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令和元年12月19日記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
それでは時間になりましたので、知事に就任して23回目(臨時会見を含む)の定例記者会見を行いたいというふうに思います。
まず最初にご報告したいのは、CDOの設置についてです。かねてから皆さんにCIOを設置するというふうにお話をしておりましたけれども、この度、CIOに変えてCDOを設置し、来年の1月9日に任命することにいたしましたので、このことを、まず、発表したいと思います。
CDOというのはですね、「Chief Digital transformation Officer(チーフ デジタル トランスフォーメーション オフィサー)」の略で、業務改革がメインのCIO、「Chief Information Officer(チーフ インフォメーション オフィサー)」の役割に加えて、デジタル技術を戦略的に活用していくCDO、「Chief Digital Officer(チーフデジタル オフィサー)」と、それからデータに基づく政策立案の役割を担うCDO、「Chief Data Officer(チーフデータオフィサー)」とを合わせて担う役職ということで、こういう名前にさせていただきました。
皆さんご存知のとおり、近年、5GやAI、IoTといったデジタル技術の利活用が、急激に進展しておりまして、私たちの暮らしや産業が大きく変化をしています。また、限りある財源を効果的に活用していくためには、これまで以上に客観的なデータに基づく政策立案の推進が求められていると考えています。こうした流れを的確に捉えて、県庁内部の業務改革はもちろんですが、県内の産業や県民生活、行政施策のデジタル化を一層進め、限りある財源を有効活用して、より暮らしやすい社会の実現を目指していかなければならないと考えています。
このため、来年1月9日から、在日米国商工会議所所属の岡田亜衣子(おかだあいこ)氏をCDOにお迎えをして、デジタル技術の利活用による県政の推進、県庁の業務プロセス改革の推進、データに基づく政策立案の推進に着手をさせていただきたいというふうに考えています。
なお、これによって知事を中心とした今のトップマネジメントチームに初めて女性が加わることになります。CDOの担当する業務を進めていくためには、やはり女性の視点が不可欠だということで、女性として民間企業の第一線で活躍されていた岡田氏を登用することにいたしました。
デジタルトランスフォーメーションが進みつつある時代の中ですから、群馬県が先頭に立って戦略的にデジタル技術を利活用することによって、群馬をもっと輝く県にしていきたいと思います。
これ(モニター)見ながら、ちょっとお話をさせていただきますけれども、目的は、今さっき申し上げたとおりで、デジタル技術の活用による産業、県民生活、行政施策の変革ということで、岡田亜衣子さんにお願いをしております。
業務は、県政のデジタルトランスフォーメーションの推進についてですね。責任者として取り組みを進めるということですが、知事に助言をしてもらう。
それは先ほど申し上げましたけれども、この3点。デジタル技術の利活用による県政推進、県庁の業務プロセス改革の推進、それからデータ分析に基づく政策立案の推進ということでですね。身分は非常勤の特別職ということにさせていただきたいと思っていまして、任命は令和2年1月9日ということにさせていただきたいと思います。
岡田亜衣子さんに直接お目にかかってお話をいたしました。過去、NTTやインテル(ジャパン)、クアルコム(ジャパン)とか、こういう企業で活躍されてきた実績も経験もありますけれども、何よりも明るくて前向きなんですよね。本当に山本チームにこういう人を加えたいと、心からそういうふうに思っておりますし、CDOとして、いろいろと群馬県、まだまだ遅れている部分もありますけれども、大活躍をしていただけるんじゃないかというふうに期待をしているところです。
最初のご報告はCDOの設置ということで、続けて、外部有識者ヒアリング。総合計画を策定するための外部識者ヒアリングの日程、2回目から4回目が決まりましたので、ご報告をしたいというふうに思っています。
新総合計画の策定については、先月15日に、有識者ヒアリング、第1回目ということで懇談会を開催いたしまして、27日にデービッド・アトキンソン氏を招いて第1回の外部有識者ヒアリングを行わせていただきました。
