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令和元年10月30日記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
今日も豚コレラ関係とか台風19号とかいろいろあるんですけれども、その前に個人的なことなんですが、この1週間でちょっと悲しいことが二つあったので、そこからお話したいと思います。
一つは、元国連高等弁務官だった緒方貞子前JICA理事長が亡くなられたと。92歳と伺ってますけれども、緒方さんは私のアメリカの留学先だったジョージタウン大学のですね、School of Foreign Service(スクール オブ フォーリン サービス)という外交官がよく出る学部があるんですが、そこの大学院の尊敬すべき先輩で、(私が)何年か国連機関に勤務していたこともあるのでとても尊敬を申し上げてました。
大臣になった後、ダボス会議に行った際もですね、誰もが知っている、世界の首脳が知っている数少ない日本人で、大変貴重な発信をされていたと。特にJICA、新しいJICAは国際協力機構と言うんですが、もともとは技術協力をほぼ専門にしてたんですけれども、そこに無償が加わって、さらには借款も一緒になって新しい新JICAができたと。これは竹見敬三先生と私が組んで財務省の反対を押し切って作りました。その時にも実は緒方先生からいろいろアドバイスいただき、その後、新しいJICAの最初の理事長にもなっていただきました。
実は緒方さんが理事長になってですね、JICAが本当に現場主義になって、若い人たちが例えばアフリカとかの現地の事務所に行くようになって、JICAが本当に変わったと。やっぱりトップが変わると、組織っていうのはこんなに変わるのかなというふうに思ってですね、一つ、緒方理事長のやはり手腕っていうのはずっと頭にあってですね、やっぱり県庁も同じじゃないかと。やっぱりトップが本当に志と言いますか、理念を持って引っ張っていけば、組織は本当に大きく変わるんじゃないかということをいつも考えて、実は知事をやっています。そういう意味では本当に残念に思いますし、ご冥福をお祈りしたいと思います。
もう一つは、八千草薫さんが亡くなったということで、ちょっと個人的な話なんですけど、私はもうずっと映画が好きなので、小学校の頃から映画ばっかり見てたんですが、この中に映画が好きな方だったらご存知かもしれませんけれど、私が生まれる1、2年前、宇留賀副知事はその後20何年しないと世の中に出現してないんですけれども、東宝でですね、宮本武蔵シリーズっていうのがあったんです。三部作。主演が三船敏郎。佐々木小次郎が鶴田浩二。お通がですね、お通を演じたのが八千草薫さんで、小学校5年生の時にこの三部作を見てですね、なんてきれいな人だろうと思って、それから実はずっと八千草さんのファンでした。その後、武蔵の映画もドラマもいっぱい作られて、いろんな方々がお通をやったんですが、八千草薫さんよりきれいな気品のあるお通さんは見たことがないということで、その後の「岸辺のアルバム」の熱演とかですね、あるいは「前略おふくろ様」のあの存在感とか、そういうのも含めて実は本当に八千草さんが好きだったのでとっても残念に思いました。
まず、冒頭ちょっと個人的なお話をさせていただきましたが、ここから豚コレラ関係についてご報告していきたいと思います。まず、豚コレラ関係ですが、飼養豚へのワクチン接種については27日の日曜日、藤岡市において、監視対象となっている6農場、5200頭に対して接種を開始いたしました。その後も連日、接種を続けておりまして、これまで29日の時点で、藤岡市、高崎市旧吉井町、南牧村の11農場、約7千頭の接種を完了しています。
今後の進め方については、ワクチン接種プログラムの概要で少し説明させていただきたいと思っています。まず接種区域についてですね、群馬県内全域としたいと思います。接種の進め方については、豚コレラに感染した(野生)イノシシが確認された地域、藤岡市、甘楽町、旧吉井町、上野村、南牧村、富岡市において優先的に実施することとさせていただきます。その後はこれらの地域に隣接し、感染リスクが高い地域から順次接種を進めていく予定です。接種地域の具体的な日程については、今後、状況が変わる可能性もあるので、公表は差し控えさせていただきたいと思いますが、各生産者とは事前の調整を行って、2月末までには県内全域の初回の接種を終了したいと考えています。初回の接種対象となるのは268農場の約63万頭です。なお、接種期間中に生産されている子豚もですね、実は順次並行して接種を進めていかなければいけないということで、令和2年3月末までに約25万頭の接種を見込んでいると。すなわち全体でいうと100万頭近い飼養豚に接種しなければいけないということになります。
