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(女の子)
田植えってどろんっ子になって楽しいね。
(男の子)
あ、足が抜けない…
(男の子)
疲れたなあ
(女の子)
あれ?隣の田んぼは大きい機械が動いてるよ?
なにしているんだろう?
(農家の男性)
みんなおつかれさま。
あれはね、1人で田植えの準備(代掻き(しろかき))をしているんだよ。
(男の子と女の子)
こんな広い田んぼをあの大きな機械でどんな人がやっているんだろう??
(農家の男性)
作業が終わったら話してみようか。
あ、お姉さんだ
(男の子)
こんにちは!僕たちみんなで、田植えをしてたんだよ。お姉さんは一人で作業しているの?汚れないの?
(農家のお姉さん)
こんにちは。一人だけどトラクターで作業するから、汚れないし、車内はエアコンも効いていて快適なの!
(農家の男性)
昔はね、人が鋤(すき)や鍬(くわ)を使って耕していたけれど、だんだんと馬や牛を使うようになったんだ。
さらに時代が進んで機械を使うように進化してきたんだよ。
そして今は、このトラクターのような大きい機械も使うようになったんだ。
作業の仕方が変化して、それに合った田んぼの形や大きさ、農道などにするために、「ほ場整備」が必要なんだよ。
(女の子と男の子)
ほじょうせいび?
(農家のお姉さん)
ほ場整備は、田んぼや水路、農道などを作業しやすいように整備することよ。
それにね、あちこちに散らばっている田んぼを「換地(かんち)」によって一箇所に集められるから、農作業が楽になるのよ。
私が生まれる前の田んぼはこれほど広くなかったし、四角くなかったから、もっと小さい機械を使っていたみたいよ。
でも小さい機械だと効率が悪くて、大変だったって。だから地域のみんなで協力して「ほ場整備」をしたのよ。
(男の子)
作業の仕方と一緒に田んぼも進化してきたんだね!
ここはほ場整備をやったからもう安心だね。
(農家のお姉さん)
いやいやいや、今は農家が減ってきているから、安心はできないの。
もっと効率よく農業ができるように、みんなでスマート農業の研究もしているのよ。
(女の子)
スマート農業って?スマホで田植えするの?
(農家のお姉さん)
ちょっと違うのよねぇ。例えば、これよ!
(男の子)
あれ?田んぼに水が入り始めたよ?
(農家のお姉さん)
そうね、遠くにいてもスマホの操作で田んぼに水を入れることもできるのよ。
田植え後の水の状況もスマホで確認できるの。
(女の子)
水の確認も大変なんだね。
他にも何かできるの?
(農家のお姉さん)
例えばドローンを飛ばして、肥料や農薬をまいたりできるのよ。
自動運転ができるトラクターもあるのよ。
このように農作業が楽になる「スマート農業」と呼ばれる技術が広まりつつあるの。
スマート農業が広まれば、それに合わせてほ場も進化する必要が出てくるから、「ほ場整備」に終わりはないのよ。
(女の子)
スマート農業、なんだかワクワクするね!
(男の子)
ほ場整備で農作業がしやすくなったら、おいしい食べ物がもっともっとできるのかなぁ!