外部識者ヒアリングの今後の予定ですけれども、第2回目はですね、12月26日に参議院議員の武見敬三氏、第3回は、年明けの1月6日にデジタル視覚効果アーティストで俳優兼プロデューサーのマシ・オカ氏、第4回はですね、同じく1月17日に国際政治学者の三浦瑠璃さんをお招きして、ヒアリングを実施させていただきたいというふうに思っています。武見敬三参議院議員は私の参議院時代の盟友なんですけれども、今、(WHO)ユニバーサルヘルスカバレッジの国連大使もやっておられて、いろいろと世界を飛び回ってるんですけれども、日本の医療政策、福祉政策では、やはり自民党きっての論客だというふうに思っておりますので、活力ある高齢社会への実現に向けて様々な具体的なお話をしていただけるのではないかというふうに期待しています。マシ・オカ氏はですね、皆さんご存知だと思いますが、2006年から2010年まで、アメリカのNBCがHEROESというテレビドラマをシリーズで放送していまして、世界的な人気があったんですけれども、マシ・オカさんが、この中でヒロ・ナカムラの日本人役でブレイクをいたしまして、当時は世界で一番有名な日本人と言われていました。今も、もちろん映画、ドラマにも携わっているんですが、例えばジェトロのアドバイザーをやったり、クールジャパン政策についても、いろいろ大臣時代にお世話になりましたが、プロデューサーとしても活躍されているマッシーは親友なので、1月に来てもらってですね、例えばインバウンド戦略とか、あるいは、群馬県というのは、ロケの誘致に非常に可能性があると思うので、ロケ誘致戦略とか、さらには今進めている、外国人との共生社会の実現を推進する懇談会(外国人との新たな共生推進会議)みたいのもあるんですけれども、いわゆる外国人との共生についても、いろいろなお話が聞けるんではないかというふうに期待しています。
三浦瑠璃さんは、もう言うまでもなく、今一番注目されている国際政治学者で、ある意味、新しい時代の表現者みたいなところもありますけれども、瑠璃さんからもいろいろと、この群馬県の未来ビジョンについてお話を聞きたい。これからの世界の流れについていろいろと意見を伺いたいというふうに考えています。
ヒアリングは(前回と)同じ形式でやらさせていただこうと思っていまして、頭撮り(取材)以外は非公開ということですけれども、終了後には、きちっとのブリーフィングをやらさせていただきたいというふうに思います。
続けて、CSFワクチンの接種状況について、最新の状況をご報告したいと思います。
ワクチン接種については、これまで15市町村で接種が完了いたしました。現在、前橋市、渋川市、桐生市、みどり市、吾妻地域で接種を行っています。本日19日時点で、176農場、約24万頭に接種が終了する見込みです。引き続き、県内全域での迅速なワクチン接種に努めてまいります。
依然としてCSFに感染した野生イノシシが確認され続けています。これまでの累計で14頭ですかね、私もこれ非常に心配してるんですが、埼玉は35頭ぐらい(34頭)かな。それでも危機が去ったわけではないということですので、ワクチンを接種した農場の関係者にも、とにかく消毒の徹底をしてもらうと。群馬県の養豚農家の皆さまには、しっかり消毒を徹底していただいて、飼養衛生管理基準の遵守も引き続きお願いをしてまいりたいと思います。
同時に侵入防止柵の早期設置。まだ設置されていない地域もありますので、これもぜひ急いでいただくように働きかけてまいりたいと思います。
次に、ASF(アフリカ豚コレラ)の侵入防止対策についても、ちょっとお話をさせていただきたいと思います。
昨年8月に中国で発生が確認され、その後、アジア各国で発生が続いていることは皆さんご存知だというふうに思います。
現在、発生国から輸入検査をしていない肉製品の持ち込みが禁止されております。
国もそこら辺は対応を厳格化していると承知しています。しかしながら、発生国から国際郵便とか宅配等でですね、日本国に居住する外国人労働者とか留学生の方々に仕送りの1つとして肉製品が送付されているというケースがあります。こういった個人間の郵便物まで全て国がチェックすることは難しいということで、これがですね、ASF等の国内侵入リスクを高めております。
本県には発生国であるアジアの国々からの労働者とか留学生が実は多数居住されておりますので、発生国からの無許可の肉製品の持ち込みは、これはたとえ個人間の仕送り、荷物であっても、禁止されていることをご理解をいただきたいというふうに考えております。
さらに、発生国の豚肉製品が混入した不適切な食品の残さを豚に給与することによって、ASFやCSFに感染する恐れがあります。このため、食品残さの入手先、原料、処理方法等を確認して、給与する場合は十分に加熱をしていただきたいと思います。
