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今回、新型コロナに係る緊急事態措置の適用に伴う補正予算案を早急に御審議いただくため、臨時県議会を招集させていただきました。審議日程の決定に際し、議員の皆様に御配慮いただきましたことを、心から感謝申し上げます。
新型コロナウイルス感染症については、8月8日から、本県へのまん延防止等重点措置の適用が開始されました。しかし、その後も新規感染者数が過去最高を更新するなど、感染のピークが見通せません。それに伴い、病床稼働率も上昇し、医療提供体制が逼迫しつつある、極めて厳しい状況にあります。
この原因として、感染力が強いデルタ株への置き換わりが進んでいることや、夏休みなどにより、人の移動が以前ほどには減らないことなどが考えられます。これまでと同じ対策では、感染拡大を防ぐことはできないと考えております。
こうした状況に加え、本県が大きく影響を受ける東京都や、隣県の埼玉県においても感染収束の見通しが立っていないこと、さらには、北関東3県で一体的な対応が必要であることから、今週16日に緊急事態措置の適用を申請しました。これを受け、国において新たに本県を含む7府県に対し、8月20日から9月12日までの間の緊急事態措置の適用が決定されました。
これまで何度も申し上げてきたとおり、強い経済制限は可能な限り避けたい、という思いは今も変わっておりませんが、県民の皆様の命、健康、暮らしを守るためには、ここで強い対策を講じる必要があります。
県民の皆様には、「外出の機会を1/2以下に減らす」取り組みを是非ともお願いするとともに、混雑している場所や時間帯の回避、夜8時以降の外出自粛の徹底もお願いいたします。
また、「生活に必要な場合を除き、県外への移動はしない」ようお願いいたします。県外にお住まいの皆様にも、群馬県への来県を控えていただくよう、お願いいたします。
事業者の皆様には、県内全市町村において、カラオケ設備を提供する店舗及び酒類を提供する飲食店等に対する「休業」の要請など、これまでよりも強い制限をお願いすることになります。
県民の皆様、事業者の皆様には、さらなる御不便、御負担をおかけすることになりますが、是非、県の方針に御理解をいただき、感染防止対策に御協力をいただきますよう、お願い申し上げます。
こうした感染防止対策の徹底に加えて、県民の皆様には、是非、積極的なワクチン接種をお願いしたいと思います。
本県の感染事例を見ると、ワクチン接種率の高い高齢者ほど感染者数が少なく、ワクチン接種率の低い若年層の感染者数が高くなっており、接種による発症、重症化予防の効果は明らかです。
自分の健康を守るため、さらには家族や友人など、自分の大切な人を守るためにも、重ねて、県民の皆様に積極的なワクチン接種を呼びかけていきたいと考えています。
それでは、本日提出いたしました議案について、御説明申し上げます。
提出議案は、一般会計補正予算1件です。
補正予算額は、121億4,580万円であり、現計予算額と合算いたしますと、補正後の予算額は、8,457億1,796万円となります。
その内容ですが、まず、営業時間短縮や休業に御協力いただいた飲食店等に対して協力金を支給します。緊急事態措置の実施に伴い、全県で協力金単価の下限を4万円に引き上げます。
また、緊急事態措置が9月に及ぶことから、営業時間短縮や休業、外出自粛等の影響を受ける県内事業者に対する支援金の予算を増額します。
以上、提出議案の大要について御説明申し上げました。
本件は、早期に執行する必要があることから、早急に御議決くださいますよう、お願い申し上げます。