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第2部第1章第2節 二酸化炭素の吸収源対策

更新日:2015年3月21日 印刷ページ表示

第1項 森林等の保全、整備

1 森林整備の推進

 我が国は、気候変動枠組条約の京都議定書において、第1約束期間(2008~2012年)に温室効果ガスの6%の削減が義務付けられ、そのうちの3.8%を森林による二酸化炭素吸収で確保することとしており、森林吸収源対策として森林整備を進めてきました。
 京都議定書の第2約束期間(2013~2020年)には参加していないものの引き続き国際的な責務を果たすため、温室効果ガスの排出削減努力を続けることとして、森林による二酸化炭素の吸収作用の保全及び強化を図るため、森林整備を確実に進めていくことが重要であり、本県では平成25年9月に特定間伐等の実施の促進に関する基本方針を定めたほか、群馬県地球温暖化対策実行計画(2011~2020年)に基づき森林による二酸化炭素吸収源対策を推進しています。

2 規制管理による森林の保全

 森林吸収源の対象となる森林は、適切な管理、経営が行われている森林に限られています。私たちの暮らしを守るうえで特に重要な役割を果たしている森林を保安林に指定することにより、立木の伐採や土地の形質変更を制限し、適切に手を加えるなどして必要な管理を行っています。

3 森林の二酸化炭素吸収量認証制度の活用

 この制度は、植栽や間伐などの森林づくり活動を、京都議定書の枠組みに準じて二酸化炭素吸収量として認証するものです。企業や自治体、ボランティア団体などが、森林所有者等との間で協定を結んで行う活動が対象となります。
 この制度を通じて、より多くの方に森林づくり活動について関心を寄せていただき、企業等が行う森林づくり活動を広げ、環境貢献活動の一環として森林の保全、整備を推進することを目的としています。
 認証制度では、吸収量を記載した認証書を発行し、企業のPR等に活用していただいています。
 企業や自治体、ボランティア団体の皆さんの活動により、放置されていた森林は光を取り戻して元気によみがえっています。

4 二酸化炭素固定化のための県産木材の長期的利用

 樹木は、光合成によって大気中の二酸化炭素を取り込み、木材の形で炭素を貯蔵します。木材を住宅等に利用することは、社会全体における炭素の貯蔵量を増すこととなり、大気中の二酸化炭素を低減することにつながります。また、住宅部材に使用されていた木材をパーティクルボード等に加工して家具等に利用すれば、炭素を木材の形で貯蔵する時間を延ばすことができます。
 そのため、県産木材の住宅や家具等への積極的な利用を推進するとともに、今まで使われずに林地に放置されていた不良材や丸太を製材した後の端材など資材として利用できない木材は、エネルギー源として利用しています。また、県産木材の新しい需要を開拓するため、集成材など用途開発や大規模木材加工施設の誘致も視野に入れ、県産木材の利用拡大を進める予定です。

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