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■日時 令和4年11月17日(木)午後2時2分~2時47分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事、副知事ほか
記者:記者クラブ所属記者等 16人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)
令和4年11月17日定例記者会見動画(You Tube:外部リンク)<外部リンク>
モニター資料 (PDFファイル:1.67MB)
発表項目
1.はじめに
2.新型コロナ直近の感染状況について
3.愛郷ぐんま全国割に係る便乗値上げについて
4.オールぐんま移住フェアについて
5.PoliPoli Gov 第5弾 意見募集
6.直滑降ストリームの告知
1.はじめに
それでは、定例会見を始めたいと思います。
先週11日の金曜日に、温泉文化ユネスコ無形文化遺産登録推進議員連盟の設立総会に出席してまいりました。本議員連盟については、顧問に自民党の菅前総理、二階元幹事長、細田衆議院議長、本県出身の中曽根弘文参議院議員、そして公明党の北側副代表、石井幹事長といった与党の実力者にご就任いただきました。また会長には、大分選出の衛藤征士郎元衆院副議長に就いていただきました。
総勢では、約100名もの国会議員の方々に名を連ねていただいたことになります。とにかくすばらしい陣容で発足していただいたと考えています。
ご賛同いただいた国会議員の皆さまには、改めてこの場を借りて心から感謝を申し上げたいと思います。
設立総会では、議員連盟の事務局長をお願いした牧島かれん前デジタル担当大臣が司会を務められました。また会長の衛藤元衆院副議長、会長代行の赤羽前国土交通大臣、そして顧問の細田衆議院議長からも力強いごあいさつをいただきました。
その後、日本一の温泉県である群馬県の知事として、登録運動の意義や効果について、私自身の言葉で熱く語らせていただきました。
加えて、「登録を応援する知事の会」を、来週21日の月曜日に発足するということも、あわせて発表させていただきました。こちらの会議は、温泉地を有する17道県の知事が今参加を予定しております。
登録が実現すれば、「ONSEN」というものが世界共通語として認知され、群馬県内をはじめ、日本全国の温泉地にとっても、大きな誇りになると考えています。
今後も議員連盟や知事の会と連携しながら、温泉文化のユネスコ無形文化遺産への登録に向けて、全力で取り組んでまいりたいと思います。
それでは会見の中身に移りたいと思います。
スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。
本日は、「新型コロナの直近の感染状況」、「オールぐんま移住フェア2022」、それから「PoliPoli Gov(ポリポリ ガヴ)意見募集第5弾」等について発表させていただきます。
まずは「新型コロナの直近の感染状況」です。
スライドをご覧ください。新規感染者数の推移をまとめました。
直近1週間の新規感染者数は、本日の1,654人を含め、9,964人になりました。先々週の6,256人、それから先週の7,714人と比べて増加しています。
続いて、警戒レベル移行の判断基準である医療提供体制の状況についても、ご報告したいと思います。次のスライドをご覧ください。
(1)の病床使用率は、53.7%ということで、これは先週の46%から上がって、ついに5割を超える状況になりました。
(2)の重症病床使用率は16.2%ということで、人数が6名ということです。これも前回から急激に上がっています。
以上のとおり、県内の医療提供体制は、病床使用率が50%に達する等、急速に負荷が高まっていると言っていいと思います。さらに、外来診療の負荷も当然上がっておりまして、ここは警戒が必要だと考えています。
県内の10万人当たりの感染者数では、特に10代以下の割合が高くなっています。オミクロン株は、重症化リスクが比較的低いということが報告されていますけれども、若い方であっても、重症化したり、倦怠感などの症状が長引いたりする可能性があります。
現在2回接種を終えた12歳以上の方々には、オミクロン株対応ワクチンの接種、それから生後6カ月から11歳のお子さんに関しては、乳幼児用及び小児用ワクチンの接種が行われています。
これから迎える年末年始の時期は、帰省や受験など多くの方々にとって大切な時期だと思います。
県民の皆さま、特に若い世代の方々には、自分自身と、それから大切な方々を守るためにも、ぜひ早期のワクチン接種をお願いしたいと思います。
