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総務企画常任委員会(企業局関係:平成28年度)平成29年3月6日(月曜日)
1.開催日時
平成29年3月6日(月曜日)10時55分開始 11時57分終了
2.開催場所
401委員会室
3.出席委員
委員長:大手治之、副委員長:荒木恵司
委員:中沢丈一、委員:岩井均、委員:狩野浩志、委員:岩上憲司、委員:萩原渉、委員:水野俊雄、委員:後藤克己、委員:金井秀樹
4.欠席委員
なし
5.主な質疑
(1)経営基本計画の修正案について
狩野委員
地方創生に資するため29年度に10億円を繰り出し基金を設置するとのことだが、充当先はいろいろな事業に組み込まれてしまっているので、企業局の存在意義が県民に伝わっていない。基金では、一般会計に入ってしまうので企業局の貢献が県民の役に立っていることがわかりにくい。スポーツ振興などに活用するとよいと思う。企業局の貢献の意義が薄れないよう考えてほしい。
関企業管理者
企業局の存在意義を県民に伝えることは必要と考えている。そのために企業局から一般会計に繰り出しを行い、基金を設置してもらった。基金の設置条例に「群馬の未来創生」に充てるという条項があり、スポーツ振興についても、そういう位置付けから対象とすることはできると思う。今後も企業局の貢献がPRできる事業に充当するよう財政当局に要望していきたい。
狩野委員
我々は、企業局の事業を県民に広く周知する必要があると考える。公益性と有益性を備えた広告宣伝事業の実施を考えたらどうか。一般会計への20億円とは別に、企業局の存在意義が広く県民に周知されるように、考えてほしいがどうか。
関企業管理者
企業局の事業をしっかり行う中でPR活動もしていきたい。これまでも、電気事業では「地域振興積立金」を活用し群馬交響楽団への助成や水源涵養のための取組に対する助成を、施設管理事業ではゴルフ場事業の中でジュニア育成や団体への助成を行っているほか、団地造成事業でもザスパクサツ群馬の試合で団地分譲の広告を出してきている。今後はそれらを拡大することも検討したい。
狩野委員
スポーツ団体で行う県レベルの大会のパンフレットに広告を出して事業に助成することで団体は企業局からの支援を感じることができ、大会に携わる人が企業局を再認識することができる。企業局独自の施策として、これを経営基本計画の中にも記載してほしい。
関企業管理者
経営基本計画は企業局の最上位計画なので、委員提案の個別の事業を記載するとは答えられないが、企業局として各事業の中でできることは対応したい。
狩野委員
企業局の存在意義を示せるようなことをぐんま未来創生基金の他に考え、最上位計画である経営基本計画に盛り込んでもらいたい。ほとんどの委員がそのような思いであると思うので、しっかり考えてもらわないと納得できない。
関企業管理者
事業計画の中で、できる対応はしていきたい。
狩野委員
計画の中に、そのようなことを盛り込むことを検討してもらえるのか、もらえないのかということを聞いている。
金田企業局長
企業局の事業の中で実施できることには限りもあり、企業局で取り組めるところは自ら行い、取り組めないところは一般会計において実施していただくことが、基金設置の目的でもある。議員指摘のスポーツ関係の施策にも、基金から約2億円充当されているところである。
中沢委員
ここで一つの提案だが、「ぐんま未来創生基金」という一括りではなく、スポーツ振興の基金、文化振興の基金と具体的に割り振るという考え方もあると思う。
狩野委員
基金に入れるのではなくて、企業局独自で考えてほしい。企業局が支援、協力できることをしっかり考えてほしい。
関企業管理者
文化振興基金やスポーツ振興基金など、色々、目的はあると思うが、企業局の地域還元という形の中で、地域振興基金を持っている。群馬交響楽団への助成は続けている。県内の各市町村でやっている水源涵養のための取組に対する助成を行っている。既存の事業の中で、スポーツのものについてもできることは取り組んでいきたい。
狩野委員
地方創生の取組の中に、工夫して入れてほしい。我々が提言していても、我々の言うことを聞かないで、一般会計に20億円を繰り入れ、未来創生基金として丸投げしているのではないか。企業局独自で応援できる事業を追加してほしい。
金田企業局長
企業局が事業として行う地方創生の取組には、やはり限界がある。水道事業や電気事業などが企業局の事業である。事業として取り組める部分は我々が取り組む。それができない部分については、一般会計に繰り出して基金で事業に取り組んでいただく。スポーツに関して言えば、2億円近く充当される。
