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平成23年3月に発生した東日本大震災とそれに伴う福島第一原子力発電所の事故は、今もなお、私たちの生活に大きな影響を残しています。
そのため、本県では県民の皆様が安心して生活できるよう空間放射線量の測定や、農林産物、流通食品等の安全検査を継続して実施しています。また、電力不足に対応するための節電及び再生可能エネルギーの導入促進に取り組んでいます。
さらに、被災地の復興を支援するため、災害廃棄物の広域処理を積極的に進めています。
こうした取組により、私たちの生活から一刻も早く震災の影響が無くなることを願っています。
本県では、総合計画「はばたけ群馬プラン」において「優れた群馬の環境を守り、未来へ継承するプロジェクト」を重点の一つに掲げ、ふるさと群馬の素晴らしい環境を守る取組や、地球環境を守る持続可能な社会づくりなどの施策を進めています。
その一環として、平成24年6月には群馬県水源地域保全条例を制定しました。この条例は、利根川水系の水源地域を擁する「水源県ぐんま」としての基本理念を明らかにし、森林の土地所有権移転等の事前届出制を設けて豊かな水を育む森林を適切に保全することにより、県民をはじめ流域に暮らす全ての人々が清らかで豊かな水を将来にわたって安心して利用できることを目的としています。
また、平成24年3月に策定した群馬県バイオマス活用推進計画では、「畜産資源のエネルギー利用推進」及び「林地残材の利用推進」を重点項目とし、環境への負荷が少ない低炭素・循環型社会の実現を目指しています。
平成24年版「環境白書」は、本県の環境の現状や環境問題解決のための施策をまとめたものです。この白書を通じて、多くの皆様が環境に対しての一層の理解を深められ、豊かで美しい郷土を守る活動の一助になれば幸いです。
平成24年9月
群馬県知事 大澤正明