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文教警察常任委員会(教育委員会関係)(平成26年6月6日)
1.開催日時
平成26年6月6日(金曜日)10時01分開始 15時26分終了
2.開催場所
302委員会室
3.出席委員
委員長:星名建市、副委員長:安孫子哲
委員:中村紀雄、委員:岩井均、委員:塚原仁、委員:あべともよ、委員:岸善一郎、委員:吉山勇
4.欠席委員
なし
5.主な質疑
(1)承第2号「専決処分の承認(訴えの提起について)」について
中村委員
県が不服とする部分は責任額の分担か。
野村義務教育課長
県として安全配慮義務違反、調査報告義務違反に不服があったということである。
中村委員
県としては義務違反がないということか。
野村義務教育課長
学校は軽微ないじめがあったことは認めているが、それに対してできる限りの対応はしていたと考えている。
中村委員
控訴を決断した主な理由を教えてほしい。
野村義務教育課長
安全配慮義務として、学校の対応が難しいところまでを求めているので控訴することになった。
あべ委員
桐生市が控訴をしても県は控訴しないという判断もあり得たか。あえて控訴するという判断に至った理由は何か。
野村義務教育課長
桐生市が控訴しても県が控訴しないという判断はあり得る。桐生市が中心になって行った調査報告義務違反に対する損害賠償を県に求めていることはおかしいのではないか。
あべ委員
桐生市が調査報告をする義務について、県は関与していないということか。
野村義務教育課長
県は関与していない。
あべ委員
県としては責任を負うものとは捉えていないということか。
野村義務教育課長
県は、国家賠償法3条の規定により責任はあると思う。
あべ委員
今回の控訴で期間も延び、いろんな負担が家族にかかってくると思うが、負担が増えることについてどう考えているか。
野村義務教育課長
裁判が長期化することについては大変申し訳ないと思っている。ただ、安全配慮義務違反や調査報告義務違反に対して上級審の判断を仰ぎたいと思っており、やむを得ないと考えている。
(2)憲法教育について
中村委員
憲法を歴史分野と結びつけて教えるべきだと思うがどう考えるか。
吉野教育長
政治的中立を踏まえた上で、憲法とはこういうものだということを教えている。憲法は歴史との関連づけが大事であるということは同感である。人類が基本的人権を獲得してきた経緯をしっかり踏まえた上で、人が人権をどう考え、どう獲得して現在に至っているのか、いかに大事なのか、また、憲法がそれをどう保障しているのか、その観点で歴史と関連付けて子どもたちにきちんと理解させ、過去の経緯を踏まえ、基本的人権を維持し、さらによい形にしていこうという指導を学校現場で行っていくことが大事だと考えている。
(3)防災教育について
中村委員
3.11は防災教育の原点だと思う。3.11の教訓を教育現場で生かすという努力がもっとなされるべきだと思うがいかがか。
高橋健康体育課長
東日本大震災を踏まえ、すべての公立学校での危機管理マニュアルの作成、見直しを指示するとともに、文部科学省からの「学校防災マニュアル地震・津波編」を受けて、改訂版を作成している。
中村委員
何が起こるかわからないという想定を持っていないといけない。人命を預かる学校として、危機管理をいつも認識していることが必要であり、県教委だけでなく市町村教委・地域社会との連携も含めてどう考えるか。
高橋健康体育課長
今後の取組の参考としたい。
(4)「県民の日」の学校における取組について
岩井委員
県民の日について、条例にも「県民が郷土の歴史を知り、郷土についての理解と関心を深め、自治の意識を高めるとともにより豊かな郷土を築き上げることを期する日」とあるが、学校における取組は、どのようになっているのか。
鵜生川高校教育課長
高等学校においては、当初は県民の日のあり方について生徒に周知徹底させたということがあったかと思う。教職員は部活動指導を行ったり、生徒は博物館や美術館へ行ったりアルバイトをするなど、休業日として活用している。
野村義務教育課長
小・中学校についても、子どもは休業日で教員は出勤しているが、小・中学校の休業日は、各市町村の管理規則で規定しており、県民の日は、夏休み、冬休みと同じような休業日として扱っている。
岩井委員
