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昆虫専門員が世界自然遺産の西表島から新種の昆虫を見つけました

更新日:2023年1月3日 印刷ページ表示

昆虫専門員の金杉がユネスコ世界自然遺産に認定されている西表島で採集したヌカカの一種を日本昆虫分類学会の英文誌で新種Allohelea iriomotensis Kanasugi, 2022(和名なし)として発表しました。

ヌカカはハエ目に属する体長1~3ミリ程度の微少な昆虫で、国内から約250種が記録されています。今回確認された種は、2003年に調査を行った沖縄県西表島にある琉球大学附属農場で採集されたものです。Allohelea属のヌカカは、これまで四国と沖縄本島から60年以上前に記録された2種が国内から知られていましたが、数年前に西表島で得られた標本を詳細に調べたところ交尾器の形態などから、国内をはじめ海外でも確認されていない未記載種であることが判明し、新種として記載しました。

オス交尾器

Allohelea iriomotensis オス交尾器

翅

Allohelea iriomotensis 翅

 

尚、金杉専門員は2019年にも尾瀬と館林市の茂林寺沼で採集された日本新記録となるマダラモンヌカカ(Monohelea)属の2種をオゼマダラモンヌカカ(M. ozeana)、モリンジマダラモンヌカカ(M. morinjiensis)を新種として記載し、発表しています。

【論文情報】

Kanasugi, T, 2022. A New Species of Predaceous midge of the Genus Allohelea Kieffer, 1917 (Diptera: Ceratopogonidae) from Iriomote Island, Southwest Japan.

Japanese Journal of Systematic Entomology, 28 (2): 149-151.


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