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ある晴れた日に、ぐんまちゃんとお姉さんが山間部の農道を歩いています。
荒れた森のような一角が、二人の目の前に現れました。
ぐんまちゃん「あれ、ここだけ森みたいになっているよ。」
お姉さん「本当だ。なんだかお化けが出そうな感じ。」
荒れた森の茂みから、怪しい音がします。
ぐんまちゃん「茂みがガサガサいってるよ。」
お姉さん「何かいるのかな?」
突然、小さな動物が茂みから飛び出してきました。
茂みから飛び出した小さな動物が、一目散に逃げていきます。
おじいさんが、びっくりしている二人に心配そうにかけよってきました。
おじいさん「おーい大丈夫かい。おや、ぐんまちゃん達じゃないか。」
ぐんまちゃん「おっおっ…おじいさ~ん!」
お姉さん「これから、おじいさんの農家民宿に行くところだったのよ。」
ぐんまちゃん「さっきのは、イノシシ?」
おじいさん「そうだよ。最近はこの近くでもよく現れて困ってるんだ。」
おじいさんが、耕作放棄地の説明を始めました。
ぐんまちゃん「あのイノシシが出てきた茂みはなーに?」
おじいさん「あれは耕作放棄地でね。もともとは畑だったんだよ。」
お姉さん「なんであんな風になってしまったの?」
おじいさんが、山間部で耕作放棄地が発生する原因を説明します。
おじいさん「農作業をしなくなると草や木が生い茂って、荒れ果ててしまうんだよ。
あの畑の持ち主も、年をとって農作業ができなくなってしまったんだ。
続けて作業をしてくれる人もいないしね。
森に近い山間部の畑は、イノシシや猿に大切な作物を荒らされて、作付けをあきらめてしまう人も多いんだよ。」
お姉さん「悲しいですね。」
ぐんまちゃん「なんとかならないの?」