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文教警察常任委員会が県外調査を実施しました(令和6年7月17日~19日)
1 調査目的
文教警察常任委員会所管事項より、「教育体制の確立について」「学校体育・保健について」「警察体制の確立について」「警察署等の整備促進について」を調査し、今後の本県施策の進展に役立てます。
2 調査期日
令和6年7月17日(水曜日)~19日(金曜日)
3 調査項目
(1)兵庫県立神出学園(兵庫県神戸市)
神出学園は、神戸市の西部、「神出富士」と呼ばれる雌岡山の裾野にあり、豊かな自然環境の中で「自信と元気を取り戻す」を目標として、平成6年10月に兵庫県により設置された宿泊型のフリースクールです。入学対象者は、中学校を卒業した県内に在住する23才未満の不登校・ひきこもりの経験者となっています。
神出学園のプログラムは、月曜日から木曜日までであり、様々なプログラムの中から希望するものを組み合わせて、自分だけのものを作ることが可能です。また、通信制高校5校と連携しており、神出学園の取組を通信制高校で単位認定することができます。
そして神出学園は、平成29年3月に「ユネスコスクール」加盟承認がなされ、持続可能な開発のための教育(ESD)の推進に取り組んでいます。
ついては、兵庫県立神出学園を訪問し、不登校等によって困難な状況になり学校に通えなかった学園生への支援の取組、共同生活の状況などについて調査しました。
兵庫県立神出学園で説明を受ける様子
(2)岡山市市民生活局・教育委員会(岡山県岡山市)
岡山市では、令和4年の夏、国が取りまとめた部活動の地域移行に関する検討会議の提言や令和4年12月の「学校部活動及び地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」が策定され、国の考え方が示されたことにより、令和11年度からの「休日の完全地域移行」を目指しています。
そのため、岡山市では、子ども達がスポーツ・文化芸術活動に親しみ、様々な体験をする機会を確保するため、地域全体で支えることを目標に「岡山市立中学校部活動地域移行推進方針」を策定しました。
そうした中で、地域移行パターンとして、指導員派遣型、合同活動型、多様な体験・活動型を想定し、令和5年度からモデル事業を中学校の6校で実施しています。
ついては、岡山市市民生活局・教育委員会を訪問し、部活動地域移行における学校と地域が協力・連携した取組状況や課題への今後の対応などについて調査しました。
岡山市役所にて
(3)玉野市教育委員会(岡山県玉野市)
岡山県では、障害のある人とない人が可能な限り共に生きる社会を目指す共生社会を実現するため、インクルーシブ教育システムを推進しています。
そうした中、玉野市教育委員会では、「適切な学びの場の見直し」や「通常の学級での支援の充実」の課題に対応するための先進的な取組として、小学校の通級指導教室を中心に学校全体で特別支援教育を推進しています。その取組は「通常の学級でユニバーサルデザインを意識した授業づくり・学級づくり」、「特別支援学級から通常の学級へ学びの場を見直す場合の支援」、「通級指導教室での指導が終了した児童への支援」であり、継続的・計画的な支援を行っています。
ついては、玉野市教育委員会を訪問し、インクルーシブ教育システムの推進にあたっての特別支援教育の先進的な取組、課題などについて調査しました。
玉野市教育委員会で説明を受ける様子
(4)徳島中央警察署(徳島県徳島市)
徳島中央警察署は、県都徳島市を管轄する県内の筆頭となる警察署であり、同署管内において発生する事件・事故は徳島県内発生件数の約3分の1を占めるなど、徳島県の治安対策上最も重要な警察署です。
現在の徳島中央警察署庁舎整備に当たっては、警察署庁舎単独整備事業として、全国初となるPFI手法が導入され、令和3年3月に供用開始となりました。民間ノウハウを活用した当事業は、県の財政的負担の軽減やあらゆる災害を想定した機能面における高い耐震・耐災害性能を確保することに繋がっています。
また、令和5年1月10日には、徳島安全安心アプリ「スマートポリス」の運用を開始し、スマートフォンを通じて防犯等に対する情報や各種防犯機能を提供することで、地域の安全を守る一助となっています。
ついては、徳島中央警察署を訪問し、管内の治安情勢を始め、PFI手法により整備された庁舎の活用状況やスマートポリスを活用した防犯対策などについて調査しました。
徳島中央警察署で説明を受ける様子
4 出席委員
委員長:大林 裕子、副委員長:矢野 英司
委員:橋爪 洋介、委員:星名 建市、委員:水野 俊雄、委員:金子 渡、委員:川野辺 達也、委員:本郷 高明、委員:斉藤 優、委員:相沢 崇文