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第2部第5章第1節 2Rの促進による資源ロスの削減

更新日:2016年10月20日 印刷ページ表示

主な指標と実績

  • 県民一人一日当たりのごみ排出量 1,051グラム
  • 県民一人一日当たりの生活系収集可燃ごみ排出量 580グラム
  • 一般廃棄物の再生利用率(リサイクル率) 15.6%

(ともに平成26年度実績)

第1項 ごみを発生させないライフスタイルの変革の推進

1 群馬県循環型社会づくり推進計画の推進

 群馬県では、循環型社会づくりを県民、事業者、行政が協力して進めていくために、具体的な目標を掲げた「群馬県循環型社会づくり推進計画」(一次計画)を平成23年3月に策定しました。
 この計画は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(廃棄物処理法)第5条の5に基づき、廃棄物の減量その他その適正処理に関する事項を定めた法定計画です。また、県が進める循環型社会づくりにあたっての基本的事項を定めたものとなっています。
 県では、この計画に基づき、ごみの減量化やリサイクルを推進し、循環型社会づくりを目指しています。

  • 計画期間 平成23年度~27年度(5年間)
  • 県が目指す循環型社会の姿

 この計画では、平成23年度からおよそ10年後、平成32年頃を展望し、県の目指す循環型社会の姿を次のとおり、イメージしています。

  • 県民一人一人が、高い環境意識を持ち、限りある資源を無駄にしないように、まず廃棄物の排出が抑制されています。次に不用になった物品は、すぐに廃棄せず、リユース品として活用されています。最終的に廃棄するときは、リサイクルが行われるよう適切に分別されています。
  • 事業者においては、環境に対する社会的責任の高まりから、環境に配慮した事業活動が積極的に行われています。また、リサイクルしやすい製品作りや物を長期間使用するための修理体制の整備、ごみの排出量ゼロの取組などが行われています。
  • 環境保全上の支障が生じないよう廃棄物が適正に処理され、県民の安全、安心な暮らしが保たれています。
  • 家畜排せつ物や生ごみ等のバイオマスから作られた肥飼料等を利用して生産された農畜産物等が地域内で消費されるなど、バイオマスが幅広く活用されています。
  • 消費者の環境意識の高まりや、リサイクル及び廃棄物処理に関する技術開発の進展により、新たな事業者の参入が見られ、リサイクル関連産業の市場が拡大されています。
  • 県及び市町村、県民、事業者、NPO等の各主体がパートナーシップを築き、県内各地域の特性に応じた取組が推進され、循環型社会づくりが実践されています。

 なお、平成28年度からは、「第二次群馬県循環型社会づくり推進計画」(二次計画)に基づき、取組を推進します。
 二次計画では、一次計画がこれまでに進めてきた取組を検証し、「廃棄物の適正処理を更に推進させながら、群馬県の地域特性を活かして、廃棄物に含まれる有用な資源をより多く回収し、資源の性質に応じた『質』の高い資源の循環的な利用を実現」するという基本理念に基づき、循環型社会づくりを目指します。

2 環境にやさしい買い物スタイルの普及促進

 マイバッグ等の利用は、ごみの減量化や省エネ・省資源をはじめ、循環型社会の構築と温暖化防止を配慮したライフスタイルの醸成として大きな役割を担っています。
 県では、低炭素・循環型社会の実現に向けたライフスタイルの普及のため、平成25年度に消費者(環境)団体、事業者、行政(県及び35市町村)の3者で構成される「群馬県環境にやさしい買い物スタイル普及促進協議会」を設置しました。
 この協議会では、消費者(環境)団体を中心に店頭でマイバッグの持参を呼びかける啓発活動を実施し、県民の環境活動を後押ししています。また、環境に配慮した取組を行う事業者を支援するため、協議会の協力店に登録した事業者を県の環境情報サイト「ECOぐんま」に掲載し、情報発信を行っています。

平成27年度活動実績

  • 店頭啓発:33回
  • 協力店:40事業者 353店舗

3 県民への啓発活動(ぐんま3R宣言等)の推進

(1)ぐんま3R宣言のサイトの運営等

 県民一人一人が身近なところから3R(リデュース、リユース、リサイクル)に取り組んでもらえるよう、インターネットを活用した普及啓発を図りました。
 県ホームページの3R宣言のサイトから、県民に継続して取り組むことのできる3Rの行動を宣言していただき、日頃から3Rの活動を意識してもらえるように、名前入りの宣言書を印刷できる仕組みです。
 また、イベント会場でも、3Rの活動を啓発するため来場者が簡単に宣言できるよう、インターネットを使用しない記入式の宣言書を準備し、呼びかけました。
 平成28年3月末までの宣言者の累計数は、1,453人です。

