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県産品の需要拡大に関する提言 県産品需要拡大特別委員会(平成31年3月7日)

 県産品の需要拡大においては、国内では人口減少の進行による内需の縮小に、外国との関わりでは、原発事故の影響により、現在も五つの国と地域でとられている本県の農畜産物の輸入停止措置に対応する必要がある。また、米国を除く環太平洋パートナーシップ協定(TPP)及び欧州連合との経済連携協定(EPA)の発効により、安い農畜産物が流入することで本県農畜産業に影響することも懸念されている。
 一方で、平成29年度に群馬県産農畜産物の輸出総額が初めて10億円を突破し、さらなる需要拡大に向けて、ぐんまブランドの輸出促進を図るPR活動が国内をはじめ、ヨーロッパ、東アジア及びASEAN諸国においても積極的に行われていることは、本県農畜産業にとっても明るい未来に期待が膨らむところである。
 このように本県を取り巻く状況が変化する中でも、県産品の需要を拡大することは、本県経済の成長に不可欠であり、生産者や事業者はもとより、多くの県民も望んでいることである。
 今後も、委員会で議論されてきた以下の事項に留意され、県産品の需要拡大に、より一層取り組まれたい。

  1. 野菜、果物、日本酒、ワイン及び畜産物など多種多様な本県産品の知名度向上に、より一層力を入れること。
  2. 本県産花きについて、台湾の台中フローラのような海外イベントとの連携を通じて、海外への積極的なPRを行い、輸出の拡大を推進すること。
  3. 県産シルクを利用した魅力あるシルク製品の開発や、シルクフェアなどの積極的な開催を通じ、県産シルクのブランド力の向上に努めること。
  4. 本県の養蚕を「文化」として支援し、また、未来へ継承していくためにも、養蚕事業者の後継者の育成に努めること。
  5. 県産米については、需要拡大を進めるとともに、生産農家の経営安定に対しても一層の支援を行うこと。
  6. 「すき焼き」のギネス世界記録認定を活用し、県産食材を使ったすき焼きを広めることにより、県産農畜産物の需要を拡大すること。
  7. 成人年齢の引き下げにより、和服での成人式参加者が減ることが予想され、このことは織物業界にも少なからず影響を及ぼすと考えられる。対策として、県からも県内の織物業者及び和服業界をサポートすること。
  8. 観光団体とも連携し、県内観光地における県産品の優先販売を促進すること。
  9. 上海事務所、新たに開設されたジェトロ群馬貿易情報センター、経済団体及び各国の海外ぐんまサポーターズ等と連携し、県産品の海外への販路拡大を積極的に推進すること。

 以上、提言する。

 平成31年3月7日

群馬県議会県産品需要拡大特別委員会

 群馬県知事 大澤 正明 様


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