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令和元年11月8日記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
それでは定例記者会見を始めさせていただきたいと思います。
今日は主に4つのことについて、まず冒頭お話をしたいと思います。1つはベトナムへの訪問について。2つ目が豚コレラ関係。3つ目が台風19号による被害、林業の方も出てきましたので、これについてご報告をしたいと思います。4番目が第16次の群馬県総合計画策定懇談会、外部有識者ヒアリングについてということで、順次お話をさせていただきます。
まずベトナム国との経済交流に関して申し上げます。11月4日の月曜日から5日にかけてベトナム国を訪問いたしました。かなりせわしい日程でしたが6日の早朝に帰国をしています。
これは知事就任後、初めての外国訪問として、ベトナム国を選んだということですけれども、これは皆さんよくご存知のとおり、群馬県とベトナムの結びつきが非常に強いと。特にこれから外国人との共生を図っていくためにもですね、大事にしなければならないというふうに考えたからです。
政府及び議会要人との面談の話はですね、皆さんのところにお配りしたんでしょうか。これからちょっとお配りします、概要だけ。ガン国会議長とか、実は閣僚時代にもお目にかかっているミン副首相兼外相とか、フック首相の右腕と言われているズン官房長官とか、あるいはトン計画投資省の副大臣等との面会を行いました。今後の群馬県とベトナム政府との交流のあり方について、非常にいい意見交換ができたというふうに思っています。
同時に現地進出企業の調査を行わせていただきました。現地には群馬県の企業もずいぶん出ておりまして、頑張っていますので、現地調査を行いました。同時期にですね、ベトナムを訪問していた群馬県の企業訪問団と合同して、一緒になって、技能実習生の送り出し機関の調査もさせていただきました。ハノイぐんまサポーターズっていうのがあるんですけれど、これは一言で言うと県人会です。この皆さんともビジネスとか、あるいは人材活用について活発な意見交換ができたと思います。
群馬県関係者の皆さんがベトナム社会にも貢献したいという思いを持ちながら、しっかりと事業を進めていると、このことは大変印象に残りました。短い訪問ではありましたが、今回の訪問ではですね、ベトナムとの経済的・人的な交流をより一層深め、より強固な関係を構築することができたというふうに考えています。引き続き県内の中小企業の事業展開を支援をしてまいりたいと思います。
さらにベトナム国と連携をして、安心して働ける環境づくりを進めたいと思います。日本人と外国人が相互に理解をし合い、安心して暮らせる共生社会である、もう何度も言っていますが「群馬モデル」の発信をですね、ぜひともやっていきたいというふうに考えています。
ベトナム訪問については、山ほどお話することがあるんですけれども、何かご質問があれば後で受けたいと思います。
次に豚コレラ関係のお話をさせていただきたいと思います。
本日午前中、東京都の小池百合子都知事と面会をしてまいりました。豚コレラ対策について意見交換を行わせていただきました。小池知事に申し上げたのはですね、豚コレラ問題については、やはり関東地域、関東全域でしっかりと連携をしながら対応していくのがいいのではないかということをですね、お話を申し上げたんですけれども、群馬県が60万頭以上の飼養豚を抱える全国でも有数の養豚県であること、さらには千葉県も約60万頭、それから栃木県、茨城県もそれぞれ40万頭の飼養豚がいると。埼玉県もすでに豚コレラが発生しておりますけれども、そういう状況を踏まえ、さらには小池知事に会う前にですね、関東の全てのですかね、豚コレラに関する関東の知事の方々ともお話をしましたということをご報告をしてですね、東京都も連携をして、これから例えば豚コレラ対策っていうことで言うとですね、国にいろんな要望していかなければならないというお話をさせていただきました。流通対策とか、価格対策とか、風評被害等も含めて、さらに言えば豚コレラワクチン、群馬県だけでもおそらく90万頭とか100万頭とか、そういうレベルで、初回のワクチンだけでも接種していかなければいけないということなので、財政的支援も含めていろいろと国に要望する必要があるのではないかというお話をさせていただいたところ、小池知事の方からお話があったのがですね、東京都もすでに実は他県とも豚コレラ対策については協力をしているというお話があって、長野県だったでしょうか、ちょっとこれ確認しなきゃいけないんですけども、防護服等々については東京都から提供させていただいている等々の話がありました(正しくは埼玉県と山梨県)。関東でしっかりと協力していくっていうことについては、これはもう一緒にやっていきましょうと、それが一番いいんではないかというようなお言葉をいただきました。