さらに今年は季節性インフルエンザの同時流行も危惧されています。
外来診療のひっ迫を防ぐためにも、新型コロナと季節性インフルエンザのワクチンの同時接種ということも、ぜひご検討いただきたいと思います。
続いて、先の記者会見で、記者さんから質問のあった、愛郷ぐんま全国割に便乗した、宿泊施設の値上げ問題について、我々の方で確認したデータがありますので、ご報告したいと思います。
10月から全都道府県で実施されている「全国旅行支援」が開始されて以降、宿泊費を不当につり上げる、いわゆる便乗値上げが問題になっています。
県では、県内の実態を把握するため、今回、宿泊費設定に関する調査を実施いたしました。
なお、近隣都県では、通報のあった施設だけに聞き取りを行うといった対応を取っているところが多いようです。私が知る限り、群馬県のように全施設に対して調査をし、個別の聞き取りまでやっているところはおそらくないと思いますし、そのように聞いています。
調査結果を報告する前に、まず、群馬県としての考え方を述べたいと思います。
宿泊費は、いわゆる季節料金などの需要や物価の動向によって設定されるものです。全国旅行支援と同時期に宿泊費が上がったとしても、これを直ちに便乗値上げと判断することは難しいと考えます。
特に、昨今の円安などの影響による燃料費、食料品のコスト上昇、人手不足による人件費の高騰などといった環境から、価格に反映せざるを得ない状況も想定されています。
また、「リトリートの聖地」を目指す群馬県において、サービスの質を高めることで、満足度とともに、客単価を上げていくということは、歓迎すべき流れだと考えています。
こうした状況を踏まえると、値上げは適正な経済行動と評価することもできると思っています。
それでは、宿泊費設定に関する調査結果を、ご報告したいと思います。スライドをご覧ください。
調査は、愛郷ぐんま全国割の10月26日時点の登録宿泊施設794施設に対して、値上げの有無や、その額、理由について聞いたものです。その結果、94%にあたる、747の施設から回答いただきました。
まず昨年の10月と今年を比べて、宿泊費を上げたかという質問についてです。
全体の約33%にあたる、243施設が宿泊費を上げた一方、504施設は据え置きしているということでした。
次のスライドをご覧ください。次に値上げ額です。
1,000円以下の値上げは約62%に当たる151施設、2千円以下が64施設、そして、3千円以下が18施設、1万円以下が9施設、2万円以下が1施設という結果になりました。
次に値上げ理由についてです。その多くはやはり物価高騰によるものでした。
また、昨年と比べて今年の方が需要が高い。(スライドには)需要動向と書いてますが、昨年よりも需要が高いこととか、施設のリニューアル、あるいは宿泊プランのグレードアップ、それから、1部屋当たりの収容人数を減らしたことによる値上げという理由もありました。
今回の調査で、一番高額な値上げは1万6,200円なんですけれども、それは全館リニューアルによって、施設のコンセプトを全面的に変更したことによるということでした。
今回、明らかに合理的な理由なく不当な価格設定をしている、いわゆる便乗値上げをしている事業者はいなかったと認識しています。
群馬県としては、引き続き事業者向けホームページにおいて、この点は注意喚起をしてまいりたいと考えています。
情報収集にも引き続き努めていきたいと思います。
万が一、便乗値上げと認められるような事案が発覚した際には、事業者の登録取り消しも含めた必要な対処を取っていきたいと考えています。
県民の皆さま、県外の皆さまには、引き続き愛郷ぐんま全国割をご利用いただければと考えています。
続いて、「オールぐんま移住フェア2022」の開催です。
群馬県は、都心からの距離の近さ、豊かな自然や温泉、全国有数の農畜産物、そして災害の少なさなど、様々なアピールポイントがありますが、これらを生かして、市町村や関係団体と連携して、皆さんご存知だと思いますが、移住促進にオール群馬で取り組んでおります。
昨年度実施されたNPO法人ふるさと回帰支援センターの2021年移住希望地ランキングでは、過去最高の全国5位でした。今年度は、昨年度を上回る3位以内を目標に掲げています。
ここに向けて、オンラインイベントや出張相談などに積極的に取り組み、「転職なき移住」とか、「関係人口からの移住」を推進してまいりました。
また東京都内の企業へのトップセールスの際には、私自ら、群馬県でのワーケーション、テレワーク移住について、精力的にPRしてまいりました。
