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第2部第4章第1節 3Rの推進

更新日:2013年10月25日 印刷ページ表示

第1項 ごみの発生抑制

1 群馬県循環型社会づくり推進計画の推進

 県では、循環型社会づくりを県民、事業者、行政が協力して進めていくために、具体的な目標などを掲げた「群馬県循環型社会づくり推進計画」を平成23年3月に策定しました。
 この計画は廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき、廃棄物の減量その他その適正処理に関する事項を定めた法定計画です。また、県が進める循環型社会づくりにあたっての基本的事項を定めたものとなっています。
 県では、この計画に基づき、平成23年度からごみの減量化やリサイクル率の向上を推進し、循環型社会の形成を目指しています。

  • 計画期間 平成23年度から平成27年度(5年間)
  • 県が目指す循環社会の姿

 およそ10年後の目指す循環型社会の姿を次のとおり、イメージしています。

  • 県民一人一人が、高い環境意識を持ち、限りある資源を無駄にしないように、まず廃棄物の排出が抑制されています。次に不用になった物品は、すぐに廃棄せず、リユース品として活用されています。最終的に廃棄するときは、リサイクルが行われるよう適切に分別されています。
  • 事業者においては、環境に対する社会的責任の高まりから、環境に配慮した事業活動が積極的に行われています。また、リサイクルしやすい製品作りや物を長期間使用するための修理体制の整備、ごみの排出量ゼロの取組などが行われています。
  • 環境保全上の支障が生じないよう廃棄物が適正に処理され、県民の安全、安心な暮らしが保たれています。
  • 家畜排せつ物や生ごみ等のバイオマスから作られた肥飼料等を利用して生産された農畜産物等が地域内で消費されるなど、バイオマスが幅広く活用されています。
  • 消費者の環境意識の高まりや、リサイクル及び廃棄物処理に関する技術開発の進展により、新たな事業者の参入が見られ、リサイクル関連産業の市場が拡大されています。
  • 県及び市町村、県民、事業者、NPO等の各主体がパートナーシップを築き、県内各地域の特性に応じた取組が推進され、循環型社会づくりが実践されています。

2 住宅の長寿命化の促進

 住宅のストックが量的に充足し、環境問題や資源・エネルギー問題がますます深刻化する中で、これまでの「住宅を作っては壊す」社会から、「いいものを作って、きちんと手入れして、長く大切に使う」社会へ移行することが重要となっています。
 住宅の長期使用により、解体や除去に伴う廃棄物の排出を抑制するとともに、建て替え費用の削減によって県民の住宅に対する負担を軽減し、より豊かでやさしい暮らしへの転換を図るため、長期優良住宅等の良質な住宅の供給、適正な維持管理の推進及びリフォームの促進等を図り、住宅を長く大切に使う社会の実現を目指します。
 県では平成24年3月に策定した「群馬県住宅マスタープラン(2011)(群馬県住生活基本計画)」において、以下の2点の目標を掲げ施策を実施しています。

  1. 住宅リフォームの実施率(リフォーム実施戸数の住宅ストック戸数に対する割合)
    平成16年から平成20年平均:3.7% から 平成32年:6%
  2. 滅失住宅の平均築後年数
    平成20年度:24.5年 から 平成32年度:約40年

 また、平成24年4月に設立した群馬県空き家活用・住みかえ支援協議会を活用し、良質な既存住宅の資産価値が適正に評価され、その流通が円滑に行われるとともに、県民の居住ニーズと住宅のミスマッチが解消される循環型住宅市場の実現を目指します。
 さらに、「ぐんま住まいの相談センター」及び「群馬県ゆとりある住生活推進協議会」等を活用し、リフォーム市場に関する情報不足等による消費者の不安解消を図ります。

3 循環型社会づくりの支援

(1)3R推進に向けた体制づくり

ア ぐんま3R推進会議

 「群馬県循環型社会づくり推進計画」に基づき、3R推進に向けた取組について、市町村、関係団体等が協力して協議、推進を図るため、この会議の趣旨に賛同し、協力する意志を示した市町村と関係団体によって構成されています。
 座長:西薗大実(群馬大学教授)、副座長:前橋市ごみ減量課長

