ず聞かれると思うので、自己採点すると、1年間どうだったと必ず誰かから聞かれると思うので準備してまいりました。知事就任1年目の自己採点はですね、70点です。何で70点なのかって言うとですね、もう少し厳しく見る見方もあるんですけれども、これだけ2人の副知事、そして3人のアドバイザー、特に県庁の職員の皆さんに頑張ってもらっていると。これだけ頑張っていただいたおかげで、何とか及第点は取れたんじゃないかと思って70点。残りの30点についてはですね、まだまだ足りないところもあります。やり方を少し変えていかなきゃいけないとこもあります。でも来年は、これが80点になって、再来年90点になるようにですね、これからも「全力疾走」を続けていきたいと思いますので、自己評価、70点ということで、何とか県民の皆さんから及第点をいただけるんじゃないかと、こんなふうに感じております。
 よろしいでしょうか。ということで、私からは、以上です。何かあれば、お受けしたいと思います。

質疑応答

(記者)
 新型コロナの関係で、新たな段階に入ったというお話がありましたけれども、「Go To キャンペーン」で東京は除外されていますけれども、その他の県外からは、観光客の方が来たりとか、往来も特に自粛の要請は東京以外はうちの県は出していませんけれども、この大阪、愛知なんかでも増えている中で、現状これから往来の自粛なんかを県独自で呼びかけるっていう対策をするというお考えがあるかどうかお願いします。

(知事)
 現時点で今の瞬間はそれは考えていません。ただ、記者さんがおっしゃったように、まわりの状況がこうなってきているんで、我々としても本当に注意深く見ていかなければいけないと思います。
 おっしゃったとおり、「Go To トラベルキャンペーン」も始まっているんで、これも注視していかなければいけないと思うんですけども、群馬県の場合は、大体、観光客の方々は、関西圏よりもおそらく首都圏の方が多いんじゃないかなと、まず一つ思っています。
 その中でも、この「Go To トラベルキャンペーン」で、35%割引がきちっと使えるという中なので、今までずっと県の独自のキャンペーンを使っていただいた方々が、さらにこのマイクロツーリズムの意識を持っていただいて、引き続き、この「Go To トラベルキャンペーン」の方にうまく移っていけるような、そういう流れを作っていければなというふうに思っていますので、引き続き、県内の観光客が多くなってくるような状況は作っていきたいと思います。
 ただ、おっしゃったとおり、世の中どんどん変わってきているので、今のところ群馬県の陽性者はもちろん増えているんですけども、まだ警戒度を上げるみたいな数字は出てきてないので、これも全体をよくにらみながら、今後の対応を決めていきたいと思います。

(記者)
 「Go To キャンペーン」の件で、政府は「Go To キャンペーン」を続行するという判断をまたしたわけですけども、その点についてはどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。

(知事)
 「Go To トラベルキャンペーン」自体は、前も言ったようにですね、中身は評価できるものがあると思います。ただ、政府の方にもお願いをしたとおり、官房長官にもそのことはお願いしたんですけども、フレキシブルに、やっぱりいろいろ状況が変わっていくので、都道府県とも相談をしながら進めて欲しいというところはですね、よくお願いをしていきたいと思います。
 各地域によって状況が変わっていきますから、その時に例えば群馬県の状況に応じて、少しいろいろと何て言うんでしょうか、中身について考えてもらわなければいけない時には、しっかりご要望していきたいと思います。

(記者)
 知事の就任1年ということで、及第点で70点というふうにお話がありましたけれども、具体的にその70点というもののどこの部分でっていうのを挙げると、どこですか。

(知事)
 70点つけた理由ですか。70点つけた理由は、やっぱり、知事が例えば政策集でも申し上げたり、あるいは提案したものを各部局がきちっと実現してくれたということだと思います。これがものすごく大きいかなというふうに思っています。
 それから危機管理についても全く油断はできませんけども、例えばCsf対策も含めて、ある程度の道筋はつけてこられたかなと。全く油断はできませんが、それはしかし、知事一人の力ではなくて、基本的に山本県政の特徴は、私がもちろん最前線に出てやりますけども、総力戦で戦うということなので、知事個人の力量だけでは、すごく限られていますから、そこはもう総力戦で戦うということでいうとですね、総力を挙げてやってもらったということで7割つけてもいいのかなと思っています。