スライドをご覧ください。そしてこのたび、県内の市町村が一堂に会する大規模移住フェアである「オールぐんま移住フェア2022」を、3年ぶりにリアルで開催することとなりました。開催日は、今週末の11月20日の日曜日、会場は、東京有楽町の駅前にある東京交通会館です。
次のスライドをご覧ください。オールぐんま移住フェアでは、三つのコーナーを設けています。
まずは相談コーナーです。ここには群馬県内の27市町村のブースがあります。
また、就職や創業、住宅取得など、様々な相談ができる、八つのブースを出展させていただきます。ブースでは、移住担当者や移住コーディネーターから、それぞれの地域の特徴や制度について、直接聞くことができます。
次に体験コーナーでは、上毛かるた体験とか、高崎だるまの絵付体験とか、テレビでも紹介されている群馬の文化に触れていただきたいと思っています。
さらに、セミナープログラムとして、先輩移住者によるトークセミナーとか、テーマ別の座談会を開く予定です。座談会では、子育て、テレワーク、空き家等、移住を考えている皆さんが気になるテーマについて、先輩移住者から直接話を聞くことができます。
いずれのコーナーも参加は無料です。
あらかじめ聞きたいブースが決まっている方や、効率よく回りたい方は事前予約も受け付けています。
また来場者のうち先着200名の方に、東京から中之条町に移住した方が栽培したリンゴ「ぐんま名月」と「ふじ」をプレゼントいたします。ぐんま名月は、本当に幻のリンゴと言われてまして、シーズンを逃すと手に入らないリンゴですので、ぜひ、この特典にも、ご注目いただきたいと思います。
本気で群馬県に移住したいと考えている方ももちろんですが、移住や地方での暮らしというものを漠然と考えている方も、楽しみながら群馬の暮らしというものを感じ、いろいろな情報を得られる機会になっています。
事前予約方法とかイベントの詳細は、スライドに表示しているQRコード(モニター資料8枚目右下に表示)から特設ウェブサイトをご覧いただけます。
同様の情報は、群馬県のホームページにも掲載いたします。
今年度群馬県では、この他にオンラインでのイベントを23回開催しました。延べ1,042人の方にご参加いただいています。
参加者からは、「今まで知らなかった群馬の魅力を知ることができた」といった感想を随分いただいておりますし、オンラインイベントを通じて多くの方々に、群馬県との繋がりを持っていただけたのではないかと思っています。
さらに今回のイベントは、リアル開催ですから、久々のこの利点を生かして、移住希望者が直接現地の人と会うということができますので、ここでさらに群馬県との繋がりを深めていただきたいなと思っています。
このイベントを通じて、群馬県の利便性、優位性、こういうものをしっかりと発信し、より多くの方々に移住希望地として群馬県を選んでいただきたいと願っています。
続いて、PoliPoli Govによる意見募集です。第5弾になります。
群馬県では、政策形成や地域課題の解決に多様な意見を取り入れようと考えておりまして、もうこの会見の場でも何度もご紹介していますが、官民共創による取り組みをずっと進めてきたんですけれども、オンライン上のプラットフォームとして、このPoliPoli Govを活用しています。
このたび第5弾の意見募集を開始しましたのでご報告いたします。
スライドをご覧ください。第5弾となる意見募集のテーマは、「群馬県の古民家を生かすために、どんな活用アイデアがありますか?」というものです。
群馬県には、2018年の時点で、1950年以前に建てられた住宅が3万5千戸あります。そのうち、約5,100戸が空き家になっています。古民家の持つ趣とか美しさ、これはやっぱり新築住宅にも代えがたい、魅力というものがあるんですけれども、この取り壊しによってその数が年々減少している状況です。
そういう中で、若手県職員の発案によって、古民家を地域資源として再生活用する「コミンカコナイカ」事業というものがスタートしました。このプロジェクトは、県内各地域に、古民家を活用したまちづくりチームを立ち上げて、古民家の所有者と活用希望者をマッチングし、それによって有効活用に取り組むというものです。
このプロジェクトを進めていくにあたって、古民家をどういう形で残していきたいのか、どんなふうに活用したいのか、こういうことについて、このPoliPoli Govを通じて意見を募集させていただきたいと思います。
意見の受け付けはすでに始まっています。1月10日火曜日まで行いたいと思います。ご意見は、スライドに表示されている、このQRコードやあるいはPoliPoli Govのサイトから投稿できる仕組みになっています。皆さまからのご意見は、今後の「コミンカコナイカプロジェクト」実施の参考にさせていただきたいと思っています。皆さまからたくさんの面白いアイデアをお待ちしています。
