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議第16号議案(令和3年12月14日)

交通安全施設整備に向けた財源確保等に関する意見書

 令和3年6月28日、千葉県八街市の市道において下校途中の小学生が飲酒運転のトラックに巻き込まれ、5人が死傷するという痛ましい事故が発生した。
 亡くなられた児童の御冥福をお祈り申し上げるとともに、御家族、関係者の皆様へお悔やみを申し上げる。
 この痛ましい事故を受け、本年6月30日に開催された交通安全対策に関する関係閣僚会議の中で、菅内閣総理大臣は「今後、このような悲しく痛ましい事故が二度と起きないように、通学路の総点検を改めて行い、緊急対策を拡充・強化し、速やかに実行に移す。」と述べており、通学路の安全対策は重要な課題の一つである。
 令和2年中における群馬県の交通人身事故の発生状況は、死者数が45人で、統計を取り始めた昭和28年以降、最少の死者数を記録した。また、交通人身事故発生件数と負傷者数は2年連続で減少している。
 しかし、人口10万人当たりの交通人身事故発生件数及び負傷者数は全国上位であり、県内の交通情勢は依然として厳しい状況にある。
 このような中、群馬県では、通学路の安全対策のほか、信号機の整備等交通安全施設整備を継続的に実施しているが、財政状況が厳しく、また、コロナ禍の影響により、今後の見通しが不透明な中での対応となっており、交通安全施設整備に資する財源確保が喫緊の課題である。
 また、これまで、関係機関により通学路における危険箇所の総点検を行い、安全対策を実施しているところであるが、信号機設置等の安全対策について、その設置指針等に一部合致していない場合、対策の遅延が懸念されるところである。
 群馬県議会としても、改善要望箇所の早急な対応を要望しているところであり、地域住民の安心安全な交通環境の確保、将来を担う子供たちが毎日利用する通学路の安全対策をはじめとする交通安全施設整備は、今後も継続的に行われるべきと考える。
 よって、次の事項について必要な措置を講じられるよう強く要望する。

  1. 信号機の設置をはじめとした交通安全施設整備を拡充すること。
  2. 通学路の安全確保に向けた支援を強化すること。
  3. 信号機設置指針や横断歩道設置に係る交通規制基準を緩和すること。
  4. 飲酒運転の厳罰化及び飲酒運転根絶に向けた気運の醸成を図ること。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

 令和3年12月14日

群馬県議会議長 井田 泉

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
法務大臣
国土交通大臣
文部科学大臣
国家公安委員会委員長
警察庁長官 あて