(記者)
 マイナスの30点の部分ですけれども、やり方を今後変える必要がある部分があるっていうお話がありましたけども、この1年を振り返ってみて、課題として挙げるならば、あえて知事がこれからやるべきと考えていらっしゃる課題をちょっとお伺いしたい。

(知事)
 一つは、当然のことなんですけども、ウィズコロナの状況に突入してからですね、あらゆることはやはりコロナ対策優先になっているんですね。これは当然だと思います。当然これからも県民の命と安全というもの、健康というものを守るということが最優先であり、さらに今、新型コロナの影響から群馬県の経済を守るということが最優先なんですが、実は、コロナがなければ進んでいたいくつかのプロジェクトが結構滞っているんですね。これをですね、コロナをしっかりとコントロールしながら、コロナ対策をしっかりやりながら進めていかなければいけないというふうに思っています。
 「全力疾走366プラン」の中で、やっぱり、さすがにコロナ対策に忙殺されたために進んでいないものもありますから、そこら辺のところをきちっとやっていくというのが、まずものすごく大事だと思います。
 それから、市町村長との連携も自分では一生懸命やってきたつもりなんです。とても。県議会との信頼関係も一生懸命やってきたつもりなんですが、やっぱり100%ということはないので、市町村との関係についても、いろいろ市町村の現場の声も聞きながらですね、いろんな提案とか、考えを聞きながら、例えば新型コロナの情報共有についても、新たに協定を結ぶということをやったりとか、あるいは何か県が市町村に対して同じ対応を求めるときも、前広にやるとか、だんだん進化はさせているんですけども、こういうところをもっともっときちっとできるようにしていかなければいけないかなというふうに思っています。

(記者)
 具体的にコロナでちょっと滞っている事業というか、プロジェクトで進めたいと思っていらっしゃるものというのはどういったものですか。

(知事)
 「全力疾走366プラン」を見てみないと。いっぱいあるからあれなんですが、例えば幸福度の指標の話ももうできているはずなんだけど、例えばダッシュボード型にするので今やっていると言ったままになっていたりとか、まだ相当いろいろ残っていると思います。366プランを見ないとですけど。
 それから、ウィズコロナの中でも、県庁32階。これから整備されていくわけなんですが、ここで新しい富を生み出していくような流れを作るということについて言うと、引き続き宇留賀副知事なんかも精力的に動いてもらっていると思いますけども、おそらくコロナがなければ、もっともっといろんな仕掛けが早くできていたんじゃないかなと思うし、それから残念ながら、「Gメッセ群馬」、これもですね、今、奮闘していますけども、さすがに全国どこでもそうだと思うんですけど、なかなか苦戦しているということだから、そこら辺のところは、ウィズコロナの社会でちゃんとまずはコロナの感染状況というものをある程度収束させるというのは前提ですけど、それを見た上で進めていきたいと思っています。

(記者)
 1年目は事業のスタートということで、これから結果が求められていくと思うんですけれども、どんなことが求められるかというのを知事ご自身で、これから2年目でどういうものを結果として出していかなければいけないかとかというのを考えていらっしゃることがありますか。

(知事)
 それは記者さんが今おっしゃったことは、まさしくここ(モニター)に書いてある五つの重点政策ですよね。これをしっかり進めていくということなんですけども、まず、最大、知事に求められることは、この次の1年ということで言うと、新型コロナの影響を最小限にとどめるということに尽きると思います。
 群馬県に新しい生活様式の実践を定着させて、ウィズコロナ時代にもきちっとビジネスができる環境を整えるということだと思います。ニューノーマルを定着させるということは、ここからさらに深刻化していくかもしれない、とにかくそのコロナの感染拡大というものを抑えていくということが、もう何と言っても最大の優先事項だというふうに思います。

(記者)
 新型コロナの対応で補正予算の編成などでスピード感が求められることが続きましたけれども、そういった中で県議会など、市町村も含めて先ほどお話がありましたけれども、事前の説明不足ではないかという声も上がっているところですけれども、その点については、どういうふうにお考えになっていますか。