今日で五都県知事(正しくは六都県知事)でしょうか、全員との会談を終えましたので、これから例えば群馬県だけが良ければいいってものじゃないので、千葉県とか、栃木県とか、茨城県とか、まだ接種の行われていない県に対する接種等々についてもですね、これも連携して要請をしていきたいというふうに思います。先ほど福田(栃木県)知事に電話をして、今日の小池知事との会談についてもご報告をさせていただいております。
こういう流れの中でですね、関東地方知事会としても一定の方針を取りまとめることができました。共同提案として本日、国への提案・要望事項として決議をされたということもご報告していきたいと思います。
要望内容としていうと、関東全域など広域での速やかな予防的ワクチンの接種をはじめ、先ほど申し上げた流通対策の確保、財政的支援、さらには我々がやはり本当に気をつけなければならないアフリカ豚コレラ対策ですね、こういう国の対策強化などがですね、要望の中に含まれています。今後、先ほど申し上げましたが関係都県と連携して国に対して要請活動を行っていきたいと思います。あの、どんな形で要請活動を行うのか、いつやるのかについては今後、調整をさせていただこうと思います。
もう1つ、江藤農林水産大臣の来県についてもご報告をしたいと思います。本日の農林水産大臣の会見でも発表がありましたが、豚コレラ対策に関連して、江藤大臣が11日の月曜日に玉村町の県の食肉卸売市場を視察するために来県されることになりました。これ、江藤大臣からわざわざ連絡もいただいてですね、私の方もメールを返して、お待ちをしていますということですね、返信をさせていただいております。
この豚コレラ対策についても、またいろいろ細かい接種状況等々についてご質問もあると思うんですが、江藤大臣のことをもう少し詳しく申し上げておきますと、豚コレラワクチン接種豚の市場への出荷が始まる前に、と畜場における車両消毒等の交差汚染防止体制の整備状況を確認すると同時に関係者と意見交換を行う予定です。国においては、これまでさまざまな対策を講じていただいているところですけれども、この機会に本県での取り組みの現状をご理解いただくとともに、流通現場での課題等、必要な対策について率直に知事として大臣と意見を交わしたいと思っています。
さらにですね、豚コレラワクチンの接種状況についても質問があると思うのでご報告しておきたいと思います。
10月27日から豚コレラワクチンの接種が始まりました。藤岡市から開始されたことは皆さんご存知だと思いますが、西部方面を中心に本日の時点で36農場37,866頭に接種を終えています。
今後はワクチン接種を行った地域に接している地域から順次、接種を拡大していく方針です。引き続き、県内全域での迅速なワクチン接種に努めるとともに、消毒の徹底と飼養豚の衛生管理基準の遵守をですね、これまで以上に呼びかけていきたいというふうに考えております。
この問題については、また皆さんの方からいろいろご質問があると思うのでこのくらいにしたいと思います。
次に台風19号による被害についてご報告を申し上げたいと思います。
台風19号による林業関係の11月1日現在の被害状況がまとまりました。林地については、5市7町3村の62カ所で山腹が崩壊、渓流からの土砂流出等が発生しています。被害額は約25億7千万円です。
林道についてですが、7市7町5村の103路線、235カ所で法面が崩壊、路体欠損、路肩決壊等が発生しています。被害額は約17億円と見積もられています。
林産施設についていうと、上野村と富岡市のきのこ生産施設4カ所が被害を受けました。被害額は約1億1千万円ということになります。
林地、林道の被害額とともに、これはもう過去10年間においては、最大の規模になりました。平成19年に発生した台風9号以来の被害額と言っていいと思います。