(2)3Rリーダーの派遣について

 3Rリーダーは、県内で積極的に3R活動に取り組み、3Rについての知識やノウハウを持った3Rの推進者です。
 地域や職場、学校等で実施される3Rに関する学習会への3Rリーダーの派遣、紹介をしています。

(3)「ECO BOOK ぐんまのごみの減らしかた」(事業者編、県民編パンフレット)の配布

 事業者及び県民を対象とした普及啓発冊子の配布事業を継続して行いました。平成27年度は、地域の環境学習の集まりなどで、約400部を配布しました。

一人一日当たりのごみ排出量

 平成26年度の本県における一人一日当たりのごみの排出量は1,051グラムで、前年度の1,050グラムから1グラム増加しました。
 平成18年度から減少傾向にありますが、平成26年度は、全国平均値の947グラムに比べて104グラム多くなっています。

リサイクル率

 平成26年度の本県におけるリサイクル率は15.6%で、前年度と同水準でした。近年は、わずかながら増加傾向で推移しています。
 平成26年度は、全国平均値20.6%に比べ5.0ポイント低くなっています。

4 住宅の長寿命化の促進

 住宅のストックが量的に充足し、環境問題や資源・エネルギー問題がますます深刻化する中で、これまでの「住宅を造っては壊す」社会から、「いいものを造って、きちんと手入れして長く大切に使う」社会へ移行することが重要となっています。
 住宅の長期使用により、解体や除却に伴う廃棄物の排出を抑制するとともに、建て替え費用の削減によって県民の住宅に対する負担を軽減し、より豊かでやさしい暮らしへの転換を図るため、長期優良住宅等の良質な住宅の供給、適正な維持管理の推進及びリフォームの促進等を図り、住宅を長く大切に使う社会の実現を目指しています。
 県では平成24年3月に策定した「群馬県住宅マスタープラン(2011)(群馬県住生活基本計画)」において、以下の2つの目標を掲げ施策を実施しています。

  1. 住宅リフォームの実施率(リフォーム実施戸数の住宅ストック戸数に対する割合)
    平成16~20年平均:3.7%→平成32年:6%
  2. 滅失住宅の平均築後年数
    平成20年:24.5年→平成32年:約40年

 また、平成28年4月に設立した「群馬県空き家利活用等推進協議会」を活用し、良質な既存住宅の資産価値が適正に評価され、その流通が円滑に行われるとともに、県民の居住ニーズと住宅のミスマッチが解消される循環型住宅市場の実現を目指します。
 さらに、「ぐんま住まいの相談センター」及び「群馬県ゆとりある住生活推進協議会」等を活用し、リフォーム市場に関する情報不足等による消費者の不安解消に努めます。

第2項 市町村等が実施する2R事業への支援・拡大

1 市町村等が実施する2R事業への支援・拡大等

 一次計画に基づき、2Rを含む、3R推進に向けた取組について市町村、関係団体等が連携して協議、推進を図るため、「ぐんま3R推進会議」が設置されています。会議では、3Rに関する県内外の先進取組事例の共有などを行っています。

  • 平成28年3月24日開催
    新たに策定する二次計画を市町村、関係団体等に説明し、計画の推進に向けた意見交換を行いました。

第3項 生ごみの減量、食品ロスの削減

1 家庭でできる生ごみの減量対策の啓発及び普及

 「みんなのごみ減量フォーラム」を群馬県環境アドバイザー連絡協議会と共催し、ごみ減量に関する講演会、ごみの減量等に積極的に取り組む団体等の事例発表、意見交換等を行っています。(平成27年12月11日開催 参加者100人)

ア 3R講演会「全国の事例に学ぶ~生ごみの減量とリサイクル」講師 服部美佐子(環境カウンセラー)

イ ごみ削減事例発表会

  • 事業活動における生ごみの減量(群馬県食生活改善推進員連絡協議会)
  • 段ボールコンポストの市民モニター結果(前橋市環境部ごみ減量課)

ウ パネルディスカッション(パネリスト:服部講師、事例発表者、県環境アドバイザー連絡協議会代表、県廃棄物・リサイクル課長)

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