当初は県民の日の意義を教えていたが、最近では当たり前になって、教職員も県民の日の意義を知らせていないし、子どもたちも部活や遊びで、休みとする意義が薄れているのではないかと感じている。もししっかりとやるのであれば、10月28日の前にもっと周知することが必要であるし、以前と違って現在は週5日制で土曜日・日曜日が休日なので、部活動等を十分行える状況にある。見直しをすべきと感じているがいかがか。
鵜生川高校教育課長
県民の日が休業日であることについては、学校に定着していて、生徒は休業日と考えている。ただし、完全週5日制の流れもあり、県民の総意で、県民の日は学校でということであれば、それは対応できると思う。
野村義務教育課長
小・中学校では、市町村の管理規則で休業日となっている。授業日を確保するために夏休みの期間を短くしたりして授業を行っている市町村もある。もし休みでなくなるとすれば、全市町村教育委員会の理解を得て管理規則を改正してもらう必要がある。
岩井委員
県民の日の意義が、ほとんど子どもたちに知らされていない現状があるがどうか。
山田教育委員長
PTAの中で保護者同士で県民の日について話し合ったことがない。今後県民アンケートの結果をもって県民の意識を把握したいと考えている。
(5)給食費無料化について
岩井委員
小中学校の給食費無料化の現状と県教育委員会の考え方を伺いたい。
高橋健康体育課長
給食費無料化は学校設置者の判断で実施されている。県内では現在、南牧村、上野村、神流町の3町村で全額免除している。他に、一定条件を満たす場合には補助を行っている市町村もある。県立学校は、学校給食法に則って徴収している。
岩井委員
弱者支援という面では、生活保護等ですでに免除というのもある。所得制限を設けて、困っている人を応援するのがいいと思う。給食費はこれまでどおり徴収すべきと考えるがどうか。
高橋健康体育課長
そのように対応していきたい。
(6)群馬県子ども読書活動推進計画について
塚原委員
群馬県子ども読書活動推進計画(第二次)の総括及び課題について伺いたい。
下田生涯学習課長
第二次計画においては、3つの数値目標を掲げ、取り組んできた。一つ目の「子供が1日当たり30分以上の読書をすること」は、平成20年度を起点として、小学校6年生は50%に、中学校3年生は40%という目標に対し、平成25年現在で小学校6年生は40.4%、中学校3年生は33.1%と、どちらも8割程度の達成状況であり、あと1年での達成見込みは厳しいと考えている。二つ目の「県内公立図書館の児童図書蔵書冊数を増加させること」は、平成20年度で約180万冊が平成24年現在で190万冊、約5%増えている。三つ目の「『学校図書館標準』の達成学校数の割合を上げること」は、小学校では70.9%を26年度には80%という目標に対し23年度で85%と106%の達成率になっている。中学校では62.1%を70%という計画に対し、23年度現在68.3%、達成率が98%とおおむね達成できると考えている。
次に、今後の課題であるが、国の外郭団体である青少年教育振興機構が平成25年度に行った子どもの頃の読書が大人になってどう影響するかについての調査によると、子どもの頃に読書量が多い人ほど未来志向・自己肯定感が強く意欲関心が高いと指摘されている。今後も読書活動が進むように努力したい。
塚原委員
読書時間30分については80%目標達成とのことだが、小学校6年生平成20年度は40.2%、平成25年度は40.4%、何ら変化していない。中学校3年生も平成20年度31.6%、25年度は33.1%、ほとんど上がっていないのが実情である。すべての計画について、1年ごとにチェックをしてアクションを起こすと思うが、この部分はどのような対策をとってきたのか。
下田生涯学習課長
1年に一度、市町村の読書担当者会議を行い、達成率向上の依頼を行ってきた。PDCAについては反省はできるが、対策は難しい。読むことの意味を訴えていくしかなく、これを引き続き続けるという状況である。
塚原委員
目標を達成するためにどういうことを行ったのか。
下田生涯学習課長
各学校での朝読書の推進や図書館員の薦める本などの啓蒙を図っているが、結果が出ていないのはその通りである。引き続き努力したいと申し上げるしかない状況である。
塚原委員
子ども読書推進計画の策定率はまだまだ不十分かと思うがどうか。
下田生涯学習課長
