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令和4年7月29日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
モニター資料1(冒頭~直滑降ストリーム告知)(PDFファイル:736KB)
モニター資料2(3年目の実績 冒頭~地域経済循環の形成)(PDFファイル:2.29MB)
モニター資料3(3年目の実績 官民共創コミュニティの育成~最終)(PDFファイル:1.75MB)
※モニター資料の容量が大きいため、3つに分割しています
1.はじめに
2.新型コロナの直近の感染状況について
3.知事のベトナム訪問について
4.直滑降ストリームについて
5.山本県政3年目の実績と今後について
それでは定例会見を始めたいと思います。
最初に1点、ご報告させていただきたいと思います。
すでに、報道もなされておりますが、7月8日の金曜日、県の公式ツイッターに知事である私を脅迫する内容の投稿がありました。
凶弾に倒れた安倍元総理と思われる名前を出しながら、「次はお前だな」というような記載がなされておりました。
事件の直後ということもあり、身の危険を感じてすぐに警察に相談させていただき、26日の火曜日に容疑者が逮捕されました。逮捕された容疑者は、県内在住58歳の男性ということで、すでに実名報道もされています。
私への脅迫の他にも、一部の文字を伏せたり変えたりしながら、ここで読み上げるのもはばかられるような過激なコメントを多数書き込んでいました。
現時点では容疑を否認しているようですが、今後の捜査を見守りたいと思います。
いつも申し上げておりますが、私は政治家ですので、いかなる批判も甘んじて受ける覚悟です。
しかしながら、こうした暴力をほのめかす脅迫の言葉は、これは到底許されるものではないと考えています。インターネットは公共の場であり、決して、皆さん、匿名の場所ではありません。
この容疑者がどのような認識で投稿したのか分かりませんが、結果としては、逮捕されるということで、新聞等に住所、氏名、年齢、職業が公表されることになりました。ネット上では、写真も出回っています。
今回のようなネットにおける心無い投稿が重大な結果をもたらすことをぜひご認識いただいて、県民の皆さまには節度あるSNSの利用をお願いしたいと思います。
それでは、会見の中身に移りたいと思います。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。
本日は、新型コロナの直近の感染状況、それから、知事のベトナム訪問、さらには、私の知事としての任期、昨日28日で4年目に突入いたしました。残り1年となったということで、会見の最後に少しお時間をいただいて、山本県政の3年目の実績と今後ということでお話をさせていただきたいと思います。
本日は、かなり中身が多くて、少し時間がかかるかもしれません。40分から45分ぐらいかかるかもしれませんが、記者の皆さんには、ぜひ最後までお付き合いいただければ幸いです。
まずは、新型コロナの直近の感染状況についてご説明をしたいと思います。スライドをご覧ください。新規感染者の推移をまとめたスライドです。
直近1週間の新規感染者は、本日の2,393人を含め、14,602人ということになりました。先週の4,712人、先週の9,439人から大幅に増加しています。
1日当たりの感染数は過去最高を更新し続けており、感染拡大のピークはまだ見通せない状況だと言っていいと思います。
続いて、昨日時点での客観的な数値を報告します。スライドをご覧ください。
まず、上段の感染状況です。
(1)の1日当たりの感染者数は、2,025.9人ということになります。前回から倍増しています。過去最多です。
さらに、(2)の感染経路不明の割合は77.3%ということで、これも前回から増えて、過去最多の水準となりました。
(3)の検査の陽性率については、74.8%。これも前回から倍近くに増えていて、過去最多です。
(4)の今週先週比については、1.0を大きく上回った状態が27日間続いてるということです。
続いて、下段の医療提供体制についてご報告したいと思います。
(1)の病床使用率は、48.4%ということです。先週の35.6%から、13ポイント近く増加しておりますが、警戒レベル3の水準である50%前後で推移しているといえると思います。
一方、(2)の重症病床使用率は、5.4%ということで、警戒レベル2の水準にとどまっているということです。
なお、病床については、来週初めにも、目標である650床を超え、660床程度を確保するめどが立ちました。今後も1床でも多くの病床を確保できるように、引き続き努めてまいりたいと思います。
医療関係者の皆さまには、何卒引き続きご協力をお願いしたいと思います。
また、この1週間で、9名の方が亡くなっています。心からお悔やみを申し上げたいと思います。
続いて、療養者の状況です。次のスライドをご覧ください。
昨日時点の療養者数は、21,361人ということで、先週から倍増しています。そのうち、入院されている方は2%を切っております。
続いて、入院されている方の年代です。スライドをご覧ください。
60代以上の方の入院が増えて、77%になっています。
続いて、入院されている方の症状です。スライドをご覧ください。
入院者の症状についてですが、重症の方が今、2人おられます。それから、中等症の割合はやや減少していますけども、引き続き高い水準で推移しています。トレンドも変わっていません。この中等症のうち約9割は65歳以上の高齢者ということになっています。
以上のとおり、新規感染者数が過去最高を更新するなど、感染拡大が急速な早さで進んでいることが分かると思います。病床使用率も急速に高まっています。
重症者は少ないとはいえ、このままのペースで入院者が増えると、医療提供体制に相当大きな負担がかかってしまうという事態になります。
また、今月は医療機関でのクラスターが25件も発生しています。第6波のピークである今年2月の8件に比べても3倍以上です。
こうした状況に対応し、医療の崩壊を何としても回避するために、県としてはコロナ専用病床の効率的な運用に取り組むことといたしました。
取り組みの柱は、大きく分けて2点です。早期退院等の実施と、それから、陽性者外来の再開です。
まず、早期退院等の実施について申し上げたいと思います。
限りある病床を1人でも多くの入院が必要な方に使用いただくため、入院期間の短縮に取り組みます。
具体的には、症状が軽快した方については、療養期間中であっても、宿泊療養施設や自宅での療養に切り替えていただきます。
加えて、従来から退院基準を満たしていても、基礎疾患等により引き続き入院が必要なため、転院先の一般病床を確保するのに時間を要するケースが多く発生していました。
これを解消するため、新たな取り組みとして、いわゆる後方支援病院の病床の空き状況をリアルタイムで共有する仕組みを構築いたしました。
この取り組みによって、転院に要する調整時間を少しでも短縮し、今ある病床をさらに有効に活用することができます。
次が、陽性者外来の再開です。
本当に入院が必要な方に優先的に入院していただくため、いわゆる入院前のトリアージを実施するものです。通常の受診ケースにおいて、入院か宿泊療養かの判断が難しい方に対して、協力病院において、CT検査や血液検査を実施し、入院の必要性を判断するというものです。