林地、林道の被害については、国庫補助の災害復旧事業により復旧できるよう準備するとともに、国庫補助の対象とならない被害箇所についても県単独事業によって早期の復旧を目指したいと考えています。
林産施設の被害については、各種補助事業の活用を支援すると同時に復旧を図ってまいりたいと思います。
なお、農業関係については、被害状況が確定いたしましたのでお知らせしたいと思います。
農産物等については約3億8千万円。農地・農業用施設、これは農業水利施設とか農道ですね、これについては、農地が350カ所、農業用施設が298カ所、約25億4千万円ということになりました。今後、市町村、農業団体等の関係機関と十分連携した上で、災害復旧事業などにより、被災した農家の方々への支援に取り組んでまいりたいと思います。
次に第16次群馬県総合計画の策定懇談会及び外部有識者ヒアリングについてご報告を申し上げたいと思います。
次期総合計画の策定ですが、これはしっかりと時間をかけてさまざまな方々と議論しながら進めてまいりたいと、何度もここで申し上げているとおりです。その一環として、今回、第16次群馬県総合計画策定懇談会の設置と外部有識者ヒアリングの実施を行うことを決めましたので、それについて報告をさせていただきます。懇談会については、県外から6名、県内から6名の12名の有識者に就任していただくことになりました。全ての皆さんがそれぞれの分野の第一線で活躍し、最新の知識と優れた知見を持った方々、いわばベスト&ブライテストばかりだというふうに考えています。
第1回目の懇談会は、11月15日に開催したいと思いますが、総合計画のビジョンの基本となる議論をしっかりと行っていきたいと思います。次に外部有識者ヒアリングですが、これも全国的に国際的に活躍している当代一流の有識者の方々からヒアリングを行いたいと考えています。第1弾として、11月27日にデービッド・アトキンソン氏にお願いをしました。今後、順次、実施していきたいと考えております。
現時点でご了解をいただいた有識者の名前も出ているようですけれども、この他にもまだ実はお招きしたいという方々もおりますので、その都度、状況も見ながら、また、この有識者ヒアリングは増えていく可能性もあります。さらにこれは、懇談会はもちろんインナーでやらせていただきますけれども、メディアの方々には頭取り、それから終わった後、中身について報告できるところは、しっかりとブリーフィングをやらせていただこうと思っています。有識者ヒアリングの方も同じやり方で考えてまいりたいと思います。
以上、今日の報告は、この4点です。ここから皆さんのご質問をお受けしたいと思います。
(記者)
出張から帰ってきて、ブログには、寝ずに公務に入ったとか書いてありましたが、ご体調は大丈夫ですか。
(知事)
体調は大丈夫です。その次の日は、よく寝たので。お気遣いありがとうございます。
(記者)
まず1点がですね、やはり台風関係なんですけれども、国土交通大臣とちょっと前に東京に行かれて一回お会いしてますよね、それから県内でもお会いして、二度お会いしているもんですから、ちょっと確認なんですけれども、やっぱり群馬県内というと富岡市の土砂崩れの問題が死亡者も出ていて大きいものですから、その辺の土砂災害警戒区域の関係について、何らかの大臣とのコミュニケーションというのはあったのでしょうか。
(知事)
大臣に私の方から申し上げたのは、今、言及された土砂災害の件について、大臣がコメントされてますよね、場合によっては、見直しみたいなこともあるかもしれないというようなことを示唆されたので、大臣の方に私が申し上げたのは、国のいろいろな動きを見ながら、もし国が基準を変えるということであれば、それを踏まえて群馬県としてもしっかり検討して対応したいと思いますと、これだけは申し上げておきました。まだ、たぶんそれで結論が出ていないんだと思います。
私が赤羽大臣を表敬する前日に、小渕優子県連会長がどうも大臣に会っておられて、そのときに大臣が、やっぱり八ッ場ダムの役割はもちろんですけれども、特に嬬恋村で大きな被害が出ているということについて認識を深められたと、どうもそういう流れだと思います。大臣がわざわざ群馬県を視察されるということなので、当初の日程を変更してですね、全行程を同行させていただきましたし、移動中のバスの中でも、全部のやりとりはご報告はしませんけれども、群馬県のいろいろな状況について、大臣にいろいろとお願いできたのはよかったと思っています。
