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総務企画常任委員会(コンベンション施設整備について)
1.開催日時
平成27年1月22日(木曜日)13時10分開始 14時31分終了
2.開催場所
401委員会室
3.出席委員
委員長:須藤和臣、副委員長:桂川孝子
委員:南波和憲、委員:久保田順一郎、委員:大沢幸一、委員:橋爪洋介、委員:水野俊雄、委員:高田勝浩、委員:金子 渡
4.欠席委員
なし
5.主な質疑
(1)コンベンション施設整備について
金子委員
昨日の上毛新聞に関連記事が掲載されたのは何故だと考えているか。
笠原企画部長
どういう経緯で掲載されたかは承知していない。今までの経過の中で、需要調査や現地の条件を踏まえ、議員とも意見交換をしたり、執行部の中でも様々な可能性を検討してきたが、本日示した案が執行部としての考えであり、新聞報道には私もびっくりしている。
金子委員
本日配付の改訂骨子案と掲載記事では内容が違うが、県の方針としては2万平方メートルの展示場を整備したいということでよいのか。
笠原企画部長
現時点での考え方としては、需要調査を踏まえ、現地を最大限に活かして2万平方メートルを考えたい。その上で、事業手法としてどう整備していくかは様々な考え方や方法があるため、議会でも議論を深めていただいたうえで、最終的な事業の進め方を判断したいと考えている。
高田委員
意義として「若年や女性の雇用の創出」とあるが、施設整備と若者や女性の雇用創出と結びつかないと思うがどうか。
向田コンベンション推進課長
コンベンションは幅広い雇用を生み出す裾野の広い産業であり、群馬県ではあまり活躍の場がなかった会議運営や通訳等の専門的な能力を活かせる雇用が増え、若者や女性の雇用の創出に繋がると考えている。
高田委員
直接的な人口減少対策としての新規雇用としては厳しく、長期的な視点で見て群馬県に定着するのは難しいのではないか。
笠原企画部長
会議や展示会が日常的に開催されれば、今の雇用の場だけでなく、コンベンションに関連するサービス産業で新たなニーズが増え、雇用の場が広がると考えられる。製造業が省力化や自動化等によって雇用の拡がりは難しい中で、第三次産業をしっかり広げるためにも施設を活用して、今の群馬県にない新たな分野の雇用が生み出される可能性は充分にあると考えている。
高田委員
需要調査の結果について、分母となる照会件数はどのくらいか。
向田コンベンション推進課長
アンケート調査は、県外の同種の施設を利用している1,600社・団体を対象に行った。また、ヒアリング調査は120社に対して行っており、合わせて1,800程度である。
高田委員
需要調査結果の回答数が調査対象数に比べて少ないのはなぜか。
向田コンベンション推進課長
県内企業に対しては基本計画策定時に需要調査を行い111社の利用意向があったが、今回は県内企業を主な対象とせずに数字が低くなっている。結果を基に稼働率を計算すると総稼働日数は5割を超えており、この数が少ないとは考えてはいないが、回答が充分だとは思っていない。
高田委員
知事の言う、交流人口を増やして将来の起爆剤にするということには夢があると思うが、県民の理解を深めていく方策についてどのように考えているか。
笠原企画部長
県民理解は不可欠と考えており、今までもコンベンションやMICEに関する理解を醸成するためコンベンションフォーラム等を実施してきた。今後は地域振興局別の説明会を予定しており、その中で県民の意見も伺っていきたい。
橋爪委員
地元への情報提供はどのように行っているか。
向田コンベンション推進課長
周辺住民とは密接に意見交換を行っており、今までに2回の説明会を行い、2月には3回目の説明会も行う予定である。説明会は町内会毎に開催したり、土日を含めて複数日を設定するなど、住民が参加しやすい形で実施している。また、周辺町内会の約4千世帯に、現在の取組状況などの情報を「街づくり通信」として全戸配布し周知している。
橋爪委員
この1年間で高崎市や高崎市議会の空気が変わってきたと感じるが、反応はどうか。
笠原企画部長
以前は、地元や高崎市への情報提供が充分ではなかったと反省している。高崎市とは副知事、部長、課長などの各レベルでの会合を行っているが、加えて市議会との意見交換の場も設けてきた。先日は、市議会議長会が高崎競馬場跡地を視察した際にも説明させていただいた。今後も県全体の行政や議会の皆さんに理解を深めていただくための取組を進めていきたい。