この取り組みは第6波においても実施しておりましたが、この第7波に際して、11病院の輪番体制と、8病院のサポートによって再開することといたしました。この取り組みによって、「心配だから念のために入院」のような判断を極力なくし、緊急性の高い方から入院いただくことができます。もちろん結果として、入院にならなかった場合であっても、電話やオンラインを含めた診療体制は確保いたしますので、その点はご安心をいただきたいと思います。
いずれの取り組みについても、関係する皆さまには、新たなご負担をおかけすることになります。しかしながら、今こそまさにオール群馬の取り組みが必要な局面です。県民の皆さまのご理解ご協力を重ねてお願いしたいと思います。
なお今週25日、9回目となる医療関係者の皆さんとの意見交換を行いました。その中では「重症化しやすい高齢者や、基礎疾患のある方、妊婦などに医療資源を集中させていく必要がある」といったご意見がありました。
真に必要な方に、医療サービスを重点的に提供するといった、メリハリの効いた対策が、この第7波を乗り越えるために必要だという趣旨かと思います。
今回の県の取り組みによって、事実上、コロナ専用病床での入院は65歳以上の高齢者や基礎疾患をお持ちの方がほとんどになり、緊急時に応じた医療リソースの重点化は進んでいくと見込んでいます。
しかしながら、対策のあり方を抜本的に変えていくためには、国、政府において、感染症法における位置付けを含め、入院や外来など診療体制のあり方を早期に見直していただく必要があると考えています。この点については、昨日、奈良県で行われた全国知事会でも、群馬県知事として、強く訴えてまいりました。
それまでの間は、皆さまと力を合わせて、できる限りの工夫を重ねていくことが重要だと考えています。そこで、県民の皆さまに対しても、いくつかお願いを、この会見で申し上げたいと思います。まずは医療機関への負担を少しでも減らすための二つのお願いです。
1点目は、医療機関の受診方法についてです。これに関連して、県では、抗原定性検査キットの無料配布を行うことといたしました。
コロナに対応する診療検査外来は、この第7波でもうパンク寸前の状態です。症状の重い方や、重症化リスクの高い方が適切な医療を優先して受けられるよう、群馬県では、症状が軽く、重症化リスクの低い方が、受診前に、ご自分で検査を実施できるよう、抗原定性検査キットの無料配布を行うことといたしました。
対象は、群馬県在住の60歳未満で、発熱等の症状がある方、基礎疾患がないなど重症化リスクが低い方ということになります。
このキットで自主検査をしていただいた上で、陽性になった方にだけ診療検査外来を受診してもらうことによって、症状のある方すべてが集中してしまうという事態を避け、医療機関の負担を軽減することができると考えています。
現在詳細を関係者と調整中で、8月上旬から実施する予定です。申し込み方法等が決まりましたら、改めてお知らせしたいと思います。
今後配布予定の無料キットも含めて、自主検査において陽性になった方については、その結果を医療機関に持参し、受診をお願いしたいと思います。
なお、軽症の方、具体的には、体温が37度台で食事がとれるような方は、休日や夜間(の受診)は控えていただいて、平日の日中に受診するようお願いを申し上げます。
感染拡大の初期段階では、感染を広めないよう、できるだけ早めの受診をお願いしてまいりました。しかしながら、感染が急増している現状では、休日や夜間の受診が非常に難しくなっています。より症状の重い方が確実に受診できるよう、皆さまのご理解ご協力をお願いいたします。
2点目は、熱中症予防の徹底です。
これから8月にかけては、1年で最も気温が高くなる時期ですが、現在、新型コロナによる救急搬送が急増しています。救急医療の負担を少しでも軽減するためにも、熱中症にならないように、無理な節電はせず、換気をしながらエアコンをしっかり使って、喉が乾く前に水分をとっていただきたいと思います。
またニュースなどで、熱中症警戒アラートの発表があったら、外出を避けていただきたいと思います。特に外の運動は、その場合はやめていただきたいと思っています。
加えて、ワクチン接種についても重ねてお願いを申し上げます。
本日、病床の運営に関する県の新たな取り組みをご説明いたしましたが、この取り組みを進めたとしても、病床には限りがあります。特に、高齢者や基礎疾患をお持ちの方々には、重症化を防ぐためにも、早めの4回目接種を、改めて、重ねてお願いしたいと思います。
前回の会見で申し上げましたが、私自身、先週22日の金曜日に、4回目の接種を済ませてまいりました。接種したその日に、注射を打った場所が少し痛んだのと、全身に倦怠感がありました。その後、ちょっと熱は出ましたけれども、全体としては軽い副反応と表現していいと思います。
私としては、どう考えても重症化予防効果のメリットの方が、副反応などのデメリットよりも圧倒的に大きいと考えています。
医療関係者の皆さんとの意見交換においても、「医療施設内の感染が増えており、それによって業務が滞ってしまう状況がある。そのために4回目接種を急ぐ必要がある」というご意見をいただいています。
医療及び高齢者、障害者関係の従事者の方々も、新たに4回目接種の対象となっています。対象となっている皆さまには、接種ができるような状況になりましたら、1日も早く接種を受けていただきたいと思います。
一方、若い方、特に基礎疾患のない方については、宿泊施設や自宅での療養をお願いするケースがほとんどになっています。中等症になる方のほとんどが65歳以上であることは事実ですが、それでも重症化したり、倦怠感などの症状が長引いたりする可能性は、若い皆さまにもあります。ご自身はもちろんのこと、何度も申し上げておりますが周りの方々、大切な方々を守るためにも、まだ3回目の接種を受けていないという方は、できるだけ早期に接種を受けていただくようにお願いしたいと思います。
スライドをご覧ください。このグラフは、新規感染者と3回目接種の予約状況をまとめたものです。
新規感染者数の増加とか、それに伴う国や県の呼びかけを強化したことが影響しているのだと思いますが、若い世代を中心にLINE予約が7月上旬頃から増加に転じていることが分かると思います。現在まで右肩上がりで推移しています。様々な情報や状況等を踏まえ、やっぱり接種しようと判断された方が増えている傾向だと思っておりまして、感染拡大を防ぐという点からも、これはありがたいと思っています。
皆さまのワクチン接種で救われる命があります。今迷っている方についても、もう一度申し上げます。ぜひ早めの接種をお願いしたいと思います。
詳細については、まずお住まいの市町村のホームページをご確認いただければと思いますが、県としても、市町村に働きかけながら、さらなる(県民の)皆さまへの呼びかけを行っていきたいと考えています。
続けて、知事のベトナム訪問についてです。スライドをご覧ください。
ベトナムと群馬県の交流を深化させるため、8月2日から6日にかけて、ベトナム国を訪問し、トップ外交を展開することといたします。ベトナムには令和元年11月にも訪問しておりますので、今回は2回目の訪問ということになります。
群馬県は、皆さまご存知のとおり、人口に占める外国人の割合が3.1%と、全国でも3番目に多く、県内経済に大きな影響を与えています。国籍別でいうと、ブラジルに続き2番目にベトナムが多いということで、近年その伸びが著しいものがあります。
