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地球温暖化・電力システム改革に関する特別委員会(3月22日)
地球温暖化・電力システム改革に関する特別委員会 委員長 新井 雅博
委員長 新井 雅博
地球温暖化・電力システム改革に関する特別委員会における審査経過と結果について、ご報告申し上げます。
本委員会は、
- 地球温暖化対策に関すること、
- 電力システム改革に関すること、
- 「水源県ぐんま」の水環境の保全に関すること、
- 新エネルギーに関すること
を付議事件として、昨年5月に設置されました。
以来、これまでの委員会においては、付議事件に関して、「群馬県地球温暖化対策実行計画」への質疑をはじめ、企業局が発電する電力の売電方法について、また、取水制限が与える水力発電への影響について、質疑されました。
特に、再生可能エネルギーに関し、
- 木質バイオマス発電について
- 小水力発電について、
- 太陽光発電について、
- 地熱発電について、
- 風力発電について、
- 畜産バイオマスについて、
- 下水処理のエネルギー利用について、
- エネルギーの地産地消について、
など、多くの質疑が行われました。
この他にも、
- 水素ステーションの設置、運営について、
- 環境GS認定事業者の取組について、
- 「群馬県バイオマス活用推進計画」について
- スマートメーターの普及について、
- 省エネや再エネなどの建築技術を活用した住宅政策について
など、多くの分野にわたり、活発な質疑、及び議論が行われました。
さらに、今定例会中、3月7日に開催された委員会におきましても、
- 地球温暖化防止活動推進センターの運営について、
- 小水力発電有望地点調査について、
- 「ふなばし森のシティ」について、
など、付議事件に関する各般の議論が行われたところであります。
なお、同日の委員会におきまして、今定例会をもって、本委員会における付議事件の審査を終了するとともに、知事あてに、提言書を提出することを確認いたしました。
続いて、3月16日に開催された委員会では、これまでの審議や調査などにおける議論を踏まえ、「地球温暖化・電力システム改革に関する提言」を取りまとめ、「委員会報告書」と併せて、これを全会一致をもって決定したところであります。
なお、その項目としましては、
- 国が批准したパリ協定の実行に積極的に資するため、群馬県地球温暖化対策実行計画の着実な推進により、温暖化対策を率先的に推進するとともに、計画の進捗を見極めて、実行計画について必要な見直しを検討すること。
- 再生可能エネルギーについては、技術革新などの状況も踏まえながら、導入可能性の検討を進め、公共施設等も含めて、一層の導入促進を図ること。また、エネルギー効率の観点から、発電だけでなく熱利用についても活用を推進すること。
- 再生可能エネルギーの導入にあたり支障となっている系統連系制約については、国に対して、責任を持って接続制限を解消するよう働きかけを行うこと。
- 住宅における県産材の利用拡大等により、創エネルギー・省エネルギー設備を導入した住宅の普及を推進するとともに、森林等の保全・整備を行い、吸収された二酸化炭素の固定を図ること。また、本県の都市整備においては、スマートシティ、パッシブデザイン、コミュニティー形成の概念を取り込んだ計画として、推進を図ること。
- 県産材の活用や温暖化対策、人口減少対策などの観点から、住宅のあり方について、関係部局によるプロジェクトチームを立ち上げて、取組を進めること。
- 電力システム改革を契機に、企業局が発電した電気の増収、増益にむけ売電のあり方の改革を進めること。また、県民利益の向上や電力の地産地消の観点から、公共施設への供給や、県民、県内企業への売電等、新たな電気の供給形態について、実現に向けた取組を進めること。
- 地球温暖化対策について、県民を巻き込んだ分野横断的な取組を進めるためにも、群馬県地球温暖化防止活動推進センターを活用し、環境負荷を低減したライフスタイルを県民運動として定着させること。
以上、7項目であります。
なお、「委員会報告書」につきましては、過日、議長あてに提出したところであります。
これをもちまして、本特別委員会における一連の審査が終了しますが、議員各位におかれましては、地球温暖化、及び電力システム改革を取り巻く今後の情勢を、引き続き注視していただきますよう、お願い申し上げます。
また、執行部におかれまして、関係部局が連携を密にして、部局横断でしっかりと効果的な取組を進めていただくことを強くご要望申しあげまして、委員長報告といたします。