(記者)
台風に関係した被害状況のまとめのお話がありましたけれど、農作物の被害についても、農作物そのものが3億8千万円以上、それと、農地と農業用施設については25億4千万円と、これらの被害の規模なんですけれど、これは過去10年とか、これまでで最大とかどういった状況なんでしょうか。
(知事)
これは最大でしょう。
(農政部副部長)
統計がある過去の10年で最高です。
(知事)
過去10年で最高です。10年以上前は、ないんだよね。
(農政部副部長)
10年以上前は、細かいのはちょっと・・・
(知事)
統計、細かいのはないみたいですけれども、とにかく今まで記録が残ってる中では最大ですね。
(農政部副部長)
農業施設の被害についてですね(過去最大)。
(知事)
農作物もおそらく最高だと、確認してちゃんとお伝えしたいと思いますけれども、農作物は。
(農政部副部長)
農村整備は、過去10年(最大)なんですけれども、農作物は・・・
(知事)
農作物の方は出していなかったっけ、過去最高かどうかは。
最大級の被害だとは思いますけれども、調べさせてください。ちゃんとご報告します。ごめんなさい。
(記者)
資料にもありますけれど、群馬県としてはこういった被害に対してどのように生産者、現場の皆さんを支援していくのかということをちょっとお話しいただければと。
(知事)
農産物についての支援。
(農政部副部長)
農産物については、農災条例がありますので、それに対して、例えば翌年作のための苗木の費用の負担ですとか、それと水をかぶると病気とか出たりしますので、それに対する薬剤の支援とか、そういうものが支援できることになっていますので、市町村を通じてそういう農業者に対して補助するということになっています。農作物についてはです。
(知事)
農作物については、そういうことだそうです。
(記者)
関東知事会が今回、書面開催をされて今日付で提案・要望の内容について決議をしたということだと思うんですけれども、群馬県から提案をしたクビアカツヤカミキリもこの中にも入ってきていると思いますが、かなり群馬県内にクビアカツヤカミキリが大量に発生して、いろいろ大変な状況だと思いますけれど、ここに群馬県として提案した理由といいますか、どのように国に対して要望したいという思いがあればお願します。
(知事)
クビアカツヤカミキリは、かなりやばい存在だと思うんですよね。わざわざ、記者会見で言及したぐらい実は私は非常に心配していまして、被害状況とか取り組みの中身は9月の記者会見で説明しているんですけれども、国内では平成24年に初めて見つかったんですけれども、確かもう10か11都道府県に広がっていると。関東で5都県。茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、東京都で確認されています。
前回(9月)の会見でもちょっと解説したようにですね、1匹当たりだいたい千個以上の卵を生むという例まで報告されていまして、繁殖力がすごく強い、高い。被害が急速に拡大していまして、国レベルでの広範な対応が必要な状況となっているところが背景にあります。しかも、(木の中に)入ってから潜伏期間もなかなか長いので、気がついた時には、なかなかもうどうしようもないみたいな状況になっていると、これ、最大限の警戒が必要だと思っています。
現在、実は効果的な防除方法は確立されておりません。しかも対策に相当額の経費がかかるということなので、有効な防除方法の確立とか、あるいは防除対策に関する財政支援の充実とか、あるいは全国共通の情報ネットワークの構築とか、これは国がリーダーシップをとってやっていただきたいということで、提案させていただきました。
(記者)
県の総合計画策定懇談会についてなんですが、第1回のゲストといいますかヒアリング、デービッド・アトキンソンさんということなんですけれども、デービッドさんに、どんなことを聞いて、どういうふうにこの統合計画に生かしていこうとするのか、他のその後、予定されている方も含めてなんですが、その辺の見通しを。
(知事)