ベトナムは、群馬県に多くの技能実習生を送り出しているほか、県内企業にとっても魅力のある投資先として注目を集めています。
そうした観点から、群馬県とベトナムとの連携を強化することは、群馬の発展に大きく貢献すると考えています。
今回の訪問では、ベトナム国のフック国家主席及びミン第一副首相との会談を予定しています。なお、ミン第一副首相は、今年の5月に駐日ベトナム大使館で会談いたしました。その際、ミン第一副首相から、ベトナム国への訪問についてお誘いをいただいたという経緯もあります。
こうした会談のほか、首都ハノイにおいては、ベトナム現地における製造業、IT、デジタル産業などの現状を把握するため、本県からの進出企業、現地大手のIT、デジタル関係の企業と意見交換をさせていただく予定です。
加えて、群馬県が目指すリトリートの聖地の参考とするため、世界的に有名なアジアの観光地であるダナンを訪問する予定です。ダナン市政府のトップの幹部と会談し、外資の誘致や世界遺産周遊観光などの観光政策について、意見を交わす予定です。
あわせて、長期滞在とか外国人誘客の取り組みについても調査をしていきたいと考えています。
このほかにも、大学同士の交流を進めるために、ベトナム国の外交官の養成機関であるベトナム外交学院と協定を締結する予定です。この協定をきっかけに、ベトナムと群馬県の文化の相互理解を深めていきたいと考えています。
現在、新型コロナの感染状況が悪化していますが、こうした外国との連携強化は、群馬県のさらなる発展に向けて、知事が先頭に立って、長期的な視点で進めていく必要があると思います。
群馬県と繋がりの強いベトナムでのトップ外交をしっかりと推進し、群馬県経済の回復、ベトナムと群馬県の経済、教育、文化、こうした分野の交流をさらに進めていきたいと思います。
続いて、今週の直滑降ストリームについてもお知らせします。スライドをご覧ください。
今週は、昨年10月以来約9カ月ぶりとなる「一太の知らない県庁職員の世界」を、お届けします。ゲストは企業局県央第一水道事務所の技師、松本優一さんです。
このコーナーでは、思わぬ特技や趣味を持った県庁の職員を紹介してまいりましたが、今回のテーマは「モータースポーツ・ラリー」です。
松本さんが現在出場している全日本ラリー選手権についての話とか、あるいは群馬県とラリーとの歴史関係についてもお話を伺っています。
放送は、前編を本日の19時から、後編を8月5日金曜日の19時からYouTubeのtsulunosチャンネルで配信をいたします。ぜひ大勢の皆さんにご覧いただきたいと思います。
それでは最後に、山本県政3年目の実績と次期知事選について、少しお時間をいただき、お話しさせていただきたいと思います。
まずは次期の知事選についてです。すでに今週の25日、私の後援会が主催する全体戦略会議でも発表いたしましたが、記者会見の場でも改めて、県民の皆さんに私の意思をお伝えしたいと思います。
私、山本一太は、来年7月に行われる予定の群馬県知事選挙に、2期目の再選を目指し、立候補することを決断いたしました。
これまで県内各地で実施してきた後援会の会合または独自に実施した世論調査の結果等を受けて、これまでの山本県政を評価し、今後についても期待の声を、県民の皆さんからいただいていることが分かりました。新しい群馬県を作っていくために、自分にはまだまだできることがあると確信するに至りました。
もちろん、知事になること自体が目的ではありませんでした。知事を続けることも目的ではありません。これは会見でも何度も申し上げました。私がやりたいことは、皆さんから頂戴した知事という肩書、それから自分の持つあらゆるリソースを駆使して、群馬県の未来のために全人格をかけて職務にあたり、群馬県と群馬県民の皆さまのために一つでもいいことをすることに尽きると思っています。
思い起こせば3年前、群馬県知事選史上最多得票、最高得票率で当選させていただきました。その後、知事に就任した直後から新型コロナ、豚熱、台風等の災害対応に奔走した、本当にあっという間の3年間でした。
県民の皆さんの命と健康を守る、それと同時に暮らしも守らなければいけないということを最優先にして、リソースを大胆に振り分け、群馬県、それから県民の皆さんのために、全身全霊をささげて、走り回ってきたつもりです。
こうした危機感に追われる中でも「新・群馬県総合計画」を作成し、群馬県が将来目指す姿、つまり「誰1人取り残さない社会の実現」に向けた土台を作り上げることができたと考えています。
この新・総合計画の中で描いた群馬県をどう実現していくのか、動き始めている様々な取り組みをどう加速させていくのか、現在まだその途上にあると考えています。それを進めるためには、さらに時間が必要だと判断いたしました。中途半端に、ここで投げ出して、次の方に任せるというのは、むしろ無責任になってしまうと感じています。
山本県政が、この3年間でどんなことをやってきたかについては、これまで記者会見や未来構想フォーラムなどにおいて、県民の皆さまに向けて発信させていただきました。
本日は、4年の任期が残りあと1年となるこのタイミングで、改めてその実績と成果をご紹介させていただきたいと思います。
もう一度申し上げますが、私は決してうぬぼれているわけではありません。人間としても、たいへん欠点が多いし、この3年間、知事として反省すべき点もいろいろあると思います。
しかしながらもう一度申し上げますが、この知事というこの肩書を最大限に活用して、やはり自分にしかできないことがあると(思います)。まだ まだ、次の2期目もやることによって、県民の皆さんの幸せに貢献できると確信したということを改めて申し上げておきたいと思います。
3年目の実績に入る前に、まず1年目を振り返ってみたいと思います。ここからスライドが多いので、少し早口になってしまうと思います。手話通訳の方にも、ご迷惑をかけることになると思いますが、なるべく抑えながら、しかし早口で、ご説明させていただきたいと思います。
まず真っ先に取り組んだのは、行財政改革です。
群馬県として初めて、中期財政見通しを作成、公表するとともに、財政の健全化のため、徹底した事業の見直しを断行し、さらにはDXの推進による行政改革にも取り組んでまいりました。
そのほかにも、県庁動画放送スタジオ「tsulunos」の開設、Gーアナライズ&PRチームによる県産農畜産物のPRなど、群馬県の認知度向上のための情報発信に注力してまいりました。
これが1年目です。
続いて、2年目です。スライドをご覧ください。
2年目には群馬県の将来の姿を描いた、この新・群馬県総合計画を策定いたしました。その中でも掲げている始動人を育成するため、県立高校での1人1台パソコン整備、小中学校の35人学級の導入など、教育イノベーションを推進いたしました。
また、新型コロナワクチン接種にあたっては、皆さん覚えていらっしゃると思いますが、県内2カ所の大規模ワクチン接種センターをいち早く立ち上げました。市町村の補完と県全体での(ワクチン接種の)加速化という意味では、全国に誇るべきベストプラクティスになったと自負をしています。
続いて、いよいよ3年目の実績となりますが、ざっと、今お話をしたんですけれども、ここからかなりスライドがあるので、すべてお話することはできません。とても時間が足りません。ポイントを絞って、少し早口でいきたいと思います。