(知事)
 そういう声がどこで上がっているのか、ちょっとわからないんですけども、もしそういう声があるとしたら、記者さんがおっしゃっているんだから、どっかから上がっているかもしれませんが、真摯に受けとめたいというふうに思っています。
 まず、県議会について言うと、補正予算は全会派に賛成してもらいました。これは、本当によかったと思います。
 それから予算等々についても、今まではよくわからないんですけども、とにかく今までよりもスピードが速いので、これはどんどんやっていかなければいけないということがあるので、そういうところもあるかもしれませんが、例えば最大会派も含めてできる限りの説明はしてきたというふうに思っていますが、ただ、足りないところがあるとすれば、それは真摯に受けとめて、よりきちっと説明していきたいと思います。
 市町村長も市町村もそれぞれの立場がある中で、しかしながら、よく本当にここまで協力していただいているということで、CSF対策もそうだし、災害の時も何度も連絡を取り合ったし、予算の面でもいろいろとご理解をいただいたりしているんで、1人1台のパソコンの時もそうですし、そういう意味で言うと、そこはまず感謝しつつ、さらにやはり今そういう声もあるとすれば、そこは真摯に受けとめて、少しでも改善していきたいと思います。

(記者)
 先ほど、政策決定にスピード感があったと。3倍ぐらいではないかというお話もありました。例えばどのような局面でスピード感があったというふうにお考えなのか。

(知事)
 すいません。私がそんなこと言っちゃいけないんですけども、ちょっと言い方を間違えました。3倍になったなんて言ってはいけなくて、3倍になった、3倍ぐらいになったという声が多いと。こう言わせていただかないと、すいません。知事が決めることじゃないんですけども、私の感覚でも3倍ぐらいになったというふうに思うし、前のことはよくわからないんですけども、私の周りの職員の人たちが、スピードはものすごく上がったと言っているので、そのぐらいの感じなんじゃないかなというふうに思っています。
 前の政権の批判をしたくないので、前の政権、大澤知事には大澤知事のやり方があって、おそらくじっくりなさっていたんで、それはそれでいいと思うんですが、まず、政策協議の数が、数を増やせばいいってものじゃないんですけども、断然増えています。それから議論の時間が断然、たぶん議論自体は長くなっています。予算協議の中身も濃くなっているというふうに思います。
 そして、ここはスタイルの違いだと思うんですが、おそらく、以前に比べると政策決定のスピードが上がっている理由は、あらゆる重要な会議に2人の副知事が入っていることだと思います。2人の副知事が入り、関係部局が入り、できる限り即断即決できるものは、2人の副知事の意見も聞きながら、知事が決めているということだと思います。議論が足りなくて決められないものは2回、3回、4回とやりますけども、すぐに資料を準備してもらって、次の日にやるとか、夕方にやるとか、そういうことをやっているということがいいのかなというふうに思っています。

(記者)
 先日の(知事の)ブログでですね、大澤前知事が選挙に出て、選挙戦でですね、(大澤知事と)戦いたいというような、戦いたかったというようなお話もありまして、これは私の受けとめなんですけれども、山本知事はですね、大澤県政をある意味否定しながら、自分のカラーを打ち出したいと。
 つまり、この1年間は大澤県政との違いを打ち出す1年であったのではないかと思っていたんですけども、そういう意図的に意識して、それをやってきたというお考えはあったんでしょうか。

(知事)
 それはたぶん、うがった見方と言うか、考えすぎだと思います。はっきり言って、正直に言いますが、スタイルが相当違うので。例えば「Gメッセ群馬」についても考え方が違いますよね。考え方は違うんですけども、もうなんかね、前の政権を否定するとか余裕はないです、全く。それから前の政権とここを比べるとかいう心の余裕もありませんでした。
 毎日とにかく、CSF場がある中にどう対応するか、あるいは災害対策をどうやるか、こういうことばっかりだったので、正直言って、前の知事は一生懸命やってこられて、それはそれでいいと思うんですけど、ほとんど意識していません。
 選挙やりたかったというのは、これ知事として答えていいのかどうかわかんないんですけど、ずっと20年間のブログを見てもらえば、やっぱり政治って競争でよくなると思うんですね。国会議員のときから言ってたんですよ。ちゃんと与野党が一対一で勝負するという方がいいとずっと言い続けてきているので、叱られたこともありましたが。だから、そういう心情で言っただけであって、例えば選挙も本当に選挙をやることによって政治家というのは進化するので、そうすればもっと、例えば自分がやりたいことをクリアに打ち出せたかなっていうことなので、決してそんななんか、否定するとか否定しないとか、比べるとか、全くそういうものは正直言ってありませんでした。