最後に今週の直滑降ストリームについてお知らせをしたいと思います。今週のゲストもハーゲンダッツジャパン株式会社の平井弓子(ひらい ゆみこ)社長です。
先週の配信では、ハーゲンダッツという企業にスポットを当てて対談をさせていただきましたが、今回は平井社長個人について、そのキャリアや素顔について詳しくお話を伺いました。
また本県でも力を入れているダイバーシティの取り組みについて、この方は非常に精力的に進めてこられているので、こうした経験に基づいた貴重なご意見を聞くことができました。ぜひ皆さんこれを見ていただいて、参考にしていただきたいと思います。
明日、18日金曜日の19時からYouTubeのtsulunosチャンネルで配信いたします。ぜひご覧ください。
私からは以上です。皆さんから何かご質問があれば、お受けしたいと思います。
●新型コロナウイルスに対する政府の「対策強化宣言」について
(記者)
まずコロナに関して、先週政府が対策分科会の方で、外出自粛も要請できる対策強化宣言というのを新設しました。これについて、群馬県の現状を踏まえての必要性であったり、そもそもこの行動制限を伴う対応の必要性についてどう捉えていらっしゃるか、お考えをお願いします。
(知事)
国もいろいろと全体の状況を考えながら打ち出した制度なので、いろいろ意見はありますけれども、この制度を群馬県としても最大限に活用して、とにかく県民の皆さまを新型コロナの流行から守っていくということに尽きると思います。
まだ、全部詳細が明らかになっていないんですよね。制度がはっきりしていないので、その辺もちょっと見極めながら群馬県の対応を考えていきたいと思います。
●「愛郷ぐんま全国割」に係る便乗値上げについて
(記者)
もう1点、便乗値上げの件なんですけれど、今回不当な値上げが確認されなかったということなんですけれども、一方で不当な値上げじゃないかと感じた方、そういった声が寄せられたということも事実だと思うんですけれど、今回、この資料を拝見していて、コロナ禍を踏まえたリニューアルとか、客単価を上げるとか、そういう企業の方向性というか、変化があまり利用されている方に伝わっていないというか、そういったところが不信感を招く要因になったのかな、と個人的には感じたんですけれど、そういった声が出てしまった要因というのは、今回の結果を踏まえてどう受け止めていらっしゃいますか。
(知事)
少し具体的な意見は戦略セールス局長の方から補足してもらいますけれども、知事としてこの結果に非常に安堵しています。
やはり、改めてここまでちゃんと調べているところはそんなにないと思うんですよね。改めて聞いてみたら、それなりにみんなちゃんと理由があって、便乗値上げではないということが明らかになったわけですけれども、今おっしゃったように、こういう状況だということをしっかり我々もこれから丁寧に県民の皆さまに伝えていきたいと思っています。
●病床使用率の上昇について
(記者)
2点伺いたいと思います。1点目、警戒レベルというか、病床使用率が5割を上回ってきた状況があり、それに加えて重症病床使用率もかなり高くなってきていますが、それについての受け止めを改めて伺えればと思います。
(知事)
これはやはり、(病床使用率が)5割を超えるとことになると、さっき言ったように、一般医療の方にもやはり影響が出始めているし、今ちょっと現状を聞いてもなかなか大変になってきているので、これも深刻に受け止めなければいけないと(思っています)。それに、重症病床使用率も上がってきているんですよね。これは相当深刻に受け止めなきゃいけないと思っています。
他方で、何度も言っているように、これまでいろいろコロナと闘う中で、いろんな知見も蓄積されているので、あまり焦らずに、冷静に対応していくということが大事だと思っています。
先ほど、国の制度の話もあって、少しこれの詳細をよく確認しますけれども、こういうなかなか難しい状況になりつつあるので、ここからいろいろ改めて感染防止対策の徹底を呼びかけるとか、今日も言いましたけれど、ワクチン接種を呼びかけるとか、そういうことはもちろんやっていきたいと思うんですけれども、できる限り経済活動に制限をかけないようにしたいと思っていますので、やはりなかなか難しい状況でありますが、感染防止対策と経済活動を両立するという観点から県としてできることを、よく状況を見極めながら、検討していきたいと思います。
●群馬県への移住について
(記者)