まず策定懇談会の12人ですけれども、これはですね、いろいろみんなの人脈を結集して、いろいろな議論をしながら選んだ12人で、まさしくベスト&ブライテストだと思うんですね、県内県外の。おそらく国でこういう諮問委員会みたいなの作っても呼ばれるような方々だというふうに思っています。宇留賀副知事にも相当、最新の人脈を使っていただいたんですが、それとは別に、有識者のヒアリングをやるんですけれども、こちらもご存じのとおり、デービッド・アトキンソン氏とか三浦瑠麗さんみたいな方、田原(総一朗)さんのような人、あるいは国際的に活躍するマシ・オカ氏は友人なので一応、了解をもらって、いつになるかわかりませんけれども、そのほかにも声をかけているんですが。
やはり我々が作るビジョンっていうのは2つあって、10年後の群馬県と20年後の群馬県。20年後の未来って誰もわからないんで、相当、頭を柔らかくしなきゃいけないというふうに思うんですよね、作っていかなきゃいけないっていうのもあるし、10年後の未来を考える上でもですね、ただ単に群馬県の状況だけわかればいいってもんじゃなくて、これは日本が置かれてる状況とか、国の方向性も関わってくるということで言うとですね、全体的にいろいろな知識を持って提言できる人っていう観点で選びました。
デービッド・アトキンソンはよく知っているので、かつ今、政府のいろいろな懇談会とか諮問委員会でも活躍している当代一流の論客だと思いますし、特に彼は外国人の目から見た日本っていうものを語れる。しかも地域振興とか観光戦略の専門家だから、これから日本の観光をどうしたらいいのか、特に群馬県みたいな所がどういう形でインバウンドを増やしていけばいいのかについてもお聞きしたいと思いますし、日本経済全般について、結構、辛辣ないろいろな提言もしています。元々、日本のことをすごく愛してる人なんですけれども、ですから、そこら辺の巨視っていうか、大きなマクロのビジョンとマイクロのビジョンと両方お聞きできるんじゃないかというふうに思っています。
その他、例えばアートにものすごく見識のある人を呼ぶっていうことは、やはりこれは記者さんも同感なのかなと思いますけれども、これからデザインとかアートっていうのは国の形を考える、あるいは地方振興を考える上では鍵ですから、そういう形でいろいろこういう分野の人がいいんじゃないかと広げていくことによって、広げる中で、12人の策定委員会のメンバーを選び、あるいは、有識者ヒアリングのメンバーを選んだということです。
(記者)
ヒアリングに来られた方のご意見をお聞きするということなのか、その方も含めて懇談会の委員と議論するということなんですか。
(知事)
有識者ヒアリングなんで、もちろん呼んでお話をしてもらいますけれども、そっから議論ですよね。だから当然、最初に講演っていうか、プレゼンをやっていただいて、それについて、懇談会のメンバーだけじゃなくて、有識者ヒアリングは、もうちょっと多くの人に参加してもらいます。「自我作古チーム」とかですね、いろいろな県庁内で作っているプロジェクトがあるので、こういう人たちにも全員に聞いてもらいたいと思うので、60人、70人ぐらいの規模になると思いますが、当然、有識者の方に話をしてもらったら、会場との議論をやらせていただこうということでお願いしています。その議論、あるいはプレゼンの中から総合計画に生かせるものはしっかり生かしていきたいと思います。
(記者)
先ほどの質問とかなり近いものになってくるんですけれども、この総合計画の策定っていう大きな目標は同じだと思うんですけれども、あえて懇談会とヒアリングと形を変えてお話を聞かれるっていうのは、何かそれぞれ細かな狙いというか、違いみたいなものがあるんでしょうか。
(知事)
まず、過去のというか、今の総合計画を作った有識者懇談会みたいなものを見たら、たぶん30人以上の人がおられると。もちろんそれぞれ立派な方々で、知恵のある方だったと思うんですけれども、例えば職域団体の代表者の方々がおられるわけですけれども、30何人で議論するってできないと思うんですね。おそらく一言も意見を発しない方もたぶんいたということで、やはり徹底的にちゃんと議論したいということでいうと12人ぐらいがおそらく限界なんだと思います。
ですから、この12人は、まさしく有識者ヒアリング等々も聞きながら、県がしっかりと主導して、最初の草案を作っていく実働部隊なんですね。実働部隊って言うと相当、皆さん忙しくて、活躍されている方々に失礼なんですが、実際に作っていく上で直接、関わっていただく方々ということです。