記者の皆さまには事前に、資料をお手元に配っておりますので、あわせてご覧いただければと思います。
3年目の実績と成果について、新・群馬県総合計画で掲げる七つの柱に沿って、ご説明いたします。
スライドをご覧ください。行政と教育のDXの推進に関するスライドです。
ワクチン接種証明である「ぐんまワクチン手帳」を全国で最も早く導入いたしました。多くの方にご利用いただき、登録者数は約35万人に達しています。そして何よりも誇らしいのは、開発に要した経費がたった900万円だったことです。東京都が同様の仕組みの構築に投じた10億円と比べて、非常に安価なワイズスペンディングの事例になりました。
次のスライドをご覧ください。首都圏のテレワーカーや企業への情報発信を強化するため、県内のテレワーク施設の情報や体験談などをまとめた特設サイトを開設しました。開設から9カ月間で、2万回を超える閲覧回数を記録しています。
次のスライドです。災害レジリエンスNo.1に関するスライドです。
大規模災害時に、関係機関が1カ所に集結し、リアルタイムで災害対応を行う場所がありませんでした。これが本県にとって長年の懸案事項でした。来たるべき災害に備えるため、県庁7階に危機管理センターオペレーションルームを整備いたしました。
次のスライドです。公共事業については、激甚化する災害、特に水害対策に力を入れてきました。加えて、西毛広域幹線道路等、基幹道路の整備も着実に前進しています。
次のスライドをご覧ください。地域の防災力向上のためのソフト対策も実施してきました。
中でも県のLINEを活用した「ぐんま大雨時デジタル避難訓練」は、都道府県としては初めての試みでした。およそ8万人の皆さまにご参加いただきました。県民の皆さんの防災意識を高める画期的な取り組みになったと考えています。
次のスライドです。医療提供体制の強化に関するスライドです。
新型コロナ対策としては、病床のひっ迫による医療提供体制の崩壊を防ぐため、最重点事項として、コロナ専用病床の確保に取り組みました。今日の会見で申し上げましたが、7月15日現在で、643床まで積み増すことができました。人口比では、北関東最大規模です。
そして、ワクチン接種を加速化するため、3回目の接種においても、東毛と県央の2カ所に県営大規模接種センターを開設いたしました。初回接種以来、計103万回の接種を行い、群馬県のワクチン接種率の向上に大きく貢献しました。
次のスライドをご覧ください。新型コロナワクチンの3回目接種を促進するため、抽選で、特典を付与するプロジェクトを実施しました。企業協賛によって、合計850点の特典を用意することができました。約15万3千人からのご応募をいただいています。
次のスライドをご覧ください。群馬県における若手医師確保は、知事就任当初からの最重点事項の一つでしたが、医師臨床研修マッチング数は2年連続で過去最高を更新しました。コロナ禍における取り組みとして、動画による病院紹介を実施しましたが、動画放送スタジオtsulunosも最大限有効に活用させていただきました。
次のスライドをご覧ください。県民総活躍社会の実現に関するスライドです。
2021年移住希望地ランキングにおいて、過去最高となる全国5位になりました。今後も3位以内を目指して、群馬県の利便性や優位性をしっかり内外にアピールしてまいります。
また、デジタル田園都市国家構想推進交付金が採択となりました。前橋市と連携して、MaaSの社会実装に向けた取り組みがスタートいたします。
次のスライドをご覧ください。コロナ禍で不安や困難を抱える女性を支援するため、民間団体と連携し、女性への寄り添い相談支援事業を開始しました。
電話、SNSによる相談に加え、アウトリーチや同行支援など、相談者の事情に応じたきめ細やかなサポートを実施しております。
次のスライドをご覧ください。生理の貧困問題を抱える女性への支援と、SDGsのジェンダー平等を推進するため、生理用ナプキン無料提供サービス、「OiTr(オイテル)」を県有施設に導入しました。これは都道府県では、初となる取り組みでした。生理用品が必要な時に、必要な人の手に渡る環境づくりをこれからも進めてまいります。
次のスライドです。近年の地球温暖化に起因する自然災害の激甚化リスクを抑え、災害に強く持続可能な社会を構築するため、「2050年に向けた『ぐんま5つのゼロ宣言』実現条例」を施行いたしました。これによって、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを成長戦略と位置付け、環境と経済が好循環する持続的な社会に向けた環境を整えました。
次のスライドをご覧ください。県立赤城公園の活性化を目的に、スノーピークとの連携により、赤城ウェルグラウンド構想案を策定いたしました。パブリックコメントで多くの意見をいただいたところであり、構想に対する期待や赤城への思いを受け止め、構想に反映してまいりたいと考えています。
次のスライドをご覧ください。地域経済循環の形成に関するスライドです。
豚熱対策においては、残念ながら、これまで8例の発生を許してしまいましたが、抜本的な対策を打ち出し、中長期的な視点での対策強化に取り組んでいるところです。
また、対策をめぐっては、農水大臣に直接要望し、地域の実情を訴えてまいりました。
農畜産物等の輸出については、令和3年の輸出金額が、前年を約27%上回り、過去最高を記録しました。
次のスライドです。農畜産物の健康に関与する成分を分析し、販売促進につなげていく知事肝いりの「Gーアナライズ&PRチーム」の取り組みとして、上州地鶏(ムネ肉)が、県育成品種として初めて機能性表示食品になりました。
次のスライドをご覧ください。G7関係閣僚会合誘致に向けて、群馬県として初めて立候補しています。県選出の国会議員の皆さんにもご協力いただき、強力な誘致運動を展開しています。
次のスライドをご覧ください。古民家再生活用事業「コミンカコナイカ」は、政策プレゼンで職員の皆さんから提案のあった新規事業です。これは職員提案なんです。古民家のデータベース化や利用希望のマッチングを基点に、官民共創による地域づくりまで視野に入れた意欲的な事業だと思っています。これは知事としてゴーサインを出しました。
次のスライドをご覧ください。官民共創コミュニティの育成に関するスライドです。
群馬県の最大のキラーコンテンツと言っても過言ではない「ぐんまちゃん」のアニメ制作、放送を行いました。
自治体初の本格的なテレビアニメで、ぐんまちゃんの認知度、ひいては群馬県の認知度向上に大きく貢献しました。
また、人気YouTube番組「Re:Hack」と群馬県で番組制作を行ったことも、群馬県の認知度向上に貢献したと考えています。時の人として引っ張りだこのひろゆきさんと成田悠輔先生を群馬県にお呼びし、撮影を行いました。6本の番組で計410万回も再生されています。ネットを通じた情報発信にも大きな手応えと可能性を感じています。
次のスライドをご覧ください。官民共創コミュニティの芽を育てるため、住民参加型の未来共創ワークショップを県内各地で開催いたしました。地域のありたい姿やそこに向かう取り組みのアイディアを共創しました。また、地域のありたい将来の姿を「湯けむり未来図鑑」として公表しています。