平成26年3月末現在、20市町村で策定済みであり策定率57.1%、24年度に未策定市町村に計画のひな形を示したところ、25年度には12市町村が策定して現在に至っている。現在策定中が4市町村、検討中が4市町、残った7町村についても引き続き策定をお願いしたいと考えている。
(7)中1ギャップについて
塚原委員
中1ギャップについては右肩下がりと認識しているが、現状はどうか。
野村義務教育課長
平成19年度がピークで、小学校6年から中学1年になると不登校が3.8倍に増えてしまったが、平成24年度には、2.3倍となっている。まだ高い数字ではあるが、減少している。
塚原委員
不登校の生徒数が減ったのは、わかばプランやスクールカウンセラーの取組の効果があったと判断しているのか。
野村義務教育課長
さくらプラン、わかばプランによって、少人数学級編成などを行い、一人一人の子どもたちにきめ細かく指導をしている。また、学校によっては、小学校の高学年において教科分担制を導入し、中学校へのスムーズな移行に功を奏している。
塚原委員
最近、小中一貫校推進提言の素案が、教育再生実行会議で明らかになった。群馬県でも小中一貫教育を始めた地域があると聞いている。さらに効果を上げる意味で、小中一貫校は有意義であると思うがどうか。
吉野教育長
小中一貫校は、意義のあることと考えている。教育課程を弾力的に運用できるメリットもあるが、固定された集団に長く在籍し、環境に変化がないというデメリットもある。また、校舎や施設の問題、教員の免許の問題、途中で転校した子の問題などの課題もある。今年度、藤岡市で始めたので、プラス面マイナス面を現場に行って見ていきたい。
(8)古墳総合調査について
あべ委員
県民調査員という形で調査を進めてもらっていたが、これによって県民が古墳を身近に感じられるようになったというような声が届いているか。
洞口文化財保護課長
県民調査員には、様々な研修を受講してもらい、嘱託職員と一緒にデータ入力等をやってもらったり、昨年度は古墳の現地調査にも参加してもらった。本格的な市民参加による学術調査として、非常に挑戦的な試みであり、期待以上の成果が上がっているが、160人に理解してもらったから、県民全体が古墳が好きになったかどうかはわからない。しかし、160人種まきができたということで、身近に県民調査員がいるということを一般県民に知ってもらえればと思う。期待をして見守っていただければと思う。
あべ委員
学校と連携して、児童・生徒の参加にもつなげてほしい。小さい頃に古墳のような身近な文化財に関わるきっかけを持つことで、将来、自分がそういう仕事をしてみたい、ボランティアに参加したいなどの気持ちを強く持てるようになると思うので、今後さらに取り組んでほしいと思うがどうか。
洞口文化財保護課長
古代東国文化サミットを開催する中で、児童・生徒を対象として、古墳や埴輪の絵のコンクールを続けており、今年で3年目になる。また、埋蔵文化財調査センターで、夏休みに、学校の先生を対象に、授業で使える群馬の遺跡という講義を行っている。文化振興課で作成した東国文化副読本を使った授業等も含めており、先生方に色々と伝えられるのではないかと考えている。
あべ委員
現場へ行く機会を作ってみるとか、県民調査員の説明を受ける等の活用ができないか。
野村義務教育課長
小学校3・4年生の社会科見学等で群馬の森に行ったときに隣の観音山古墳を見学したり、地元の古墳に校外学習で行くなど、委員ご指摘の活動は、現在でも取り入れている学校は多いと思う。
鵜生川高校教育課長
高校では、全員で一緒に行くというのは難しい状況。パンフレットを紹介して、生徒に自宅付近や学校近辺の文化財を紹介し、個人的に放課後に行ったり、あるいは土曜日・日曜日に行ったりということもできるので、そういったことをベースにして進めたいと考えている。
(9)教員の勤務時間について
あべ委員
教員に関しても長時間勤務がずっと課題になっているが、見直しの必要性についてどう考えているのか。
松本学校人事課長
重要な課題であり、見直す必要はあると考えているが、完全に解決することは難しい課題であると認識している。これまで市町村教育委員会と連携し、会議等の見直しやIT化など、校務の効率化に取り組んできたが、なかなか具体的な成果として現れてこない部分もある。昨年度末、業務改善の取組を推進し、教員が子どもたちと向き合える時間を増やすという観点からリーフレットを作成し、全教職員に配付したところである。作って終わりということでなく、今年度、学校訪問や研修等において、徹底を図っていきたい。