昨今、この記者会見の生中継の視聴率が私の周りで高まっておりますので、これ、養豚農家の方々も見ておられると思うので、ぜひ、消毒の徹底を重ねてお願いを申し上げたいというふうに思います。
農水省も、今、日本に入国する旅行者へのお願いというところで、冊子を作って、これを配っていますので、県の方としても、しっかりこういうことを発信してまいりたいというふうに考えております。
次に、県政広報紙「ぐんま広報」のリニューアルについても発表させていただきたいと思います。毎月第1日曜日に新聞折り込みなどで、各家庭に配布している「ぐんま広報」について、来年5月を目途にリニューアルを行いたいと思います。
今回のリニューアルは、県民が興味や親しみを持ち、手に取りたくなるような広報紙を目指して、リニューアルをするということで、14年ぶりになります。
このリニューアルの目玉として、26年間使用してきたタイトルデザインを変更をしたいと思います。新たな表紙デザインを、来週24日の火曜日から公募型プロポーザルによって募集をする予定です。概要は事前にお配りした資料のとおりです。詳しくは24日に発表する募集要項でお示しをしたいというふうに思います。
紙面のリニューアルにあたっては、表紙で読者の関心を引き付ける。より読みやすい紙面に変更すると。そして県民の方々に効果的に情報を提供できるように、各コーナーについても再整備をしていきたいと考えております。
次に、どうせ聞かれるかもしれないと思ったので、今年の漢字を先ほど書いてきました。まだ聞かれていないのですが、発表しようと思ってるんですけども。
やっぱり一言で言うとですね、「熱」、これに尽きると思います。秋田の湯沢市長が「熱」っていうのを出しちゃったんですけれども、あれはおそらく地熱発電に関係があるのかもしれませんが、私が言う「熱」はですね、情熱とか熱意とか熱血とか熱気とか、そういう「熱」だというふうに思います。知事になって間もなく、5カ月ちょっとになりますけれども、やはりもうキーワードは「熱」しかありません。
トップが変わればですね、実は組織が大きく変わると。こういうことを証明したいと思って、全力疾走をしてまいりました。トップである知事の「熱」が県庁の幹部に伝わり、県庁の職員に伝わり、そして若手の職員に伝播していくと。これが大きな力になるというふうに感じています。そして県庁の「熱」が、県議会にも伝わって、そして県議会の方もですね、県庁がここまでスピードを持ってやるんだったら県議会の方としても、どんどんどんどんいろいろなことをやっていこうと、そういう雰囲気になっていただき、さらにもっと言うならば、県民一人一人が、この群馬県をもっと発展させるという、こういうことについて「熱」を持ってもらうということでですね。今年は「熱」この一言に尽きるというふうに思っておりますし、来年もさらにこの「熱」を高めて、知事のやる気、県職員のやる気が群馬県全体に浸透していくように頑張ってまいりたいと思います。
次に、高崎芸術劇場の官製談合事件に係る指名停止処分について、報告を申し上げたいと思います。
これは高崎市の方でもコンプライアンス強化というのを打ち出しまして、先般、処分について発表がありました。県としても、情報公開をさせていただきたいと思います。
群馬県建設工事請負業者等指名停止措置要綱に基づいて建設工事の入札参加資格を有する阿久澤電機株式会社に対して、3カ月、令和元年11月29日から令和2年2月28日まで、指名停止処分を行っております。加えて言うとですね、南波建設株式会社代表者による公職選挙法違反事件に係る指名停止処分についても皆さまにお伝えをしておきたいと思います。
南波建設については、同じ要綱に基づいて、1カ月、令和元年9月18日から令和元年10月17日までの指名停止処分を行いました。
指名停止処分は10月17日までということで、現在は処分の期間を過ぎております。
冒頭のご報告は以上にさせていただきたいと思います。
(記者)
知事が就任されて、非常勤の特別職の方が何人か登用と言いますか、採用と言いますか、されていますが、今後もこういった人材の活用というのは進めていくつもりなんですか。
(知事)
だいたい一段落したかなっていう感じはするんですけれども、例えば政策集の中にある広報監の起用は検討していきたいと。ただ、今、ネットメディア戦略アドバイザーと、それから政策アドバイザー、相当頑張っていただいているので、よくこれは流れも見ながら考えていきたいと思います。
それから、これは外部ではないんですけれども、企業管理者が不在になっているので、これは来年の4月までには必ず見つけたいというふうに考えています。
それからもう1つは、もう過去の記者会見でも申し上げましたが、群馬県もコンプライアンス強化をしていくっていうことでですね、コンプライアンスを担当してもらう弁護士の方はお願いをしたいというふうに考えています。