  • 6月20日 第1回ぐんま3R推進会議:今年度の取組について
  • 11月8日 第2回ぐんま3R推進会議:市町村アンケート集計について、中古衣料回収の試みについて(事例紹介)
  • 2月5日 現地視察:彩の国資源循環工場(埼玉県寄居町)、古着リサイクル工場(埼玉県大宮市)
  • 2月18日 第3回ぐんま3R推進会議:実態調査の中間報告
イ ごみ減量が進まない原因究明のための廃棄物処理実態調査(高崎経済大学共同研究)
  • 生活系ごみの少ない自治体と多い自治体並びにリサイクル率の高い自治体と低い自治体の施策の違いを明らかにするため、全国の市町村を対象としたアンケート調査を実施。238市町村中193市町村から有効回答を得ました。
  • 回答を分析した結果、分別数や有料制の実施状況、住民意識の向上に対する取組で、生活系ごみの少ない自治体と多い自治体の取組に違いが見られました。特に有料制の実施については、両者の間に大きな違いがありました。リサイクル率については、生活系ごみの分析ほどに大きな違いはありませんでしたが、分別数や有料制の実施において違いがありました。
ウ 市町村等3R担当者研修会(2月18日)
a 講演会
  • 「全国との比較の中でみるごみ処理に対する県内市町村の取組」
  • 講師 中村 匡克(高崎経済大学地域政策学部 准教授)
b 事例発表 「長岡市の3R推進の取組」
  •  講師 新潟県長岡市環境業務課長
  •  参加人数 県内市町村及び一部事務組合の担当者 50名

(2)ぐんま循環型社会づくりフォーラムの開催(2月24日)

ア 基調講演:「群馬県のごみを減らす政策を考える」
  • 講師:中村匡克(高崎経済大学地域政策学部准教授)
イ 講演:「“環境落語”~笑って身につくエコライフ~」
  • 講師 林家時蔵(落語家)場所 高崎市内
  • 参加人数 約100名

(3)3Rリーダーの派遣について

 3Rリーダーは、県内で積極的に3R活動(リデュース、リユース、リサイクルの推進)に取り組み、3Rについての知識やノウハウを持った3Rの推進者です。
 地域や職場、学校等で実施される3Rに関する学習会に3Rリーダーを派遣しました。

(4)「ECO BOOK ぐんまのごみの減らしかた」(事業者向けパンフレット)の作成・配布

 事業者を対象とした普及啓発冊子を5,000部作成し、商工団体等を通じて事業者に配布しました。

(5)ぐんま3R宣言のサイト開設(群馬環境情報サイト内)

 県民一人一人が身近なところから3Rに取り組んでもらえるよう、インターネットを活用した普及啓発を図りました。
 3R宣言のサイトから、継続して取り組むことができる3Rの行動を宣言していただき、日頃から3Rの活動を意識してもらえるように、名前入りの宣言書を印刷できる仕組みです。

1人1日当たりの排出量

 平成23年度の本県における1人1日当たりの一般廃棄物排出量は1,076グラムで、前年度から減少しましたが、東日本大震災の災害廃棄物の発生等により、2グラムの減少にとどまりました(図2-4-1-1)。
 近年は平成18年度から減少傾向にありますが、全国平均値の975グラムに比べて101グラム多くなっています。

リサイクル率

 平成23年度の本県におけるリサイクル率は14.9%で、前年度に比べて0.1ポイント増加し、平成22年度までの減少傾向から増加に転じました(図2−4−1−2)。
 全国と比較すると、平成23年度で全国の20.4%と比べて5.5ポイント低くなっています。

第2項 再使用・再生利用の促進

1 各種リサイクル法(容器包装、家電、建設、自動車)の適切な運用と促進

(1)容器包装リサイクル

 容器包装廃棄物は家庭から排出されるごみのうち容積比で約60%を占めると推定され、その中にはリサイクル可能な資源が多く含まれています。
 これらの廃棄物を適正処理し、資源の有効利用を図るため、平成9年4月に容器包装リサイクル法が施行されました。
 当初は7品目でスタートし、平成12年4月に「段ボール」、「その他プラスチック製容器包装」(以下「その他プラスチック」)、「その他紙製容器包装」(以下「その他紙」)が加わり全10品目で完全施行となりました。
 この制度は、消費者・市町村・事業者のそれぞれが責任を分担する仕組みになっています。

