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リトリート・温泉文化に関する特別委員会(令和6年3月18日)
リトリート・温泉文化に関する特別委員会委員長報告
委員長 星野 寛
リトリート・温泉文化に関する特別委員会における審査経過と結果について、ご報告申し上げます。
本委員会は、リトリートの推進、温泉文化の推進、移住促進・ワーケーション、県産農畜産物のブランド化及び観光・リトリートと連携した農業振興に関することについて、一体的、横断的、集中的に審査を行うことを目的に、昨年5月に設置されました。
以来、委員会においては、これらの付議事件に関し、活発な議論を行ってまいりました。
また、県内調査では、リトリートを推進する上で重要なコンテンツである、尾瀬国立公園の調査を実施いたしました。
さらに、県外調査では、香川県、徳島県において、農産物のブランド化、古民家や自然環境を活用した観光振興・温泉文化、サテライトオフィスの活用等の取組について、調査を行い、今後の取組への参考にすべく認識を深めてまいりました。
こうした取組の結果、今定例会をもって本委員会における付議事件の審査を終了するとともに、知事あてに提言書を提出することを確認いたしました。
提言書については、これまでの審議や調査などにおける議論を踏まえ、37の事項からなる「リトリート・温泉文化に関する提言」を取りまとめ、全会一致をもって決定したところであります。
以下、主な項目を申し上げます。
はじめに、リトリートの推進に関することでは、
・祭りやスポーツ大会など様々なイベントに際して、前泊や後泊などで長く滞在する参加者を対象に、更にその地域を楽しんでもらえる体験の提供を検討すること。
次に、県立赤城公園活性化整備に関することでは、
・来園者が増えると登山道が荒れ、自然環境が悪化する懸念もあるため、自然を保護するために必要なコストと財源確保の仕組みを考えること。
次に、登山道・山岳観光に関することでは、
・登山道の維持補修について、登山の安全のため、様々な視点で登山道の整備を検討すること。
次に、温泉文化の推進に関することでは、
・国の関係省庁をはじめ、様々な関係機関と連携し、2028年に温泉文化がユネスコ無形文化遺産に登録されるよう努めること。
次に、移住促進・ワーケーションに関することでは、
・リトリートの推進にもつながる観点から、移住者が感じた群馬県の魅力を分析するなど、移住理由の傾向や増加要因など情報収集に努めること。
次に、県産農畜産物のブランド化に関することでは、
・産直ECサイトについて、有機農家の積極的な登録を促し、有機農産物をPRすることで、お取り寄せに興味がある方に訴求できるよう取り組むこと。
最後に、観光・リトリートと連携した農業振興に関することでは、
・工場見学も可能であり、貴重な施設である碓氷製糸株式会社の活用を検討するとともに、蚕糸業の維持継続の観点から蚕糸についても注力すること。
以上のとおりであります。
なお、審査終了に伴う委員会報告書につきましても、内容審査を行い、全会一致をもって決定し、過日、議長あてに提出したところであります。
以上、申し上げまして、委員長報告といたします。