(記者)
さっき知事のCDOの設置についてのお話の中でですね、限られた財源の中で、より暮らしやすい社会を実現したいというお話だったかと思うんですけれども、知事は、以前の記者会見で、来年度の県の財政の見通しが、あまりよくないということで、事業費の削減などに取り組んでいきたいとお話されたかと思うんですけれども、そうした中で、そういった県民のサービスが、もしかしたら低下するおそれがある中で、こういう外部の人材に、どんどんどんどんお金をかけて、お金をかけてと言うか登用していくという中で、これが、どういうふうに県民に還元されるかっていうのは、具体的にどういうふうに考えていらっしゃいますか。
(知事)
これは、外部の有識者というかね、こういう人材を登用することによって、先ほど申し上げた行財政改革に係るいろいろな取り組みが、たぶん前進するということは間違いないと思っていて、結果としては、先ほど申し上げたように、限られた財源の中で、県として最大の効果を上げていくという環境を作るために、大きく役立つというふうに思っています。
なおかつ、ここでも相当聞かれましたけれども、外部のアドバイザーについてはですね、その待遇とか、あるいは、こちらからお支払いする給与とか、こういうことまで全部、具体的に公表しているのは群馬県だけだというふうに思っています。
例えば、森原(政策)アドバイザーが、1カ月、(週)1日(の勤務)15万円で手伝っていただいている。宇佐美(ネットメディア戦略)アドバイザーは、週3日(の勤務で月)45万円ということで手伝っていただいてるんですが、これは県の方から、何ていうんでしょうか、支払っている給与の何倍も仕事をしてもらっているというふうに思っていますし、特にCDOっていうのは、これから、おそらくいろいろな行財政改革をしていく上では、キーポストの1つなので、これは、さらにこの大きな、何ていうか流れを進めていくっていうことで考えれば、これは本当に意味のあることだというふうに思っています。
もう1つ言うと、私がIT担当大臣だった時に、1年10カ月ぐらい、2年近く大臣をさせていただいたんですけれども、遠藤さんっていうリコーの副社長を初代のCIO、チーフインフォメーションオフィサー、情報政策統括官に任命したんですよ。これ、法律も私が大臣の時に通したんだけれど、CIO設置っていうのをね。これ、遠藤さんが大活躍してですね、政府のシステムをいろいろと改善するだけで、相当、経費が削減になりました。もっと言うならば、私の下で、世界最先端IT国家宣言っていうのを作ったんだけれど、遠藤さんに国連機関に行ってもらって、日本の状況を説明しただけで、13位か14位だった国連のIT活用ランキングみたいなのが6位まで行ったんで。
だから、この(群馬県の)CIOも必ず作ると政策集の中でも申し上げていましたし、これは、CDOという形で、これから岡田さんに活躍していただきますけれども、その分野で遠藤さんのような活躍をしていただけるというふうに信じています。
(記者)
発表案件のところで、お尋ねしたいんですけれど、総合計画のビジョンの策定に向けた外部有識者ヒアリングの件です。
前回同様、非公開で撮取りという対応をされるというふうに資料にありますけれど、その冒頭の頭撮りというのは、ゲストの方が、若干なにかお話をされるところまで、取材は可能というふうに。
(知事)
今まで、知事のあいさつだけで(報道機関には)出てもらってたんですけれども、冒頭のさわりぐらいは聞いていただいてもいいのかなというふうに思っています。
ただこれは、国の諮問委員会でも、例えば自民党の部会でも、何でもそうなんですけれども、全部オープンでやるってことはないので。それはやっぱり、発言する方も自由にできなくなるっていうのもあるから、それは、頭撮りでっていうことにしたいと思いますけれども、最初のさわりの部分ぐらいまではちょっと聞いていただいてもいいかなというふうに思っています。
それから、終わった後は、言えることと言えないこと、個々の人が何を言ったっていうとこまでは言えないんですけれども、どんな議論が出たのかっていうところはですね、(記者)レクをさせていただこうというふうに思います。
(記者)
当代一流の有識者という方が、群馬に来て、何を語ったのかというのが、肉声が、前回、デービッド・アトキンソンさんの時には、ちょっと伝えることができなかったものですから。
(知事)
それはちょっと今のお話を受けて、少し配慮したいと思います。
(記者)