また、ワクチン接種をした豚について言うと、出荷の際にスプレーでマーキングをして接種した豚であるということが明確に判別できるようにすると同時に、ワクチンを接種した全農場については、初回接種の概ね4週間以上経過後、有効性を確認するため抗体検査を実施するという流れになっています。本県ではたびたび申し上げていますが、この会見でも、他県に比べて飼養頭数が63万頭ということで、非常に多いということなので、全ての農場において接種を完了するには、どうしても一定の期間が必要になります。それを踏まえた上で、生産者の方々のご理解とご協力をいただきながら、できるだけ迅速かつ適切にワクチン接種ができるよう、引き続き国、市町村及び関係者と綿密に連携して接種を進めたいと思います。
この豚コレラ予防的ワクチン接種プログラムの概要は、お渡ししているんですよね。これはですね、接種プログラムを発表している県はありません。今、10県、静岡(県)がまだだから10県でしょうか。そのうちでまず接種プログラムそのものを公表している所はありません。ただ前回の会見で、できる限りやはり出してほしいということもあったんで、いろいろ相談してですね、概要はここにお示しをさせていただきました。実は概要を出している所もほとんどありません。私の記憶だと埼玉県と群馬県だけで、埼玉はこの(資料の)1から5までのところだけ出しているというふうに記憶をしています。
続けて台風19号について、被害について申し上げたいと思います。台風19号は、本県にとって近年経験のない大規模な災害となっています。10月25日現在の公共土木施設の被害は、県内全域で764カ所、約310億円となっています。前回よりも、これが大きく増えています。その内訳として、県の災害は506カ所、約205億円。市町村の災害が258カ所、約105億円ということになっています。
現在、年内に国による災害査定を実施するために、今、日程を調整させていただいております。国による査定実施後に災害復旧の緊急度を勘案して工事の発注を行い、早期復旧に努めたいと思います。
続けて農業被害ですが、農作物等の被害について言うと、現時点で把握している被害額は約2億8千万円。農地・農業用施設の被害については、10月28日時点で農地が324カ所、農業用施設が290カ所ということで約24億円となっています。今後、被害状況の詳細な調査を進めると同時に、市町村、農業団体等の関係機関と十分連携をした上で、災害復旧事業などによって被災した農家の方々への支援に取り組んでまいりたいと思います。
国道144号、嬬恋村の災害復旧について、特にお話をしたいと思いますが、昨日の10月29日、皆さんご存知だと思いますけれども、台風19号による災害を非常災害に指定する政令が閣議決定されました。同時に国道144号で発生した、道路や鳴岩(なりいわ)橋の復旧が、国の権限代行による災害復旧事業として着手されることになりました。あわせて、鳴岩橋上流の長井川原地区の一級河川吾妻川においては、国による応急復旧工事も行われることになりました。政府の迅速な支援には心から感謝を申し上げたいと思います。同時に県としても、国としっかり連携を図って、速やかな災害復旧に努めてまいりたいと思います。
それからですね、「全力疾走366(さんろくろく)プラン」というものを、ちょっとご紹介をしたいと思います。これが一応、現物なんですけれども、これもネット(県ホームページ)で取れるようになっていますし、県議会議員の方々とかですね、市町村長さんにもお配りをしたいというふうに思っております。
群馬県知事選史上最多得票で新しい知事に選んでいただきました。ちょうどもう3カ月ちょっとというところなんですけれども、改めて県民の期待に応えるために、常に先頭に立って、全身全霊でいきたいと、頑張りたいというふうに考えています。そのための、ここにも書いてあるんですが、スタートダッシュのプランとして、今後1年間に取り組む「366プラン」をまとめました。同志である私の大事な県職員の方々と力を合わせて群馬県を輝かせる政策を強力に推進していくと、ここに書いてあるとおりです。同時に、構想を実現するに当たっては、県議会を含む多方面の皆さんと積極的かつ建設的な議論を重ねていくことも当然のことだと思っています。
なんで「366プラン」なのか。1年は365日なんですが、来年オリンピックイヤー、うるう年で366日ということで「366プラン」とさせていただきました。これは、そこにお配りしていると思いますが、「群馬の未来を描く3つの英知」、それから「県民の幸福度を高める6つの検討」、「知事選公約を実現する6つの取組」をかけて「366プラン」と1年366日というところもかけてですね、ネーミングをさせていただきました。これはあくまでVOL.1(ボリュームワン)であるということなんで、今後、定期的に進捗状況を更新して、公表していきたいというふうに思います。
