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知事への御質問・御回答(群馬県未来構想フォーラム)
「群馬県未来構想フォーラム」(吾妻地域)での御質問・御回答
令和4年7月11日(月曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム」(吾妻地域)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【意見】
日本の温泉文化のユネスコ無形文化遺産への登録を目標に、温泉関係者が動き出していますので、知事の協力をお願いします。
【回答】
温泉文化のユネスコ無形文化遺産への登録は、とても意義のあることだと思っています。知事である私が先頭に立って、県議会とも協力しながら、しっかりと取り組んでいきたいと思います。登録は簡単ではないと思いますが、今まで挑戦して出来なかったことはありませんので、このことについても本気で挑戦していきたいと思います。
【意見】
群馬県の移住希望地ランキングが急上昇した要因は何でしょうか。また、移住希望者が住むための家が少ないことへの対策をお願いします。
【回答】
知事就任後に移住戦略を見直して、群馬県に居住して首都圏で働く若い世代の方々へのアプローチを強化しました。また、東京で全国に向けた移住・定住の支援を行っている「NPO法人ふるさと回帰支援センター」の活用について、全市町村長にお願いをして、県と全市町村とが協力して活用できる体制を整えました。ほかいろいろな取組を行い、群馬県のいろいろな情報が発信されたこと等も含め、複合的な要因によってランキングが急上昇したのだと思います。
移住希望者が住むための家の対策を含め、移住戦略について、今後も全市町村と協力してしっかり取り組んでいきたいと思います。
【質問】
長野原町には、「スカイロックトレイル」というトレッキングコースや「浅間牧場」をはじめ、雄大な景色がありますので、ぜひ、ロケ誘致の候補としてPRしていただきたいです。
【回答】
大手の映像関係企業の社長、責任者等に県内に視察に来ていただいています。先日も私が案内をして、八ッ場ダムの風景をはじめ、吾妻はいろいろな可能性があるというお話をいただきました。今、群馬県をクリエイティブの発信源にする取組をしていますので、ロケだけでなく、クリエイターが集う場所等、作品を生み出すところも誘致したいと考えています。誘致は首長の熱意も大きく影響すると思いますので、私の情熱でさらに多くのロケを誘致したいと思います。
【意見】
知事は、もっと歌うなどの表現活動をしていただきたいと思います。
【回答】
表現の方法を問わず、個人個人に独自の表現方法があることは、たいへん良いことだと思っています。しかし、知事としては、新型コロナ対策や災害対策等、県民の皆さんの命と健康と暮らしを守るという使命に集中するため、なかなか表現活動までは手が回りきれませんでした。今後、状況をみながらいろいろな形で考えていきたいと思います。
「群馬県未来構想フォーラム」(利根沼田地域)での御質問・御回答
令和4年7月8日(金曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム」(利根沼田地域)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【意見】
過去に、県内の森林を活性化するために、県産材を使った家の建築を補助する「ぐんまの木で家づくり支援事業」という取組がありました。この事業を復活させてほしいです。
【回答】
林業を振興して森林を保全するためには、林業の収益性を高めて生産性の高い産業にする必要があります。そのためには、今までと考え方を変えて、民間の力の活用や、急峻な地形に合った機械の導入等により、県内の木材生産を増やす取り組みが必要だと考えています。予算編成にあたっては、何十時間もかけて真剣に将来の効果を考えて議論を重ねたうえで決めています。御要望の趣旨を踏まえて、林業の現場の意見も伺いながら最も効果のあるやり方について、よく検討していきたいと思います。
【意見】
オルタナティブスクールやフリースクール等も含め、面白い教育や新しい教育をつくれば、子供達が始動人になれる可能性が広がり、不登校の子供の受け皿にもなり、移住者も増えると思いますので、そういった教育イノベーションを期待します。
【回答】
子供達の能力は千差万別なので、学力や偏差値だけでなく、様々な指標で評価していく必要があると考えています。群馬県は、経済協力開発機構の教育に関連した最先端のいろいろな調査に協力していきますので、そこで得られる知見や技術を活かして、例えば、人との付き合い方やリーダーシップ等、その子の良いところを伸ばすような教育を目指して、教育イノベーションを進めていきたいと思います。また、不登校の子供達も含め、学校の選択肢を増やすことも大事だと思いますので、フリースクール等も含めたいろいろな形の学び方についても検討していきたいと思います。
【質問】
愛郷ぐんまプロジェクトが終了後、全国的な観光支援措置に切り替えると聞きました。次に向けた動きがどうなっているのか、教えてください。
【回答】
国の財政負担が継続する限りプロジェクトを継続したいと考えています。国の全国的な観光支援措置は、新型コロナウイルス感染者が増加傾向にあることから実施を延期する可能性もありますので、国の方針をよく見極めながらプロジェクトの継続等について判断していきたいと思います。
【質問】
群馬県の住宅用火災警報器の普及率が全国44位なので、行政の力で改善できないでしょうか。
【回答】
住宅用火災警報器の普及促進の現状や、県と市町村の役割分担等を調べたうえで、県としてできることについて検討していきたいと思います。
(調べた結果による回答)
【回答】
令和4年6月1日現在、群馬県の住宅用火災警報器設置率は78.0%で、順位は全国で41位でした。近年、設置率は上昇傾向にありますが、依然として全国平均84.0%を下回る状況にあります。
消防行政は市町村が担っており、住宅用火災警報器の設置促進を含む火災予防啓発は、県内各消防本部が地域の防火団体等と連携して普及啓発活動を実施しています。県はホームページや県庁デジタルサイネージを使った広報、消防学校一日入校者への啓発教育等を行い、各消防本部の取組を支援しています。
県としては住宅用火災警報器の設置が進むよう、各消防本部との連携を強化するとともに、tsulunos(ツルノス)を使った動画配信等、新しい形のPRができるよう検討を進めています。
「群馬県未来構想フォーラム」(藤岡・多野地域)での御質問・御回答