(記者)
 大澤県政、大澤さんというわけではなく、県政の連続性というものもね、一部であるわけですので、そこを、どこまで断絶し、どこまで連続性を保つかというのは、難しい判断もあったかと思ったので、ちょっと質問させてもらいました。

(知事)
 それはたぶん、どの知事も新しくなったら、必ず直面することですよね。

(記者)
 知事就任のときにですね、最も一番やりたいこととしてあげたことの一つにですね、県民の幸福度を上げたいというふうに一言でおっしゃったわけですけども、この1年でですね、難しいと思うんですが、県民の幸福度は向上したと言えるかどうかということについて、山本知事のお考えはどうなんでしょうか。

(知事)
 それは常に頭の中にあって、努力してきましたけれども、幸福度は1年ぐらいで上がるもんじゃないのかなと思います。これはまず、これも難しいんですけども、さっき記者さんにも申し上げたように幸福度の指標がまだできてない。もっと早くできるはずだったんですけど、途上になっているので、これはしっかりまず基準を作りたいと思います。
 ですから、1年間で県民の幸福度が一気にアップしたということは、もともとそれはなかなか難しいと思うんですが、ただ言えることは、その幸福度を向上させるということが究極の目的だというのを常に意識しながら、いろんな判断をし、政策を実行してきたということは言えると思います。

(記者)
 全然、ちょっと関係のない話で恐縮ですが、中国製のアプリで「Tik Tok(ティックトック)」というのがあってですね、個人情報が漏えいする懸念があるということで、これは自民党の議員連盟でもですね、利用制限をするという提案をする見通しになっています。
 群馬県でも銀座にある「ぐんまちゃん家」がですね、同じように「Tik Tok(ティックトック)」のアカウントがあるんですけども、これの扱いについてはですね、どのように今お考えになっていますか。ちょっと細かいことで恐縮ですが。

(知事)
 これは、なかなか外交にも関わることなので、あんまり知事がコメントすべき問題ではないというふうに思います。

(記者)
 1年を振り返ってなんですけども、数々の政策をやってこられましたけれども、具体的な政策の中で、知事の中でこの1年間で1番手応えがあったもの。あとはですね、逆にこれはもうちょっといろいろやりようがあったんじゃないかというふうに反省しているようなですね、そういう政策というのはそれぞれなんでしょうか。