次のスライドをご覧ください。今年2月に全国初となるリアルとオンラインのハイブリッド式で、「ぐんま狩猟フェスティバル」を開催いたしました。イベントには、ハンターでもある牧島デジタル担当大臣にもご参加いただき、捕獲の担い手確保に向けて狩猟の魅力を発信いたしました。
次のスライドをご覧ください。場所や時間、スタイルにとらわれない働き方を定着させていくため、県庁32階官民共創スペース「NETSUGEN」と県内コワーキング施設の相互連携の仕組みを構築いたしました。
次のスライドをご覧ください。官民共創による政策実現を目指し、自治体として初めて「PoliPoli Gov(ポリポリ ガブ)」の運用を開始しました。
知事と市民との座談会も開催いたしました。市民と行政とのフラットな関係を築き、自由で創造的な意見の集まる空間にしていきたいと考えています。
次のスライドをご覧ください。教育イノベーションの推進と始動人の活躍に関するスライドです。
次世代のデジタル人材の育成を目指し、前橋駅前に「tsukurun」を整備しました。小中高生が3次元コンピューターグラフィックス等のデジタル技術を学べる全国初の施設となっています。
次のスライドをご覧ください。OECDが実施する、教育に関する先端的な調査に、日本から唯一参加することを表明するなど、始動人育成に向けた教育イノベーションを推進いたしました。
次のスライドをご覧ください。県立の夜間中学の開設に向けた方針を決定しました。様々な背景を持つ方々が、個々のニーズに合わせて、対面とオンラインで学ぶことができる、全国のモデルとなるようなハイブリッド型を目指し、引き続き、開校準備を進めてまいります。
次のスライドをご覧ください。県政全般を支える取り組みに関するスライドです。
群馬県の将来ビジョンについて、県民の皆さまとともに考えるため、県内12カ所で未来構想フォーラムを開催いたしました。延べ2,600人の方にご参加いただき、様々な意見交換を行いました。
次のスライドをご覧ください。山本県政最大のミッションである県民幸福度の向上については、県民の幸福度を見える化し、県政に活用するため、群馬県幸福度レポートを作成、公表いたしました。
次のスライドをご覧ください。県の貯金に当たる財政調整基金が前年度比で161億円の大幅増になりました。また、借金に当たる県債残高が16年ぶりに減少し、前年度比マイナス338億円となりました。
事業の見直しの徹底は「ワイズスペンディング」の発想で、これからも財政の健全化確保に努めてまいります。この1年間も、しっかりとそのことに努力をしてまいりました。
次のスライドをご覧ください。新型コロナで一時中断していたトップセールスを再開いたしました。企業の要人や現職の閣僚と会談を行い、群馬県のPR、連携の可能性を模索しました。
以上、これが3年目の実績と成果について、お話いたしました。早口でたいへん失礼しました。
群馬県から全国のモデルとなるような取り組みを精力的に発信していくことが、知事の大きな野望だと何度もここで申し上げてまいりましたが、その土壌は作れたのではないかと自負をしています。
しかしながら一方では、コロナのない平時であれば、できたであろう県民プライドの醸成に向けた取り組みなどに注力することができなかったことも事実です。
今後は、これまで取り組むことができなかった新たな富や価値の創出に向けた取り組みを、より一層推進してまいりたいと考えています。
これまで、県議会や記者会見、また未来構想フォーラムなどでも繰り返し発信してきた内容でありますが、もう少し時間をいただいて、どのような近未来を目指しているのかについても改めて簡潔に説明させていただきたいと思います。
スライドをご覧ください。知事就任当時の県民との約束、それに基づく県の計画については、引き続き着実に推進してまいります。
その上で、次に掲げる三つのキーワードを新たな近未来構想の軸としています。一つ目が「リトリートの聖地」、二つ目が「クリエイティブの発信源」、三つ目が「レジリエンスの拠点」です。
2040年に目指す姿に向かって、一歩ずつ着実に近づいていきたいと思います。
それでは、一つずつ、分かりやすく簡潔に説明します。
一つ目の「リトリートの聖地」についてです。次のスライドをご覧ください。
リトリートとは、忙しい日常生活から離れ、心や体を癒やす過ごし方のことを言います。コロナ禍で人混みを避け、地方への移住やワーケーション、旅行に関心が高まっております。
こうした需要を上手く取り組み、全国や海外からの誘客を促進していきます。群馬県のキラーコンテンツである温泉はもちろん、農畜産物などの食、豊かな自然、アクティビティなどを組み合わせて、群馬県をリトリートの聖地にしていきたいと考えています。
群馬に来て元気になって帰ってもらう、免疫力を高めて帰ってもらう、そうした群馬県を目指してまいります。
続いて、二つ目のキーワード「クリエイティブの発信源」についてです。次のスライドをご覧ください。
新たに、前橋駅前に整備した人材育成施設「tsukulun」をきっかけに、県内の子どもたちの創造性を高め、将来的にはデジタルスキルを整え、クリエイティブマインドを持った人材を次々と輩出できるような流れを生み出したいと思っています。
また、デジタル関連企業の県内誘致やフィルムコミッションを活用したロケ誘致を推進することによって、群馬県でモノを作りたい、クリエイターが群馬県に行きたいと、そう言ってもらえるようなクリエイティブの発信源を目指していきたいと思っています。
最後に三つ目の「レジリエンスの拠点」についてです。次のスライドをご覧ください。
レジリエンスとは、大規模な災害などの危機や困難に、しなやかに対応し、乗り越えることを指しています。
群馬県は地震や自然災害が少ない上に、東京から近いという特徴があり、首都圏の脆弱性をカバーすることが可能です。こうした特徴を生かし、仮に、首都直下型地震などが起きた場合、群馬県が首都圏のバックアップ拠点になれるように、様々な取り組みを進めてまいりたいと考えています。
以上、私が知事として目指す近未来の三つのイメージについてもご説明いたしました。
まずは、1期目の残り1年、ここに全力を注ぎたいと思います。その中で、県民の皆さんが誇りと幸福感を持てる群馬県を目指し、引き続き全身全霊で努力をしてまいりたいと思っています。少し駆け足でまいりました。
私からは以上です。ここからは、記者の皆さんからのご質問をお受けしたいと思います。
(記者)
コロナ対策で細かいことを確認させていただきたいんですが、先ほどコロナ専用病床の効率的な運用の話がありました。これはいつから実施されるのでしょうか。
(知事)
それは健康福祉部長から答えさせていただきます。
(健康福祉部長)
陽性者外来とか、病床の効率的な運用につきましては、もうすでに実施を始めております。(具体的には)陽性者外来であれば7月25日から、早期退院(など、病床の効率的な運用)についても、病床のフェーズを(引き)上げたときから運用を始めております。
(記者)
先ほど、コロナ病床を660床確保するというお話がありました。これはいつ実現(になりそう)ですか。
(健康福祉部長)
来週の頭にはと思っているんですけれども、実際に運用が始まった時点で、また正式にお知らせをさせていただきたいと(思います)。
(記者)
昨日、JR東日本から、利用者の少ない鉄道路線について公表がありまして、その中には、群馬県でも吾妻線等、一部が入っていました。
これから、利用者の少ないローカル鉄道をどうするかという議論が県内でも出てくる可能性があると思うんですが、そのような議論に、知事はどのようなスタンスで臨まれるか教えてください。