  • 消費者…分別排出を行う
  • 市町村…分別収集を行う
  • 事業者…容器包装廃棄物の再商品化を行う

 対象品目別に分別収集実施市町村数を見ると、「その他プラスチック」、「白色トレイ」、「その他紙」について実施している市町村は少ないですが、「スチール缶」、「アルミ缶」、「茶色ガラス」については全ての市町村で実施されており、その他の品目についてもほとんどの市町村で実施されています。
 分別収集実績量を見ると、すべての品目について、横ばいか減少傾向でした。
 また、県では、平成23年1月に「第6期群馬県容器包装廃棄物分別収集促進計画」を策定しました。この計画に基づき、市町村と協力して容器包装廃棄物の分別収集の一層の促進を図ることとしています。

(2)家電リサイクル

 平成13年4月から施行された家電リサイクル法は、当初はエアコン、ブラウン管テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機の家電4品目を対象とし、平成21年4月からは液晶テレビ、プラズマテレビ、衣類乾燥機が新たに対象機器に追加されました。
 これにより、更なるリサイクルの推進が期待され、廃棄物の減量と資源の有効利用が図られています。
 この法律の特徴は、消費者、小売業者、製造業者等のそれぞれに役割が定められていることです。

  • 消費者…小売業者への引渡し及びリサイクル料金等の負担
  • 小売業者…消費者からの引取り及び製造業者等への引渡し
  • 製造業者等…使用済み家電製品の引取り及びリサイクルの実施

 法施行後、廃家電製品の収集やリサイクルは概ね順調に推移しており、平成24年度の県内の指定引取場所(6か所)における引取台数は約20万台でした。
 しかし、一方で、廃家電製品の不法投棄も問題となっています。市町村では未然防止対策として、条例の制定や郵便局との不法投棄発見通報協定、パトロール等が行われています。県でも不法投棄パトロールや消費者へラジオ等による普及啓発を実施しました。特に廃テレビのアナログ放送終了に伴う多量排出は平成23年度から一段落したと思われます。

(3)建設リサイクル

ア 法律制定の背景

 建設廃棄物は全国で年間約8千万トン排出されており、これは家庭ごみの約1.5倍の量に相当します。これらのごみ処理をめぐって不法投棄や最終処分場の不足など、様々な社会問題が発生しています。
 建設廃棄物は最終処分量の約4割を占めていることから、そのリサイクルへの取組が社会環境にとって重要な課題となっています。
 このため、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)が平成14年5月30日から施行されました。

イ 法律の概要

 この法律は3つの柱から成り立っています。

  1. 分別解体及び再資源化の義務付け
  2. 分別解体及び再資源化の実施のための措置
  3. 解体工事業の登録制度の創設
ウ 工事現場の一斉パトロール

 法の実効性を確保するため、毎年2回(5月・10月)県内一斉パトロールを実施しています。

エ 建設リサイクルの推進

 平成20年度の建設副産物再資源化率は、既に平成27年度目標値を達成していますが、依然として再資源化率が低い品目が残っており、これらについて重点的に具体的施策を実施していく必要があります。
 有効利用率が低い建設発生土については、平成23年度からストックヤード整備への取組を始めました。
 関係者の意識向上と連携強化を図り、高いリサイクル水準を確保維持できるように、引き続き取組を行います。