(知事)
 まずは、危機管理という点で言うと、記者さんが書いてくれたんだと思うんですけど、知事の1年を振り返るみたいな話の中でCSF対策があったんですけど、これはまだ油断できないんです。まだ完全に収まったわけじゃないんですけども、やはり本州最大の養豚県で、農業産出額に占める割合も養豚がものすごく多い群馬県でCSFを出さないということはものすごく大事だったので、ここはかなり思い切ってやって、市町村長の皆さんのご協力もあったんですけども、全国に先駆けて、かなり素早く対応してですね、柵もほとんど自己負担がないようにしたと。さらには、一応、国会議員時代の人脈も生かして、総理にも直訴したり、官房長官を含めて、いろんな人たちにワクチンのことからいろんなことを要望したり飛び回ったんで、これは何とか、まだ油断できませんけども、このCSFの発生を抑えたということはですね、一つ手応えがあったかなと。これもしかし、当時の畜産課が死にものぐるいでやったからというのもあって、もう土日もなく頑張っていましたから。私一人の力ではないんですけども、そこは手応えというか、何とか対応できたのかなというふうに思っています。
 それから、やはり「tsulunos」。これは賛否両論あって、この間も申し上げたとおり、新しいことをやれば必ず批判も出るんですけど、批判は批判としてちゃんと受けとめて、よりよいものにしていけばと思うんですけども、ちょうど知事に当選した時にですね、NHKか群馬テレビのインタビューで、知事に当選して最初にやることは何ですかって言われたんで、県庁に動画・放送スタジオを作って、群馬県の魅力を内外に発信する拠点を作るというふうに言って、それがかなり短期間できちっと実現したと。「tsulunos」については、いろんな見方もあると思うんですけども、少なくとも我々が立てた1年目の目標は達成して、動画をどんどん作っていることについては再評価してくださる方もいて、この「tsulunos」をこれだけの短期間で整備した、年末までには32階がですね、かなり新しい空間としてよみがえると。ここはすごく手応えがあるし、私自身が前から言っているように大きな可能性を感じています。
 それから、反省すべき点はいっぱいもともとあるので、もともと欠点だらけの人間なので、ご存知のとおり。感情的だし。だから、そこは山ほど反省するところがあるんですが、毎日反省することが多いんで、こうすればよかったというのは、ともかくあれですよね。やっぱり、新型コロナの対応のために、なかなかやろうと思ってできなかったことをちゃんと約束どおり進めるということが最大の課題かなというふうに思っています。
 それから、発信力という点で言うと、群馬県に新しいメディアミックスを作りたいと。これは本当に20年ぐらいかかるような話なんですけど、4年間一本勝負のつもりでやっているので、これもだんだん、なんかこう、「tsulunos」のプレステージが高まってくれば、できるんだと思うけど、もうちょっと新しい地元を巻き込んだ新しいメディアミックスみたいなものも、まだまだやらなければいけないなというふうに感じていますし、市町村長との連携とか、県議会との連携とか一生懸命やってきたんですけど、100%ということはないので、これももっともっと信頼関係を強くしたいなという課題はあると思います。

(記者)
 先ほどおっしゃっていたスピード感という話とも繋がると思うんですけれども、就任されて以来、アドバイザーを民間から登用されたり、知事戦略部という部局を新たに設けて組織の改編というのもいろいろやられたと思うんですけども、その部分とスピード感というのは繋がってくるというふうに実感されていますか。

(知事)
 知事になった後に言われたのが、ゆっくりやればいいとか、どうせ群馬県を帰るのに10年くらいかかるんだから全然焦らずにやればいいとか言われたんですけど、私の中でそういうタイムテーブルはないです。やっぱり20何年間か国会議員をやってきて、今までのいろんな経験を最大限にフル活用して群馬県のためになることをやるということを志していたので、そのために残された時間はとても短いと最初から思っているので、ですから何ていうんでしょうか、まず、2人の副知事は必ず自分の思った人を置かなきゃいけなかったし、アドバイザーもですね、いろいろ自分がやることを実現するためにはどうしてもいると最初から考えていた人たちなんで、これも急がなきゃいけなかった。だから自分の中のタイムテーブルとしてですね、1年でできることは限られてるんですけど、1年でもとにかくちゃんと実績を作って、とにかく4年間やっているうちで、いいことを一つでもやって群馬県をちょっとでも変えなきゃいけないというのがあるんで、それはもちろん、スピード感のうちに入りますよね。もう、大至急でやらなくてはいけなかったんです。

(記者)
 そういった組織づくりというのが、知事の強いリーダーシップというか、トップダウンでいろいろ決めていく体制を整えているようにも思うんですけれども、政策決定の手法については、知事はどういうふうに考えられておりますか。

(知事)
 記者さんの言ってるトップダウンの定義もあると思うんですけど、トップダウンなんですよ、基本的に、仕組みからいって。最後に決めるの知事ですから。選挙で選ばれてるのは私だけなので、私が決めるという仕組みになってるんで。例えば、前の県政で行われている事業というのは、どの部長が進めようが、誰が発案しようが、全部前の知事の責任なんですよ。今やっている県の事業は全部私の責任だから、最後は私が決めるんです。どんなことがあっても。そのトップダウンというイメージが独断専行かというと、それはそうじゃないと自分では思っていて、それはなぜかというとですね、スピードは重視してますけども、毎回徹底的に議論して決めているという気持ちがあるので、何ていうか、周りの大反対を押し切ってみたいなことは、今までたぶん1回もないです。それはもし信念があれば、そういうこともやりますけど、やっぱり2人の副知事の意見も聞き、一応現場の部長の意見も聞き、熱い課長が直接メッセージをバンバン送ってくるんで、彼らの意見も聞き、そういう中でかなり議論して、納得がいかないときは本当に4回ぐらい議論しますから、その中で決めてるということですよね。
 ただ、トップダウンはリーダーとして当たり前なので、やっぱりそういう時に優柔不断だったり、決断が遅れたりしたらですね、やっぱり知事の資格がないと思いますね。

