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令和2年第3回前期定例県議会 知事提案説明

更新日:2020年9月23日 印刷ページ表示

 令和2年第3回前期定例県議会の開会に当たり、提案説明に先立ち、一言申し上げます。

 はじめに、7月の豪雨や台風10号など、この夏の災害では多くの方々がお亡くなりになりました。心から哀悼の意を表するとともに、御遺族並びに被害に遭われた方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。

 次に、新型コロナウイルス感染症について、全国的にはピークを越えたとの見方もある中、県内では新規感染者数が増加しております。感染拡大防止と社会経済活動の両立には、県民の皆様お一人お一人の協力が不可欠です。引き続き、御協力をお願いします。
 また、県民の命と健康を守るために全力で取り組んでおられる医療、介護関係者を始めとする全ての方々に、改めて深く感謝を申し上げます。

 戦後最長の7年8カ月にわたり我が国を牽引してきた安倍総理の辞任を受けて、16日に菅新内閣が発足いたしました。
 安倍前総理におかれましては、国際社会における日本の存在感を向上させたことをはじめ、大胆な金融政策をはじめとする経済対策、幼児教育の無償化などの子育て支援策、多様な介護基盤の整備などの社会保障の充実など、様々な分野で大きな成果を上げてきました。これまでの実績に心から敬意を表します。
 菅新内閣におかれては、国難ともいえる新型コロナウイルス感染症の危機を乗り越え、我が国の将来のために、全力を尽くしていただきますよう、お願いいたします。また、菅総理とは、これまでも、CSF問題など多岐にわたって緊密に連携をとらせていただき、御支援をいただいてきました。引き続き、喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症対策、防災・減災対策、デジタルトランスフォーメーションや地方創生の推進などにおいて、本県との緊密な連携と御支援をお願いしたいと思います。

 さて、新型コロナウイルス感染症は、現在も感染の拡大が続いております。本県においても、一旦は落ち着きつつあった感染者数が、8月に発生したクラスターの影響もあり、増加傾向となったことから、警戒度を「2」に引き上げました。
現在のところ、本県は爆発的な感染拡大にまでは至っておらず、何とか踏みとどまっている状態です。これも県民の皆様に、感染拡大防止の取組や、「新しい生活様式」の実践に御協力をいただいているおかげであり、知事として、心から感謝申し上げます。
 県としては、新型コロナウイルス感染症に対応するため、これまでに一般会計と特別会計を合わせて2千8百億円を超える補正予算を編成し、検査・医療体制の整備や、県内中小企業の支援など、あらゆる対策を講じて参りました。
 新型コロナウイルス感染症との戦いは長期戦になるという認識のもと、医療提供体制の整備など、必要な対策を着実に進めるとともに、引き続き、「Withコロナ」時代の新しい日常、ニューノーマルの創出に向けて、県庁一丸となって、取り組んで参ります。県民の皆様におかれましても、引き続き、「新しい生活様式」の定着に向け、御理解と御協力をお願いします。県民の皆様と力を合わせて、この危機を乗り越えて参ります。

 さて、新型コロナウイルス対策に全力で取り組む一方で、本県の将来に向けた施策についても、全力で推進しています。
 20年後の未来を見据えた本県の理念・哲学を示す新・総合計画の「ビジョン」については、地域別懇談会を、7月からこれまでに県内10地域で開催させていただいております。これからの県政を進める上で、市町村長や県議会の皆様としっかりとビジョンを共有したいとの思いから、私自ら全地域を回り、自らの言葉で説明するとともに、市町村長や県議会の皆様方の御意見を伺って参りました。御意見も活かしながら、12月の策定に向けて、さらに検討を進めて参ります。
 県庁32階フロアについては、4月にオープンして以降、稼働率100%となっている動画・放送スタジオ「tsulunos(ツルノス)」に続き、10月にはカフェがオープンする予定であり、先日、運営事業者が決定いたしました。
 また、新しいビジネスの創出や社会の変革に繋げていく起爆剤として、「イノベーション・ハブ」についても、年末までの完成を目指して整備しているところです。県庁32階を様々な分野の人たちが集まり、情報を発信し、地域課題を解決する「官民共創コミュニティ」の中核として、活用していきたいと考えています。

 それでは、本日提出いたしました議案の大要について、御説明申し上げます。
 今回の提出議案は、予算関係6件、事件議案12件の合計18件です。

予算関係

 はじめに、予算関係について御説明いたします。
 今回の補正予算は、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で、医療提供体制の整備や産業の支援、生活の不安への対応など、コロナとの長期戦を戦い抜くために必要な事業について、国の交付金等を最大限活用して、所要の予算措置を行うことといたしました。
 また、県税収入の落ち込みなど、厳しい財政状況が見込まれる中で、「新しい生活様式」や事業の必要性・緊急性等の観点から事業の中止や見直しを行い、財源を新型コロナウイルス感染症対策に集中させることとしました。
 その結果、一般会計の補正予算額は、412億8,707万円となります。現計予算額と合算いたしますと、補正後の予算額は、8,546億5,655万円となりました。
 次に、補正予算の主な内容について、御説明申し上げます。
 1点目の「検査・相談体制等の整備」については、必要な方がより速やかにPCR検査等が受けられる体制を確保するため、引き続き、帰国者・接触者外来等の運営を支援するとともに、地域の医師会等と連携してPCR検査センターを運営します。
 2点目は、「医療提供体制の整備」です。感染が大きく拡大する局面を見据え、新規感染者の増加に十分対応できるよう、入院病床を最大330床、宿泊療養施設を最大1,300室、それぞれ来年3月分まで確保するとともに、医療従事者への支援も継続します。
 3点目は、「福祉サービス提供体制の確保」です。感染症対策を講じた上で、介護・障害福祉サービスを提供するため、事業所が行う感染防止対策等を支援します。また、郡市医師会が取り組む、医療介護連携による感染症予防・対策を支援します。
 4点目は、「産業の支援と生活の不安への対応」です。産業の支援として、「新型コロナウイルス感染症対応資金」の融資枠を拡大するとともに、新たに、県内中小企業が行う「新しい生活様式」に対応した製品やサービスの開発及びマーケティングを支援します。
 生活への不安に対応するため、県立大学に通う家計急変世帯の学生の授業料を減免するほか、休業や失業により一時的な資金が必要な方に対する生活福祉資金の貸し付け原資を増額します。
 このほか、既決予算を見直して財源を確保するとともに、当初予算編成後に国から内示のあった事業などについて、予算化しようとするものです。

事件議案

 次に、事件議案のうち、主なものについて申し上げます。
 第124号議案は、新型コロナウイルス感染症対応資金の利子補給等の後年度負担に備えるため、臨時交付金を財源として、新たに基金を設置しようとするものです。
 第125号議案は、法人の県民税の税率に関する特例措置が来年4月末で期限を迎えるため、5年間の延長をしようとするものです。
 第129号議案及び第133号議案は、子供たちが安心して学びを続けられる環境を整備するため、県立学校で使用するICT機器の取得等を行おうとするものです。本議案の審議日程につきましては、議員各位に御配慮をいただきましたことに感謝申し上げます。

 以上、提出議案の大要について御説明申し上げました。
 何とぞ、慎重御審議の上、御議決くださいますよう、お願い申し上げます。
 なお、第135号議案の公安委員会委員の選任につきましては、事案の性質上、早急に御議決くださいますよう、お願い申し上げます。