なぜ「366プラン」を作ったのか。今、各部局でいろんなことが同時多発的に起こっております。これは起こっているだけじゃなくて、それぞれ各部局が真面目に進めてくれていると。これ全体、やっぱり皆さんに把握してもらうためには、ある程度、工程表をまとめる必要があるというふうに判断をいたしました。もともと3カ月だったら作るつもりだったんですが、これも全県職員に共有をしてもらって、今、部局が関わっているいろんなプロジェクトが、どの位置にあるのか、これからどんな展開をしていくのかっていうことを、まず、みんなで共有してもらうということです。
それから、これから中身については、いろいろまた県議会ともいろんな協議をしたり、調整をしたり、総合計画は特に県議会の議決を経なければいけませんので、そういう意味でいうと県議会の方にもですね、全体の流れをつかんでもらうということですし、メディアの方々にもですね、とにかくいろんなイニシアティブが出てきていますから、それがどこら辺に位置づけられているのかっていうことをわかっていただいて、だいたいこの辺に報告書が出るとか、だいたいここら辺で結論が出るということもですね、わかっていただこうということで、ここに並べさせていただきました。
これは、ただ書いただけじゃなくて、この工程表に沿って次々実現をさせていきたいと思います。ただ途中でちょっと修正が入ったり、あるいは、新しいプロジェクトと絡んだりした時には、VOL.2を作りたいというふうに考えております。
それとですね、「『群馬の幸福に関する指標』検討チーム」の設置についてもご報告をしたいと思います。設置、だいたい流れが固まりました。ここ(モニター)に書いてあるとおりで、細かいことをちょっといちいち申し上げませんけれども、次期総合計画については、県民の幸福度の向上が主要なテーマになってきます。総合計画の推移が、県民の幸福度の向上と(いう)大きな方向性に合致しているかどうか検証するためには、幸福度を指標化する必要があると思います。
記者会見の中でも、皆さんの方から幸福度を上げるって言うからには、何を基準にしてするのかというご質問が出て、もっともな話だと思ってですね、もともとこれ、なかなか難しいです。国連がやっていたり、内閣府がやっていたり、他県の調査等々も今いろいろと研究させていただいていますので、民間のランキング、国連関係含めて総合計画に取り上げている事例もあるので、よく研究をしてですね、群馬県ならではの指標を作っていきたいと思います。幸福度を測るっていうのは、非常に難しいことですけれども、検討チームでは、これらの先行事例の研究、これ自我作古チームもありますけれども、今後、総合計画の作成過程で議論される本県の未来像というものを踏まえて、本県の特徴を入れたわかりやすい幸福度の指標化にチャレンジしたいと思います。
メンバー並んでもらいますか。このメンバーでですね、幸福度に関する指標検討、やってまいりたいと思います。今日は森原さん(政策アドバイザー)が来ていないんですけれども、チームリーダーの方から一言、お願いします。
(未来創生室長)
群馬の幸福に関する指標検討チームのリーダーを仰せつかりました企画課未来創生室の古仙と申します。メンバーでございますが、まずサブリーダーの(未来創生室)総合計画係の鈴木補佐。それから同じくサブリーダーの地方創生係の角田補佐。それから総合計画の担当しております原口副主幹。そして総合計画の関係で客観的な統計分析の検討のお願いをしております統計課の桑子補佐。そして(県民)アンケート関係で客観的な観点から検討をお願いしております広報課の中山主任。以上のメンバーに加えまして森原政策アドバイザーの全面的な協力をいただきながら、総合計画の策定作業と並行して作業を進めてまいります。よろしくお願いいたします。
(知事)
下がってください。ありがとうございました。ということで、この企画(課)のメンバーも含めた人たちがですね、私が知事になる前から山本一太研究っていうのをしきりにやっていまして、ブログを読み込み、ツイッターを読み込み、動画を読み込み、歌も読み込み、徹底的に、いろいろといろんな準備をしてきてくれた方々もおりますので、ぜひ期待をしていただきたいと思います。しっかりと群馬県ならではの指標を作ってまいりたいと思います。
それから、これはご報告ですが、知事になって初めての海外出張に行こうと思っています。11月4日から5日にかけてベトナムを訪問させていただきたいと思います。
政府要人との面談、現地進出企業の調査を行うほか、同時期にベトナム国を訪問している企業訪問団と合同して技能実習生の送り出し機関の調査とかハノイぐんまサポーターズの皆さんとの意見交換をやらせていただこうと予定しています。
今回の訪問の成果を生かして、ベトナム国との交流を維持・強化すると同時に県内中小企業の事業展開も支援したいというふうに思います。日本人と外国人が相互に理解し合い、安心して暮らせる共生社会である「群馬モデル」の構築に取り組んでまいりたいと思います。