南波委員
施設の意義について、「国際会議の通訳などをはじめとする若者や女性が活躍する就業の場の創出を図る」とあるが、若者や女性が活躍する就業の場の創出にはつながらないと思うがどうか。
向田コンベンション推進課長
国際会議の通訳は高いレベルが要求され、対応できる人は限られると聞いている。政府レベルの国際会議のような通訳は難しいと思うが、展示会に来るお客さんとやりとりするような通訳は、群馬でも考えられると思う。ご指摘を踏まえ、国際会議の通訳に関する記載をどのようにするかは検討したい。
南波委員
施設整備によって宿泊や印刷などの関連する産業の需要が高まることが考えられ、そうした需要をつくっていくことが重要である。施設の意義に、関連産業のことをもっと強調する必要があると思うがどうか。
向田コンベンション推進課長
広告や出版は若いデザイナーなどが活躍する場があり、このような産業も若者の受け皿になると考えられるため、ご指摘を踏まえて、記載を見直していきたい。
笠原企画部長
産業経済部においては、次世代産業にコンベンション関連産業を位置づけたところでもあり、コンベンション関連産業の育成にも連携しながら取り組んでいきたい。
南波委員
展示会と会議とでは来る人も異なり、共用して使うことが難しいと聞いており、両立をどう図るのかが大きな課題であると思うがどうか。
向田コンベンション推進課長
展示会の主催会社からは、展示会に併せてセミナーや商談も開催するので会議施設も必要だと聞いている。また、学術会議では、医療機器の展示会も併せて開催されるため6~7千平方メートルといった規模の展示場が必要だという話も聞いている。同時開催の場合に来場者が混乱しないよう、ホワイエやコンコースなどについて設計の中で工夫をしていきたい。
南波委員
施設の規模が示されたが、事業費についてはどう考えているのか。
向田コンベンション推進課長
従前の基本計画の事業費は、他県の同程度施設の整備費を参考に出したものであるが、事業費は仕様や設備などによって大きく変わってくるため、基本計画の見直しの中で施設の内容を想定した上で算出することが望ましいと考えており、もう少し時間をいただきたい。
笠原企画部長
他県施設では不要と思われる場所に高価な大理石が使われているような例もあった。機能的な施設として経済効果をもたらせられるよう考えながら、事業費を抑えていくことも大事なことであり、今後議会ともしっかりと意見交換しながら検討していきたい。
桂川副委員長
施設への車での来場者をどの程度と想定しているか。また、高崎市の都市集客施設もあり、高崎市と一緒に考えていく必要があると思うがどうか。
向田コンベンション推進課長
様々なケースを想定してシミュレーションしており、県民を対象にした消費者向けイベント開催時が最も来場する車が多くなると考えている。ただし、このようなイベントは、来場と退場のタイミングが異なるため一時期に集中はしないものと想定している。また、音楽イベントを開催する場合は、来場者の8割程度は電車での来場になると考えている。このように様々なケースを想定して、高崎市と共同してこのシミュレーションを行っている。また、本日新聞報道があったが、市の施設は東毛広域幹線道路の北側に駐車場を整備するということなので、県の施設に入る車とは、その流れが多少変わってくると思われる。
桂川副委員長
施設の意義について、これまで「創造の場として産業経済の活性化につながる」という話をしていたが、これをどのように計画に盛り込むのか。
向田コンベンション推進課長
骨子案に記載した意義は、現在の基本計画にある施設の必要性や基本コンセプトに加えていくことを考えており、産業経済の発展という一番の目的は変わるものではないため、改訂基本計画をまとめる際にはしっかりと記載していきたい。
大沢委員
施設の外観デザインも重要だと思うがどうか。
向田コンベンション推進課長
事業費との兼ね合いもあるが、印象に残すということも非常に重要だと考えており、設計の段階で配慮していきたい。
大沢委員
施設をネーミングライツの対象とするのか。
向田コンベンション推進課長
施設名もまだ仮称であり、施設名を決めた上で検討することになると考えている。