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大学生参加型選挙啓発チーム(G-Vote18)へのヒアリングの実施について(令和元年度)
1 目的
群馬県議会における「若者の政治への関心を高める取組」の今後の参考にすべく、群馬県選挙管理委員会が組織する大学生参加型選挙啓発チーム(G-Vote18<ジーボートイチハチ>)から意見を聞くため、県議会基本条例推進委員会がヒアリングを実施しました。
今回のヒアリングは、群馬県議会としても初の試みで、群馬県選挙管理委員会の協力を得て実施しました。
2 開催概要
(1)開催日
令和元年12月4日(水曜日)18時~19時30分
(2)参加者
議会基本条例推進委員会委員 11名
G-Vote18メンバー 11名
※2グループに分かれてヒアリングを実施
(3)場所
群馬県議会議事堂
参考:G-Vote18について
県選挙管理委員会が組織する、県内5大学1短大の32名からなる選挙啓発チーム
3 G-Vote18メンバーからヒアリングで寄せられた意見
啓発
- 投票率が低いのは、主権者教育がこれまで根付いていなかったからではないか。
- 小中学校から啓発活動を行うとよいのではないか。公民の授業もあるし、高校生になると固定観念で駄目になってしまう。
- 中高生の授業も、大きい全体集会のようなものではなく、自分で考える必要が生じるよう、少人数で今の政治について考える時間のようなものがあるとよい。
- 模擬投票などの体験は重要。
- 大学で話す機会や政治について話す機会のように、身近に感じるようになることが必要。
- 30代・40代への対策が必要ではないか。親も関心がないので家で政治の話をしない。
- 選挙に対する大人の意識を変えることも重要。
- 若者や子どもにもっと議会に来てもらい、友だちに広めてもらえたらいい。
議員と接する機会の充実
- 今回のように議員と直接話す機会があるとよい。
- ショッピングモールで、議員とコミュニケーションが取れる機会があったらいいと思う。
議員のイメージ
- 政治は堅い、難しいというイメージがあり、議員が遠い存在に感じる。
- 議員は敷居が高い存在という印象だったが、実際に話してみるとイメージが変わった。議員と接する機会は大切だと思う。
- ポスターを見ると皆同じ顔に見えてしまう。若者を引きつけるために、もっと意外性があってもよいのではないか。
- 議員が、普段は何をしているのかが分からない。
政策の発信
- 若者向けの政策をアピールした方がよい。投票率が低いということは、伸びしろがあることだと思う。例えば、奨学金負担軽減、子育て関係の施策、不妊治療の制限緩和など
- 議会で話題の対象が自分たちに関係するものであれば、関心を持つのではないか。
- 政策が自分の生活にどう関係しているかがわかるといい。
- 若者向けの政策にも取り組んでいると思うので、選挙ポスターに記載したらどうか。
- 国会中継を見たらおもしろかった。文字ではつまらないが映像で見てもらうと違うと思う。
- 政策について話すことがタブーになっている。マニフェストと、実際の成果を検証するサイクルができるとよい。
- 若者向けの政策があっても、若者が知っていない。
選挙制度
- 静岡県のようにショッピングモールに投票所を設置するとよい。家族連れが来るし、親が投票しているところを子どもが見て、大人になったら投票にいくものなんだと身近に感じるようになる。
- コンビニやショッピングモールみたいな身近な施設で投票できるとよい。
- (グラフの18歳と19歳の投票率を見て)18歳は有権者になっばかりという意識や高校で選挙の授業をするが、19歳は県外に出てしまうし、選挙の授業もない。
不在者投票もすごく手間がかかるので、(住民票を移さなくても)進学先でも投票ができるようなシステムを作ってほしい。
選挙運動
- 議員に対する身近さが足らないと思っている。選挙広報については、人の少ない地域にも選挙カーで回ってコツコツと関心を深めてもらいたい(※発言者のいる選挙区は無投票)