12月5日の(知事)定例会見の時に、前橋市長選に関係した対応について質問があった際に、その段階では、現時点ではコメントは差し控えたいということでしたが、明日、前橋市長選の立候補予定者の説明会も行われるというタイミングになってきています。現状、立候補を予定する人というのが固まってきたかなという段階だと思いますが、これまでは、コメントは差し控えるということでしたけど、改めて誰かを支援するとかですね、お考えなどあるんでしょうか。
(知事)
その件についてですけれども、まず、現職の山本龍市長の8年間、これはですね、いろいろな実績を積み重ねてこられたと。これは評価されるべきだというふうに、私は考えています。
それから、山本龍市長が、知事のいろいろな政策について、非常に前向きっていうかですね、後押しをしたいということをいつも発言していただいていることにも感謝をしています。
加えて言うと、前橋では、最近いろいろなことが起こっていて、一昨日かな(実際は昨日の18日)、NTTドコモの吉澤社長も来られて、NTTドコモが主催する地方創生セミナーなんかもやってたんですが、その中でも、前橋の5Gの実証実験等々の話が出ていまして、こういう山本市長の下で進んでいる、いろいろな新しい実証実験、プロジェクトについても県としては注目をしています。
さらにCSFについてはですね、やはり何といっても最大の養豚地域ですから、前橋周辺が。これについても、他の市町村もそうなんですけれども、県と市が連携できたと。これについてもですね、県と前橋市がしっかり平仄を合わせられたのは良かったというふうに思っています。
そういうことを申し上げた上で、前橋市長選挙のスタンスについて言うとですね、今回の前橋市長選挙については、知事として中立を保ちたいというふうに考えています。
いくつか理由があるんですけれども、1つは、知事になって5カ月ちょっと、全力疾走してきましたけれども、まだ半年もたっていないという中でですね、これは信じていただけると思うんですが、全てのエネルギーをこの知事職に注ぎ込んできたので、今はもう、知事として群馬県のために、1つでも群馬県を活性化できる政策を、1つでも実現する、このことに全てのエネルギーを傾注したいと思っています。
特にまた、年始からはですね、予算の審議も始まると、予算の協議も始まるっていうことで考えるとですね、県都前橋の選挙も大事なんですけれども、ちょっとそういう選挙に今、関われるような状態ではないというのがまず1つの理由です。
もう1つはですね、24年間、自民党の国会議員をやってきて、知事選の時には、自民党県連の推薦、そして友党である公明党の推薦もいただいて、知事選に出馬したということなんですが、(前橋市長選については)自民党は自主投票になったと。公明党は、まだはっきり立場をおっしゃっていないのかもしれませんけれども、連合等々も自主投票になっていくという流れがあると思うんですね。
それに加えて、前の選挙で前橋では、9万人の実は市民が、山本一太と書いていただいているんです。2回連続して9万人、おそらく9万票以上取っているんで。
前橋にある私の後援会の方々がですね、それぞれ応援している方々が違うと。これ後援会が一致して誰かを応援してるっていうことではないんで、そのこともやはり、よく考えなければいけないというふうに思っておりますので、いろいろと考えましたが、今回の選挙戦については、これは知事として中立を維持したいと思います。
今日質問されて、何でこういうふうに明確に申し上げたかっていうと、やはりそれぞれ、もちろん立っている候補者の方々、みんな真剣ですし、応援している方々もですね、本気でやっているので、何か知事として曖昧な態度は取りたくないと。そこははっきりと、この選挙に対するスタンスだけは、明確にしておきたいというふうに考えています。
(記者)
もう1点、お尋ねしたいんですが、先ほど業者の指名停止に関係して南波建設で指名停止処分を行っていましたということをお伝えいただきました。関連してなんですけれど、昨日、県議だった南波さんに対してですね、公選法に関係した連座制を適用するという判決が東京高裁も下されていますが、この件に関して、知事に何かお考えがあったらお聞かせください。
(知事)
その前にちょっと前橋市長選挙について、1つ言い忘れてたことがあるんですけれども、先ほど申し上げた理由に加えて、前橋市長って前橋市民の方々が民意で選ぶわけなんですけれども、どなたが前橋市長になったとしても、県知事としてやはり県都前橋市の市長とは連携を深めていかなければいけないと、こういう配慮も知事としての中立を維持したいという判断に繋がっているということは、ちょっと付け加えたいと思います。
今、南波建設の件ですね。もう1度お願いします。
(記者)
昨日、東京高裁がですね、今年4月の県議選の吾妻郡区での公選法違反事件に絡んだということで、県議だった南波氏に対して連座制を適用するという判断を下しています。このことに関して、知事のお考えがございましたら、伺いたいと思います。