あともう1点、移住の関係で、今日提出された議案の中にも移住支援金が盛り込まれていたりして、あと移住相談もかなり増えているようなお話も聞きます。改めて移住についての期待みたいなところを伺いたいと思うんですが。
(知事)
これはどの都道府県にとっても、この移住戦略ってのはすごく重要だと思うんですね。これまで3年間知事として県政を運営してきて、いろんなチャレンジがあったんですけれども、移住希望地ランキングで5位だったというのは大きな成果だと思うんですよね。
この5つの中にいる他の地域というのは、もう昔から宇留賀副知事の出身の長野県なども含めて、移住先としては非常に人気のある場所だったので、群馬県が食い込んできたというのはとても意味があると思っています。
それから移住戦略も、知事になってからかなりいろんな見直しをやってきて、やはりどちらかというと、田舎のエコな生活を求めてくる、どちらかというと、年度の高い皆さん、これも大事にしなきゃいけないと思うんですけれど、プラスα、やっぱり30代40代でバリバリ仕事をしてる人、こういう方々がやはり群馬県に住んで、首都圏に仕事をするという、これはもちろんコロナの影響でデジタル化が進んで、テレワークが進んだりみたいな話があったりとか、ワーケーションというのが出てきたりってなると思うんですけれども、こういう流れをしっかり把握をしながら進めてきたことで、こういう結果が出たということなので、これは本当になかなか大変ですけれども、ベスト3に、いけると思うので、そこを目指してやっていきたいと。
移住が増えるということはいいことしかないと思います。群馬県にとっては、その地域の活性化にもなっていくし、あらゆる意味でいいことがあると思うので、やはりこれからいろいろ移住戦略を考えていく上で、移住したい方々の受け皿みたいなものをしっかり作っていかなきゃいけないんすけれど、同時に県民の皆さまに移住してもらうということは本当に群馬県にとっていいことなんだと、だから移住する方々を大事にする、こういう方々をしっかり受け入れる、そういうマインドセットみたいなのをもっと持っていただこうと思ってますので、もともと群馬県の人は親切なんですが、それは知事からもしっかり呼びかけていきたいと思います。
●ワクチンの予約状況について
(記者)
一部地域でワクチン(接種)の予約が取りづらいことについて、先週の会見でも話題に挙がっていたと思うんですけれども、私自身前橋市で今週予約を取ろうとしたら、もう来月の年末になってしまったということもありまして、県の(接種の)呼びかけと、(接種体制の)実状に乖離があるんじゃないかと思うんですが、それについて知事の受け止めと、それに対する具体的な対策みたいなものが、(前回の会見から)1週間ですが、あれば教えてください。
(知事)
まず、今記者さんのおっしゃったことは、私もいろんなところから聞いていて、先般もある知り合いから、「予約が取れない」という話が来ました。ということはつまり、県の呼びかけもかなり功を奏しているところもあって、みんな「(接種に)行かなきゃ」と思っているのですけれど、どうも接種の体制と、少し乖離が出てきているというのは、よく受け止めて、対応を考えてみたいと思います。
今新しいデータを新型コロナワクチン接種推進局にまとめてもらっているので、そういう新しいデータも踏まえて、これからどうしていくかということを真剣に考えたいと思います。今の話はとても大事なポイントだと思っているので。
何か具体的にフォローすることがあれば、(新型コロナワクチン接種推進局長)お願いします。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
今おっしゃったとおり、一部の市町村で(接種の)予約が取りにくくなっているというのは、承知しております。その要因とすると、オミクロン株(対応ワクチン)になって接種間隔が5カ月から3カ月になったところと、あと最近、急激に感染者数が増えているということで、「ワクチンをこの機会に打ちに行こう」というところの需要が(高まっていること、この)2つが重なっているというところが要因にあると思います。
私どもが市町村とずっと連携しながらやってきた、だんだん年末に向けて接種枠を増やしていこうというカーブ(の見込み)が少し甘かったかなとのいうのが正直なところなんですけれども、そこを一時的に、今、需要が増えてしまっているので、その(需要に)供給が追いつけるような形で、今、市町村と調整していますので、また(予約が)取れるようになってくるかなと思います。
前橋市はやはり人口も多いというところですので、スピーディーになかなか(対応)できない部分もあったかもしれないんですけれども、これから徐々に(予約が)できるように、今調整を図っているところですので、その辺(ご理解を)お願いしたいと思います。
