本文
1.はじめに
それでは定例会見を始めたいと思います。●感染者増加について
(記者)
全国的に増加傾向にあるので、群馬でも伸びるというのは自然なことだと思うんですけれども、群馬県内で数字が伸びていることの要因、こういうところが大きく影響しているとか、どういうふうに分析されていますか。
(知事)
これは群馬県だけに限ったことじゃなくて全国的な傾向だと思うんですが、もちろん一時ピークアウトして、いろいろ経済活動も戻ってきて、人が増えているということもあると思うんですが、もうちょっと細かいところがあれば、健康福祉部長から補足してください。
(健康福祉部長)
感染につきまして全国的に増加しているという状況でございまして、過去最多の数を記録するところもございます。
群馬県も増えていますが、全国と比較して、特筆して群馬県が多いという状況ではないと思っています。
(知事)
要因として考えられるのは、例えば、人が戻ってきているとか・・・
(健康福祉部長)
やはり、人の活動、海外との交流も含めてですね、活発になってきているというのが日本全体の状況で、特に群馬県が、ということではないんですけれども、やはりそういったもの。あとは、ワクチンの効果が少し減衰してきているということも原因とは言われております。
(記者)
他県の知事ですと、今週第8波に入ったと明言する知事もいるんですけれども、群馬県の場合は、全国的に見るとまだ少しは抑えられているというか、先ほどの第8波の入口に入った可能性というようなお言葉もありましたけれども、そういう認識ということでしょうか。
(知事)
第8波をどう定義するかという議論もあると思うんですけどね、もうこの会見で何度も、いわゆる第7波がピークアウトしたあたりからですね、秋から冬にかけて新しい波が来る可能性もあると申し上げてきたので、ある意味想定の範囲内だと思います。
こうやって再拡大が始まったことを、第8波と呼んでいいかどうかというのは議論のあるところだと思いますが、少なくともう1回、このまま本格的な流行の波になる可能性あるかなと思います。
(健康福祉部長)
(先ほどの発言を補足すると、)群馬県が、特に(感染を)抑えられているという認識ではございませんので、拡大はしていると考えております。
●防災ヘリ墜落事故現場への慰霊登山道について
(記者)
ちょっと細かいんですけれど、新ルートの出発は中之条町になるんですか。
(知事)
危機管理監から。
(危機管理監)
ちょっと細かく確認しないと何とも言えない部分はあるんですが、おそらく中之条町ではないかと思います。
(記者)
通る山の所有は。
(危機管理監)
国ですね。
(記者)
そうすると、今後の工事については林野庁や環境省になる(相談して進めていく)んですかね。
(危機管理監)
はい。
(記者)
何か特別な指定とか区分とかはあるんでしょうか。
(危機管理監)
今日発表させていただいたのも、林野庁と環境省さんの方に、事前にこういうルートでどうだというのを確認させていただいた上で発表させていただきましたので、今後、実際の測量設計を実施した後、正式に許認可の手続きを取った上で、工事を施工させていただくという流れで考えております。
(記者)
すいません、細かくて。林野庁と環境省それぞれに(許認可を)取る必要があるんですか。
(危機管理監)
はい。
(記者)
令和6年度の供用開始予定ということで、工事の具体的なスケジュール、今の段階で決まっているものがあれば教えてください。
(危機管理監)
工事なので、どういう状況になるかということが、非常に急峻な地形ですし、冬は雪に覆われるということがあって、スケジュールを作るのが難しい部分もあるんですけども、我々とすれば、可能な限り令和6年8月10日の開通をめがけて、工事を進めていきたいと考えています。
(記者)
そうすると、来年は、まだ全然使えないということですよね。
(危機管理監)
そうですね。
(記者)
知事に改めてなんですが、6年の供用開始に向けて、県として、知事として、どう取り組んでいきたいかというところについて改めて伺いたいと思います。
(知事)
ご遺族の皆さんの意見を丁寧にお聞きししながら進めなくてはいけなかったので、かなり時間がかかりましたが、今回、危機管理監を中心にしっかりと話し合いをしていただいてようやく合意ができたので、本当によかったと思います。
合意したルートが決まったからには、今話もありましたけど、できるだけ早く、これを整備できるように県としても努力をしたいと思います。
(記者)
現時点で、何か課題というか、これが難題になりそうだというものは基本的になく、環境省、林野庁とも調整が概ねできていてというか、そういう理解でいいですか。
(危機管理監)
しっかり調整しながらですね、ロスのないように準備を進めていきたいと考えています。
●ワクチン接種の促進について
(記者)
感染拡大もあって、オミクロン株対応のワクチン接種などが課題になってくるかなと思うんですけれども、現状の接種率と、今後、接種の促進に向けて何かテコ入れのようなことを考えていらっしゃるのか伺えればと思います。
(知事)
どうぞ、ワクチン推進局長。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
現状の(本県の)接種率は、人口割合で6.3%です。
(記者)
全国は?
