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令和5年第2回定例県議会の開会に当たり、提案説明に先立ち、一言申し上げます。
まずは、先に行われた県議会議員選挙において、県民の負託を得て御当選された議員の皆様に、心からお祝い申し上げます。
今後4年間、県民の代表として、群馬県政の一翼を担っていただき、様々な場面でご活躍をいただくことを期待しております。そして、県民のための県政を進めていく上で、執行部に対しても、温かい御指導、御協力をいただきますようお願い申し上げます。
さて、先般、群馬県初の大規模な国際会議となる「G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合」が開催されました。おかげ様で、無事に会議の開催地としての責任を果たせたと考えております。皆様のご協力に対して改めて感謝申し上げます。
この群馬の地で、「信頼性のある自由なデータ流通の推進」や「責任あるAIとAIガバナンスの推進」などを盛り込んだ閣僚宣言が採択されたことは、歴史的にも非常に意義のあることと捉えております。
また、会合に先立ち、伊香保温泉にて、歓迎レセプションを地元自治体として主催いたしました。
この唯一とも言える絶好の機会を捉え、群馬県の魅力と、温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録に向けた活動について、各国政府の要人や企業の幹部、国際機関関係者等に存分にアピールできたと考えております。
今回の会合開催により、群馬県が国際会議の開催地となり得る魅力あふれる地であること、そして、こうした大きな会合を開催できる能力を備えていることを国内外に示せたと考えています。
最先端のデジタル県を目指す群馬県としては、今回の会合の成果を更なるデジタル化の深化につなげるとともに、デジタル技術による地域課題解決に向けた、様々な取組を加速して参ります。
次に、去る5月8日から、新型コロナウイルス感染症の分類が5類に移行されました。改めて、この3年間、医療の現場を支えていただいた医療従事者の方々をはじめ、全ての県民・事業者の皆様に知事として感謝を申し上げます。
群馬県としては、5類移行による混乱が生じないよう「ポストコロナ・ロードマップ」を作成し、日常生活の回復に向けたソフトランディングに注力してきました。
今後は、コロナと共生しながら、経済を回していくフェーズに移ります。群馬県として掲げてきた未来ビジョン「誰一人取り残さず、誰もが幸福を実感できる自立分散型の社会の実現」に向けて、本格的に取組を進める時が来たと考えています。
令和5年度も様々な逆境に立ち向かい、県民の命と健康、そして暮らしを守りつつ、近未来構想の「リトリートの聖地」「クリエイティブの発信源」「レジリエンスの拠点」など、新しい群馬県を創るための取組を着実に進めて参ります。
それでは、本日提出いたしました議案の大要について、御説明申し上げます。
今回の提出議案は、予算関係4件、事件議案12件の合計16件です。
はじめに、予算関係について御説明いたします。
一般会計の補正予算額は、66億8,018万円であり、現計予算額と合算いたしますと、補正後の予算額は8,263億8,018万円となります。
主な内容ですが、まず、子ども医療費無料化の対象年齢を、令和5年10月から高校生世代まで拡大することについて、全ての市町村との調整がついたことから、福祉医療費補助を増額するものです。
また、低所得のひとり親世帯に対する特別給付金の支給を行うほか、新型コロナが発生した介護施設への経費の補助について、国が当面の間継続することとしたため、事業費を増額します。
このほか、国の地方創生臨時交付金を活用し、物価高騰の影響を受けた生活者や事業者を支援いたします。具体的には、LPガス利用者の負担軽減や特別高圧電力を使用する企業への支援をはじめ、物価高騰対策に取り組む保育所などの子ども関連施設、医療・介護・福祉施設への支援や、畜産・酪農農家への緊急支援等を実施しようとするものです。
また、企業会計については、電気事業会計及び団地造成事業会計について、所要の補正を行うものです。
次に、事件議案のうち、主なものについて申し上げます。
第86号議案は、森林環境の保全に係る財源を確保するため、ぐんま緑の県民税にかかる県民税均等割の税率の特例措置を5年間延長しようとするものです。
第92号議案は、道路交通法の改正に伴い、いわゆる電動キックボードの運転者講習制度が新設されるため、新たに手数料を定めようとするものです。
以上、提出議案の大要について御説明申し上げました。
何とぞ、慎重御審議の上、御議決くださいますよう、お願い申し上げます。
なお、第94号及び第95号議案の監査委員の選任につきましては、事案の性質上、早急に御議決くださいますよう、お願い申し上げます。