(記者)
加えてなんですけれども、市町村によって地域差みたいなものも結構見られるんですかね。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
そういうわけではないんですけれども、人口規模が大きいところというのは最初からかなり大きく開いてるというところがあって、少し需要が増えると、その辺の差が出てきてしまう部分があろうかと思います。
(知事)
よく最新のデータも、もう1回整理してもらって、そこを踏まえてできる限り対応できるようにやっていきたいと思います。
少し前、大規模接種センターがあるときに、他の県の人たちからよく言われたのは、「群馬県民はいいな、本当に早く受けられる。しかも、すごくいいセンターで、すごく居心地よく受けられるらしい」ということをいろんな人が言われたという群馬県なんで、受けたいと思ってるけど受けられないみたいな状況は、いろんな理由はあるんですけども、我々としても何とか改善したいと思いますので。いろんなことを考えて、できる限りいろんな対応をしていきたいと思います。
●忘年会シーズンの会食自粛について
(記者)
忘年会シーズンが近づいてきていると思うんですけれども、今年も控えることになるんでしょうか、というところで知事のお考えでしたり、(県民への)呼びかけがあれば教えてください。
(知事)
忘年会シーズンの前ね、これはもう何度も、今までも言い続けてきたんですが、やはり人と会う機会が多くなる、接触する機会が多くなったら、どうしてもこれ(感染が)広がる傾向が強くなるので、ここはもう十二分に注意をしていただきたいと思っています。
この間もちょっとある人と会食したんですけれども、マスク会食やりましたから、そこら辺のところ、十二分に注意をしていただきたいなと思います。
やはり何度も言いますが、経済は止めたくないので、これを両立するためには、やはり感染防止をやってかないといけないものですから、そこを十分また県民の皆さまに呼びかけていきたいと思います。大人数の会食みたいなものは、やっぱり、かなりリスクが高くなるし、会食する時も、こういう状況なので十分注意してやっていただくということを改めて県民の皆さまにお願いしたいと思いますし、またこの会見等々でも、できる限り周知を図っていきたいと思います。
●市長会からの要望について
(記者)
先日15日に市長会の方から、来年度予算について知事に要望書が提出されたと思うんですけれども、その中の内容について2つ質問させていただきます。
市長会の方から、高校生までの医療費の無料化を県内全域でできるようにという要望があったと思います。予算については今、検討過程だと思いますが、今の時点での知事のお考え、何かありましたら教えてください。
(知事)
これから、職域団体とか、いろいろなところからいろいろな要望が、この予算編成に当たって出てくると思うんですけれども、今のことも含めて、全体の財政状況を見ながら、どれを優先したらいいのか、何ができるのかということは、これから検討していきたいと思います。
(記者)
これもまだ検討過程でなかなかお答えづらいと思うんですが、同じ要望書の中で、学校給食会が市町村に売り渡している米とかパンの値段が来年度から値上がりするということで、これについても、値上がり分の補助をやってくれないかと県に求めているということですけれども、これについても、何かお考えありましたらお願いします。
(知事)
それも、申し訳ないんですけども全く同じ答えで、予算全体、財政も見なくてはけないし、全体を見ながらその中で、一つ一つのいろんな要望の項目は検討していくということだと思います。
●警戒レベルの移行について
(記者)
他の記者からも質問がありましたが、病床使用率が50%を超えたということで、基準というか客観的な数値の中ではレベル3のエリアに入ってきたと思います。警戒レベルの移行について、現時点でのお考えというところをお聞かせください。
(知事)
これからよく状況を見極めて、いつものとおり期限を決めて警戒レベルも決めましたので、これからよく状況を見極めて、いろいろな形で検討していくということに尽きると思うんですね。
先ほども言ったように、(病床使用率が)5割を超えたということはやはり一つのポイントなので、これは十分深刻に受け止めなくてはいけなと思うんですけどね。片や、決して楽観視するわけじゃないんだけど、今までの経験からすると、急激に上がってくる時というのは、病床使用率が一気に上がるんですね。しばらく経つと、退院してくる人も増えてきて、少し下がる傾向もあったりするので、そういうところも含めて全体をよく見極めていきたいと思いますし、大事な数値でいうと、重症者の方がどうなるかということも、全体を含めて、いろいろな形で現状を踏まえて、いろいろな対応を考えていくことになると思います。
