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厚生文化常任委員会(生活文化スポーツ部関係:平成29年度)平成29年3月13日(月曜日)
1.開催日時
平成29年3月13日(月曜日)10時04分開始 12時07分終了
2.開催場所
402委員会室
3.出席委員
委員長:原和隆、副委員長:川野辺達也
委員:橋爪洋介、委員:須藤和臣、委員:中島篤、委員:井下泰伸、委員:酒井宏明、委員:小川晶、委員:本間惠治、委員:穂積昌信
4.欠席委員
なし
5.主な質疑
(1)第1号議案「平成29年度群馬県一般会計予算」について
橋爪委員
上野三碑の平成29年度当初予算案は、上野三碑が「世界の記憶」に登録される前までの予算と考えてよいか。登録された後は9月補正などが行われるということでよいか。
加藤文化振興課長
平成29年度を通じて行う事業の予算と上野三碑が登録された後の事業の両方を計上している。
橋爪委員
平成29年に本県で国体関東ブロック大会が開催されるが、必要な備品は、今回の予算で全てカバーできるのか。それとも、優先度が高い備品から購入するのか。
藪原スポーツ振興課長
各競技団体の要望を元にヒアリングし、今回の大会のみで使用するものはレンタル、購入しなくては競技が行えないものは購入できるよう予算計上している。
井下委員
県民会館の駐車場について、前橋市との協議も必要となってくると思うが、現在どのように考えているのか。
加藤文化振興課長
駐車場の不足について、皆様から非常に強い意見を伺っているので、大規模改修を検討していく際に、周辺施設と連携しながら、必要台数をどのようにしたら確保できるかについても検討したい。
酒井委員
東国文化について、平成29年度の予算は増額、推進室も設置をされ、力を入れているが、ただ残念なことに、東国文化の認知度は非常に低い状況にあるが、この理由をどう考えているか。
加藤文化振興課長
これまでは東国文化の副読本などで認知度向上を図っていたが、誰にでも分かるような東国文化のストーリーをつくることが遅れており、そのことが認知度の低い原因ではと考えている。したがって認知度向上のため、本県が古代東国文化の中心地であり、馬の生産が行われ栄えていたことなど、ストーリーをつくって、強力に周知を図っていきたいと考えている。
酒井委員
今回、東国文化推進室を設置するねらいは何か。
加藤文化振興課長
地元や市町村と一体となって事業を進めることが何よりも重要である。新たな発見があったときには、専門家だけではなく、地元の方々も含め多くの方に広く知らせ、ブランド化させていくことが大切であるので、室を設置し、強力に周知したい。
酒井委員
東国文化の副読本について、中学1年生に無料で配布するということでよいか。
加藤文化振興課長
県内の中学1年生全員への配布を予定している。また、配布に併せ、平成29年度版では、ストーリー性を持たせる構成に見直し、より東国文化を理解しやすいものにしたいと考えている。
酒井委員
上野三碑の内容を分かりやすく理解してもらうための工夫を何か考えているか。
加藤文化振興課長
アニメによる紹介や紙芝居など、幅広いメディアの活用を検討したい。
小川委員
総合型地域スポーツクラブ設立運営支援について、平成29年度予算で214千円が計上されているが、どのような支援を行うのか。また、昨年の実績はどうか。
藪原スポーツ振興課長
県スポーツ振興センター内の広域スポーツセンターが中心となり、群馬県スポーツ協会と一緒に支援を行っており、平成28年度はクラブマネージャーの資質向上のための研修会を2回開催したほか、未設置の町村への訪問説明などを行った。活動費等については、スポーツ振興くじ(toto)から助成されており、本県では7団体4事業で総額11,606千円の交付を受けたところである。
小川委員
クラブマネージャーを育成することにより、クラブの経営は改善されたか。
藪原スポーツ振興課長
研修により改善されているかどうか、判断は難しいところであるが、経営は厳しいという話は伺っている。
小川委員
総合型地域スポーツクラブの交流フェスタは毎年開催されているが、イベントの運営や周知に対して、予算的な支援は行っているのか。
藪原スポーツ振興課長
交流フェスタは、それぞれのクラブを構成員とする総合型地域スポーツクラブ連絡協議会が主催している。経費的な支援は行っていないが、当課の担当者が、企画段階から会議に出席し、アドバイスなど支援を行っているところである。
小川委員
ぐんまマラソンは5千万円という大きな費用を掛けて実施する大きなイベントであるが、経済効果についてどうか。
内田スポーツプロジェクト推進室長
他県の事例から、事業費の2倍程度の効果を推測していたところ、観光庁が公開している簡易測定モデルを入手して試算をした結果、試算値は事業費のほぼ2倍となり、当初の推測どおりの効果があったものと考えている。
(2)第30号議案「群馬県立歴史博物館の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例」について
酒井委員
観覧料の引上げに伴う収入増加分は、常設展示の入れ替え経費に充てるとのことだが、引き上げたことによる収入増加分の114万円で、入れ替え経費は不足しないのか。また、どれくらいの入れ替えを考えているのか。
加藤文化振興課長
平成29年度は、4~5回程度の常設展示の入れ替え費用に約110万円、2度のテーマ展示の開催経費に約76万円、合計約186万円の費用が必要となる。引上げによる収入増加分約110万円については、常設展示の入れ替えとテーマ展示の開催経費に充てたい。