当初は、もう少しゆっくり行こうと思いましたが、今、これから台風災害のいろんな対策、国の方ではですね、いろいろと閣議決定していただきましたが、それもありますし、何よりもまだ豚コレラ問題もあるので、できる限り短くしてですね、1泊3日にしたいと。月曜日に出て火曜日、水曜日の朝には帰ってきたいというふうに思います。同時に、この出張中もですね、よく県庁とは連絡を取ると、もう危機管理監とはもちろん定例でやりますし、テレビ会議も実はベトナムと日本を結んでやろうというふうに思っていまして、何かあっても万全な対応がとれる体制を取りたいというふうに思います。いろいろ考えましたが、ベトナムは特に大事なので、特に企業の方々がこの時期に行くと最初から決まっていたんで、実はずっと前からこの時期にベトナムに行きたいというふうに考えておりました。加えて、これから外国人との共生社会を作っていくという意味でも、ベトナムとの関係をとても大事にしなければいけないということで、短い滞在ですけれども駆け足で行ってまいりたいと思います。一応、そのことも今日は皆さんにご報告をしておきたいと思います。
それと、ちょっと言い忘れましたが、豚コレラ関係について言うと、小池都知事とのアポが取れました。いつだっけ。来週かな。11月8日、都庁。10時15分から小池都知事にお目にかかれることになりました。豚コレラの対応も含めていろいろと意見交換をさせていただければというふうに考えております。
以上、私の方から最初にご報告するのはそのぐらいですけれど、皆さんから何かご質問があればお受けしたいと思います。
(記者)
台風19号の関係でちょっと数字のところで間違えるとまずいので確認ですが、10月25日現在で764カ所310億円とおっしゃったと思うのですが、これはこの前200億円とおっしゃった時のように、道路とか橋などのインフラ関係、そういうことでいいですか。
(知事)
そうです土木関係。この間、発表した時よりも被害がやっぱり多くなっていました。
(記者)
いわゆる農業などを含まない土木関係。
(知事)
そうです。農業はさっき言ったように農作物関係は2億8千万円、それから農地・農業用施設、これ農作物の被害と農地・農業用施設を分けると、24億円だから農業関係はもう1度言いますが、農作物等の被害が約2億8千万円で、農地・農業用施設の被害が約24億円です。
(記者)
農地と農業施設というのは、これ、前にいただいた資料にも何かちょっと一番下に入っていたんですけれど、これ急に大きくなりましたね。
(知事)
そうですね。ちょっといろいろと調査をしていく上で、だんだん被害がわかってきたということですね。
(記者)
この約24億円というのは、例えば田畑とか、あと農業用施設ですからこの前の資料を覚えている限りですと、園芸用とか、そういう施設が合計で、急にこの前の資料から24億円に増えたと、そういう認識で・・・
(知事)
いろいろ調べて、まだ、はっきりとたぶん総額もわからなかったところがあるから、それもしっかり調べて積み上げたら現時点でこういうことになっているということですね。
(記者)
これもう農作物も農業施設もまだ調査中であるということですね。
(知事)
そういうことです。概況です。だから約にしてあります。
(記者)
土木とは別途ということですね。わかりました。これ不勉強で確認なんですが、土木関係のこの300億円を超える被害というのは、激甚災害に指定されるとやっぱり補助はされるのですか。
(知事)
それは土木関係でも、例えば県が主体的にやるところと、先ほど言ったように国がやるところがあるので、激甚災害に指定にされたりとか、あるい被災者生活支援法とか、災害救助法とか、いろいろな適用があれば、その分、国から補助が出るということもありますよね。
(記者)
それと幹事社からもう一問、ちょっと台風関係で、その後、また千葉で土砂崩れがあったり、関心も高いと思うので質問しますが、昨日ですね、赤羽国土交通大臣が土砂災害警戒区域について注目すべき発言をしていまして、たぶん報道がされているので知事もご存知だと思うのですが、急傾斜地の崩壊、赤羽大臣も現地とかに行っていると思うのですが、その崩壊、千葉の土砂崩れや富岡の土砂崩れも念頭にあると思うんですけれど、急傾斜地の崩壊なのか、もしくは地滑りなのか一つ一つ検証が必要だというような発言をされていまして、手短に言いますと、釈迦に説法ですが、30度、これ基準で、(現場は)20度なんですね、それでもう当てはまらないよということだけでそれで終わると、もうそこから先に進まないわけです。ところが地滑りの方は傾斜度を求めていないので、県も今、進めている調査もあるものですから、時間がかかるかもしれないですけれども、二次被害防止のためにも幅広く模索、調査、精査をしていく必要があるかと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。