ただ、何度も言うように、経済活動を制限するような措置は、極めて慎重でなければいけないと思っています。
●警戒レベルの見直しについて
(記者)
国で検討している、外出自粛制限などを呼びかけられる新たな制度、都道府県の警戒レベルの「0」を廃止するとか、警戒レベルの変更も含まれているようなんですけれども、そうすると、群馬県の警戒レベルの制度を見直すかどうか、見直すとしたらいつからかお聞かせください。
(知事)
まず、もう1回言いますけど、今、「何々のようだけど」と言ったけど、制度の詳細がよく決まってないし、分からないので、そこを確かめない限り、ちょっと今は、なかなかお答えしようがないと思います。
補足することがあれば、危機管理監の方からお願いします。
(危機管理監)
現在報じられている状況を見ますと、ポイントとしては、警戒レベルをこれまでの5段階から4段階に見直すという内容が含まれておりますので、当然国としては基本的対処方針を変更されるんだろうと考えています。
ですので、そちらの方の情報収集をしっかり進めておりまして、具体的な内容がはっきりしたら、当然県としても、ガイドラインの改定ということも検討する必要があると思いますので、知事、副知事としっかり相談しながら、なるべく早く対応できるように準備をしていきたいと考えています。
(知事)
今のところ、まだ報じられているというレベルなのではっきりしないし、報じられても、対応が変わった例もありますからね。
報じられているとおりにならない時もあるから、まずはどういう制度になっているのかしっかり見極めた上で、それについて、県民を守るために最善の策を検討していくということに尽きると思います。
●大規模接種センターの設置について
(記者)
ワクチン接種の予約が取りづらくなっているというお話の中で、知事としてもいろいろなことを考えたいというお話があったと思うんですけれども、その中で、例えばですけれども、県の大規模接種センターの設置というのは選択肢としてあるのかどうかお伺いできればと思います。
(知事)
それはまず、もう1回言いますけど、今の状況を確認してから、いろいろな対応を考えたいと思います。
あまり具体的にこれを考えていると言う前に、まず知事として、正確に今の状況を把握し直してから、いろいろな対応を検討したいと思っています。
●外来医療体制整備計画について
(記者)
外来医療のひっ迫を抑えるために、国から求められていた外来医療の整備計画が、今月14日締め切りだったと思います。
この計画と提出の状況と、差し支えない範囲で構わないんですけれども、県が策定した計画のポイントとか、推計でコロナ・インフルを1日何人ぐらい見込んでいるかみたいな、他県ではそういう報道もあるんですけれども、そういうことを差し支えのない範囲でお示しいただけるようであれば願いします。
(健康福祉部副部長)
先ほどご指摘いただきました(新型コロナとインフルエンザの)同時流行の試算につきましては、国から、「一定の仮定に基づいて患者数を試算する」という方式が示されておりまして、それに基づく試算を行っております。国とは連絡しながら進めているところではあるんですけれども、各都道府県の報告内容を国の方で確認や取りまとめをするということでして、まだ引き続き調整をしているような感じでございますので、そういったものを踏まえながら対応していくという形になっております。
また、ご指摘いただきました本県のインフルエンザの発生状況についてなんですけれども、こちら定点医療機関での報告という形になっていますが、季節性インフルエンザについては今シーズンの県内の発生状況は3件でございます。
現在のところ、流行の兆しというのは見られませんけれども、新型コロナとの同時流行というのも懸念されることから引き続き注視してまいりたいと考えております。
(記者)
(外来医療体制整備)計画の策定のポイントだけでもお示しいただくことは難しいですか。
(健康福祉部副部長)
外来医療体制整備計画につきましては、そうした(患者数の)試算に基づきまして、診療検査の外来医療機関を整備するということでございますとか、オンライン診療ができるようにするとか、そういったところでございます。
他県と比較しますと、群馬県は、診療検査医療機関の数も多くなっておりますし、オンライン診療を行う医療の機関につきましても、遜色ないというようなところになっております。