(5)自動車リサイクル

ア 自動車リサイクル法によるリサイクルの推進

 自動車の処理で発生する廃棄物の減量化や不法投棄の防止、更にカーエアコンのフロンガスの適正処理などの各種の課題に対し、自動車のリサイクルを推進する目的で平成17年1月1日自動車リサイクル法が本格施行されました。
 県では自動車リサイクル法に基づき、次の役割を担うこととなった事業者を登録、許可することで事業者指導を適正に進めています。

a 引取業者

 自動車の最終所有者からの使用済自動車(リサイクルをする自動車)の引取り、リサイクル料金の徴収(リサイクル料金は公益財団法人自動車リサイクル促進センターで管理)

b フロン類回収業者

 使用済自動車のエアコンからのフロンガスの回収・メーカー等への引渡し(フロンガスはメーカー等の責任で適正処理)

c 解体業者

 使用済自動車をリサイクル基準に従って解体、エアバッグ類の回収及びメーカー等への引渡し(エアバッグ類はメーカー等で適正処理)

d 破砕業者

 解体された自動車をリサイクル基準に従って、破砕、シュレッダーダスト(自動車の破砕残さ)のメーカー等への引渡し(自動車の破砕残さはメーカー等の責任で適正処理)

イ 県内の自動車リサイクルの状況

 平成23年度から県と中核市2市(前橋市及び高崎市)それぞれが自動車リサイクル法を所管し、事業者指導にあたっています。

ウ 県の取組
a 計画的な事業者指導の実施

 登録業者又は許可業者に対して、法で定められた行為義務(リサイクルに必要な作業上の規則)の実施状況や施設基準の遵守状況を確認するため、立入検査計画を策定し、計画的に検査を実施しました。それと同時に登録や許可を取得せずに営業する無登録・無許可業者への監視指導を行いました。

b 制度の普及啓発の実施

 リサイクルを推進する上では自動車のユーザーである県民や自動車に関連する事業者が制度を正く理解し、それぞれ協力していくことが必要です。そこで、県では新聞のお知らせ欄や県のホームページを利用して、自動車リサイクル法の制度について普及啓発を行いました。

2 廃プラスチックをはじめとする農業用廃資材の適正処理と有効利用の推進

(1)農業用廃資材の適正処理と有効利用の推進

 農業生産に伴って排出される使用済みのプラスチック等の廃資材は、排出者である農業者の責任で適正に処理する必要があります。
 しかし、各農家から排出される農業用廃資材は少量であり、適正かつ効率的な農業用廃資材処理の体制を整える必要があります。
 また、廃資材について、可能な限り再資源化を図ることにより、資源循環型社会の構築に寄与するとともに、農村環境の保全を図ります。

ア 農業用廃資材の処理方法

 農業用使用済プラスチック類の処理は、リサイクルを基本とし、下記の方法による処理を推進しています。

  1. 廃塩化ビニールの場合、マテリアルリサイクル(再生原料に加工後、フィルム、肥料袋等に再生)及びフィードストックリサイクル(塩酸化と高炉原料化)
  2. 廃ポリエチレンの場合、サーマルリサイクル(火力発電の代替燃料、セメント還元剤等)及びマテリアルリサイクル(再生原料に加工後、フィルム、肥料袋等に再生)

(2)地域協議会

 農業用廃資材の再生処理の推進や適正処理の啓発を行うとともに、農業用使用済プラスチック類など農業用廃資材の回収体制を整備するため、地域協議会を設立し活動しています。
 平成24年度現在、群馬県内に22協議会が設立され、活動しています。

(3)処理に対する助成

 県で定めたリサイクル方法により処理を行う場合に県費補助を行っています。(処理費の4分の1以内)
 また、地域協議会が行う農業用廃資材の適正処理活動に係る経費の一部補助を行っています。(50,000円を限度に経費の2分の1以内)
 なお、平成24年度は東京電力福島第一原子力発電所事故の影響を受け、放射性物質に汚染された農業用廃資材の処理促進も支援しました。

(4)処理実績

 県補助事業を活用した平成24年度の処理実績は、塩化ビニール435トン、ポリエチレン531トン、その他8トンt、合計974トンです。
 うち、放射性物質に汚染された廃資材の処理実績は、塩化ビニール325トン、ポリエチレン55.25トン、合計380.25トンです。

3 遊休農地活用対策(菜の花エコプロジェクト)

 県では、環境問題に対する住民意識の向上や資源循環型社会の地域モデルの育成を目的に、平成17年度から平成24年度まで「菜の花エコプロジェクト推進モデル事業」を実施しました。

