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世界遺産登録に県の世界遺産推進課長として携わった、県立女子大学の松浦教授にお話を伺いました。
松浦利隆(まつうら としたか)さん
「本県の世界遺産登録運動は、平成15年に始まり、登録まで約11年かかりました。さまざまな苦労もありましたが、登録できたのは、関係者や県民の皆さんの理解と支援のおかげです。
世界遺産に登録される遺産は、20年ほど前からその性質が変わってきています。
以前は、ピラミッドや法隆寺など『見れば分かる遺産』が主でした。現在は『富岡製糸場と絹産業遺産群』のように、歴史や背景などの解説を聴いて初めて価値が分かる『見て聴いて分かる遺産』が増えています」
「本県の世界遺産の素晴らしさや価値を次世代に伝え続けるためには、訪れた人に丁寧に説明して、もっと知りたいと思ってもらうことが大切です。そのために県や市町では学術的な研究を続け、その成果を伝えることが重要です。また世界遺産を会場にしてコンサートなどの文化的なイベントを開催することも、世界遺産に対する関心の向上や維持に役立つと思います。
自分の親や祖父母が、養蚕や製糸に関わっていたという人は多いと思います。世界遺産への登録は、本県が世界の絹産業にとって欠かせない存在だったことの証しであり、その一端を身近な祖先が担っていたということを誇りに思ってほしいです」
世界遺産の登録審査に訪れた調査員に説明する松浦さん(中央左)(平成25年9月)
荒船風穴のボランティアガイドに取り組む、県立下仁田高校3年の津金さんにお話を伺いました。
津金 萌(つがね もえ)さん
「私たちの高校では、全校生徒がさまざまなボランティア活動に取り組んでいます。荒船風穴のガイドを行う『荒船風穴プロジェクト』もその一つで、今年で3年目を迎えました。私は昨年度から参加していて、現在は約20人で活動しています。
週1回の学習会では、荒船風穴について学んだ後、2人一組で説明の練習をします。また駐車場から風穴までの急坂を歩く時に使ってもらうために杖も作っています」
「現地でのガイドは、大型連休や夏休みに行っています。ガイドの時は相手の目を見て話し、言葉遣いにも気を付けています。説明を聞いた人が『なるほど』『そうだったんだ』と言ってくれた時は、上手に説明できたのだなと感じてうれしいです。
荒船風穴では、真夏でも岩の隙間から約2度の冷気が出ています。それを発見し、蚕種の保管に活用しようとした当時の人はすごいと思います。プロジェクトに参加して学んだことで、身近な世界遺産を誇りに思うようになりました。
これからも多くの人に荒船風穴を訪れてもらい、吹き出る冷気を体感してもらいたいです。私も去年より分かりやすい説明ができるようになって、荒船風穴のすごさを伝えたいです」
荒船風穴で来訪者にガイドをする津金さん
6月22日(土曜日)午後1時~4時
富岡製糸場(富岡市富岡)
150人(先着順)
無料
はがき、ファクスまたはEメール。代表者の郵便番号・住所・氏名・電話番号、希望参加人数を記入してください
申し込み状況など詳しくは、お問い合わせください
県庁世界遺産課(〒371-8570 電話 下記、ファクス 027-224-2812、電子メール sekaiisan(at)pref.gunma.lg.jp)
※電子メールで申し込むときは、「(at)」を「@」に書き換えてください(迷惑メール対策のため、表記を変えています)
石井寛治さん
県内の養蚕・製糸・織物などに関する絹遺産を便利に楽しんでもらうための県公式アプリ「きぬめぐり」を使って、世界遺産や周辺のスポットを巡るスタンプラリーです。スタンプを集めて応募すると、抽選で合計200人に賞品が当たります。
10月31日(木曜日)まで
ぐんまちゃんグッズ、絹関連製品など
無料
※「App Store」(アップストア)または「Google Play」(グーグルプレイ)からアプリをダウンロードしてください(通信料がかかります)
詳しくは下記ホームページをご覧ください
県庁世界遺産課(電話 下記)
絹文化や絹産業が身近に残る県内で、絹の染めや織りなどの体験ができる18施設と絹の歴史を見学することができる7施設を紹介しています。
無料
県内の市役所・町村役場、県行政県税事務所、県内の観光協会、ぐんま総合情報センター「ぐんまちゃん家(ち)」(東京都中央区銀座)
※「富岡製糸場と絹産業遺産群」ホームページ<外部リンク>からも入手できます
県庁世界遺産課(電話 下記)
県庁世界遺産課 電話027-226-2326
「富岡製糸場と絹産業遺産群」ホームページ<外部リンク> ※下図から読み取れます