- 選挙カーで名前を連呼するだけでは、その候補者が何をしたいのか分からないし、伝わらない。公約を575の俳句調で訴えて、インパクトがあるようにすれば、有権者に訴えるのではないか。
- ビラ配りも、顔と名前が出ているだけのビラではなく、QRコードを付けるとか公約を4コマ漫画で分かりやすく紹介してはどうか。
- フローチャートで候補者を選べるような分かりやすいマニフェストを作ってほしい。
SNSの活用
- 公式LINEはやらないのか。今日は何をしたみたいな、日常的な会話ができれば親しみもわく。
- ハッシュタグを付けるときに見てもらえるように工夫をした方がいい。
- 議員の見やすいホームページがあったらいいと思う。SNSは信頼度に難がある。
- 若い人が政治に興味を持つ機会が少ない。不特定多数に届くSNSの活用は重要。
- フェイスブックは私も周りの人もやっていない。若い人は使わないので、インスタグラムの方がいい。
- 最近の高校生は皆インスタグラムをやっている。インスタに議員の広告を出したらどうか。
政策的な意見
- 無利子の奨学金や給付制度を増やしてほしい。
- 既存の有利子で借りた人への負担軽減なども考えてもらいたい。
- 県の公式LINEやツイッターを登録しているが、県外で1人暮らしをしていると、先日の台風災害のときなどに公式SNSの存在は心強い。困ったときは、ここに電話してねという電話番号の案内もありがたい。
- 少子化の理由は非正規雇用だと思う。地元群馬で働けるようにUターンの情報を増やしてほしい。Gターンも高校のときに言われるままに登録したが、まだ就職への意識も低い段階で何となくになってしまう。実家にも案内などを送ってもらえるとありがたい。
4 G-Vote18メンバーによるヒアリング後の感想
身近に感じることができた
- 参加するまでは、堅苦しい雰囲気の中で行われるのだろうと思っていたが、楽しい雰囲気の中で話すことができた。議員さんには、今後も群馬県のために頑張っていただきたい。
- 参加前は、県議の方々は堅く少し怖いイメージを持っていたが、実際に話をすると、私たちの意見にしっかり耳を傾けてくださったので、身近に感じられた。
- 今回、直接お話をさせていただいて、議員の皆さんを身近に感じることができた。意見も真剣に聞いていただけてうれしかった。
- 私は今まで「議会って難しそうだな、堅そうだな」と決めつけ自分からは近づこうとしていなかった。しかし、今日の意見交換で、初めて議員の方とお会いして、それらの考えが一気になくなり、良い意味で「議員の方も一人の人間なのだな」と感じることができた。貴重な機会であったとともに、楽しかった。
- 雰囲気がとても良く、学生が自由に発言できるよう配慮してくださって本音で語り合うことができた貴重な機会であったように感じる。
- 他の学生の意見を聞いて、自分の意見の幼稚さと安直さを後悔した以外は、100点の会になった。議員さんと直接話をすることで、議会に対する印象が大きく変わった。お堅いというイメージが払拭されたように思う。
議員に接する機会の充実について
- 今回のヒアリングは、大変貴重な機会であり、とても良い経験になったと感じた。議員の方と直接お話ができることはもちろん、G-Vote18のメンバーの率直な意見を聞くことができることも魅力であると感じた。今後も、ぜひヒアリングが行われてほしいと思った。
- 他の若い世代の人たちにも、このような機会があればいいのにと思った。
- 議員の方とコミュニケーションがとれて良かった。直接話し合える場を更に増やしてもらえると良い。
政策的な意見
- 若者向けの政策が実施されているのにも関わらず、私たちが確認しているものが少ない。情報の発信がうまくいっていないのだと思った。
その他
- もう少し少人数で行うようにしたり、立った状態で自由に歩きながら話合いをするのでも良いかなと感じた。(ものは食べなくても立食形式)1対多人数では、緊張してしまって、言いたいことも上手に伝えられなかった気がしたが、1対1なら話せた気がした。
- すぐに投票率UPは難しいとは思うが、周りの友人たちにも、私たちが働きかけられることがあると思うので、活動していきたい。
あいさつをする岩上委員長
ヒアリングの様子