(知事)
前もご報告したとおり、災害現場、富岡市の地域のですね、これは県でも詳細に調査を実施しますから、今、専門のテックチーム(テックフォース)が入ってやってますけれども、我々もいろいろとテックチーム(テックフォース)に調査結果については積極的に協力をしていきたいと思います。
大臣がおっしゃった土砂災害警戒区域の指定基準の見直しについては、これから国がどういうことをやるか、よく見極めていきたいと思います。この間、申し上げたとおり今の法律では、あそこは(富岡市の災害現場)外形基準にも入っていませんから、しかし赤羽大臣がこういう問題意識を持って、国として、例えば見直しをしていくということであれば、これが改正になれば、それを踏まえておそらく県としてできることが出てくると思うので、それをよく踏まえた上で対応を考えていきたいと思います。
(記者)
例えば、そうすると今、県も調査しているということなんですが、地滑りの方でも、もし角度が求められれば、その再発防止に繋がるので、そういうことも含めて幅広く調査していくということでいいわけですか。
(知事)
幅広くというか、今、調査しているのは、同じような地形、現場と、そこら辺だと思うのですが、とにかく国がどのような方向性を出すかということがわかれば、それに応じて県がどのような対応ができるかということがわかると思うので、それを踏まえてよく検討していくということですね。
(記者)
これで最後にしますが、県の調査は、今のところどんな感じになっていくのですか。
(知事)
県の調査は、今いますか、県土整備部長・・・。今やっているところです。
(記者)
台風に絡んでなんですけれども、今、県と市町村で行っている被災者生活再建支援制度ですが、なかなか被災されても条件的に適用できる世帯が少ないみたいなんですけれども。その辺に関しての知事の受け止めをお聞かせ下さい。
(知事)
それは、よくご存じのとおり、その被災者生活支援法ですか、これはいろいろ基準があって、地域で例えば10棟以上崩れないと適用できないとか、いろいろ基準があるのですが、確か同じ台風で被害を受けた複数の都道府県がある時には、もうちょっと(条件が)緩くなるので、相当、幅広く適用されるのではないかなと思っています。
ただ、今日、少し説明を聞いたり見てみたのですが、意外と全壊なのか、半壊なのか、例えば何十パーセントなのかみたいでですね、なかなか制度がやや複雑なところもあるので、例えば被災者生活支援法に関わらない所は、(被災者生活支援法では)最大300万円ぐらいたぶん出るのだと思うのですが、最大、災害救助法の規定で国と県が出せるので、そこは市町村のたぶん負担なく出せるのだと思うんですよね。それで、そこにもかからないものがあると、また別の仕組みを考えるということはあると思うのですが。昨今、大泉町だったかな、確か床上、床下浸水合わせて120戸以上の被害があったということで、独自の判断で支援をやるとおっしゃっていて、これはたぶんかからない所にやるということなんだと思うのですが、とりあえず、まだ、どのぐらいの予算がカバーできるかということはわからないので、これをよく見極めたいと思います。
被災者生活支援法は意外と広く適用されると思うのですが、この結果、どのぐらいの支援が出るかわからないので、これも全部見極めた上で、いろいろ考えたいと思っています。
大泉町が今こういうことをやってくれて、とてもいいことだと思うのですが、ここがやっているから県単(県単独補助)をすぐやるかというと、全体を見てからじゃないとなかなか言えないかなと思います。
もう一回言いますが、生活再建支援制度だと最大300万円、それよりも被害の小さい半壊、準半壊は国と県で財源を支給する、先ほど言った災害救助法の応急修理の対象なのですが、これは最大59万5千円です。まずこういうスキームを利用して最大限できることをしっかりやっていくということだと思います。
(記者)
豚コレラの関係ですが、今日また埼玉の本庄の方で飼養豚が豚コレラにかかったということで、それを受けて急遽、何か県として対策を追加でやるということはありますか。
(知事)
この豚コレラの発生で、例えば監視(対象)農場増えるということじゃないですよね。ですから我々としては、とにかく消毒も含めた、できるだけの対策を取っていくということに尽きると思います。今、言っているのは、ワクチンの接種が始まったからといって危機を脱したわけではないので、これちょっとやっぱり何か気が緩んでしまうと大変だと思うので、県の方でもそうですけれど、市町村にも呼びかけて警戒レベルを落とさないでくれと申し上げています。
(記者)
豚コレラの関係なんですけれども、流通対策について、今のところされていることなどがあったら教えてください。
(知事)
流通対策は、今のところまだ始まってないですよね。今のところないです。まだ流通まで少し時間かかるから。