(記者)
 政策アドバイザーであるとか、もともと知事と親しい方が選任されて、そういう知事と親しい関係の方々の意見が非常に強く色濃く反映されているんじゃないかという懸念を抱く人もいると思うんですけれども、そこへの懸念というのは知事としてはないのでしょうか。

(知事)
 いや、懸念というか、私が知事になったのは、民意を得て選ばれたわけであって、自分が群馬県のためになるということをやることが私のレゾンデートル(存在価値)じゃないですか。アドバイザーは、そのためにお願いしたんだから、当然、私の感覚に合った人たちが来るわけであって、だからその指摘自体ちょっとピンとこないですよね。当然のことだと思うんですよね。例えば、内閣作るじゃないですか総理が。派閥の関係とかもあるかもしれないけど、メイン政策のところに自分と違う考え方の大臣を置くことはないですよね。それはどんな組織でも同じだというふうに思います。
 これはちょっと手前みそみたいな感じになっちゃうけど、3人の外部アドバイザーの何がいいかというとね、宇留賀副知事もそうなんですけど、経産省から来てくれたから。とにかく現場の声も大事にして欲しいって言ったんです。ある程度その現場にいる人たちの感覚も大事にして欲しいというふうに言ってるので、そこはですね、3人のアドバイザーも、相当なんていうか、県庁の職員の人たちの考え方も踏まえてやってくれてるというふうに思います。
 それからもっといいのは、親しいというか前から知ってる、岡田さんは初めてだったんだけど、もちろん森原さんとか宇佐美さんはよく知ってるんですが、やっぱりですね、耳の痛いことも言いますからね。こんなのは全然駄目だとか。こういうのとっても大事だと思うんですよね。相当きついこと言いますから。そういう思ったことを言ってくれる人がいるというのは、とってもいいと思います。
 宇留賀さんは経済省からきて、それでも結構思ったことを言ってくれてるんだけど、ましてやつき合いのある2人は相当厳しいことを言いますから。逆にそれがとてもいいかなと思ってます。

(記者)
 厳しいことを言ってるのは、県の職員の方に・・・。

(知事)
 いや私にです。県の職員にそんな厳しいことは言ってないと思いますね。どう考えても。私に対してはものすごく厳しいですよ。

(記者)
 先日、高崎市の富岡市長が「直滑降ストリーム」に出演された時に、ちょっと上意下達なところがあるというような指摘をされてるところがあったんですけれども、そういった指摘について知事はどういうふうに受けとめていますか。

(知事)
 これは見方によると思うんですね。記者さんがどうご覧になってるか分からないですけど、私は上意下達じゃないと思っています。だって、今までの知事で、市庁舎に足を運ぶ人ってあまりいないですよね。南牧村まで行く人いないじゃないですか。清水(太田)市長のところには5回ぐらい行きましたよ。富岡(高崎)市長の時にも何かあるときはこちらの方から伺ってますから。市町村長の方々の、何ていうか立場を大事にしているので、富岡さんの印象は富岡さんの印象としてしっかり受けとめたいと思うんですけども、私としてはそういう感覚はないです。相当大事にしてきてると思うんですね。
 例えば、例の、ちょっとこれいろいろコミュニケーションのこともあったりして、やや反省しなきゃいけないなと思うんですけど、例えば学校の再開の時なんかもあったんだけど、あの時もですね、例えば県としては足並みをそろえてもらう方が県民のためになると思ったので働きかけましたけど、太田市とか高崎市が違う方針を出したでしょう。それについて批判したことは、プライベートでも1回もないですよ。
 お二人の責任で判断して責任も取るということで、それはすごい首長だと思ってますから、1回も批判したことないです。ここでもプライベートでも。でも結局県と足並みをそろえたのは、お二人がその時の県民とか市民の考えを反映して判断されたんじゃないかなというふうに思います。
 ですから、(「直滑降ストリーム」の中で)富岡(高崎)市長がそう言ったので、「そうは思ってません」という話をしましたが、でも、そういう指摘があることはよく頭に置いておきたいと思います。