(知事)
まず、県土整備部長の方からお答えいただきたいと思います。
(県土整備部長)
昨日、確かにJR東日本の方から発表になりまして、県内では2路線でした。吾妻線で、長野原草津口から大前間で、こちらについては、収支率が4.2%。それから、水上-越後湯沢間、こちらについては、収支率7.4%ということで、利用者が非常に少なくて収支率が大変厳しい状況になっていると。地方ローカル線の厳しい経営状況が反映した結果かなと重く受け止めているところでございます。
今後の検討なんですけれども、吾妻線につきましては、昨年度から沿線自治体が主催します「渋川吾妻地域在来線活性化協議会」というものを、すでに設定していまして、JR東日本とともに、吾妻線全体の活性化に向けて、検討を進めているところでございます。
これと同時に、当該区間を含む地域全体の移動サービスをいかに確保するかが重要になってまして、沿線自治体と課題について共有をするとともに、現在群馬県が進めておりますMaaSですとか、デジタル技術の活用等も含めて検討する必要があると考えています。
(知事)
今、お話があったように非常に厳しい状況だと思って受け止めています。
私は吾妻郡の出身なので、国会議員の時代から吾妻線の問題、近隣の首長の皆さんといろいろ相談してきたんですけど、今、県土整備部長が言ったように、デジタル、MaaSとか、いろいろなことを組み合わせた上で、いろいろな知恵を絞っていくしかないかなと思っています。
(記者)
3年目の成果として実績を説明いただきましたが、よくある話ですが、点数を付けると何点くらいでしょうか。
(知事)
記者さんが聞くかもしれないと思って一応・・・68点。
やはり今、第7波に突入して、なかなか厳しい状況になっているということで。その前だったら70点ぐらいあげてもいいかなと思ったんですけども、68点にしました。
本当は65点にしようと思ったんですけども、やはり、2人の副知事とか県職員の皆さんにすごく頑張っていただいて、成果が出たところもあるので、1、2点加算したのと、それから、参議院選挙の時にNHKが行った出口調査で、山本県政を評価するというのは8割に達していたので、その2つをもって3点加算して、68点ということです。
残りの1年でしっかりと、もっと上げられるように頑張っていきたいと思いますし、もし、二期目をやれることになれば、さらにこの得点を、8割、9割と上げられるように頑張っていきたいと思います。
(記者)
ベトナムの訪問について伺いたいんですけど、感染の拡大局面にある中で、(群馬県を)離れることに対する批判もあるかと思うんですけれども、感染症への対応の指揮を現地に行ってもどのように取るのか伺えればと思うんですが。
(知事)
まず、感染症についてはしっかりと対策を講じながら、十分気をつけて訪問したいと。ベトナムは確か、かなりうまく(新型コロナを)抑えられていると思いますが、我々も注意深く行動したいと思っています。
それから、感染症の話は、新型コロナの話はもともと、連休だろうと週末だろうと、頻繁に健康福祉部と連絡も取りあっていますし、必要があれば、週末でも、ウェブで会議ができますから、当然そういう体制を作っていきたいと思いますし、何かあればすぐ、現地でも対応できるようにしていきたいと思っています。
もちろん今、感染症が大変な時期なんですけども、ベトナムに行くということも群馬県にとってはものすごく大事なことだと思うんですね。特に、研修生(技能実習生)の問題もありますし、ミン副首相から訪問のお誘いをいただいたということもあるので、ここはしっかりこの時期に行っておくということが、群馬県にとっては大事だと思っています。
もう一度言いますが、感染症対策については、どこでもしっかり対応できるような体制でいきたいと思います。
(記者)
感染症法の関係で、国の方でも検討して欲しいというお話でしたが、2類から5類への移行についてはどのようにお考えでしょうか。
(知事)
奈良県で行われた全国知事会議では、複数の知事の方からこの問題が提起されました。
私が言ったのは、もちろん、政府は全力を挙げていただいてると思うと。一生懸命努力はしていると思うけど、一気に5類にするというのはいろいろ心配もあるし、それは分かりますと。だけど、今の状況では、なかなか対応できない状況が出てきているので、これはですね、一気にいかなくても、例えば2類であっても、いろんなケースを作るとか、その中間のプロセスみたいなものがあってもいいんじゃないかということで、そこら辺については、ぜひ政府の方もよく知恵を絞っていただきたいと。
特に、(以前、私は)国会議員としてルールメーカーをやってたわけですよ。法律を作ったりとかね。(対して、)知事というのは、現場のプレーヤーなわけですよ。(国には)先頭に立っているプレーヤーの意見をもっとしっかりと受け取っていただいて、例えば、5類にしたらこれとこれとこれができないみたいな言い方じゃなくて、5類に急にはできなくても、こういう運用の仕方があるとか、ここを変えればいいとか、法律改正が必要な部分もあるので簡単じゃないと思いますが、そういうところをしっかりにらみながら、もう、頑張ってもらっていると思うんですよ、政府も。ただ、より柔軟に、これはぜひ検討していただきたいと。これはやはり、現場を預かる知事の皆さんの本音だと思います。
(記者)
抗原検査キットの無料配布について伺います。8月上旬から配布開始ということですが、例えば東京都でやっているような、20代に向けた自主検査のようなことの導入を想定されているのか、具体的に教えていただければと思います。
(知事)
それでは、健康福祉部長。
(健康福祉部長)
国の方から抗原検査キットが配布されるということでございまして、それを活用して始めるという事業でございます。
外来(医療)のひっ迫を防ぐため、若い人だとか基礎疾患のない人に受検をしていただくということです。東京都の取り組みとちょっと違うのは、群馬県は、自主検査をして陽性になったら受診をしてくださいという取り組みでございまして、東京都は確か医師を配置してという形になりますけれども、それとはまた違う取り組みになります。ただ、近県では、群馬県と同じような取り組みで始めるところが多いと承知しております。
(記者)
つまり、医療機関に受診する前にこの検査を経ることをお願いするという意味合いでいいですか。
(健康福祉部長)
陽性にならない方もいらっしゃいますので、若い方なり、リスクの低い方は自分で検査をしていただいて、陽性でない場合はそのまま(受診しない形)になりますので、そこで(外来医療の)ひっ迫を防ぎたいということでございます。
(記者)
あくまで、できるだけという・・・
(宇留賀副知事)
少し補足すると、今やはり、症状だったり(感染の)不安があると、診療所や発熱外来に行ってそこで検査を受けて、それから結果に応じてというふうになるんですけれども、できるだけ発熱外来は、リスクが高い方、特に高齢者の方々に提供していきたいということで、若くて元気な方で、それほど重症化リスクがないという方は、検査はご自身でやってくださいと。その上で、陰性だったらそれで大丈夫ですし、陽性だったら、もう来ないでくださいと言っている県もありますが、群馬県の場合は、そうしたら(陽性だったら)、発熱外来に来てくださいということです。