狩野委員
そのようなことは分かっている。
金田企業局長
広告費は営業費用であり、利用者からの料金収入等で回収することになる。事業のために行う広告・宣伝と、企業局の利益の活用は分けて考える必要がある。企業局が自ら行う取組と基金を活用した事業による取組を分けて経営基本計画に位置付けていることはその考え方による。収益の一部を一般会計に繰り出して活用していただく方法が一番良い方法であると考え、財政当局とも相談してこの仕組みにした。
狩野委員
それが良い方法ではないから、我々が言っている。
金田企業局長
事業と利益の活用については、やはり分けて考えた方が良いだろうと思い、そのような取組にした。
狩野委員
宣伝広告費で支出できないのか。
金田企業局長
たとえば、団地を販売する場合に、広告宣伝費を利用することはある。しかし、分譲のための経費になるため、分譲収入で回収しなければならない。事業として行うものと利益を活用するものを分けて対応せざるを得ないと考えている。
狩野委員
企業局独自で支援事業はできないのか。応援することができないのか。
金田企業局長
企業局が独自に企業として行うことは、繰り返し説明しているとおりである。ぐんま未来創生基金は、利益を処分して一般会計で活用する扱いになっている。広告宣伝という形で事業として考えることはできるが、販売した収益の中から回収しなければならないことを考えると、使える額に限界はある。多くの団体に広告料として支出することは事業の中では難しい。
狩野委員
収益の中からだが、広告で板倉ニュータウンをPRすることもできる。
関企業管理者
必要なPR・広告宣伝は、6つのそれぞれの事業の中で行っている。これからも事業の中で、できる範囲のものはやっていく。ただ、企業局の事業としてできる範囲は限られているので、基金として一般会計に繰り出した。群馬県全体として地域創生に資する事業に、企業局としての存在をPRできるものに使うよう、財政当局に今までも要望してきたし、今後も要望していく。電気事業の中に地域振興基金をもっているので、電気の関係する事業のPRに有効に使っていきたい。事業のPRになるような広告は積極的にやっていきたい。
狩野委員
企業局だから、宣伝広告費はある程度、予算を取って支出できるのではないか。企業局がやっている事業をPRして、広告を載せてあげれば良い。
関企業管理者
施設事業会計の中で、ゴルフ場の指定管理者が色々、PRすることもある。ゴルフジュニア育成事業に助成をしたり、団地事業でザスパクサツの試合の際に、横断広告幕を出したりするなど、PRを行っている。スポーツ団体への助成を含め、企業局の存在をPRするようなスポーツ団体の事業等があれば、通常の事業費の中で、今後、積極的にやりたい。
(2)ぐんま未来創生基金について
水野委員
ぐんま未来創生基金の事業費の中で10分の10、企業局のお金を充てているものもあれば、そうでないものもあるが、この違いはなぜか。
椛澤総務課長
ぐんま未来創生基金をどのような事業に充当させるかは、財政当局に基本的な我々の考え方を示して、要望という形で出した。基金の活用事業については、「未来創生に向けた人づくり」「人口減少対策としての交流人口増加策」及び「地方創生に関する取組」等、群馬の未来創生を重点的に推進する事業に活用されるなど、基金条例の趣旨にも沿って使われていると認識している。
水野委員
事業を利用する方に10分の10で使ってくれと要望すべきであると思うがどうか。
椛澤総務課長
基金が10分の10充当されていない事業については、一部に交付金、補助金等が充てられているためである。企業局の貢献をPRしていくことは必要と考えており、30年度以降の事業の検討にあたっては、財政当局に要望し、協議していきたい。
水野委員
たとえば、補助金として一定額しか入らない事業であったとしても、事業費に充当されていることが分かるプレートを入れてみてはどうか。
関企業管理者
地方公営企業法に定める公共の福祉の増進に企業局が貢献していることを示すためにも、基金が県民福祉の向上に繋がることや、これをPRすることは大事だと考えている。具体的にいただいた提案は、できることは事業予算の中でやっていく。残り3年間の計画の中で、企業局の事業とすればできることは限られているので、基金という仕組みをつくらせてもらった。今後も企業局の事業をうまく継続する中で、この基金を拡大していったり、育てていくことが必要である。できる範囲で、資金を繰り出す立場から要望していきたい。今日、いただいた意見については、財政当局に対して、要望していきたい。