令和4年7月4日(月曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム」(藤岡・多野地域)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【意見】
高崎市の中山峠や吉井町の国道254号バイパスなどにおいて、夜間の歩行者の危険防止のため、街灯を増やしてほしいです。
【回答】
限られた財源の中、「ぐんま・県土整備プラン2020」に基づき、群馬県全体を考えながら優先順位をつけて整備を進めているところです。その点を考慮したうえで、御要望の趣旨を踏まえて、よく考えていきたいと思います。
【質問】
群馬県の魅力や政策を多くの人に知ってもらうためのメディア戦略について、どのように考えているでしょうか。
【回答】
デジタル、特にネットの力を重視しています。特に若い方の多くは新聞やテレビではなく、ネットで情報を得ています。Youtube番組への知事の出演や、県職員が自らつくった動画によるtsulunos(ツルノス)での発信等、デジタル、ネットを活用した発信により、群馬県が最先端だと言われるような取組を行っていきたいと考えています。
【意見】
藤岡市では地域コミュニティの維持強化に取り組んでいます。県として、何か支援いただけるようなことがあればお願いしたいです。
【回答】
地域コミュニティを維持強化するためには、集まって会議をする等様々な取組が必要ですが、こうした「リアル」の活動には限界があると感じています。県内には、お年寄りの孤立化を防ぐためにウェブを使った見守りサービスに取り組んでいる事例もあります。「リアル」と「ウェブ」を組み合わせた「ハイブリッド型」の社会が、これからの地域や政策の基本になっていくのではないかと思っています。様々な事例を参考にしながら、県としてどのような支援ができるのか、研究していきたいと思います。
【意見】
観光振興のためには道路の整備が重要です。道路の整備が西毛地域の一番の課題だと思っています。限られた予算の中で優先順位を付けて取り組んでいいただいていると思いますが、さらなる道路整備の強化をお願いします。
【回答】
限られた財源の中、「ぐんま・県土整備プラン2020」に基づき、群馬県全体を考えながら優先順位をつけて整備を進めているところです。その点を考慮したうえで、御要望の趣旨を踏まえて、よく考えていきたいと思います。
【質問】
移住希望地ランキングが全国5位に上がったとのことですが、若者の移住者を増やすための対策をどのように考えているでしょうか。
【回答】
若い方の移住者を増やすためには、働きたいと思うような企業があるということを若い方に十分知ってもらうことや、群馬県は良いところだという誇りを持ってもらうことが大事です。そのため、地域の金融機関との連携による企業と若い方とのマッチングや、ぐんまちゃんのアニメ化等、様々な方法で取り組んでいます。
また、移住促進については、都会の喧騒を離れて自然が豊かなところに住みたいという方々に加えて、東京圏で仕事を持ったまま地方に移住したいと思っている現役世代の方々もターゲットにする等、市町村と協力しながら、移住戦略を工夫して取り組んでいます。
【質問】
官民共創という中で金融機関と連携するとのことですが、どのように取り組んでいるか教えてください。
【回答】
近年、行政ニーズが多様化し、行政だけでは地域の問題を解決するのが難しくなってきていますので、金融機関を含めた民間との連携が重要です。その中でも特に金融機関は、地域経済の情報が集まっていることと、事業への投資が必要なときに連携しやすい等の理由で、協力関係を築くことが重要であるという考えのもと、意見交換会等により様々な連携をしています。
【意見】
林業の振興のため、林業に関する教育機関の充実と、物価上昇に伴う林業関係の機械の価格上昇への対策をお願いします。
【回答】
林業を含め、全ての産業において教育は重要だと思っていますが、若い方々にその産業を魅力的だと思ってもらわなければ担い手は増えないと思います。そのためには、イメージアップのための取組等、産業側の取組も重要だと思いますので、県としても応援したいと考えています。また、物価の高騰はあらゆる産業に影響が出ていますので、国と連携しながら状況に応じた支援を行っていきます。林業については、若い人が就業したいと思えるよう、生産性を高めるための取組を応援していきたいと思います。
【質問】
農業分野の未来構想、及び活用できていない農地の活用についてどのように考えているでしょうか。
【回答】
農畜産物は群馬県のキラーコンテンツの一つであり、とても大事だと思っています。群馬県産の農畜産物の成分等を分析して健康志向に訴え、ブランド価値を上げる取り組みや、リトリートの聖地を目指す取り組み等により、群馬県産農畜産物の消費を増やして農業を振興していきたいと考えています。
農地の活用については、農地転用は国の法律がありますのでなかなか難しい面もありますが、農地をうまく活用するための方策について、いろいろと検討していきたいと思います。
「群馬県未来構想フォーラム」(桐生・みどり地域)での御質問・御回答
令和4年6月27日(月曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム」(桐生・みどり地域)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【意見】
みどり市は市外へ通勤する住民が多く、通勤時間帯は道路が渋滞するので、職場がある他の地域へ人が流出してしまい、人口減少が課題となっています。また、狭い道の大型車の通行による振動や事故の防止、及び防災のため、東毛軸の道路整備の早期完成をお願いします。
【回答】
限られた財源の中、「ぐんま・県土整備プラン2020」に基づき、群馬県全体を考えながら優先順位をつけて整備を進めているところです。その点を考慮したうえで、御要望の趣旨を踏まえて、よく考えていきたいと思います。
人口減少については、より多くの方に群馬県に移住していただくため、都会の喧騒を離れて自然が豊かなところに住みたいという方々に加えて、東京圏で仕事を持ったまま地方に移住したいと思っている方々もターゲットにする等、市町村と協力しながら、移住戦略を工夫して取り組んでいきたいと思います。
【意見】
桐生市内には高速道路のインターチェンジが無いので、広域観光を進めるためには高速道路のアクセス道路の整備が重要だと思います。太田強戸スマートインターチェンジから、国道50号に繋がる道路をしっかり整備してほしいです。
【回答】
限られた財源の中、「ぐんま・県土整備プラン2020」に基づき、群馬県全体を考えながら優先順位をつけて整備を進めているところです。その点を考慮したうえで、御要望の趣旨を踏まえて、よく考えていきたいと思います。