検査をするとその分だけ、いろいろな現場に負担がかかるので、そこの部分をなくしたいと。だから、できるだけというよりは、こういう形で対応していただきたいと思っています。
(記者)
午前中の政府の方で、「BA5対策強化宣言」というものを新たに設けて、その宣言をした地域を指定していくということが発表されました。まん延防止措置をなるべく使わないようにという中の判断だと思われますが、これについて、知事としてどうお考えかということと、あと、病床使用率について、一時5割にいったけれども、ちょっと戻ったという形ですが、5割に達したらという要件もあるようですけれども、現状で、その(BA5対策強化宣言の)活用に関してはどのようにお考えかお聞かせください。
(知事)
国の発表した方針について全体がよく分かっていないので、どういう制度なのか把握してないので、なかなかコメントしにくいなと思いますが、とにかく、まん延防止措置のような、いわゆる経済活動の制約に一気に行くんじゃなくて、ちょっと違うアプローチでということで考えられたのかなとは思いますけど、ちょっと制度の詳細が分からないので、例えばそういう制度が施行されたときにどんな予算措置があるのかとか、そういうところも全然分からないので、しっかり見極めたいと思っています。
それが県民のためになるのであれば、うまく活用をしなくてはいけないかなと思っています。
それから、病床使用率は、これだけ過去最多を更新してきた中でいうと、いろいろな知恵を使って、群馬県も頑張ってきて、何とか今、50%以下に抑えられているということで、だいたい今、行ったり来たりしているところなので、今日発表した療養方針というか、入院に対する考え方を少し見直していったりとか、病床もさらに積み増したりしていきますので、その中でとにかく、しっかりと50%以下に抑えるように努力をしていきたいと思います。
いつも言うように、これを使うかどうかについては、まず中身がよく分かっていないので、今のところはよく分かりません。はっきりしたことは言えません。
常に、総合的な判断によって対策は考えていこうと思っています。
(記者)
アニメぐんまちゃんのNHKの再放送についてお尋ねします。
知事は、全話再放送ということで意気込んでいらっしゃったの覚えてるんですけれども、最終的には全話が放送されないで終わりました。これについてのいきさつと、受け止めについて教えてください。
(知事)
それは、NHKの判断なんだろうと思います。基本的には、NHKの判断だということに尽きると思うんですけど、いずれにせよですね、自治体が初めて本格的に作ったアニメを、NHKの前橋放送局の方でコンテンツとして認めていただいて、再放送していただいたということは、これも素晴らしいことだし、とてもありがたいことだと思っています。
第2弾も、県議会のほとんどの会派の賛成をいただいて、予算が確保できましたので、さらに素晴らしいものを作るように努力をしたいと思います。
(記者)
群テレの方で3話分が放送されなかった時には、知事はかなり厳しい言葉で、繰り返せば、「恐るべき感性の鈍さに唖然とした」という言葉で批判されていらっしゃったと思うんですけれども、それに比べて今のコメントはかなりマイルドな感じがしたのですが、改めて率直な気持ちを教えていただけないでしょうか。
(知事)
それは、NHKの影響力とか、やっぱりいろんなことを考えれば、NHKなりの判断もあるんだろうと。公共放送としての重要な役割もあるので。
ああいう言葉を使ったことはあるんですけども、私は、作品のすべてが十分に皆さん見ていただけるものだという信念は変わりませんけども、それはNHK側のご判断だろうなと受け止めています。
(記者)
NHKも群テレも、放送していない回がありますけれども、コンテンツ側の問題とかそういった点の反省点は特にないでしょうか。
(知事)
コンテンツの問題はないと思っています。もちろんないと思っています。
BPOは問題なしとしたわけで、問題はありませんでしたし、その前にコンソーシアムを組んだところも全部放送してますから、コンテンツは自信を持って作ったし、問題はなかったと思います。
(記者)
視聴率ですとか、金銭のやりとりについては把握されていらっしゃいますでしょうか。
(宇留賀副知事)
群テレの視聴率はあるんですが、NHKのはたぶん持ってないです。
(知事)
だいたい推定したものはありますけども、また状況に応じて発表できるときがあれば、発表したいと思います。群テレの推定視聴率は発表してると思います。
(記者)
NHKの方はまだ推定しかないということですね。
分かりました。あと、地上波について、以前から他にたくさんのチャンネルがあるということで、他にも可能性があるので地上波に拘らないという話を知事はされていたと思うんですけれども、今回、かなり群テレさんでの県の関連の放送を控えて、NHKの方で、例えば、ぐんまちゃんが出たりとかしていますけれども、今回のNHKで、群テレに比べてかなり少ない数しか放送しなかったということから、今NHKに出ているぐんまちゃんを引き上げるみたいな、そういった検討などはないんでしょうか。
(知事)
質問の意味が分からなかった。
(記者)
要するに、群テレの放送が3話分なかった後、群テレで放送していた県の広報番組などがかなり縮小・削減されたと思います。
県の方の理由としては、地上波以外の様々なチャンネルを県が持っている、例えばtsulunosとかを持っているので、そんなに地上波での露出には拘らないというのが理由だったと私は理解してるんですけども、それが違ってたらごめんなさい。なので、今回NHKの方でも、県が一生懸命作ったぐんまちゃんが、半分ちょっとしか放送されなかったということを踏まえて地上波での影響力を考えれば、県としてはあまり放送されなかったので、地上波での影響力というのは、そうでもないんじゃないかという捉え方はしてないのでしょうか。
それによって、今出ているぐんまちゃんの出演を取り止めるというようなことは検討しないでしょうか。
(知事)
ちょっと理屈の立て方が、ものすごく無理矢理な感じでよく分からないけど、結論から言うと、引き上げるということは全く考えていません。
NHKがぐんまちゃんというコンテンツを認めてくれて、再放送していただいたということは、とてもありがたいことだと思ってますし、それは全く考えてません。
先ほどおっしゃっていたことを一つ言うとね、群馬テレビの広報予算が少なくなったというのは、別にぐんまちゃんのことがきっかけじゃないので、これはもう知事としてずっとエビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング(EBPM)ということで、視聴率を調べたりする中で、費用対効果によって考えたことです。
ですから、ぐんまちゃんの問題で広報戦略が大きく変わったということじゃなくて、もう1回言いますが、ネットも含めた費用対効果全体を見た上で、あのようにしたということです。
NHKからぐんまちゃんを引き上げるというのは、ちょっとよく分からない。理屈がちょっと分からないけど、それは考えてません。
(記者)
露出という意味で、要するに、やはり地上波に露出し続ける場所が必要だという判断ということなんですか。
地上波ではなくて、他にもその様々なネットだとか、チャンネルがあるという・・・
(宇留賀副知事)