あべ委員
「教育ぐんま」の2006年の7月号に、業務量の調査結果として、時間外が一週間で小学校教員が13時間15分、中学校は19時間36分とある。今現在は時間外の業務がどんな状況にあるのか把握しているか。
松本学校人事課長
具体的な数字は把握していないが、学校訪問やさまざまな会議等で業務が時間外に及ぶ学校が少なくないという実態は認識している。
あべ委員
効率の高い仕事をするための環境整備、メンタル的、体力的な問題が起きることを防ぐためのマネジメントの責任は、誰が持っているのか。
松本学校人事課長
基本的には各学校を服務監督している校長である。
あべ委員
各学校で、どれだけの業務量をどの位の時間でやっているかを把握しないで、減らすことは非常に難しいと思うがどうか。
松本学校人事課長
業務にかかった時間を具体的に把握することは、学校の場合は難しいと考えている。新たな学校課題が増える中、学校が様々な業務を抱え込んでしまっているという状況が多忙化の一因となっているという指摘もあるので、今後、保護者や地域の方々と連携し、本来学校が担うべき役割について整理していく予定である。そうした取組を行う中で、各学校の勤務の状況についてもアンケート等のよって把握していきたいと考えている。
あべ委員
ワークライフバランスの取組の成功事例について、産経部等でも調査研究や講演会を開いたり、具体的に短い時間で同じ業務をこなすことの方法が研究されている。そういうノウハウがあることを知って、どの部分が学校に生かせるかを研究する必要があると思うがどうか。
松本学校人事課長
一概にこれをやれば学校の時間外がなくなる、というのは難しい。様々な手法、有効な手段があると思うので、今後、研究していきたい。
(10)高校生の退学の状況について
岸委員
本県高校生の退学の状況と理由について伺いたい。
鵜生川高校教育課長
平成24年度の本県公立高校の中途退学者数は628人、全日制387人、定時制241人である。平成13年度の1,293人をピークに年々減少している。退学理由で最も多いのは全日制・定時制ともに「学校生活・学業不適応」であり、もともと高校生活に熱意がなかったり、学校の雰囲気があわないなどで退学した者である。次いで多いのは「進路変更」で就職を希望したり、別の高校を希望したりして退学した者である。3番目は全日制で「問題行動」、定時制では「家庭の事情」である。
岸委員
最近の問題行動はどのようなものか。
鵜生川高校教育課長
問題行動として多いのは、全日制では校則違反、喫煙、窃盗、万引き、飲酒、暴行傷害等で、定時制では喫煙、校則違反、飲酒、窃盗、万引き等である。
岸委員
退学した者の追跡調査はどのようにしているか。
鵜生川高校教育課長
平成25年度に県立高校全日制を中途退学した者335人を対象にして、この5月に追跡調査を行った。その結果、現在別の高校や専門学校等で学んでいる者が32.8%、アルバイトや正社員として働いている者が44.2%、家の手伝いをしている者が8.1%、その他、何もしていない者が9.3%、その他病気療養や海外一家転住、連絡不可能が5.7%という状況である。
(11)英語教育について
岸委員
英語教育が始まるが、どうなっているか。
野村義務教育課長
昨年12月に国が英語教育改革実施計画を公表し、小学校5・6年生が行っている外国語活動を、小学校3年生からに前倒しして実施し、小学校5・6年生においては、英語を教科として実施することになっている。また、中学校・高等学校における英語は、英語を使って授業をする計画が出されている。
岸委員
準備段階の取組はどうなっているか。
野村義務教育課長
今年度から、総合教育センターに小学校英語教育の研究チームを置き、小1からの外国語活動に対応できるようにカリキュラムの作成等の準備をしているところである。また、県内の5つの中学校と校区内の小学校を指定校として指定し、効果的な指導方法など、先進的に研究を進めてもらい、その成果を全県に広めていく予定である。
岸委員
あと4年で広めなければならないがどうか。
野村義務教育課長
伊勢崎市や大泉町などの特例校は、国の英語教育に係わる特例地域に指定され、既に小学校1年生から英語教育に取り組んでいる。これらの地域の学校の先進的な取組も参考にしつつ、総合教育センターで作成する年間の指導計画を県内に広めていきたいと考えている。
岸委員
