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環境白書の刊行にあたって
平成27年5月29日に芳ヶ平湿地群がラムサール条約湿地に登録されました。本県にとって尾瀬、渡良瀬遊水地に次いで3例目の登録となり、大変意義深く、誠に名誉なことであります。
県内にはこれらの条約登録湿地を含め、豊かですばらしい自然が身近なところにあります。この度の登録を契機に、本県の豊かな自然環境を一層保全していくとともに、地域の貴重な資源として活用し多くの方々に訪れていただき、群馬のすばらしさを実感していただきたいと思います。
県では、平成26年12月に「群馬県希少野生動植物の種の保護に関する条例」を制定し、平成27年4月から全面施行しており、この条例に基づき、現在は11種の希少な野生動植物を指定して保護に向けた取組を進めています。
また、昨年度には「ぐんま緑の県民税」を導入いたしました。健全な森林は、大地や水を育み、私たちの安全で安心な生活を支える基盤であります。この貴重な税を活用し、水源地域等の森林整備や森林ボランティアの活動促進、森林環境教育の推進等に取り組んで参りますので、皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。
なお、本年度は県の環境行政の基本指針として策定した「群馬県環境基本計画2011-2015」の最終年度となります。本計画に基づいて実施してきた各施策の実績や効果を踏まえ、人口減少社会など新たな時代潮流に対応しつつ、本県の将来を見据えた新たな環境基本計画の策定に取り組んで参ります。
環境問題は、私たちの社会経済活動により生起し、温暖化といった地球規模での問題から、生物多様性の喪失といった自然環境問題、大気汚染や水質汚濁、廃棄物の不法投棄などの生活環境問題まで多岐にわたります。「環境白書」は、そのような本県の環境の現状や環境問題解決のための取組の結果をまとめたものです。
県民の皆様をはじめ、多くの方に御覧いただき、環境問題に対する関心や理解を深めていただき、本県の良好な環境の保全と創造に向けた環境活動の推進に御活用いただければ幸いです。
平成27年9月
群馬県知事 大澤 正明