【意見】
今、商店街の経済状況が厳しいのはコロナ禍だけが原因ではないと思います。そこで、商店街におけるデジタルトランスフォーメーションを推進するため、フリーWi-Fiの整備等を検討しています。近々、デジタルトランスフォーメーションについて検討した結果を県に報告しますので、協力をお願いします。
【回答】
報告書については、しっかりお話を伺いたいと思います。桐生市の商店街や若手経営者等の方々は、意欲的な方が多く、県の様々な予算を活用して頑張っていただいていますので、今後も、桐生市の商店街の良さを活かした独自の取組を考えていただき、県としても応援していきたいと思います。
【意見】
県立高校の学校歯科医の配置について、生徒が1000名以上いても、学校歯科医は1人の配置となっています。生徒の健康のために、複数の学校歯科医の配置をお願いします。
【回答】
学校歯科医の配置数については、状況を調べて確認します。
(調べた結果による回答)
【回答】
学校歯科医については、学校保健安全法に「学校には、学校歯科医を置くものとする。」とあり、現在、本県の県立高校では、1名ずつ学校歯科医を配置しています。配置数の基準については、特に定めはありませんが、歯科健診及び学校歯科医の役割の重要性を踏まえ、歯科健診の充実に向けて取り組んでいきたいと考えています。
【意見】
ビジョンを実現していくためには、知事と県職員が意識をひとつにしたうえで、県と市町村が連携し、官民で協働していくことが大事だと思います。民間や、市民に近い発想や目線でビジョンの実現に向けて実行していく人を増やして、成果に繋げていってもらいたいです。
【回答】
知事と同じく選挙によって成り立っている議会との関係や、市町村との連携を大事にしながら、県民や市民の方々からも、本日の未来構想フォーラムのようにしっかり御意見を伺い、知事と県職員が意識をひとつにして、ビジョンの実現に向けて新しい施策を進めていきたいと思います。
「群馬県未来構想フォーラム」(富岡・甘楽地域)での御質問・御回答
令和4年6月20日(月曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム」(富岡・甘楽地域)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【意見】
観光客等の交流人口を増やすことによって、定住人口も増えていくのではないかと思っています。そのためには、いい道を整備することが役立つのではないかと思います。
【回答】
人口減少対策について、出生率を高めて人口を増やすのは長い年月がかかりますので、当面は移住者や交流人口を増やすことが必要です。コロナ禍で価値観が変わり、今までは弱みでしかなかった人口密度が低いこと等が、考え方によっては強みになるようになりました。道路の整備も大事なことだと思いますが、交通が不便でも、本当に皆が行きたいと思うコンテンツをつくれば人は来ます。災害が少ないことや、暮らしやすいこと等、地域の特徴をしっかり発信して、関係人口、定住人口を増やしていきたいと思います。
【質問】
甘楽富岡地域は、大勢の観光客が軽井沢へ向かって高速道路を通りますが、この地域へはあまり滞在していただけません。高速道路から地域に交流人口を呼び込むための具体策があれば教えてください。
また、地域の未来を担う若者の県内定着を促す取組については、どう考えているでしょうか。
【回答】
まず、人に来てもらうためのコンテンツをつくることが重要だと思います。例えば、富岡製糸場については、世界遺産に登録された際の市民運動の素晴らしさや日本の生糸が欧米の服飾文化を変えたというストーリーをもっとPRしてもいいのではないかと思います。
また、群馬県は県内の大学に通っても、卒業後に県外に出てしまう人が多いので、若い方に県内に留まってもらうためには、面白い産業や企業があるということを十分知ってもらうことや、群馬県はいいところだという誇りを持ってもらうこと、そして、しっかり経済を活性化していくことが大事だと思っています。また、若い方の政治参加を促すため、出前授業のようなことにも取り組んでいます。
【意見】
甘楽町に「めんたいパーク」ができて、国道254号バイパスの交通量がとても増えています。同パーク入口周辺の混雑緩和のため、信号機等、道路の整備をお願いします。
【回答】
限られた財源の中、「ぐんま・県土整備プラン2020」に基づき、群馬県全体を考えながら優先順位をつけて整備を進めているところです。その点を考慮したうえで、御要望の趣旨を踏まえて、よく考えていきたいと思います。
【意見】
移住の検討のため下仁田町を訪れてくださる方は、地震や水害が少ないことを念頭に来る方が多いですが、雪害が少ないことは、意外だという方が多いです。群馬県のうち、雪が少ない地域について、1年を通じて住みやすい地域であることも、ぜひPRいただきたいと思います。
【回答】
雪害のことは頭にありませんでしたので、たいへん参考になりました。群馬県全体について調べてみたいと思います。移住促進については、以前は都会の喧騒を離れてエコな暮らしをしたい、という方が中心でした。もちろんそういう方々を大事にしなくてはいけないと思いますが、これからは、30から40歳代の方で、首都圏で仕事をしながら群馬県に住んで、そこから通う方々が増えてくると思います。群馬県は移住希望地ランキングが5位になり、注目度が上がっていますので、群馬県のいいところをしっかりPRしていきたいと思います。
【意見】
日本三大奇勝であり国定公園にもなっている妙義山の観光に力を入れて観光客を増やし、富岡製糸場にも周遊してもらいたいと考えています。県でも遊び場等いろいろな整備ができないでしょうか。
【回答】
妙義山を観光拠点として大事にしなくてはいけない、と私も考えています。例えば、赤城山ではリゾート系の開発で成功した企業が整備に参画して非常に注目が集まっています。妙義山についても、全体的にいろいろと考えたいと思います。
【質問】
西毛地区の産業の発展のため、県の産業団地の造成をお願いしたいです。
また、林業経営の推進については、どのように考えているでしょうか。
【回答】
産業団地の造成の御要望は、しっかりと頭に入れておきたいと思います。
林業については、とても重要だと思っています。群馬県は、今まで林業に関して相当な投資をしてきましたが、林業を根本的に良くするためには、収益があがる産業にしなければなりません。そこで、今、急勾配でも木材を吊り上げられるタワーヤーダーを導入するなどいろいろなことをしています。群馬県の林業を立て直すためにどうすればよいか徹底的に考えて、林業を収益があがる産業にしたいと考えています。
【質問】
