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古代の社会制度や東アジアとの文化交流を示す「上野三碑」(山上碑(やまのうえひ)、多胡碑(たごひ)、金井沢碑(かないざわひ))の世界的な価値が評価され、10月31日にユネスコ「世界の記憶」に登録されました。11月1日には、県庁で祝賀セレモニーが開かれ、大澤知事は「上野三碑が世界の宝として末永く愛され、守り続けられることを願う」とあいさつしました。
あいさつする大澤知事
祝賀セレモニーでくす玉を割る関係者
完全な形で残るものとしては、日本で最古の石碑。僧侶の長利が亡き母への思いを込めて681年に建立しました。
碑文は日本語の語順に漢字を並べる方法で書かれていて、漢字文化の和風化を示す点で高い学術的価値があります。
JR高崎駅から上信電鉄「西山名駅」または「山名駅」下車。徒歩20分
※無料駐車場12台(大型不可)
山上碑
多胡郡が誕生した経緯を永く伝えるために、711年頃に建立されました。
碑に刻まれた文字は古代の楷書の好例として、朝鮮通信使を通じて清国(しんこく)にも紹介されました。
現在に至るまで、書を通した朝鮮などとの文化交流に貢献していることでも国際的な価値があります。
JR高崎駅から上信電鉄「吉井駅」下車。徒歩25分
※多胡碑記念館あり
※無料駐車場あり(大型可)
多胡碑
地域社会での仏教の広がりや家族の中での女性の地位、東国における政治の実情を伝える石文(いしぶみ)で、726年に建立されました。
古代東国の家族関係や仏教の普及、地方行政制度の実態などを知る上で重要な価値があります。
また「群馬」の文字が使われた県内最古の例としても注目されています。
JR高崎駅から上信電鉄「根小屋駅」下車。徒歩10分
※無料駐車場20台(大型可)
金井沢碑
世界の重要な記録遺産の保護と振興を目的に、平成4年に開始された事業。
現在の登録は427件(29年10月現在)で、日本関係では「上野三碑」の他に6件(山本作兵衛炭鉱記録画・記録文書、慶長遣欧使節関係資料、御堂(みどう)関白記、舞鶴への生還、東寺百合文書(とうじひゃくごうもんじょ)、朝鮮通信使に関する記録)が登録されています。
吉井駅(上信電鉄)を起点に45分間隔で運行しています(第1便午前9時発、最終便午後2時15分発)。
途中、多胡碑、山上碑、山名駅(上信電鉄)、金井沢碑の順に停車しますので「上野三碑」の見学にぜひご利用ください。運賃は無料です。運行時間など詳しくは、高崎市ホームページ「上野三碑めぐりバスを運行します<外部リンク>」をご覧ください。
「上野三碑」めぐりバス
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