(記者)
まだ、ワクチン接種した豚が流通しているということはまだない。
(知事)
まだありません。
(記者)
何かこれから、どれぐらい先に、目処に何かアクションを起こしていくということはありますか。
(知事)
まず初回のワクチンがいつ終わるかにもよるので、そこもちょっと考えなければいけないないですよね。
(記者)
全体のとりあえず63万頭のワクチン接種が終わった段階で・・・
(知事)
まず初回のワクチンを子豚も含めてきちっとやると、そこがまず最優先ですね。流通という面でいうと、この間、申し上げたとおり、関東地域ではやっぱり全体で対応していこうということで、今度、小池知事にも会いますけれども、これで(関東の)全知事に会うことになるので、なんとなくみんなの平仄が合ってきているから、我々としてはまだワクチンを打っていない所については、江藤大臣もいろいろと考えていただいているのですが、ぜひ早く打ってほしいし、関東地域での流通も含めて連携を取っていこうと、そういう流れはだんだんできつつあるのかなと思います。
(記者)
確認ですけれども、小池知事と会うのは、お話のメインとなるのは流通の対策とかですか。
(知事)
流通というか豚コレラ対策全般ですよね。まずは東京都の方もワクチン接種(を行う)の方針だとおっしゃっていると思うのですが、それもちゃんと確認しなければならないし、これから国にいろいろな要望をしていく上でも、関東一緒にやらないと。ものすごくやっぱりコストがかかるので、これもやっぱり国が支援してもらうものについては、我々も一緒に求めていきたいと思います。
(記者)
関東地方知事会議が千葉県で予定されていたと思うのですが、それが書面開催ということになったと先日伺っています。関東知事会議の中でも、この豚コレラ対策について何か一定の方向性を国に示す、要望するというようなことが議論になるのでしょうか。
(知事)
もう終わったんだっけ、関東知事会、明日。中止になったんだよね。
(総合政策室長)
本来であれば明日。
(記者)
明日は中止ということなのですが、文書はたぶん出せるんだよね。一応、今のところでいうと、どうなるかわかりませんけれども群馬県と栃木県が中心になって・・・そこは決まってないんだ、まだ。文章は回せるんですか、要請の。
(総合政策室長)
今、関東各都県で調整をさせていただいている状況です。
(知事)
今、まだ細かいことは言えないけれども、一応書面ではやるということだから、その中で何らかの豚コレラ対策について関東地域としてこういう要望を出そうみたいなものがまとまれば、もしかすると方針がまとまる可能性はあると思います。どういう形になるか調整中だということです。
(記者)
群馬県として何か提案をして皆さんの了解を得るとか、そういうのは。
(知事)
そういうことになるかどうかはまだわからない。でも群馬県なのか、他の県なのかはわからないけれど、やっぱりそういう流れになる可能性はあると思います。まだはっきり調整がついていない。まだ各県と調整しているところだと思います。
(記者)
基本的な質問ですが、知事の発信されているブログ、ツイッターは基本的には個人として書かれているのか、知事として書かれているのか。
(知事)
それはトランプ大統領の例を持ち出すわけではないけれど、なかなか議論のあるところだと思うんですね。公務と個人の活動をどう切り分けるかというのは、いつもグレーゾーンがあるんだと思います。山本一太の個人のアカウントでツイートしているのは知事(ではなく)、政治家としての個人のツイートという感覚です。知事としてのツイートは、やはり県のアカウントで出しているツイートです。河野太郎大臣の例を挙げるまでもなく、みんな使い分けているので。
ただ、おっしゃったことを言うと、常に何が公務で、何が政治活動なのかという議論は常に昔からあるところなんだと思います。
(記者)
山本一太さんのアカウントの場合は個人。
(知事)
そうです。政治家としてね。知事としてじゃなくて。
(記者)
政治家であり個人として。
(知事)
そうです。
(記者)
ただ、それを受け取られる方は、基本的にはもうほぼほぼ知事が書かれているという認識で受け取られる方も多いと思うんですけれども、その辺の受けとめ方とのギャップっていうのはどのようにお考えか。
(知事)
それは前から言ってるとおり、もうずっと前からある議論で、他の大臣も同じような形でやっていますから、そこはおっしゃったとおり、厳密に言うといろいろたぶんグレーゾーンはあるんだと思いますけれども、私としては全く問題ないと思っています。
(記者)
個人として書かれたものが、知事がこう書いてたっていうふうな受けとめ方をされると、それはちょっと問題になってくることもあるかと思うんですけれども、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。
(知事)
それは問題になることはないと思っています。