下仁田町の一部の地域で、猪が蛭を落としていくことにより民家の庭にも蛭が出る状態のところもあります。鳥獣害対策について、県としてどのように取り組んでいくのでしょうか。
【回答】
地域の優秀な子供達に県内に留まってもらえるようにするためには、地域に魅力ある高校をつくるしかないと思います。魅力的な学校があるということは移住の促進にも繋がります。
また、これからは学力や偏差値だけではなく、自分で考えて生き抜く力が必要だと思います。そこで、群馬県はOECDの社会情動的スキルに関する調査に参加することとしました。千差万別の子供達の能力を、偏差値以外で評価する仕組みがわかれば、どう応援すればよいかが分かるので、調査のノウハウ等を活かして、県独自の指標づくりや魅力的な高校づくりに力を入れていきたいと思います。
「群馬県未来構想フォーラム」(安中地域)での御質問・御回答
令和4年6月13日(月曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム」(安中地域)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【意見】
今後の災害対応について、核となる考え方と、レジリエンスの拠点について詳細を教えてください。
【回答】
私が知事に就任してから策定した「ぐんま・県土整備プラン2020」において、公共事業は限られた予算の中でプライオリティをつけて、特に水害を中心に整備していくこととしています。このプランを着実に実行していくことが重要だと考えています。
【意見】
医療機関が実施する洪水対策への補助制度の拡充など、病院等に対する洪水対策に、今後、さらに力を入れてほしいです。
【回答】
医療関係の皆さんの新型コロナ対策への御協力に対し、知事として改めて感謝を申し上げます。
病院等が行う洪水対策に対する支援策については、状況を確認させていただきたいと思います。
(調べた結果による回答)
【回答】
医療機関が実施する洪水対策への支援策として、国の補助制度があり、止水板の設置のほかにも、医療用設備の移設や排水ポンプの設置などの対策にも活用することが可能となっています。
県としては、洪水等の災害発生時でも県民の皆さんに必要な医療を継続して提供できるよう、引き続き必要な支援を行ってまいりたいと考えています。
【質問】
リトリートの聖地について、どのようなことをやっていくのでしょうか。
また、効果的な情報発信について、どのようにしたらよいか教えてください。
【回答】
リトリートの聖地については、群馬県の最大のキラーコンテンツは温泉ですので、まずは温泉地を巡るルートをしっかり確立したいと思っています。たくさんの人に来てもらうため、情報発信に加えて、インフラ整備も必要だと考えています。
情報発信については、健康志向の高まりを踏まえた成分分析に基づく情報発信や、県庁32階に新たに造った動画スタジオtsulunos(ツルノス)を活用した動画による情報発信、SNSの効果的な活用等に取り組んでいきたいと思っています。
【意見】
県の教育関連の予算を倍増するのはどうでしょうか。
【回答】
次代を担っていくのは子供達なので、教育は非常に重要だと思いますが、予算を増やせば良いというものではないと思っています。群馬県の教育をより良くしていくため真に必要な事業について、必要最低限の予算を使って、ときには5年前倒しでパソコンを一人1台整備するなどの思い切った投資もしながら、最大の効果が得られるようしっかり考えていきたいと思います。
【質問】
教育イノベーションについて、ICTを使った業務改革や業務の見直し等、教育現場ではなかなかハードルが高い面もあるようですが、何か良い策があれば教えてください
【回答】
現場の教職員の方々は相当頑張っていただいていますが、大事なことは、ICTの活用等によって教職員の皆さんの負担を減らし、その分、本来業務に力を注いでいただけるようになることです。そのための一時の負担増を乗り越えるための我慢等も必要かと思いますが、行政が誠意を持って、教育イノベーションの意義を丁寧に説明することが大事だと考えています。
【意見】
魅力ある教育により、子供達に「群馬の学校に行きたい」と思ってもらえるような学校を目指して私立学校も頑張っていますので、私立学校に対する応援をお願いします。
【回答】
群馬県内の私立学校はすごく頑張っていると思っています。先進的な学校が一つあるだけで、企業誘致や医師の呼び込み等、地域に大きな影響があると考えています。これからもさらに頑張っていただきたいと思います。
【意見】
小規模校の統廃合について、教職員の人数が少ないため教職員の負担が過重だという理由が挙がるのは残念だと思います。教職員の給与は県の予算なので、教職員の負担軽減のための予算が付かないから統廃合する、という状況にならないように配意いただきたいです。
【回答】
学校の統廃合について、市が所管する部分と県が所管する部分がありますが、御意見をいただきました部分は市が所管する部分だと思います。教職員の給与や賃金のお話については後で調べたいと思います。
学校の統廃合を考えるうえで、一番大事なことは県民や市民のためになるかどうか、長い目で見て、その地域の子供達がどう思うかだと考えています。
(調べた結果による回答)
【回答】
教職員の給与等については、勤務する学校規模や業務の負担によって変わるものではないため、学校の統廃合に影響を与えるものではないと考えています。
なお、小規模校では、教職員が校務分掌を掛け持ちすることはありますが、教職員一人当たりが担当する児童生徒が少ないなど、事務量が少ない場面もあり、一概に「小規模校だから教職員の負担が過重になる」とは言えないものと考えています。
「群馬県未来構想フォーラム」(太田地域)での御質問・御回答
令和4年5月16日(月曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム」(太田地域)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【意見】
道路の完全舗装の申請について、もう少し申請の間隔を短くして、多くの場所の要望を聞いてほしいです。
【回答】
限られた財源の中、「ぐんま・県土整備プラン2020」に基づき、群馬県全体を考えながら優先順位をつけて整備を進めているところです。
御意見のあった制度について、今の状況について調べた上で、御要望の趣旨を踏まえて、よく確認したいと思います。
(調べた結果による回答)
【回答】
道路の完全舗装は、太田市が管理する市道に関わる制度であることから、御意見について太田市に伝えました。
【質問】
未来構想の中にありました外国人に関する共創事業について、今、群馬県には外国籍の方が約2万人(県で確認したところ、約6万人)いますが、多文化共生・共創の群馬モデルについて、具体的に説明してください。