英語教育が始まると、現在の教科の時数は削られるのか。
野村義務教育課長
文部科学省は、どの教科を削るのか示していない。時数を上乗せして実施する可能性もある。
岸委員
ALTと先生との関わりについては、平成30年以降は変わるのか。
野村義務教育課長
現在市町村で任用しているALTは220人を超えている。市町村としても国からの補助金等を受けてALTを増やしていくものと考えている。
(12)高校教育改革について
吉山委員
伊勢崎工業高校で、平成20年3月まで工業デザイン科が存在した。プロダクトデザインに重点を置いた極めて実用的なカリキュラムが評価され、卒業生も各方面で活躍していたが、平成18年度の生徒募集停止が決定され、平成20年3月に消滅することになった。その経緯について伺いたい。
鵜生川高校教育課長
中学校卒業者が平成元年の34,000人をピークとして減り続け、平成18年には20,000人になる。クラス数で考えると160学級になり、1校2~3学級減という厳しい改革を、県下の高校全てにおいて行ってきた。伊勢崎工業高校工業デザイン科については、卒業生の進路状況や学校における教育内容の実態等も把握し、学校との十分なやり取りをした上で、募集を停止したものである。
吉山委員
これからの高校教育改革について、過去にこういう事例があったことを踏まえて前に進んでいかなければいけない。現在の高校教育改革推進計画は、特色ある高校教育の推進と県立高校の再編整備の2つの柱となっている。今後の高校教育改革の進め方について、2つの柱を生かして進めていくのか伺いたい。
鵜生川高校教育課長
現在、県教育委員会では、「高校教育改革推進計画」として平成24年度からの10年計画で、高校教育の特色化と県立高校の再編整備等を進めている。昨年度、「高校教育改革推進計画」有識者委員会を設置し、職業系専門学科についても検討を行った。職業系専門学科や普通科系専門学科については、地域的な配置バランスに配慮しつつ、社会のニーズや地域の実情に応じて学科・コースの改編等を検討することが大切である。県教育委員会としては、生徒の実態等を踏まえ、学校の意向を尊重しながら緊密に意見交換して方向性を定めてきた。今後も、社会の変化に応じて柔軟に学科改編等を推進したい。
(13)県立高等学校のエアコン整備状況について
吉山委員
県立高等学校普通教室のエアコン整備状況はどのようか。
吉澤管理課長
平成25年度末で24校設置されている。
吉山委員
整備の主体はどうか。
吉澤管理課長
PTAが設置しており、高校は、PTAに使用許可をしている。
吉山委員
文部科学省の平成24年5月の通知では、「学校の管理運営に係る経費については、当該学校の設置者である地方公共団体が負担すべきものであり、地方財政法等の関係法令に則して会計処理の適正化を図ること」とあり、この経費にはエアコンも含まれるとの見解を示している。エアコンはの整備費用と電気代を保護者から徴収するのは税の二重払いであり、地方公共団体が整備すべきものであると財政当局に話をしたことはあるのか。
吉澤管理課長
高校の普通教室の空調設備は、PTAに所有権があり、当該空調の設置に関し、県がPTAに対し使用許可を行っているため、地方財政法違反にはならない。財政当局とは協議等をしていない。
吉山委員
文部科学省の通知以降に設置した学校はあるのか。
吉澤管理課長
2校ある。
(14)今年度の教育行政に対する決意について
安孫子副委員長
群馬県の教育はどこに向かってはばたいていくのか教育委員長の決意を伺いたい。
山田教育委員長
今年3月に策定した第2期群馬県教育振興基本計画の基本目標にもあるように、「たくましく生きる力、自ら学び、自ら考える力」を、郷土を愛する心も含めて、子どもたちに身に付けてもらいたいと考えている。
安孫子副委員長
1年後の群馬県教育をどのようなものにしていきたいのか、教育長の考えを伺いたい。
吉野教育長
群馬の子どもたちや教育について、各委員と腹を割って話をしていけるようにしたい。新たな事業等を考えていく際には委員会で議論いただくとともに、推進に向けての支援をお願いしたい。群馬の子どもたちが「生きる力」を身に付けるために、また、その子どもたちをきちんと教育していく教職員の環境整備のためにも、協議しながらしっかりやっていきたい。1年後には、「教育委員会事務局や学校が随分元気になった」、「子どもたちが元気になった」と言われるようにしたい。