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本県は「子どもたちの笑顔にどこでも出会える社会」を目指し、さまざまな子育て支援事業を行っています。しかし貧困や虐待などの理由から、実親の代わりに里親や児童養護施設で育てられる子どももいます。子どもたちのために、私たちに何ができるのか考えてみませんか。
県では、全ての子どもが健やかに育つことのできる社会を目指し、地域全体で子どもを育てる支援をしています。困ったときに子どもを一時的に預かる制度や経済的な支援など、対象や方法はさまざまです。
その中でも、保護者のいない子どもや実親が育てることができない子どもを助ける施策を「社会的養護」と言います。
社会的養護には、緊急の場合に子どもを児童相談所で預かる一時保護、子どもを児童養護施設やファミリーホーム、里親の元で落ち着いて暮らせるようにすることなどがあります。30年3月末時点で、県内の児童養護施設や里親などの元で生活している子どもの数は477人です。
子どもが育つ場所として基本となるのは家庭です。家庭の中で生活することにより、子どもは特定の大人と信頼関係で結ばれ、日常生活に必要な知識を身に付け、将来家庭を築く上でのモデルとすることができます。
近年では、社会的養護が必要な子どもも家庭的な環境で養育されることが望ましい、という考え方が全国的に広がっています。
県では、子どもが家庭的な環境で生活できるよう、里親制度の周知を強化して里親やファミリーホームへの委託を増やしたり、児童養護施設なども少人数単位での養育となるよう施設の改修・整備に補助したりしています。また里親や施設での生活から、大学進学や就職を目指す18歳以上の人の自立を支援しています。
里親になり子どもを育てることは特別なことのように見えますが、実際に預かっている里親の人は、一般家庭と変わらない生活をしています。
県では、子どもたちが温かい家庭の中で生活できるよう、里親を募集しています。多くの人に制度の趣旨を理解してもらうとともに、里親に関心のある人は近くの児童相談所へ相談してください。
社会の助けが必要な子どもたちが健やかに育つためには、私たち一人一人が社会的養護について理解し、サポートすることが大切です。
社会的養護の取り組みについて紹介します。