また、ヤングケアラーの問題についても説明してください。
【回答】
多文化共生社会をどうやってつくっていくか、その道の第一人者に集まっていただき、私(知事)が座長を務め、提言をまとめました。外国籍の方をきちんと受け入れる企業を認証する「群馬県多文化共創カンパニー認証制度」を全国で初めてつくりました。また、外国籍の方への教育の問題については、伊勢崎市につくる夜間中学において、日本語教育も取り入れた全国のモデルになるような取り組みを進めたいと思っています。
ヤングケアラー対策については、今、国の動きも見ながらいろいろと調査をしています。今後、子ども自身が自らの状態に気づき、周囲の大人にSOSを発信できるような環境を整えられるよう、いろいろと考えていきたいと思っています。
【意見】
太田から藪塚に向かう県道の拡幅工事について、工事が始まってから10年以上経過して、今も完成していないところがあります。もう少しスムーズに工事が進むと助かります。
【回答】
遅れている状況も含め、事業の経緯について確認します。
(調べた結果による回答)
【回答】
該当路線(県道太田大間々線)は、全長約7キロメートルを、事業効果の早期発現のため、三つの工区に分けて整備を進めています。現在、「ぐんま・県土整備プラン2020」に基づき、残る藪塚側の約1.9キロメートルの工区について、令和5年度の完成を目指して、事業を進めています。
【質問】
今後IT化が進むと、生活にも産業にも電力が必要ですが、世界の潮流として、化石燃料による発電から脱却しようという流れがある中、自然エネルギーを活用した電力の地産地消について、どのような構想を持っているでしょうか。
【回答】
群馬県は公営電気事業での水力発電が全国1位なので、トップセールス等の機会にクリーンなエネルギーの提供について売り込んでいます。また、日照時間が全国4位なので、太陽光発電の普及を進めたいと考えています。さらに、環境に関する条例(2050年に向けた「ぐんま5つのゼロ宣言」実現条例)を制定しました。
加えて、全国で初めて民間の方に企業管理者(公営電気事業を所管している企業局のトップ)を任せていますので、そういったことも活かして、本県の再生可能エネルギーの活用について様々な工夫をしていきたいと思います。
【質問】
上武国道に、ガードレールが見えないほど草木が生えているところがあります。以前は春と秋に除草が行われていましたが、今は秋だけのようですが、今後の対策はいかがでしょうか。
【回答】
今の状況について調べたうえで、御要望の趣旨を踏まえてよく確認したいと思います。
(調べた結果による回答)
【回答】
上武国道は、国土交通省が管理する道路です。御意見について、国土交通省高崎河川国道事務所に伝えました。
「群馬県未来構想フォーラム」(館林・邑楽地域)での御質問・御回答
令和4年5月9日(月曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム」(館林・邑楽地域)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【意見】
災害に備えるとともに、地域経済の活性化のため、千代田町と埼玉県側を結ぶ利根川の新橋建設と、道路網の整備をお願いします。
【回答】
限られた財源の中、「ぐんま・県土整備プラン2020」に基づき、群馬県全体を考えながら優先順位をつけて整備を進めているところです。その点を考慮したうえで、御要望の趣旨を踏まえて、よく考えていきたいと思います。
【質問】
現在、板倉ニュータウンでは、駅前に広い土地が空いています。
また、館林ICから板倉方面の国道354号は2車線であり、板倉ニュータウン造成と併せて4車線に整備する計画だったと思います。今後について、どのように考えているでしょうか。
【回答】
東洋大学の撤退は大変残念に思っています。再生可能エネルギーなど新しい発想を取り入れたりしながら、県として未来につながる取り組みをしっかり行っていきたいと思います。
国道354号の4車線化については、経緯をよく調べましたところ、板倉ニュータウンの造成と併せて整備する計画ではありませんでした。限られた財源の中、「ぐんま・県土整備プラン2020」に基づき、優先順位をつけて整備をしているところであり、御要望の趣旨を踏まえて、よく考えていきたいと思います。
【意見】
水害時における公的な広域避難場所として、板倉町外の県有施設を板倉町民の広域避難場所として利用できるようにして欲しいです。
【回答】
県有施設の広域避難場所としての使用について、地域の状況を踏まえて、可能性を検討したいと思います。
【意見】
群馬県が目指す多文化共生社会の実現に向けて、在日外国人の子供達に質の高い教育を確保し、群馬県の未来を支える人材を育てるため、外国人学校の各種学校としての認定の推進をお願いします。
【回答】
外国籍県民の力が群馬県の経済を支える大きな力となっているという認識のもと、多文化共生社会の実現を目指しています。外国人学校が果たしている役割はとても大事だと思っていますが、各種学校の認定に係るハードル等についてよく調べたうえで検討したいと思います。
(調べた結果による回答)
【回答】
私立各種学校の設置については、学校教育法や私立学校法等の関係法令に基づく認可手続きが必要となります。認可に当たっては、関係法令に基づき認可要件を満たしているか慎重に検討を行い、公平で適切な審査を実施しております。今後も申請案件の個別事情に対して丁寧に審査を行って参ります。
【意見】
知事の近未来構想について、前橋市や高崎市中心に見えてしまうことがないよう、近未来構想の取り組みのうち、東毛地域の特長に合致するものの見える化をお願いします。
【回答】
もちろん、この構想は群馬県の特定の地域を中心に考えているものではありません。東毛地域は農業も工業も盛んで、素晴らしい自然もあります。レジリエンスの拠点の構築についても、東毛地域での対策が重要です。今後も、いかに群馬県全域を巻き込んでいくか、ということを常に念頭に置いて取り組んでいきます。
【意見】
館林市には日本遺産の里沼があり、毎日の暮らしの近くに癒やしがあります。また、全国の大手私鉄の中で路線距離が2位の東武鉄道があり、東京への通勤時間が短く、毎日の時間を有効活用できます。こうした日常の癒やしについても、リトリートの発想に加えて欲しいです。
【回答】
リトリートは、どちらかというと日常を離れた環境の中で心と体を癒やす、というものですが、東毛地域の特長であります日常の中での癒やしについても、館林美術館や日本遺産の里沼など素晴らしいと思っています。いろいろなものを関連させていけるよう考えていきたいと思います。また、東武鉄道は群馬県にとってとても大事だと思っており、すでにトップセールスでも訪問しています。自分が様々な会社をトップセールスで回っている中で感じたことですが、東京に近いということは東毛地域の凄い強みだと思います。
