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平成30年度水生生物調査について
1 水生生物調査の実施
より多くの方に水生生物調査に興味を持ってもらえるよう調査を行いましたので、結果を御覧ください。
2 調査方法等
(1)調査方法
環境省水・大気環境局、国土交通省河川局編「川の生きものを調べよう(水生生物による水質判定)」に基づいて実施しました。
この判定法は指標生物と呼ばれる水生生物の種類と数から水質を判断する方法です。水質と主な水生生物の分類は以下のとおりです。
水質 | 主な水生生物(指標生物) |
---|---|
きれいな水(水質階級1) | ヘビトンボ、ヒラタカゲロウ類、サワガニ、カワゲラ類 |
ややきれいな水(水質階級2) | コオニヤンマ、ヒラタドロムシ類、オオシマトビケラ |
きたない水(水質階級3) | ミズムシ、シマイシビル、タニシ類 |
とてもきたない水(水質階級4) | エラミミズ、サカマキガイ、アメリカザリガニ |
(2)調査地点
粕川の以下の3地点で行いました。
地点1:上流(杉之下橋付近)
地点2:中流(せせらぎ公園付近)
地点3:下流(剛志大橋付近)
粕川とは…赤城小沼から前橋市、伊勢崎市を通って広瀬川に合流する一級河川です。山間部から市街地まで様々な状況の流域を通過する河川です。
(3)調査年月日
平成30年8月21日(火曜日)
3 調査結果概要
(1)地点1:粕川上流(杉之下橋付近)
大きな石の下流に網を構えて、石を転がすと多くの水生生物が取れました。
ヘビトンボやカワゲラ類等(水質階級1)が多く見られたことから、この地点の水質は「きれいな水」と判断しました。
(2)地点2:粕川中流(せせらぎ公園付近)
ヒラタドロムシ(水質階級2)やヒラタドロムシ類(水質階級1)が見られました。この地点の水質は「ややきれない水」と判断しました。
その他に指標生物ではない、タニガワカゲロウ類やエビが見られました。
(3)地点3:粕川下流(せせらぎ公園付近)
流れが速くあまり多くの種類の水生生物はみられませんでした。
タニガワカゲロウ類(指標生物ではない)も見られましたが、シマイシビル(水質階級3)が多く見られたことから、この地点の水質は「きたない水」と判断しました。
(4)まとめ
各調査地点の水生生物に違いがみられ、粕川の上流から下流へと水質が悪くなっていることが分かりました。