(知事)
南波前県議が辞任をされた時にですね、もう県連会長は降りていたかもしれませんけれども、自民党所属の国会議員の1人としてコメントさせていただいた記憶があるんですけれども、これは決して、何か他人ごとではないと。やはり自民党所属の国会議員としては、やはり反省しなければならないと。
つまりですね、こういうことがあると、やはり国民、県民の政治不信というものは、強まるということなので、これはやはり自民党の議員一人一人が、県議も国会議員もきちっとこういうことを契機に襟を正さなければいけないというふうにですね、コメントした記憶があります。その気持ちは全く変わっておりません。この事件があった後、地元事務所の秘書を全部集めてですね、何があっても選挙でこういうルール違反をやってはいけないということを強く全員に伝えたということを、今思い出しました。連座制適用っていうのはなかなか厳しい処分だなというふうに感じています。
南波先生が自民党の(吾妻郡)支部長を続けられるということをおっしゃっているということも伺いましたけれども、これは会見で言ったかどうか覚えてないんですけれども、私やっぱり吾妻郡選出の国会議員なんで、吾妻の方々はですね、やはり私の支持者の人も「もうちょっと説明をしていただきたかった」と、そういう声がすごく強かったということもちょっと前に取材された時に言った覚えがあるんですが、そこはですね、地元では申し訳ないんですけれども、私の支持者の人たちの中からもかなり反発をしている方々もいるので、きちっとご説明をされた方がいいんじゃないかなと個人的には思っています。
これも(吾妻郡)支部長の話がちょうど上毛新聞の社会面に大きく出たんでね、申し上げると、これはもちろん自民党県連の話なので、私がコメントするようなことではないし、ご本人がお決めになるっていう仕組みになっているかもしれませんが、私が同じ立場だったらやめると思いますね、スッパリ。私が同じ立場だったら、後進に道を譲ると思います。それだけは申し上げておきたいと思います。
(記者)
CDOの設置についてお伺いします。岡田さんは就任後、週に何回勤務されて、給与についても教えてください。
(知事)
先ほど申し上げたとおり、身分は非常勤の特別職ということで、任期についてはですね、一応、1年以内ということで再任も可能という形で来ていただこうと思ってます。
つまり、任期は令和2年1月9日から令和2年3月31日までということで、再任可能ということにしたいと思います。勤務形態としては、週当たり3日の勤務を想定をしておりまして、報酬は月額45万円、ボーナスはなしと。所管は総務部の総務課ということにさせていただきたいと思います。
類似例としてはさっきちょっと言及したネットメディア戦略アドバイザー、政策アドバイザーと同じ基準です。報酬の予算対応ですが、今年度については、臨時的な出費に対応するために予算から支出をするということで、来年度についてはですね、当初予算に必要な額を総務課の予算として計上させていただくつもりです。
(記者)
あともう1点、先ほど企業管理者については、来年4月までには起用をしたいというふうにお話されていました。どなたか目星というのはついているんでしょうか。
(知事)
それはまだ人選をしている段階なんですけれども、やはり企業管理者もとても大事だと思っているので、できるだけ来て欲しい人に来ていただきたいというふうに思っています。
まだ現時点では人選の途中なので、細かいことは申し上げませんけれども、来年の4月までには何としても任命したいというふうに考えています。
(記者)
この前、ちょっと前に(テレビ番組)「噂の東京マガジン」(の放送)があって、ブログなども拝読して、知事もおっしゃりたいことがあるかと思うので、これはやはりかなり力が入っていたと思うんですけれど、テレビの出演でもですね、知事としてやはり選挙の公約と議会の議決と、その2つが大きなところなんでしょうかね。
(知事)
選挙の公約と議会の議決、これはもちろん大きいんですけれども、何よりも知事として、このことをやることが絶対に群馬県のためになるっていう確信があるのでやったということです。まだ始まっていないので、どのみちスタジオがスタートして、そこで間違いなく評価も出てくると思うので、現時点では、必ずこのスタジオ、1億円の投資になりますけれど全体で。これは必ず群馬県のためになったと言われるようにしたいと思います。
(記者)