(記者)
その関連なんですけれども、最上階の動画スタジオも政務、公務で分けた場合は、直滑降ストリームですとか、いわゆる政務の部分でも活用されるお考えなんでしょうか。
(知事)
直滑降ストリームというか、動画スタジオでやる時はやっぱり公務ですね。公務。直滑降ストリームを例えば動画スタジオでやる時は、もちろん公務としてやります。県で作った施設でやりますから、知事として例えば対談をやるとなったら公務です。そうじゃなくて、例えば政治家として私的に発信したいことがあったら、おそらく家でやると思います。
(記者)
それはどう切り分けてお考えですか。線引というか。
(知事)
それはケースバイケースでしょうね。さっき言ったように、これは永遠の課題で、これが公務なのか政治活動なのかっていうのは常にグレーゾーンがあらゆるところであるので、トランプ大統領はあまりに極端ですけれど、アメリカ大統領を見てもオバマ大統領の個人のアカウントと、それからいわゆるホワイトハウスのアカウントをどう使いこなしたらいいのかみたいな議論がずっとあるので、それは常にそういうグレーゾーンがあるのかもしれませんが、今、言ったように直滑降ストリーム、例えば直滑降ストリームになるかどうかわかりません。どんな番組になるかというのをこれからいろいろ考えていくので、動画スタジオでやる、知事として例えば出演する時は公務です。
(記者)
ワクチン接種プログラム、他県でも公表していらっしゃらないということだそうですけれども、ありがとうございます。接種の進め方については、非常に隣接する感染リスクが高い地域から放射状にやっていくことだと思うので、合理的だと思っているのですけれども、初回接種をいかにスピーディーに済ませるかということが非常に大切だという声が多いようでして、この間、実は養豚農家の方にお話を伺ったんですけれども、知事が専決処分をされたりとか、非常にスピーディーに、あるいは、国のパイプまで使われてやってらっしゃることは高く評価されているのですが、前橋の方ですけれども、いつになったら接種ができるのかっていうのが全然わからなくて、地域の家畜保健事務(衛生)所に問い合わせても全然わかりませんと言われるだけなんだと、非常に精神的にまいっているというお話があったんですね。3日間で7千頭、県の職員の皆さんも本当に一生懸命やっていらっしゃるのは、私たちは理解できるわけなんですけれども、1回目をどうやっていかに早期に接種するかというところがこれからすごく重要で、たぶん2月末だと現場感覚だとすると非常に遅いということなんですね。何かいろいろ工夫ができるんじゃないかと。(養豚農家の方に)聞いたら、1日で1万頭ぐらいだったら自分の家でも打てるんだというようなことをおっしゃっていて、数時間でできちゃうとかおっしゃる方もいらっしゃって、その現場に投げるというか、養豚場の方に実際に注射を打ってもらうというようなことも一案としてあるんじゃないかというような意見もありました。
具体的なところは出ないかもしれないですけれども、早期接種のための何か工夫というか今後の何か、知事としてお考えがあれば。
(知事)
先ほども申し上げたとおり、やはり100万頭近い、子豚を合わせると80万頭とか90万頭とか100万頭近い豚に接種しなければいけないということで、これはやはりどうしても時間がかかってしまうと思うんですね。でもおっしゃったとおり、それはもう養豚農家の方々の気持ちとか状況を考えれば、できるだけ早くやりたいと思うので、いろいろ人数の手当とかいろいろあるんだけれど、それは今、県の方でもよく考えながら、できるだけ早くやる知恵を今、絞っているところです。それでもやっぱり、100万頭近い豚に摂取するということになると、ある程度の時間がかかることはやむを得ないので、ここはやっぱり理解をしていただかないといけないと思います。ただ、いろいろな知恵を絞りながら、おっしゃったとおり本当に1日でも早くできる方法を我々も考えながら努力をしていきたいと思います。ただ、やっぱり時間はかかりますよね。初回で100万頭近い豚に接種しなければいけないということですから。
(記者)
「全力疾走366プラン」について、お聞きしたいんですけれども、ちょっと確認ですが、今回は知事部局に限定してということでしょうか。
(知事)
違います。これは、まず日程に落とし込むためには、各部局と打ち合わせをしないとできないので、それぞれやろうとしていること、目標に掲げたことをあらゆる部局が関わってやっているわけですよね。その部局長と相談をしながら、このぐらいだったらいけるんじゃないかっていう、ちゃんと日程感を持ってやっているので、これ全ての職員に配りたいと思いますし、各部局長と相談の上、作ったということですから知事部局限定ではありません。
(記者)
特に病院とかはないのかなと思いまして。先日、知事が県立病院の視察もされていたので、今後、何か県立病院についてもいろいろ取り組まれるのかなと思っているんですけれども。
