平成26年度水質汚濁事故の発生状況について

更新日：2019年8月29日印刷ページ表示

1．水質汚濁事故とは

　水質汚濁事故とは、工場などの機械の故障や操作ミス、交通事故や不法投棄などにより、河川へ化学物質や油が流れ込み、異常な水質が発生することをいいます。具体的には、川で大量の魚が死んでいる、油が浮いている、川が変色している、異臭がするなどです。

2．発生件数

　平成26年度に県内で発生した水質汚濁事故総数は92件で、平成25年度（82件）と比較して10件増加しました。

3．発生原因

　原因不明が50件（54％）、人的ミスが18件（20％）、設備等の故障が10件（11％）、交通事故が9件（10％）、自然現象が3件（3％）、その他が2件（2％）でした。人的ミスは、工場・事業場での操作ミス等による油・化学物質等の流出事故が該当します。

平成26年度原因別発生状況円グラフ画像
＜平成26年度原因別発生状況＞

4．種類別発生状況

　油の流出が53件（58％）と最も多く、魚の死亡が16件（17％）、河川等の白濁・着色が11件（12％）、汚泥の流出が3件（3％）、化学物質の流出が5件（5％）、その他が4件（4％）でした。

平成26年度種類別発生状況円グラフ画像
＜平成26年度種類別発生状況＞

5．月別発生件数

　発生件数が多かった時期は、10月（12件）、2月（15件）でした。

**月別発生件数一覧**
区分	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	11月	12月	1月	2月	3月	合計
件数	9件	4件	8件	5件	7件	8件	12件	5件	8件	4件	15件	7件	92件

6．管内別事故件数

　平成26年度については、東部環境事務所において発生件数が多く、県全体の28％を占めました。
　なお、各環境（森林）事務所において、事故による被害の拡大及び事故の再発を防ぐため、事故の状況や原因を調べ、その内容を関係機関に通報するとともに、原因者が判明した場合は原因者の指導を実施しました。

**管内別事故件数**
区分	中部（前橋、伊勢崎以外）	西部（高崎以外）	吾妻	利根沼田	東部（太田以外）	政令市				その他	合計
区分	中部（前橋、伊勢崎以外）	西部（高崎以外）	吾妻	利根沼田	東部（太田以外）	前橋	高崎	伊勢崎	太田	その他	合計
平成26年度	4件	16件	8件	1件	26件	11件	8件	5件	13件	0件	92件
平成25年度	2件	16件	3件	3件	21件	3件	15件	6件	12件	1件	82件
平成24年度	7件	15件	2件	3件	26件	5件	9件	5件	5件	1件	78件

7．水質汚濁事故防止のお願い

　河川水は、水道水源、農業用水及び水産用水と私たちの生活に密接したつながりを持つものであり、河川に油や化学物質などが流れると、利水上の重大な被害をもたらします。
　群馬県は、利根川の最上流部にあることから、下流都県にまで大きな影響を及ぼすおそれがあります。
　事故の原因者には、対策及び処理に要した費用の負担が求められ、また、社会的な信用の低下も招くことになります。
　水質汚濁事故は、機械の故障や操作ミスなどに起因するものが多く、日頃点検整備をしっかりすることで防げます。また、万一そのような事故が起こってしまったら、素早い対応により被害を最小限に食い止めることができます。水質汚濁事故は、早期発見と迅速な通報が大切ですので、日頃からの点検や通報先の確認等をお願いします。
水質汚濁事故を発見したらすぐに関係機関に通報してください。
　もし、川で魚が大量に死んでいる、油が浮いている等の異常を見つけたら、直ちにお近くの県環境（森林）事務所、土木事務所、市役所、町村役場、消防署等に通報してください。発見した場所や時刻、現場の状況等についてお知らせいただくよう御協力をお願いします。