知事のブログを拝読してましてですね、何度かかぎ括弧で動画スタジオの整備が知事選挙の重要な公約の1つだと繰り返されてたもので、これは政策集のことかなあと思ってですね、5回以上熟読したんですけれど、かぎ括弧つきで動画スタジオの整備という公約は見つけられませんでした。それでひょっとして、知事の公式ホームページにある同じ政策集が、再更新されていたので、そこにかぎ括弧付きで動画スタジオの整備という項目が入っているのかなと思って、これもダウンロードして5回以上見たんですけれど、入っていませんでした。似たようなことが最後の方にですね、コンテンツの制作とか情報発信と書いてあるんですけれど、くどいようですが、かぎ括弧付きで動画スタジオの整備というのは、入っていないんですけれど、これは公約なんでしょうか。
(知事)
それは、政策集に入ってることだけが公約じゃないので、この動画スタジオの話は、選挙中にもそうですし、大きないわゆる集会とか、あるいは街頭演説とかでもそうなんですけれど、何度も言及して、まず知事になって最初にやるべきことは何かと。まずは県庁の中に発信基地を作りたいと、動画も作れる、発信できるスタジオを作って、群馬県を発信したいということを演説の中で何度も申し上げているということで、これは選挙中、相当、群馬県中、回りましたけれども、相当大勢の方々に約束したことなんです。
記者さんがおっしゃったとおり、政策集の中に動画スタジオの整備って書いてあるかというと、明示的に動画スタジオの整備と入っていないんですけれども、後半も選挙演説中では、かなりこのことをはっきり言っているので、それもたぶん動画として残っていると思います。ですから、私にとっては約束だし、私の演説を聞いた方々にとっても約束だと、こういうことです。
(記者)
一般的に58万人が投票されたと思うんですけれど、選挙の公約っていうのは、持ってきたんですけれど、群馬県知事選挙公報。これ告示日以降ですよね。そこもやっぱり拝読したんですけれど、誠に恐縮ですけど動画スタジオの設置って入っていませんし、かといって何か県政の発信と近い表現すらもですね、入っていないので、ここに入ってる公約ではないなというのが1つ。
それとブログもですね、知事のブロク非常に正直にいろいろ日々の選挙運動とかを書かれているので、これも非常に正直なところで。ブログ内検索ってのは当然できるわけですよ。これもブログ内検索したんだけれど、スタジオでヒットするのは、当選後なんですよね、残念ながら。当選前に、口で選挙の中でおっしゃったってブログもあるんですけれど、これ(聴衆は)多くて数千人、数百人じゃないかと思うんですけれど、それはもちろん58万人の方の信任を、スタジオの整備について1億円以上のを得たというのは、ちょっとそれは言い過ぎでは、違うのではないかなと思いまして。ここのところは選挙の重要な公約に絡むものですから表現を正確にされないと、有権者のちょっと誤解を招くんじゃないかなと。県庁幹部職員が常任委員会で、このスタジオの整備が、知事の選挙の公約だっていう間違ったメッセージも出されたこともあるので、表現がちょっとこれいかがかなと思うのですが、いかがですか。
(知事)
それは記者さんの見方、記者さんのご意見として受けとめますが、私は公約だというふうに思っているし、それがおっしゃったように、政策集に入ってなかったということについては、それはそうかもしれませんけれど、相当多くの方々の前で言い続けてきたし、選挙って、そこにいた人たちだけじゃなくて、私の言ったことは、あっという間に口コミで伝わったりするわけですから、それは例えば動画スタジオのことを言った人たちだけが知ってるわけじゃないし、相当のさっきの熱じゃないけれど、熱を込めて話しましたから、相当、大勢の方に伝わっていると私は思っています。
ただ、それが正式な例えば公約っていうものの文章の中に入ってなかったとおっしゃるのであれば、その1つの見方かもしれませんし、それはそういうふうにとられる方もいるかもしれませんが、私にとってはとても大事な公約なので、だからそれを受けてたぶん県庁の幹部の方も公約というふうに答えたんだと思います。
(記者)
政策集はあれは公約じゃないんですかね。もし政策集全部を知事が公約だという位置づけにすると、細かいのも含めて全部、拘束力のある、守る(もの)っていうことになってしまうので、それで知事はあえて政策集としていると思うんですけれど、それでいいですよね。
(知事)
そうです。そこは公約って何かっていう議論になってくるけれど。
(記者)
拘束力が。
(知事)
そうそう。でも、政策集の中でいろいろな方向性を打ち出しているので。だからこれは公約だと思うものと、公約っていうより政策の構想だと思うものとあるので、がっちりこれをやりますっていうものよりは、もうちょっと少しいろいろな展開が可能な作りにしています。百何十項目も入っているわけだから。
(記者)
そうですよね。
(知事)