酒井委員
例えば、千葉県立中央博物館のように、通常料金300円のところ、1,500円の年間パスポートで何回でも観覧できるようにするなど、展示の入れ替えの度に観覧したいと思う人に対しての取組も必要と考えるがどうか。
加藤文化振興課長
より多くの人に来館してもらえるように、今回の改定により、常設展示の入れ替えやテーマ展示を充実させて、魅力的な博物館にしていくのと同時に、委員から御指摘いただいた年間パスポートなど利用しやすい方法も検討したい。
酒井委員
企画展の観覧料の設定はどうなっているか。
加藤文化振興課長
企画展示室の観覧料は、企画展ごとに定めており、概ね410円から820円程度の範囲で設定している。
川野辺副委員長
常設展示の観覧料について、常設展示の内容を充実させること、定期的な見直しや入れ替えを積極的に行うこと、来館者が何度でも足を運びたくなる展示会を行うことのために、引き上げることは理解するが、近代美術館で水漏れ事故を起こして間もないのに、どうしてこの時期に観覧料の引上げを行うのか。また、観覧料の引上げについて、水濡れ事故による作品の修理代のために実施されるのではと言う人も中にはいると思うので、誤解が生じないよう、しっかり説明すべきだと思うがどうか。
加藤文化振興課長
近代美術館の漏水事故を受けて、再度点検を行うとともに、事故が二度と起こらないような対策を現在、講じているところである。今回の常設展示室の観覧料の改定は、何度でも足を運びたくなるような館を目指し、常設展示であっても積極的に展示替えを行い、その費用をお願いするものであり、重要文化財を再展示するグランドオープンを機に改定させていただきたい。負担が増えても、良くなったと言っていただけるよう、展示内容をさらに充実させて、県民の声に応えられるよう頑張っていきたい。
川野辺副委員長
観覧した方々が展示内容が良かったと感じてもらえれば、引上げもマイナスにはならないと思う。ただ、中には、観覧料の引上げに納得がいかない人がいると思うので、そのような人に対して、対応を考える必要があると思うがどうか。
加藤文化振興課長
観覧料の引上げの理由や使途について、明確に説明して、すべての人に御理解いただけるよう努力したい。
川野辺副委員長
企画展示についてだが、今後どのような計画か。
加藤文化振興課長
常設展示を充実させると同時に、企画展示においても、グランドオープンに併せて実施するため、館を挙げて現在取り組んでいるところである。魅力ある企画展示をさらに増やしていきたいと考えている。
(3)第2次及び第3次群馬県犯罪被害者等基本計画について
井下委員
今国会において、法改正が見込まれる性犯罪の厳罰化等について、第3次群馬県犯罪被害者等基本計画にどのように反映されるか。
角田人権男女・多文化共生課長
性犯罪に係る法定刑の厳罰化や男性も性犯罪被害者として明確に位置付けられること等の刑法改正が今国会中に成立する見込みである。これについては、職員も内容等をよく理解し、適切に対応しなければならないが、既に性犯罪被害者の対応にあたっている、性暴力被害者サポートセンターSaveぐんまにおいては、被害者のうち1割に満たないものの男性被害者からの相談にも対応している。また、刑法改正により家庭内の性虐待が厳罰化されるが、子どもの被害に対応するため、司法面接の手法についても研修を行った。
酒井委員
第3次群馬県犯罪被害者等基本計画において、第2次基本計画の取組に対する評価を行っているが、特徴的なものは何か。
角田人権男女・多文化共生課長
第2次基本計画中の取組のうち評価できる主なものはSaveぐんまの設置と大規模交通事故発生時の対応体制の確立である。一方、取組が不十分だったものは県警による法テラスの取組の周知である。
酒井委員
第3次基本計画について、相談窓口を知っている人の割合の目標を100%にするなど、精力的な数値目標が設定されているが、課題や特徴についてはどうか。
角田人権男女・多文化共生課長
各施策の評価では、推進してきたという評価が多かったが、課題として施策の一層の広報啓発や支援体制の充実が挙げられるので、相談窓口の認知度や配偶者暴力相談支援センター設置数に係る目標指標を初めて設定した。また、本計画は、関係機関が連携して犯罪被害者等に対して総合的・計画的に施策を実施していくという趣旨で策定しているので、関係機関が一層連携し、必要な施策を適時に講じられるよう、支援の流れをチャート図で示した。
(4)本県出身芸能・芸術関係者の情報のリスト化について
井下委員
本県出身の芸能・芸術関係者の情報をまとめたリストを作って、応援できる仕組みをつくってみてはどうか。
加藤文化振興課長
本県の魅力を発信していく上で有効であると考えられる。これまで、篠笛指導者のリスト等、限られた分野ではデータを集めてリスト化したことはあったが、芸能や芸術の幅広い分野で本県出身者のリストを作成したことはないので、今後研究していきたい。
(5)被害者支援センター「すてっぷぐんま」への支援について
酒井委員
先日、被害者支援センターすてっぷぐんまでは、犯罪被害者の相談が最近増加しており、また、病院や裁判所への付添いなど直接的な支援も非常に増えているとのことであるが、急増する相談件数に対して、相談員の育成が必要と思うが、どのように対応するのか。
角田人権男女・多文化共生課長
犯罪被害者等支援は、すてっぷぐんまに委託して取り組んでいる。相談支援員設置、被害者への法律相談やカウンセリング、委員御指摘の人材育成等も委託の中で実施している。人材育成については、ボランティアや支援活動員の養成のための講座等を実施している。