「群馬県未来構想フォーラム」(前橋地域)での御質問・御回答
令和4年4月25日(月曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム」(前橋地域)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【意見】
住民の高齢化が進み、住宅団地に空き家(空室)が多いので、国への働きかけを含め、空き家対策をお願いします。また、国や県による団地に対するいろいろな規制を外して上手く活用を図れば、子育て世帯が増加して、住環境がよくなり、地域の発展と移住者の増加につながると思います。
【回答】
住宅団地の状況や、どのような規制があるのかについて、現状を調べたいと思います。そのうえで、県として何ができるのか考えていきたいと思います。
(調べた結果による回答)
【回答】
前橋市営住宅に対する御意見と思われますが、公営住宅全般に対する御意見として、回答いたします。
公営住宅は、高度経済成長期の住宅不足に対応するため、昭和40年代から50年代に次々に建築されてきました。
現在、本県の公営住宅は、建替や大規模リニューアルの検討時期とされている築後30年を超えるストックが大半となっていますが、民間住宅の供給数増加や建物の老朽化等に起因した魅力の減少に伴い、入居率が低下しています。
公営住宅法の規定に基づき建築された公営住宅は、原則として、住宅に困窮する収入の低い世帯のみ入居が可能で、公営住宅以外の用途で使用するには国の承認が必要となります。
しかし、御指摘のとおり、需要の低い公営住宅を有効活用することは、重要な課題です。
県と市が連携して、地域に必要な公営住宅の供給量を推計しながら、過大なストックに対し、最小限の財政負担で有効活用する方法の検討に取り組んでいきます。
【意見】
車社会の群馬県では道路の整備が不可欠ですが、公共交通を残すということも大事だと思います。そのためには、自動車をある程度制限して、公共交通を皆さんに利用していただかないといけないと思いますが、その点について、知事はどのような考えを持っているか、教えてください。
【回答】
公共交通は非常に大事だと思っていますので、今後について、いろいろ検討しています。車社会の群馬県で自動車を制限するのは、現実的には難しいと思います。例えば、MaaSや自動運転等といった話や、高齢化社会に向けた乗り合いの仕組みも含めて、未来の姿も見すえながら、様々な知恵を組み合わせて考えていかなくてはならないと思っています。
【意見】
高齢化社会について、働く年齢が引き上がり、高齢者の組織に入ってくれる人が減り、衰退してきていることが大きな問題だと思っています。
また、農業について、先進国の中で自給率が最低だということが、たいへんな問題だと思っています。農業者の団体も高齢化しており、あと5、6年したらみんな潰れてしまうという大変な事態になっています。消費者が、自分達の国の食の問題についてもう少し意識を持ってもらえるよう、県や市にもっと力を入れてもらいたいです。
【回答】
県が取り組んでいる県民の幸福度向上に関してアンケート調査を行ったところ、幸福と感じる理由の1位は健康でした。健康寿命を延ばすことは、幸福度向上はもとより、高齢者の組織の活発化につながると考えていますので、しっかり取り組んでいきたいと思います。
農業については、農業の収益性を高めることが根本的な解決策だと思いますので、生産性を高め、若い人が就農したいと思えるよう力を入れていきたいと思います。
【意見】
私が住む地区にも住宅団地が結構ありますが、半分しか入居していないところもあります。県営住宅とあわせて、市営住宅も調査してほしいです。
【回答】
市営住宅は市が管轄していますが、市町村としっかり連携を取っていきたいと思います。現状を調べたうえで、県として何ができるのか、市と連携して何ができるのか、考えていきたいと思います。
(調べた結果による回答)
【回答】
前橋市営住宅の入居率について、市の所管課に確認したところ、近年、低下傾向にあります。
本日最初の御意見に対する回答と同じく、県と市が連携して、地域に必要な公営住宅の供給量を推計し、過大なストックに対し、最小限の財政負担で有効活用する方法の検討に取り組んでいきます。
【質問】
私の自治会には群馬県公社総合ビルがあります。近隣の自治会を含め、緊急避難先の小学校等が遠いので、同ビルを緊急避難先として使えるようにできるのでしょうか。
【回答】
現状を調べたうえで、県として何ができるのか考えていきたいと思います。
(調べた結果による回答)
【回答】
公社総合ビルは、非常災害時に警察署の代替庁舎として位置づけられています。このため、緊急避難先として使用させてほしいとの御希望に添えないことを御理解ください。
【意見】
高齢者は、いろいろな経験と知識を持っています。高齢者は生きがいがあるほうが健康で長生きができると思いますので、人材として活用して生きがいを感じてもらったほうが良いと思います。
【回答】
国や県で、シルバーボランティア等、いろいろな仕組みで、高齢者の方々に、活躍していただく枠組みをつくっています。元気な方々ができる限り仕事を続けていただけるような社会を目指していきたいと思います。
【意見】
PTA活動で他の保護者と交流する中で、親世代のITの活用について、まだ普及が足りていないと感じています。そのあたりに力を入れてもらえると、親も子供と一緒に盛んに活動ができると思います。
【回答】
群馬県は今、デジタル先進県を目指しています。デジタル化は、そのこと自体が目的ではなく、デジタル化によってみんなが便利になって生活が豊かになることが目的だと考えています。高齢者の方々にもデジタルに親しんでもらえるよう、デジタルを活用してもらうという意識改革、啓蒙にしっかり取り組むとともに、デジタルリテラシーを広げていく取り組みにも改めて力を入れていきたいと思います。
「群馬県未来構想フォーラム」(渋川・北群馬地域)での御質問・御回答
令和4年4月18日(月曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム」(渋川・北群馬地域)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【質問】
栃木県には防災館という施設があり、災害意識の向上のため年間2万人以上の子供達が勉強に来ると聞きました。群馬県には同様の施設がありませんが、知事として、そういった構想があるか教えてください。