(新型コロナワクチン接種推進局長)
全国は今手元にないんですが、今、全国平均よりちょっと下がっている状態なので、これからいろいろ対策を打って進めていきたいと思っています。
(記者)
テコ入れについては何かお考えはありますでしょうか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
今まで(接種に対する)需要がすごく少なくて、(これまで)需要喚起策をいろいろ打ってきているんですけれども、ここに来て、予約がかなり埋まり始めてきていますので、市町村の接種体制をもう少し拡大していこうかなと思っています。
やはり(これまで)接種(を希望する方)の数が少なかったので、それに合わせて接種体制も小さくしていたのですが、ここに来てかなり(接種希望者が)増えてきていますので、それに合わせて拡大していきたいと思っています。
(記者)
接種体制を拡大する、需要にという応えるのが一番大きなところということになりますか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
はい。
●知事選における自民党の推薦について
(記者)
政務の関係で、昨日、自民党の方で、知事選での山本氏の推薦が決まりました。受け止めについて伺えればと思います。
(知事)
知事選の推薦、党本部への申請をして欲しいという依頼は、吾妻支部から県連に、7月30日か31日に、30日かな。31日かもしれません。31日にもう出してあったので、そこからかなり時間がかかったんですけども、この間、小渕県連会長とか、あるいは自民党県議団の執行部の皆さんに本当に汗をかいていただいて、申請をしていただいたということなので、これ、正式に決定したということなので、大変安堵しています。それから、森山選対委員長にもいろいろとお力添えいただきました。
選挙は8カ月後ということなんでね、時間はかなりかかったと思うんですけど、これだけ早く推薦を出すというのは異例だと思うんですよ、知事選で。そういう意味で言うと、これをひとつの契機にして、さらに選対組織を固めるとか、様々な選挙準備を加速させていきたいと思っています。
●防災ヘリ墜落事故現場への慰霊登山道について
(記者)
慰霊登山道のことで確認させていただきたいんですけれども、新ルートの出発地点に道路があると思うんですけど、県道なのかとか、どういう道路になるんでしょうか。
(危機管理監)
渋峠と横手山頂ヒュッテ、ゲレンデの下とゲレンデの上を結ぶ管理用道路です。その管理用道路のところから、一番墜落現場に近いところから降りていくというルートで考えております。
(記者)
この議論の中で、確か費用の問題もあったと思うんすけど、整備費用などはいくらかかって、どう賄っていかれるのかお聞かせください。
(危機管理監)
まだ正式な測量設計をやったわけではないので、細かいところまでは把握できてはいないんですけれども、概ね5千万円程度はかかると見込んでおります。
経費については、基本的には県で負担していくということになると考えております。
●前橋市の官製談合を受けての対応について
(記者)
冒頭に、前橋市の官製談合について発言があって、同趣旨のコンプライアンス強化とか、同じような不正を県では起こさないという趣旨の指示・通達を県庁内でした、あるいはこれからするというお考えがあれば教えていただければと思います。
(知事)
これを受けて何か通達をしたということはないと思いますが、先ほど申し上げたとおり、群馬県は、他の都道府県と比べても、かなりしっかりしたコンプライアンス体制を作りました。
4人の弁護士の方々にチームを作っていただいたので、そこでしっかり、それを中心にこれを強化していくということです。
何か付け加えることはありますか、総務部長。
(総務部長)
今、知事が申し上げましたとおり、今回の事件を受けて、改めて通知というのはしておりませんけれども、知事からお話ありましたように、内部統制制度で、定期的に弁護士さんにも、例えば外部からの働きかけとか、そういうものがあれば、ご相談させていただいていますので、それによって日常的に対応しているということかと思います。
(記者)
庁内の会議での挨拶とかでもしてないですかね。
(知事)
庁議でもちろん言いました。この事件が起こった次の日あたりに庁議があったので、庁議ではだいたい30分から40分ぐらいしゃべりますから、その中で、この問題にも触れて、決して他人ごとではないと。県庁の方は皆さんにご協力をいただいてしっかりやっているけど、間違ってもこういうことがあってはならないと。山本県政ではとにかく絶対にこういうことは起こさないということは、しっかり皆さんに申し上げました。
●マイナンバーカード申請促進キャンペーンについて
(記者)
