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令和6年度病害虫発生予察情報 第3号(6月予報) 

更新日:2024年6月7日 印刷ページ表示

令和6年度 病害虫発生予察情報第3号(6月予報)(PDF:253KB)

予報の概要

予報の概要の一覧

作物名

病害虫名

対象地域名

発生時期

発生量

作物全般

アブラムシ類

栽培地帯全域

 

イネ

縞葉枯病

感受性品種栽培地帯

イネミズゾウムシ

栽培地帯全域

 

白葉枯病

早期栽培地帯

 

苗立枯病

早植・普通期栽培地帯

 

 

果樹類全般

チャバネアオカメムシ

栽培地帯全域

 

多い

ハダニ類

栽培地帯全域

 

リンゴ

斑点落葉病

栽培地帯全域

 

黒星病

栽培地帯全域

 

キンモンホソガ

栽培地帯全域

 

ナシ

黒斑病

栽培地帯全域

 

黒星病

栽培地帯全域

 

ナシヒメシンクイ

栽培地帯全域

 

ハマキムシ類

栽培地帯全域

 

野菜・花き類

オオタバコガ

栽培地帯全域

 

やや多い

トマト

コナジラミ類

施設栽培地帯全域

 

夏秋ナス

アザミウマ類

露地栽培地帯全域

 

ハダニ類

露地栽培地帯全域

 

ネギ

ネギアザミウマ

露地栽培地帯全域

 

夏秋キャベツ

コナガ

高冷地栽培地帯

 

(発生時期の空欄は連続発生)

主な病害虫の発生予報

1)果樹類全般

チャバネアオカメムシ

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

多い

1 予報の根拠

  1. 1月に実施した越冬量調査では、本年の越冬量は平年を上回った。
  2. 県内のフェロモントラップ調査では、5月の総誘殺数は7地点中6地点において平年を上回った。1地点は平年並であったが、増加傾向である。
  3. ウメへの被害は平年を上回っている。リンゴやナシも一部の園において幼果への被害が確認されている。
  4. 向こう1か月の気象予報(6月6日発表)によると、平年と同様に曇りや雨の日が多く、平均気温は高い確率70%、降水量は多い確率40%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. 収穫期であるウメ、オウトウ、果実肥大期をむかえるモモ、スモモなどは特に注意する。
  2. ナシやリンゴは、落花後から収穫期まで被害を受ける。すでに幼果への被害が確認されているので注意する。
  3. 果樹カメムシ類の飛来状況は園によって差があるので、園内をこまめに見回り早期発見に努め、飛来を認めたら早急に防除を行う。特に、夜間の最低気温が高くなると飛来する可能性が高くなるので特に注意する。
  4. カメムシ類は夜行性であるため、活動の鈍い早朝に薬剤散布を行うと効果的である。
  5. ナシ園等では多目的防災網(4ミリメートル目合以下)を速やかに完全展張し、園全体をすき間無く被覆する。
  6. 有袋栽培では、袋掛けを早めに行う。

2)野菜類・花き類

オオタバコガ

発生地域

発生時期

発生量

栽培地帯全域

 

やや多い

1 予報の根拠

  1. 県内のフェロモントラップ調査では、6地点中6地点において、平年より早い時期から誘殺数が増加し、4月~5月末の総誘殺数は平年を上回っている。
  2. 向こう1か月の気象予報(6月6日発表)によると、平年と同様に曇りや雨の日が多く、平均気温は高い確率70%、降水量は多い確率40%である。

2 防除上注意すべき事項

  1. 幼虫は生長点付近の茎葉・蕾・花・幼果に食入する。組織内に入り込まれてからでは防除が困難になるため、ほ場をよく見回り、幼虫は見つけしだい捕殺する。薬剤防除を行う場合は、発生初期に実施する。
  2. 施設開口部は防虫ネットで被覆し、成虫の侵入を防ぐ。
  3. 薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続散布を避ける。
  4. 次世代幼虫の発生が平年より早く、かつ多くなると予想されるため、今後の防除時期に注意する。

コラム

今作で発生した害虫を次作に持ち越さないために…

施設キュウリや施設トマト等の栽培終了後、蒸し込み処理を行い、害虫防除に努めましょう。

  • コナジラミ類やアザミウマ類は作物を吸汁するほか、ウイルス病を媒介する重要害虫です。
  • 今作で発生したこれらの害虫を次作に持ち越すと、次作での発生量が多くなり、定植直後から被害が発生する可能性があります。
  • そのため、今作終了後に施設を蒸し込み、次作に持ち込まないようにしましょう。

その他の病害虫の発生予報

その他の病害虫の発生予測の一覧

作物名

病害虫名

発生時期

発生量

特記事項

作物全般

アブラムシ類

 

各種トラップへの誘殺数は平年並からやや少ない。

イネ

縞葉枯病

 

ヒメトビウンカのトラップへの誘殺数が一部でやや多いため、イネ縞葉枯病感受性品種(コシヒカリ、ひとめぼれなど)を作付する場合は、注意する。

イネミズゾウムシ

 

現在までの発生量は平年並。

イネミズゾウムシに登録のある箱施用剤を使用しない場合は発生に注意する。

白葉枯病

 

現在までの発生量は平年並。

苗立枯病

 

床土の土壌水分を適正に保ち、温度管理に注意する。

果樹類

全般

ハダニ類

 

現在までの発生量は平年並。

リンゴ

斑点落葉病

 

現在までの発生量は平年並。

黒星病

 

現在までの発生量は平年並。

キンモンホソガ

 

現在までの発生量は平年並。

ナシ

黒星病

 

現在までの発生量は平年並。

ナシヒメシンクイ

 

フェロモントラップへの誘殺数は平年並。7月に第二世代の発生のピークがあるので注意する。

ハマキムシ類

 

現在までの発生量は平年並。

トマト

コナジラミ類

 

現在までの発生量は平年並。

栽培終了後の対策については

【コラム】を参照。

夏秋ナス

アザミウマ類

 

現在までの発生量は平年並。

気温の上昇とともに発生量が増加するため、早期発見・早期防除に努める。

ハダニ類

 

現在までの発生量は平年並。

気温の上昇とともに発生量が増加するため、早期発見・早期防除に努める。

ネギ

ネギアザミウマ

 

現在までの発生量は多いが平年並。

夏秋キャベツ

コナガ

 

現在までの発生量は平年並。

安中、渋川の育苗ほでのトラップへの誘殺数は平年並。嬬恋村での誘殺数は、田代、長井、干俣、仙之入で平年並~やや少ない。大笹は平年と比べてやや多い。

生育初期の防除を徹底し、初期密度を下げることにより、生育期中盤以降の被害拡大を防止する。

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