【回答】
知事就任以来、防災対策には力を入れており、県庁の中に最新の設備を備えた危機管理センターオペレーションルームを新たに設置し、災害等があった時にはそこを拠点に対応することにしました。防災教育の取組については、群馬県として新たに対応できることがあるかどうか検討したいと思います。
【質問】
人口減少にどうやって歯止めをかけるのか、知事の考えを教えてください。
【回答】
出生率の向上は現実的にはとても難しく、日本の人口を増やすということはとても長い時間がかかります。有効な対策は、移住人口と交流人口の増加だと考えています。テレワークなど新しい働き方が広まる中で、首都圏で仕事をしていても、もう少しゆとりのある生活をしたいと考えている30~40代が新たなターゲットになります。それと同時に、自然がたくさんあって人々がゆったりと暮らしているという良い面を強みとして発信していきたいと考えています。
【意見】
県から自治会あてに、コロナ禍の中、道路愛護をどうしたらよいか迷うような表現の文書が来ました。コロナ禍で、自治会としても悩みながら、何とかしなければならないと思っているので、表現方法はよくチェックして欲しいです。
また、吉岡町は今は人口が増えていますが、2040年というと人口減少が心配です。
【回答】
文書について真意が伝わりにくい内容になっていないかよく確認したうえで、改善できるところは改善していきたいと思います。人口減少については、希望している人達が家庭を持ち、子育てをしていける社会をつくり、移住人口や交流人口を増やしていかなければならないと考えています。
【意見】
例えば、伊香保のスケートリンクで夏期にスポーツ以外の目的で使えるよう規制緩和してもらえると音楽イベント等で地域が元気になるような取組ができると思います。いろいろな規制をできるだけ緩和してもらえれば、様々な利用目的や利用価値が出てくると思います。
【回答】
伊香保のスケートリンクについては、県有施設の見直しの一環として、今後、収益構造を好転するため、知恵や工夫を凝らしていろいろな試みをしていきます。スポーツ施設にどのような制限があるのかについては、よく確認したいと思います。
(調べた結果による回答)
【回答】
令和4年度より、群馬県総合スポーツセンター伊香保リンクに夏期の使用規定を設け、スポーツ利用やイベント利用等、多様な用途での利用を可能としました。今後は、夏期の活用など、施設を有効活用し、収支の改善及び更なる地域活性化につなげていきたいと考えています。
【質問】
群馬県では対応の優先度が一番高い災害として何を想定して準備をしているのか教えてください。
【回答】
地震や火山等、災害はいろいろなものを想定しなければいけませんが、群馬県が今一番気をつけなければならないと考えているのは気象災害、特に台風や豪雨等による河川の氾濫、水害です。現行の「ぐんま・県土整備プラン2020」でも河川の氾濫による水害対策に力を入れています。
【質問】
群馬県は非常に自然が豊かですが、森林、竹林の荒廃や遊休農地の増加について、未来に向けてどうしていこうと考えているのか教えてください。
【回答】
林業、農業の生産性を上げ、収益のあるビジネスにして、若い従事者の生活を支えられる産業にすることが根本的な解決につながると考えています。例えば、林業では今年、タワーヤーダーを導入し、急傾斜地でも収益が挙げられるような取組や、関係する企業にトップセールスなどを行っています。農業でも海外の事例なども参考に耕作放棄地の活用を進めていきたいと考えています。
【質問】
渋川、子持、赤城、北橘をつないで、前橋の田口から上武国道に接続する樽バイパス構想を知事に要望しましたが、知事の考えを教えてください。
【回答】
公共事業については、限られた財源の中で費用対効果等も考えながら、「ぐんま・県土整備プラン2020」に基づき整備していきます。
【質問】
県の「新・群馬県総合計画」で示している「自立分散型の社会」について説明してください。
【回答】
国等と必要な連携はしながらも、可能な限り地域でできることは地域でやっていくことが自立分散型の社会です。それぞれの地域の事情に応じて最大限知恵を使って自由を獲得していくこと、その集合体が群馬県の大きな力になる、という発想を広げていくことが自立分散型の社会をつくることにつながると考えています。
「群馬県未来構想フォーラム」(高崎地域)での御質問・御回答
令和4年4月11日(月曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム」(高崎地域)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【質問】
首都直下型地震による大災害が起きたときに、群馬県が第2の首都としての役割を果たせるのではないでしょうか。
【回答】
実は今、首都直下型地震時に群馬県が果たせる役割を政府に対して提案していこうと、県庁内で議論しているところです。医療をはじめ、群馬県がバックアップの役割を果たせると思っています。災害レジリエンスという観点からも、しっかり発信していきたいと思います。
【質問】
県の政策を進めるにあたり、市町村に求めることは何でしょうか。
【回答】
県がどのような施策を展開しようとしても、市町村と連携しなければ前に進みません。県と市町村は役割が違いますが、対等な立場で日頃から十分に連携を図り、相互の信頼関係を築きながら施策を進めていくことが重要だと考えています。
【意見】
不登校の子の中で、自分の意思で行かない選択をしている子が増えています。今までの学校制度によらない、オルタナティブ教育の学校も増えています。そういう子供達が、始動人になってくれるのではと期待しています。
【回答】
群馬県は、色々な個性を持った人達が活躍し、多様性からイノベーションが生まれていく多文化共生の社会を目指しています。不登校の問題については、いろいろな個性を持った子供が生きやすい状況をつくっていくため、教育にもいろいろな選択肢があったほうが良いと考えています。
【質問】
子供を産みたいと思っている方はたくさんいるのですが、経済状況などにより産めない方もいます。人口減少社会の中で、子供を産み、育てる社会をつくっていくのか、または外から人を呼んでくるのか、どのように取り組むのでしょうか。
【回答】
交流人口と移住人口を増やしていくことに力を入れていくとともに、子供を産みたいと思う人が産むことができ、結婚したいと思う人が結婚できるような社会をつくっていきたいと考えています。そのためには、群馬県内で就職できる、働ける場所があるという状況をつくっていくなど、幅広く取り組んでいかなければいけないと考えています。
【質問】