正に今、知事からお話したように、費用対効果で、どのくらいの方が見ていただけるのか、それに対して僕らとして、単にお金を出すだけじゃなく、いろんなリソースを使う、コストをかける部分ありますので、それの費用対効果を見た中で、どういうところと一緒に連携していけるか、そういったところを判断しています。
(知事)
地上波でも、いわゆるローカルでも、ネットでも、効果があるところにはしっかり対応していきたいと思います。
(記者)
何度もこの会見でもお尋ねしてると思うんですけれども、ぐんまちゃんの認知度が向上するということの、先ほどの資料にも何%というようなものがあったと思うんですけれども、(認知度が)向上したことの効果、経済効果についてやはりよく分からないので、ぐんまちゃんの認知度が上がると、どうしてそれが県のプラスになるのかということを、もう一度説明していただけないでしょうか。
(知事)
ぐんまちゃんの認知度が上がったことによるブランド力効果、経済効果みたいものを出すのはなかなか難しいんですけども、それでも一度ちょっと発表させていただいたこともあると思うんですけども、これもまた、今回の放送によって上がった認知度がどれくらいの経済効果を生み出したかということは、よくまたいろいろと分析をして、発表できる時に発表したいと思っています。
それは、くまモンもふなっしーもそうだけど、経済効果を計るのはそんな簡単じゃない。ただ、何千億とかね。いろんな形でやって効果として計っているんだと思う。
それから、放送による効果の表というのもあって、これがどう正しいのかということもあるけど、これくらいの視聴率だったらこれくらいの経済効果みたいなので、全体として見ていけばいいと思います。
ただ、少なくとも、キャラクターとしての存在感が高まって、認知度が高まるということは、当然経済効果があると思います。それを使ったいろいろな商品とか、キャラクター商品もあるし、いろんなコラボグッズもあるし、こういうところに反映されていると思います。
(記者)
ぐんまちゃんの話です。NHKで全13話を放送しなかったことについて、県としてはいつの時点で把握していらっしゃったんでしょうか。
(知事)
それはいつかな・・・。それはちょっと覚えてないな。
(記者)
知事はいつお知りになったんですか。
(知事)
最近だと思いますね。
(記者)
全13話を放送しますと知事会見でもお話されていましたが、全13話が放送されなかったということを把握した時点で、会見でお話しされなかった理由は何かありますか。
(知事)
それは、さっき言ったようにNHKの判断だと思ったので。一応13話放送するというお話だったので、それを受けて、放送していただいたということだったので、それをまた、いちいちここで、会見で言うほどのことじゃないと思いました。
やはり、しっかりとぐんまちゃんというコンテンツを認めていただいて、放送していただいたということは大変ありがたいことだったので、そこはもうNHKの判断なんだろうなと納得いたしました。
(記者)
NHKの判断ということはよく分かるんですが、会見で言うほどのことではないという今のご発言が・・・それでしたら、群馬テレビで放送しなかったことについて会見でお話されたのは、どういった理由だったのかお伺いしたいと思います。
(知事)
あのコンテンツはBPOでも問題はなかったし、それは放送していただいて然るべきものだと思ったからです。
(宇留賀副知事)
ちょっと自分の方から補足すると、群テレの時は、基本的に我々の方が、ある意味、スポンサーに近いんですね。僕らの方から、コンテンツを作り、また、放映していただくというところも、いろんなスポンサーに協力していただいて、僕らがオーナーになっています。かつ、群テレ以外の他の放送局では放映をしていただいてるというところがあります。
一方、NHKの方については、どの番組を流すかというところは、例えば重大ニュースが入ってきて流せなかったというケースもあったと思うし、僕ら側がお金を出してやってくださいと言ったのではなく、NHK側でしっかり予算も措置していただいて、彼らの番組編成の中で、どのぐらい枠が取れるか、何を流すか、そういったところを決めていただいたというところから、群テレにお願いした場合と、NHKにお願いした場合と、少しオーナーシップも含め、違う関係にあったと思います。
(知事)
ぐんまちゃんは、しっかり県議会でも予算を取っていただいて、ある意味県民の税金を使って作ったわけですよ。我々は自信を持ってこのぐんまちゃんを作ったわけですよ。やはりだから、それを放送しないと決めて、その何話かが届かなかったということは本当に残念だったと。その判断は、私は正しくないと、群馬テレビの判断は間違っていると思っています。
他のところは、宇留賀副知事が言ったように、すべて放送していただいて、BPOもそれは了解してるということなので、BPOでも問題ないと判断していることを何で放送しなかったのかがよく分からない。
分からないけど、ちょっとやや感情的に言ってしまったことは、よくなかったと思うんですけど、ここで言ったように、それは民間会社の判断だから、それはそれで、群馬テレビのお考えでしょうと。ただし、作った側としては自信をもって作った、予算もかけて作ったものが放送されなかったと。これはとても残念だったということです。
それでは最後に、県民の皆さんにお願いをさせていただきたいと思います。
先ほども会見の冒頭で申し上げたとおり、感染はかなり厳しい状況にあります。まだまだピークを見通せないという状態が続いております。
そうした中でも、先ほどご説明いたしましたが、とにかく医療ひっ迫という事態を起こさないために、群馬県としても様々な努力をしております。国の新しい方針も踏まえて、例えば療養の方針、入院に対する考え方も少し見直していかなければいけないと思います。すでにもう見直しにも着手しておりますし、さらには医療提供体制の強化ということで、病床の確保、これも努力を続けさせていただいております。
その中でですね、もう何度も申し上げているように、やはり重症化を防ぐためには、ワクチンを打っていただくことが大変有効でございますので、ぜひ、まず中等症の9割ぐらいを占めている、65歳以上の高齢者の方々、特に4回目の接種の対象になっている方々には、1日も早くワクチンを打っていただきたいと思いますし、今日も先ほども申し上げましたけども、若い世代の皆さんの接種率が低いわけですが、まだまだ低いということで、こういう皆さんにも、ご自身のために、あるいは周りにいる大事な方々のために、ぜひですね、3回の接種を検討していただくようにお願いをしたいと思います。
まだまだ第7波で厳しい状況が続くと思いますけども、群馬県の方も総力を挙げて、国ともしっかり連携して、この感染を抑えていきたいと、この危機を乗り越えていきたいと思っています。
経済を何とか回し続けるためにも、県民の皆さん一人一人の感染防止への努力を改めてお願い申し上げて、今日の会見を終わりたいと思います。
今日は、3年目の実績というか、1年経ったということで、長い時間をとってしまいましたが、考えてみたら、去年も一昨年も、節目のときはこうやって長くやっているのですが、最後まで今日、記者の皆さんにはお付き合いいただきたいことに感謝申し上げたいと思います。これにて、今日の定例会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。
(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。