(知事)
新しい課題が出てきたりするから、だから、これはVOL.1なんです。例えば、県立女子大の講義のことが入っていないとか、これ人材育成なんだけど、全部は入れるわけにいかなかったんで入っていないんですけれども、また、例えば病院の話についてもどのぐらい時間かかるか、どういう議論があるかということにもよるんですけれど、何らかの結論を出していかなければいけないことについて、そこに書けるようなことになれば、そこに加えていくということになっていると思うんですね。とりあえず現時点で全部は書けないのですが、主なものをだいたい各部局と相談しながら載せたという感覚です。
(記者)
ホームページの方で随時更新をしていってと。
(知事)
そうですね、随時っていっても相当みんなと詰めて作ったので、そんなに明日更新するものじゃないんですけれども、どこかで進んでいく上でVOL.2を作る時期かなということがあれば、それはもう1回ちょっと新しいものを加えたり、あと見せ方もちょっと細かいから、これも少し進化させた方がいいのかなと思うのですが、必要に応じて、VOL.2を出したいと思います。
(記者)
企業管理者についてですが、今後の人選とかちょっとお考えを。
(知事)
企業管理者は、一生懸命いろいろなところで人選しているのですけれども、現時点ではなかなかまだ見つかっていません。ただ、できるだけ早くいい人を見つけたいと思っていて、今、空席になっていて、空席になっているから、業務に支障があるとは思っていません。大澤知事の時も半年ぐらい空いていた時もあるので。でも、できるだけいい方を見つけたいので、今、努力しています。現時点ではまだ決まってません。
(記者)
いつ頃までにお決めになるとか。
(知事)
今の時点だとなかなか言いにくいですね。できるだけ早く決めたいと思いますが、少し時間がかかると思います。
(記者)
さっきツイッターのアカウントは個人のアカウントだとおっしゃっていたんですけれども、プロフィールは群馬県知事と書いてらっしゃるじゃないですか、それでもやっぱり個人のツイートというふうになるんですね。
(知事)
個人のツイートだと思っています。河野太郎も防衛大臣と書いてあるからね。トランプ大統領もプレジデントだからね。でも細かく言うと、今おっしゃったような指摘ってたぶんあるんだと思うんですよ。どこまでどうしていくかっていうのはちょっといろいろ考えながらいきますけど、基本的に山本一太のアカウントで「ichita_y」でやるやつは、これは政治家としての個人のアカウント。
(記者)
知事とまた別の方ですか。
(知事)
知事のアカウントは、県のアカウント。公式アカウントは、公式ツイッターのアカウントですね。
(記者)
先ほど関東各都県知事と平仄が合ってきたとおっしゃっていた意味をもう一度確認したいのですが1点目のですね、関東各都県での一律でのワクチン接種、これが1点目。2点目が、ワクチン接種の費用負担は国にやってもらいたいという二点目、この二点でほぼ合意が取れてきたと理解して大丈夫ですか。
(知事)
合意が取れたというところまでいっていないと思いますが、少なくともワクチン接種については同じ方向を見ていると思うんですね。小池知事とはまだ会っていませんけれども、これまでお目にかかった埼玉はもうすでに豚コレラが発生してますから、栃木も茨城も、それから千葉もそれから埼玉(神奈川)もやはりワクチン接種が必要だということで一致しているので、我々としては群馬県はこういう形で先にワクチンに手をつけられましたけれども、やはり他の県も求めているので、これは群馬県だけよければいいというものではないので、これは全体としてやっぱりワクチン接種を早めにやっていただくように国に要望していくと、こういう方向性はたぶん変わらないと思いますし、それが平仄というか一応同じ方向性を見てるということであると、東京都知事と会ってみないと確認は取れていませんけれども、流通についても協力できるのではないかなと思っいてます。
要望はみんなで足並みを揃えてやっていこうと、そういう基本的な方針は確認しました。小池都知事と来週会ってみて、そこでもう1回再確認したいと思います。
(記者)
2点目ですが、来年2月に投開票を迎える前橋市長選ですが、県庁所在地の市のリーダーとしてどのような方がふさわしいとお考えですか。
(知事)
それはノーコメントですね、難しい。その質問ノーコメントにさせてください。やっぱり私が今それを言うべきじゃないと思いますので。
(記者)
まだ言う時期ではなくて後日、例えば1,2カ月後したらお話できるタイミングもあろうかと思われるのですがいかがですか。
(知事)
もうひたすら現時点ではノーコメントですね。そのまま取ってください。現時点でノーコメントです。
(以上で終了)
文章中の()内については、広報課において加筆したものです。