企業等がSDGs、トランスフォーメーションを進めていくためには、大企業は自ら方策があるとしても、中小企業向けに何か方策があると良いと考えていますがいかがでしょうか。
【回答】
SDGsの考え方を取り入れていかないとビジネス展開ができない、ということを大きな企業はグローバルの流れで分かっていますが、中小企業の皆さんは警戒感が高いと感じています。例えば、グリーンイノベーションにも関係する条例(「2050年に向けた『ぐんま5つのゼロ宣言』実現条例」)等を踏まえながら、経済界、商工会議所、商工会等の皆さんとしっかり議論し、中小企業の皆さんにも時代の流れを含めて、知事自ら先頭に立って説明をしていきたいと思います。
【意見】
県の施策と、地域で実施しているウォーキング活動が連動してくると、群馬県の健康寿命が上位に上がっていく可能性があると考えています。
【回答】
県が行った県民アンケートでは、幸福かどうかを判断する理由として、健康が最も重要視されていることが分かりました。県民の皆さんが1日でも長く健康でいただくことが、御本人だけではなくて周りの方々、御家族の方々にとってもとても大事です。県の施策と、地域の皆さんの活動が同じ方向を向いていると思いますので、しっかり連携して様々な施策を進めていきたいと思います。
【意見】
コロナ禍で群馬から東京などの県外へ出て行く人の割合・数が減っていますが、東京等に進学・就職するという学生はまだまだ多いと感じています。そのような人材が群馬県に留まらずに、県外に出てしまうということについてどのように考えていますか。
【回答】
群馬県にも魅力のある、やりがいのある企業があり、その情報を高校生・大学生の皆さんにしっかり伝えていく取組が大切だと考えています。また、劣化版の東京をつくるのではなく、群馬県だからこそできることをやる、県民のプライドを上げるような施策をやる、テレワークで働く人材を呼び込むなど、群馬県に留まってもらえるような施策に複合的に取り組んでいきたいと思います。皆さんからも、なにかいい提案があったら、県庁にお寄せください。
「群馬県未来構想フォーラム」(伊勢崎・佐波地域)での御質問・御回答
令和4年2月14日(月曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム」(伊勢崎・佐波地域)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【質問】
「自立分散型の社会」を目指すというのは、どういうイメージですか。
【回答】
地方分権改革や、農畜産物やエネルギーの地産地消等を進めて、できるだけ地域のことは地域で決められる社会を目指すことだと考えています。「分散」には、中央集権的ではなく、地域のそれぞれの判断で物事が動いていき、ゆるやかに連合体をつくっていくイメージを込めています。
【意見】
デジタル人材の育成の観点から、中小企業のリスキリング(新たな価値を創出する学び直し)を進めてほしいです。
【回答】
自らリカレント教育(社会人の学び直し)を行っている業界もあります。また、県では様々な補助や支援を行っています。まだ不十分な面もあるかと思うので、特にデジタル人材育成のリカレント教育等の強化について検討したいと思います。
【意見】
地域の自由な発想でまちづくりができるよう、土地に関する規制緩和を行ってほしいです。
【回答】
規制改革という視点は必要だと思います。一方で、災害対策上必要な規制というものもありますので、規制と緩和のバランスが重要だと考えています。
【質問】
「新・群馬県総合計画」とSDGsとの関連性について教えてください。
【回答】
「新・群馬県総合計画」は、SDGsの精神を踏まえて策定しました。この総合計画は、20年後の理想の地域像を掲げ、その実現に向けて現時点では何に取り組むべきかを考えるバックキャスティングという手法で作成しており、これに沿って県政を進めていきたいと考えています。
【質問】
不登校や、経済的な理由で希望する教育を受けられない子供達についてどう考えていますか。また、オルタナティブスクール(子供の自主性を尊重した自由度のある民間の施設)に通う日数が学校の出席日数に含まれるよう、県全体で統一することは難しいのでしょうか。
【回答】
オンラインによる授業の確保も必要ですが、子供達の成長にはリアルも重要であると考えています。オルタナティブスクールや通信制の学校等、子供達に選択肢を増やすことが大事だと思っていますが、そのうえで、何らかの理由で希望する選択ができない方々への配慮も必要だと思います。オルタナティブスクールに通う日数の扱いについては、現状を調べてからお答えします。
(調べた結果による回答)
【回答】
義務教育段階の不登校児童生徒がオルタナティブスクール等の民間の施設などに通った場合の在籍校における出欠の扱いについては、文部科学省の通知に基づき、校長が、市町村教育委員会と連携をとり、児童生徒の学びの状況が適切なものである場合に、出席と判断することができるとしています。本県としては、民間施設等に通う不登校児童生徒の学習や生活の状況を把握し、適切な出席の判断がなされるよう、引き続き、市町村教育委員会と連携して取り組んでいきます。
【質問】
知事は伊勢崎・佐波地域にどのようなことを期待しているでしょうか。
【回答】
ものづくりや農業が盛んでポテンシャルが高い地域だと思います。また、多文化共生の全国的なモデル地域になれると期待しています。県では、伊勢崎ブランドの価値の向上や、就職先としての企業の魅力の発信、新たなビジネスチャンスの創出等、様々な支援を行っていきたいと思います。
【意見】
伊勢崎市内で、非線引き区域の1,000平方メートル以下の開発をする際に、あまり好ましくない宅地開発が行われる例があり、まちづくりの未来に疑問を感じます。
【回答】
規制については、緩和すべきものと規制すべきものの全体のバランスが重要だと考えています。あまり好ましくない宅地開発については、状況について調べてからお答えします。
(調べた結果による回答)
【回答】
御意見のように、現在の規制では無秩序な市街化が懸念されるなどの区域がある場合には、都市計画法施行令に基づく伊勢崎市の条例により、区域を限り300平方メートル以上3,000平方メートル未満の範囲内で、開発許可対象規模の引き下げを行うことが可能です。
【意見】
高齢化が進んだ地域では、地域の活動への参加者が少なく、役員のなり手もありません。参加のインセンティブ等について良い知恵があれば教えてもらいたいです。
【回答】
県では、健康寿命の延伸に取り組んでいます。高齢者が社会活動に参加すること自体とても意義があり、また、元気でいることで医療費がかからないという面でも貢献します。高齢者の方がいろいろな形で社会に貢献してもらえるような取組を広げていきたいと思います。