(記者)
 政策決定のプロセスの透明化というところなんですけれども、一般の方が見て、政策決定の過程がクリアになっているように思う部分というのはどういうところを指していらっしゃるのか、ちょっとわからなかったんですけれども。

(知事)
 まず、情報発信にもかかわると思うんですけども、一つ一つの事業を知事が直接、ものすごく丁寧に説明してると思うんです。今日もそうですけど、こういうことは、今までに比べたら絶対にきちっと丁寧に透明に説明してるというふうに思うんです。この透明化というのは、ある意味でいうと、県民に対してもそうなんだけど、県庁内ということもあると思うんですよね。だから、透明化してるというのは、各部局ともきちっと議論をしてるということもあるし、例えば、一応山本県政になってから、若手の人たちが結構頑張ってくれているんだけど、「自我作古チーム」というのを作っていて、そこでも何度も議論して、その一つ一つの意見を反映させていくみたいなこともあります。だから県庁の中での透明化というのも入ってます。

(記者)
 いろいろな会議の過程の議事録を、例えば、ホームページ等で積極的に公開していくとか、そういう部分での透明化みたいなものは、2年目に向けて考えられてるものはあるんでしょうか。

(知事)
 それは時と場合によると思います。やはり全部オープンにすればいいというものでもないので、ちゃんと過程をご報告すればいいのかなと思うし、例えばオープンにすることによって、なかなか発言できにくくなったりするから、そこのプロセスと結果をきちっと報告できればいいんじゃないかなというふうに思っています。時と場合によるんじゃないかなと思います。

(記者)
 3点ありまして、1点目なんですけれども、外部人材を重用されている点について、外部人材であるアドバイザーから知事に対する厳しい言葉もあるということなんですが、県庁職員さんからはいかがでしょうか。

(知事)
 厳しい言葉の定義にもよるんだけど、例えば、なんて言うんでしょうか、前の知事の時の雰囲気というのはよく分からないんですけども、これは気を付けて話さなければいけないんですけども、かなり、結構みんな発言をするようになってると思います。
 少なくとも、私が知ってる何人かの課長は、以前と比べて会議で意見は言いやすくなっていると言っていましたし、そもそもこんなに、たぶん、議論はなかったんだと思います。決して前の政権を批判するつもりではないんですが、スタイルが違うのかもしれませんが、そこは何て言うんでしょうか、意見が言えないということはないと思います。
 予算についてはですね、担当部局の部長と激論になることもあるし、それで実はその場で決めないで次に持っていったりしてますので、それはかなり、何ていうんでしょうか、激論と言っていいのか、相当突っ込んだ、それ違うんじゃないかみたいな話になる時もあるので、そこはかなり思ったことを言っていただいてるんじゃないかなと思ってます。

(記者)
 知事に対して異論を述べられる方が、外部人材の方だけということはないですか。

(知事)
 それはないと思います。

(記者)
 外部人材に関係してですけれども、今後例えばそういう方たちを、県庁内で人材育成をされるのか、それとも今後もずっとアドバイザーという外部の方に頼っていくのか、知事の方針をお聞かせください。

(知事)
 頼っていくというか、どこの都道府県にもあると思うんですけども、外からの人材を活用するのは大事だと思うんですよね。外からの感覚とか、外からの視点を入れるというのはすごい大事だと思うので、この3人の方々は本当に頑張っていただいてるんで、これからもぜひ力を借りたいと思うし、ある意味で言うとですね、これから幹部の研修にも力を入れていく中で言うとですね、この3人にはそこら辺でもう少し力を発揮して欲しいなと。例えば、岡田さんにはCDOとして頑張っていただいてますけども、デジタル化についてはいろんなノウハウを持っていますから、こういう人たちから刺激を受けるというか、県庁職員が、私も含めて、学ぶというのはとても大事だというふうに思ってます。
 これからも本当に必要な時は、外部の視点というものは生かしていきたいと思いますが、基本的に知事にとって最大のリソースは県庁の方々ですし、私にとっては同志ですから、もちろん県庁の人達は大事にしていきたいというふうに思います。