(1)菜の花エコプロジェクトとは

 遊休農地などに菜の花を植え、菜種を収穫し、搾油を行い菜種油にします。菜種油は料理や学校給食に使い、搾油時に出た油かすは肥料や飼料として利用します。廃食油は回収し、石けんやバイオディーゼル燃料にリサイクルします。このように資源やエネルギーが地域の中で循環する事が、菜の花エコプロジェクトの仕組みです。さらに、菜の花の景観作物としての観光的な利用や養蜂業との連携、地域特産品の開発などによる農山村の活性化など、多面的な展開も期待されています。この試みは、家庭からの廃食用油による琵琶湖の水質汚染問題を抱えていた滋賀県から始まり、今では全国に広がっています。

(2)県内での取組

 平成24年度は「NPOしるく(高崎市)」が継続して事業に取り組み、これまでに10団体がモデル事業に取り組みました。この事業は、菜の花を3作(4年間)栽培し、収穫・搾油を行う中で、地域で創意工夫をこらし、資源循環システムの構築を目指すものです。
 取組団体では、モデル事業実施後も搾油した菜種油を学校給食や家庭で利用し、その廃食油から石けんを作り地域で配布したり、バイオディーゼル燃料を製造し学校給食の配送車の燃料とするなど、様々な活動を行っています。

4 食品リサイクルの推進

(1)食品リサイクル法

 平成13年5月に施行された食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)では、食品製造等で生じる加工残さ、売れ残りや食べ残し等の「発生抑制」を行い、発生した食品廃棄物等については、飼料や肥料として「再生利用」に取り組むことで、廃棄処分を減らすとともに環境負荷の少ない循環型社会の構築を目指しています。
 平成24年4月からは食品関連事業者を16の業種に設定し、各業種ごとに食品廃棄物等の発生量の目標値を設定しました。
 これを契機にフードチェーン全体における「発生抑制」の取組の更なる推進が期待されています。

(2)食品リサイクルの推進

 食品廃棄物の再生利用を促進していくために、国は地域における食品廃棄物等のリサイクルの実践やリサイクル技術の普及等の取組に対しての支援を行うほか、年間100トン以上の食品廃棄物を発生させている食品関連事業者に対しては定期報告義務を設け、再生利用等の取組を確保するためその把握に努めています。
 また県では、企業に対して認定制度や補助制度の紹介を行うなど国と連携して、食品リサイクルの普及促進を図っています。

5 グリーン購入の推進

 資源を有効に活用し循環を基調とした社会を構築するためには、環境への負荷が少ないものを意識して購入する、いわゆる「グリーン購入」を推進し、需要面から環境物品等の市場拡大を促進することが必要です。
 そのため、平成12年度に「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)」が制定され、国や地方公共団体は、率先して環境物品等の調達に努める旨が規定されました。
 県では、平成13年6月に「循環型社会県庁行動プラン-エコDo!-」を策定し、県庁の行政事務に必要な物品等の購入にあたって、グリーン購入達成率100%を目標に取り組んできました。平成23年度に策定した「地球温暖化防止実行計画(事務事業編)」においても、引き続きグリーン購入100%を目標に取り組んでいます。
 平成24年度のグリーン購入実績については、表2-4-1-8のとおりです。
 外注印刷物及びその他繊維製品は、グリーン購入基準を満たす製品がなかった、あるいは基準を満たしているか不明なものの購入が多かったため、購入実績が低くなっています。
 グリーン購入について更に周知を図るとともに、より環境に配慮されたものを選択していくことが、今後の課題となります。

第3項 リサイクル関連産業の振興

1 環境新技術の導入促進

 県では環境産業の振興と県事業の環境配慮を促進するため、県内中小企業が開発した循環型社会づくりや環境保全に資する技術や製品を募集し、広報するとともに、県単独公共事業に採用しています。
 平成24年度は、応募のあった技術や製品の中から竹・木質資源と下水汚泥を利用する植生マット、コンクリートを全く使用しない石積工法による魚道付床固工、暗渠型自然石魚道を採用しました(3課3事業)。
 平成25年度も引き続き、環境新技術・新製品の募集を行い、結果を県ホームページで公表するとともに、県単独公共事業に設けられた44,000千円の環境枠予算により、積極的な採用を図ります。

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