それは、ちょっと前も話したかもしれませんけれども、政策集を作る時に、県庁の今までの流れみたいなものがあるから、やはりこれから知事になって、総合計画みたいなものをね、やはり知事として新しい基軸を打ち出していくっていうことがあったとしても、これまでの継続性ということで言えば、大きくは一応維持するということを言うためにも、これまでの総合計画の中から、ある程度ピックアップして、流れが変わりませんよっていうことは強調しているから。それ全部、これをいつまでにやりますっていう公約ではないので、それは(記者さんの)言ったとおりです。
(記者)
確認しますけど、今後もスタジオの設置については、公約に書いてあることだと、58万人の信任を得たとをおっしゃり続けるっていうこと。
(知事)
公約に書いてあることだとは言っていないですよね。
(記者)
だけどブログには書いてあるんですよね、公約だというふうに。
(知事)
公約だとは言ってるけれど、公約に書いてあるとか言ってないと思うな。
(記者)
それとですね、最後にブログ読んだんですけれど、どうしてもこれで1億円以上かかるのかって疑問は解消されていなくて、テレビ番組見たんですけれどもリースでもいいんじゃないかと、あと外注せずにロケでやった方がいいんじゃないかっという、そういう価格のところの面での疑問はやっぱり解消してないんですよね。そこはどうなんでしょうか。
(知事)
それは機材の仕様が全部固まったら、しっかり中身を発表しますから、その中でご判断をしていただければいいんじゃないかというふうに思います。
これは、どのみちさっきから申し上げているとおり、まだ始まっていないので、このスタジオがどういうふうに活用されて、どういう効果があるかっていうのは、どのみち県民の評価を受けると思っていますので、記者さんが納得してないっていうのは、1つの記者さんの見方ではあるけれども、私は十分納得を得られると思います。
今の時点で細かい機材の仕様までは、全部発表できないんですけれど、ちゃんと決まれば、きちっと表に全部出しますから。
(噂の東京マガジン)番組はね、番組で別に1つのやり方でいいと思うんだけれど。何か「いばキラTV」か何か行ってね、会議室みたいなところ、改修してほとんどお金がかかってませんと。だけど、結局ここが使われなくなったから、結局、今、外の動画の取材とかが主になっていますって言うけれども、最初からコンセプトは全然違うと思いますよね。
32階の展望フロアに最新のスタジオを作るっていう、そのコンセプトから違うのと、それから「いばキラTV」はですね、決して批判するつもりはありませんけれども、スタジオはほとんどお金をかけないで作ったのかもしれないけれど、その後、毎年1億円以上の外注をしているわけですよ、委託費。最初の年がたぶん1億6千万円から7千万円ぐらい(H24年度開設時約1億1700万円)でしょう。その後も、ずっとやってるから、もう例えば6年か7年やっている時点で、相当のお金がかかってるわけですよね。じゃあ、外注すればいいのかっていう話なんで、少なくともこのスタジオ、設置にこのぐらいお金かかりましたけれども、この間(記者会見で)申し上げたとおりランニングコストについては、かなり低く抑えられるというふうに思っていますから、これは1つの挑戦ではあるんだけれど、できると思ったので、ちゃんとそういうふうに発信をしているんで。それは例えば「いばキラTV」に比べたら全然安くできるというふうに思っています。
(記者)
知事の方もブログにそう書いてないとおっしゃるんで、知事が熱心に県政に取り組んでいることを、私自身は感心した上でですね、最後に誠に恐縮ですがブログの表現を読まさせていただきます。
選挙の前に発表した政策集の中でも言及されている「動画スタジオの設置」は、知事選に立候補した山本一太の重要な公約の1つだと、これはやっぱり誤解を招く表現ではないでしょうか。
(知事)
その選挙の公約の中に書かれているというのは、ちょっと不正確でしたね。そう言えばそうだと思う。失礼でも何でもなくて、それは記者さんのおっしゃる面はあると思います。
だけど、私にとっては公約です。でも今の表現がどうかっていうと、正確じゃないところもあると思います。
(記者)
恐縮です。申し訳ないですが、我々ジャーナリズムでファクトチェックがございますものですから。トランプさんの件で。トランプさんと知事は全く違うとは思っていますけれどもね。
(知事)
いいんです、全然。それはおっしゃったとおりなんで。
(記者)
ちょっとあまりにも重要な根幹に関わる政策ですから。
(知事)
公約に書いてあるっていうところは、ちょっと100%正確かって言うとそうじゃないかもしれません。
(記者)
誠に恐縮です。
(以上で終了)
文章中の()内については、広報課において加筆したものです。