(記者)
 知事のメディア戦略について教えてください。ツイッターを拝見してますと、県民の方とみられるんですが、相当厳しい言葉で、知事に対する注文であったり意見を仰ってる方も多いと思います。それはどのように受けとめてらっしゃいますか。

(知事)
 それはやっぱりツイッターの特徴だと思うので、ネットの中というのはいろんな意見があって、中には本当に誹謗中傷みたいなものもあるわけですよね。実際は、何となくお目こぼししてるけど、実際にクレームされたら困るような発言とかもいろいろあるので、いちいち気にしていてもしょうがないなと思うんです。
 ただ、厳しい意見の中にも真実もあるから。いわゆるただ悪口のために入ってくるとか、あと昨今はアカウントをいくつも持って、ただ、その本人を攻撃するために入ってる人たちとか結構いたりして、例えば「いいね」がものすごく多いのに、中に入ってみると3人ぐらいが悪口だけ書いてるとか、そういうこともあると思うんで、そういうのはいちいち気にしない方がいいと思うんですね。これはやっぱり、たぶん、SNSと付き合う一つのコツだと思います。
 ただ、何度も言うように、その中にも本当の声ってあるんですよね、国民の。それはちゃんと頭に置いて、こういう流れになってるんだなとか、本当にこれは世論の一部なんだろうなということを見極めるのが大事だと思っています。一つ一つの悪口みたいなものを気にかける必要はないと思います。

(記者)
 その中でたまにですね、知事からブロックされましたみたいなのもあるんですけれども、知事の中でブロックをする基準というのは何か設けてらっしゃいますか。

(知事)
 いや、あんまりないですね。ただの悪口だと思って。なかなかリプを見る暇がないんですね。時々はチェックしなきゃいけないと思うんですけど、その時に、ただの悪口だったら別に見ててもしょうがないじゃないですか。スルーすればいいのかもしれないけど、やっぱり事実無根のこととか、悪口雑言みたいなものを見たら、そんなに気にしないけどブロックするという感じでしょうかね。いろんな考え方があると思うんですけども、それも機能の一つだから。
 

(記者)
 次期衆院選に関してなんですが、群馬一区をめぐって、過去2回いろいろと公認候補者をめぐっていろんな問題が起きています。次について知事の今の受けとめというか、見解を教えてください。

(知事)
 それは(自民党)県連会長の時だったら答えましたけど、一応今、知事という中立的な立場なので、その点については、おそらく自民党県連とか、党本部とかいろんなご判断もあるので、それについてはコメントは差し控えたいと思います。

(記者)
 おっしゃるとおり前回は県連会長でしたので、いろいろご決断というか、県連としての決定にも深く関わってらっしゃったと思うんですが、次はもう関わらないということでしょうか。

知事メッセージ

 その問題自体についてちょっとコメントは控えたいというふうに思います。
 他にありますか。よろしいでしょうか。
 それでは最後に県民の皆さんにお願いをしたいと思います。
 東京、大阪、愛知、今、ものすごく人口が多くて、経済社会活動も多い地域で新型コロナウイルス感染拡大が再発をしています。特に群馬県は 東京に近いということもあって、大変心配されてる方々も多いと思います。私たちとしては、今のところまだ警戒度を変えるような判断には至っておりませんけれども、群馬県の中の感染状況、そして周辺の、東京を含む都県の感染状況等もよく見極めながら的確な判断をしていきたいと思っています。
 ぜひ皆さまには引き続き、こまめな手洗い、マスクをしていただく、密を避けていただく、換気のいいところで過ごしていただく、こういうことを徹底していただければというふうに思います。
 県としても引き続き、この新型コロナ対策に全力を尽くしてまいりたいと思います。
 それでは今日の記者会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。

(以上で終了)
文章中の()内については、秘書課において加筆したものです。