すごく細かくてすいませんが、マイナンバーカードの関係で、500円のクオカードを(特設ブースの)利用者全員に(配布する)というのが、ちょっとだけ、性悪説的な感じなんですけど、申請しないのに、自分は持っているけど家族の相談で行って、クオカード欲しさに利用する人がいるのではと、ちょっと心配になったんですが。
(知事)
それは、岡田DX推進監から。
(DX推進監)
ご心配の点、私どももやはり懸念をしておりました。ただ、今回、性善説に立つという立場でおりまして、確かに少額ではありますが、そういった目的のために悪用というか、申請を偽る方もいらっしゃるかと思いますが、そういった方よりも、おそらくですね、普通に申請をするために来られる方の方が多いであろうということで、今回は性善説に立ってですね、県民の良識を信じて、こういった形にさせていただきました。
●経済と感染対策の両立について
(記者)
コロナの警戒レベルを引き上げましたが、経済と感染対策の両立ということがずっと言われていますが、今回引き上げたことで、どういうふうに考え方が変わるのかお聞かせください。旅行支援の対応なども含めて聞かせてもらえればと思います。
(知事)
今回、警戒レベルを「1」から「2」に引き上げた経緯と理由は先ほど説明したとおりです。
警戒レベルを「2」に上げても、地域の経済活動を制限するような措置はありません。ただ、やはり、これだけ感染が増えてきているということでいうと、しっかりとそれを県民の皆さんに分かっていただくと。こういうある意味で言うと、警戒を呼びかけるという効果もありますので、そういうことも全体を考えて、2に上げたということです。
今日の会見で発表する前に、12人の市長には全員電話しました。その時に一応ご説明して、とにかくこの上まで行かないように、ここから上がらないように、とにかく力を合わせてしっかり抑え込んでいきたいと、ご協力をお願いしますと申し上げて、電話で直接お話ができた市長さんは、一緒に頑張ろうと言ってくださったので、何とかここを抑えたいと。
感染防止と経済活動を両立させるという考え方は変わりません。できる限り、経済活動は続けていくと。その中でいろんな工夫をしながら、あるいはいろんな対策をしながら、感染を抑えていくという流れです。
(記者)
旅行支援については今のところ・・・
(知事)
特にそれについて、今、「2」に上げたからどうということは考えていません。
それでは最後に、知事からまた県民の皆さまにお願いを申し上げたいと思います。
今日の会見で発表させていただきましたが、感染者数がかなり増えてまいりまして、病床使用率も4割を超えたということで、総合的な要素を勘案してですね、県全体の警戒レベルを「1」から「2」に引き上げるということにさせていただきました。
そもそも群馬県はずっと(警戒レベル)「1」だったんですけども、群馬県より病床使用率が低い、例えば関東の近県も「2」だったということもありますし、ここは「1」で抑えたいという気持ちもありましたが、いろいろな要素を勘案して、2に引き上げるということにいたしました。
これはですね、先ほど申し上げたとおり、ここから季節性インフルエンザが流行ってくるという見方もありますので、ぜひ皆さまにはですね、警戒レベルが「2」になっても行動制限みたいなものはないんですけども、それでも皆さまにはですね、これ以上レベルを引き上げることを防ぐためにもですね、ぜひ、今まで以上に、警戒のギアを上げていただいて、日頃のいろいろな活動に注意を払っていただければと思っています。
ここからまた、もしかすると第8波になるのかと、今、第8波に入ったと判断するかみたいなご質問もありましたが、いずれにせよ、これが本格的な再流行といいますか、本格的な波になったとしても、これまでと同様、皆さまとしっかり力を合わせればですね、乗り越えていけると思いますし、その中で、県民の皆さまのご協力、特に事業者の皆さんのご協力もいただきながら、経済をしっかりと回し続けると。経済と感染防止をしっかりと両立すると。こういう方針でやってまいりたいと思いますので、ぜひご理解いただきたいと思います。
そして、こうして感染者が増えて、病床使用率も上がってくると、さらにまたワクチン接種の重要性が増してまいりますので、今日もお願いをさせていただきましたが、ぜひですね、ワクチン(接種)についてはできるだけ早く検討していただきますように、ぜひワクチン接種をしていただきますように、最後に改めて知事の方から、県民の皆さまにお願いをしたいと思います。
今日は40分ですっきり終わりましたが、記者の皆さんには、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。これで今週の定例会見を終わりたいと思います。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。