●医療的ケア児支援センターについて
(記者)
今日一部報道でもあったかと思うんですけど、医療的ケア児の支援についてちょっと伺いたいと思います。
県としては支援法が施行された昨年9月に協議会を設けて、センター設置に向けた検討をされていると伺っておりますが、設置が他県に比べて少し遅れているという現状もあり、当事者のご家族などからは、センターの設置について要望があったというふうに聞いております。
その中で、センターの設置とか、医療的ケア児の支援について、率直な今の知事の思いを伺えればと思います。
(知事)
まずは健康福祉部の方から。
(健康福祉部副部長)
ご指摘の医療的ケア児のセンターについてでございますけれども、こちらは医療的ケア児と家族の支援のための専門機関でございまして、医療だけでなく、保健分野、福祉分野、教育分野、労働分野という多機関にまたがる支援調整ということに対して中核的な役割を果たすことが期待されております。
また一方で、全国的に見ますと、(群馬県では)設置が遅れているところでございまして、国の調査では、今年度中に設置済みの都道府県、設置予定の都道府県は42県ということです。
こちら(群馬県では)、ご指摘いただきましたような協議会も開催しておりまして、問題意識を持って、早期に結論が得られるように検討を進めているところでございます。
(知事)
これは、群馬県は、今まさに記者さんがおっしゃったように、この医療的ケア児支援センターの設置がかなり遅れているので、何で遅れたのかよく分かりませんが、やはりもっと早くやるべきだったと思いますよね。
障害者芸術文化活動支援センターもそうなんですけど、いろいろ理由はあるのかもしれないけど、群馬県で設置が遅れているということはいいことじゃないと思うし、これについても、先般、現場を視察してまいりましたので、そこでいろいろと現場の担当者の方とか、ご家族の方からもお話を聞く機会がありましたので、これは決定したわけではありませんが、今、副部長から話があったような方向で、これはしっかり検討していきたいと思っています。
(記者)
いつ頃までに設置するかは・・・
(知事)
それは今検討中なので、ただ、今、副部長が言った方向でしっかり検討していきたいと思っています。
それでは、最後に県民の皆さまに知事の方からお願いを申し上げたいと思います。
今日の会見冒頭で、毎週そうですけれども、新型コロナ感染症の現状についてご報告をいたしました。ここのところ感染者がずっと増え続けておりまして、残念ながら、病床使用率が5割を超えるという状況になりました。5割を超える状況というのは、一般の医療にも影響が出始めているということなので、我々としては深刻に受け止めておりますし、ぜひ県民の皆さまには、引き続き、感染防止対策の徹底をお願いしたいと思いますし、何度も繰り返しますが、ここからやはりワクチン接種、重症化を防ぐためのワクチン接種というものが非常に大事な局面になってまいりますので、ぜひ、皆さんには積極的にワクチン接種をしていただきたいと思いますし、また先ほど申し上げましたけども、季節性インフルエンザとの同時流行も懸念されていますので、両方とも打つことも検討していただければと思っております。
ここのところの増え方とか、病床使用率の上昇の傾向とかを見ると、新しい流行の波をどういうふうに定義したらいいのかというのはあると思うんですけども、明らかに、感染拡大の傾向といいますか、サイクルに入っているということは間違いないと思います。それを第8波と言っていいのかどうかわかりませんが、明らかにやはり、可能性があるということでずっとここで申し上げてきた状況に入ってきているということになると思います。
ここは、今までのいろんな知見を生かしながら、落ち着いて、冷静に対応していきたいと思います。何度も申し上げますが、経済的、いわゆる地域の経済活動を制限するようなことは極力避けたいと思っておりますし、それを可能にするためにも、ぜひ県民の皆さまのご協力をいただいて、この波をできるだけ低く抑えていくということが大事だと思いますので、特に先ほども質問が出ていましたが、これからいろいろな会合が多くなる時期になりますから、年末に向けて、ぜひ皆さまにはワクチン接種も含めた感染防止対策のご協力を、知事として、重ねてお願いを申し上げたいと思います。
今日も45分ということで大体、平均よりちょっと短いぐらいで終わりましたが、記者の皆さんには、今回も最初から最後までご同席をいただきまして、ありがとうございました。これにて今週の定例会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。