有識者は、いわゆる先ほども質問がありましたけれども、これからの日本のあり方とか、その中で地方がどうしていくとか、外交、安全保障から日本の経済まで全部、関わってくるので、そういう大きなビジョンで提言をしてもらうと。それについて、そういった情報も参考にしながら、この懇談会で素案を策定していくと。これは県が主導で、きちっと策定をしていく。だから、その策定、素案を作るわけですけれども、当然どこかでは、いわゆる職域団体の代表みたいな知恵のある方々もいますから、そういう方々とも各会、幅広くの意見交換をしていくと。
それからあと議会の議決が必要ですから。当然、県議会のチェックも受けなければいけないので、そこでいろいろな議論をしながら、この素案のたたき台を完成させると、こういうイメージです。
(記者)
関連してなんですけれども、まず一番最初のところで総合計画はずばり誰のためのものでしょうか。
(知事)
総合計画は誰のためのものか。群馬県民のためですよね。群馬県民によって選ばれた知事が主導してこの5年間、10年間、20年間の群馬県の未来のビジョンを作るということなので、それは何のために作るのかって言うと、当然、群馬県を発展させるためであって、それは究極の質問だと思いますけれども、群馬県民のために作りたいと思っています。
(記者)
ありがとうございます。そうしますと、今後、県民の希望であったり、今、実際に住んでらっしゃる方の考えていることっていうのは、どういう形で集約をしていくんでしょうか。
(知事)
それはまず策定委員会は、我々がいろいろ考え抜いてベスト&ブライテストの方々を集めて素案を作っていくんですけれども、結局、これを完成させる段階でいうと、やはり同じく民意によって選ばれた県議会といろいろと議論していくと。さらには県内にあるいろいろな分野の職域団体も含めた方々がいるので、そういう方々ともいろいろな意見交換をさせていただきながら、総合計画の中に組み込んでいくと。パブリックヒアリング(コメント)もあるんだよね。
(企画課未来創生室長)
あります。
(知事)
ですね。当然、パブリックヒアリング(コメント)もやりますので、ご存知だと思うんですけれども、政府が計画を作る時も、こういうものというのは、必ずパブリックヒアリング(コメント)をやると。
ただ、まだ決めていませんけれども、ただパブリックヒアリング(コメント)をやるだけじゃなくて、例えばですね、決めてないんですけれど、ネット等を使って、もうちょっと幅広く意見を入れるとか、そういう知恵もその中で工夫ができればと個人的には思っています。
(記者)
懇談会を開くにあたって、今、だいたい例えば予算であったり、ゲストを呼ぶことで、このゲストの何て言うんですかね、人事的な位置づけというのはどうなるんでしょうか。
(知事)
予算。有識者ヒアリングみたいなやつ。有識者ヒアリングは、おそらく県の基準で交通費とか謝金みたいなのがあると思うんですけれども、それ以上は申し訳ないんですけれど、お金がありませんから、友情で来てもらうということに尽きると思います。アトキンソンも別にお金欲しいとは言ってないし、他の方々もみんなこの趣旨に賛同して来てくれるということだと思います。大丈夫ですよね、宇留賀副知事。
(宇留賀副知事)
はい。
(記者)
確認ですけど、懇談会の方の委員というのは、たぶん何か県の規程とかがあって、報酬とか決まっていると思うんですが、ちょっとこのゲストがちょっとビッグネームなので、これは例えば何かちょっとした講演会に呼ぶと、民間でちょっとした有名な人が数十万とか百万でびっくりすることもあるのですけど。
(知事)
150万とかあるよね。
(記者)
そのレベルのような人たちが出てくる気がするのだけど、これはまた別口の報酬でとんでもない金額を払うってことはないでしょうか。
(知事)
その質問はありがたい。ありえません。
(記者)
大丈夫ですか。
(知事)
はい。もちろんです。アトキンソン氏にもちゃんと聞かれていないけど、報酬は規程に沿って、例えば交通費と謝金みたいなものしかお支払いしないって申し上げますので。申し訳ないけどお金ないから。お金ありませんので、そういう何か特別な報酬みたいなものは全く考えていません。
(記者)
三浦瑠麗さんとか田原総一朗さんとか、何十万とか何百万(円)のレベルだと思いますが。
(知事)
いや、それはだって、瑠麗さんとか田原さんには過去にも群馬県に来てもらっています。
(記者)
そうですね。わかりました。
(知事)
よろしいでしょうか。ありがとうございました。
(以上で終了)
文章中の()内については、広報課において加筆したものです。