本文
令和6年度 病害虫情報 第6号(コナジラミ類)
更新日:2024年11月13日
印刷ページ表示
令和6年度 病害虫情報 第6号(コナジラミ類)(PDF:494KB)
抑制キュウリ、施設トマト:コナジラミ類
施設内の発生が多くなっています。
抑制キュウリ
次作に持ち越さないために、栽培終了後に蒸し込みをしましょう。
- 寄生葉率が平年の14倍の地点があります(図1)。
- 発生量が多く、防除が困難な事例も報告されています。
施設トマト
施設内で見つけたら適期防除を行いましょう。
- 黄色粘着板への誘殺数が平年の約8倍の地点があります(図2)。
- 発生量が多く、防除が困難な事例も報告されています。
図1 抑制キュウリ:コナジラミ類寄生葉率
図2 施設トマト:コナジラミ類誘殺数
注:平年値は過去10ヵ年の調査結果の平均値
懸念される被害
コナジラミ類(タバココナジラミ)は次の病気のウイルスを媒介します。
キュウリ:退緑黄化病(図3)
トマト :黄化葉巻病(図4)
これらの病気の株を放置すると、病気の発生が広がりますので、発病株は直ちに抜き取り施設外へ持ち出し適切に処分しましょう。
図3 キュウリ退緑黄化病
図4 トマト黄化葉巻病
防除方法
- 抑制キュウリでは、栽培終了後に作物を地際部で切断するなどし、すべての株を枯死させます。その後、施設を密閉し、蒸し込み処理を行います。低温期である11月~12月は1ヵ月程度、施設を密閉しましょう。
- 施設内に雑草が残っていると効果が落ちるので、蒸し込み処理前に除草を行いましょう。
- 黄色粘着板を設置し、成虫の発生状況の把握を行い、適期に防除しましょう。
- 薬剤散布は、幼虫が寄生している葉裏まで、薬液が充分かかるように行いましょう。
- 薬剤抵抗性の発達を防ぐため同一系統薬剤の連続散布を避けましょう。