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【平成27年2月16日付け】金井下新田遺跡に関する報道提供資料
金井下新田遺跡の大型竪穴住居について
1 出土遺跡の概要
- 遺跡名:金井下新田(かないしもしんでん)遺跡
- 調査要因:国道353号金井バイパス(上信自動車道)道路改築に伴う調査
- 委託者:渋川土木事務所
- 調査主体:公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団
- 調査期間:平成26年4月から平成27年3月まで(予定)
2 内容
金井東裏遺跡の南側に隣接する金井下新田遺跡で、6世紀初頭の榛名山の噴火に伴う火砕流によって埋没した大型竪穴住居と、住居の中から火砕流によって倒壊した建築部材が発見されました。
大型竪穴住居は、一辺が8メートルほどの方形と考えられ、周堤の上から床面までの深さは1.6メートルほどあります。この竪穴住居は、囲い状遺構の内側にあり、住居の東壁と囲い状遺構の東辺の方位がほぼ一致し、同時期の遺構である可能性が高いことから、囲い状遺構の内部施設の一つと考えられます。
出土した建築部材は、5本の炭化した柱材で、本来は6本あったと考えられます。最も保存状態の良いものは、太さ約20センチメートル、長さは約1メートルで、上部が平坦で中央に造りだしのホゾが残っていました。5本の内の1本は直立していましたが、4本は火砕流で東へと倒された状態で、柱穴までを復元すると床面から上の柱の高さは2メートル程度あったものと考えられます。また、火砕流堆積物の中層には梁材などと見られる痕跡もあり、竪穴住居の建築方法を知る貴重な資料です。
3 要点
- (1)金井下新田遺跡の大型竪穴住居は、重要な空間を囲ったものと考えられる囲い状遺構の内部施設の一つと考えられます。
- (2)古墳時代の竪穴住居の建築部材にホゾが確認されたことは、極めて珍しい例です。
4 公開について
- (1)平成27年2月17日(火曜日)午後2時から報道機関に現地を公開します。(雨天の場合18日)
- (2)一般公開はしません。
5 問い合わせ先
公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団
〒377-8555 渋川市北橘町下箱田784-2 住所:0279-52-2511
金井下新田遺跡と金井東裏遺跡の位置関係
囲い状遺構と大型竪穴住居の位置関係
囲い状遺構と大型竪穴住居空撮
大型竪穴住居の検出状況(南から)
大型竪穴住居の埋没状況(南から)
大型竪穴住居全景(西から)
炭化した柱材の検出状況(西から)
ホゾの残る炭化した柱材(西から)
ホゾの残る炭化した柱材
建築部材の痕跡(西から)
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