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環境農林常任委員会が県外調査を実施しました(平成27年9月1日)

1 調査目的

閉会中の委員会活動として、下記事項について県外調査を実施し、今後の本県施策の進展に役立てます。

  1. 環境対策について
  2. 林業振興対策について
  3. 食料・農業・農村振興対策について

2 調査期間

平成27年9月1日(火曜日)~9月3日(木曜日)

3 調査項目

(1)紀州梅の里なかた(和歌山県田辺市)

 和歌山県は、全国のうめの半数以上を生産し、特に、「みなべ・田辺地方」は、うめ干しなど、うめ食品の加工産業が盛んです。紀州梅の里なかたは、明治30年創業の中田食品株式会社が本社内に設置したうめ干し・うめ酒の工場等であり、平成9年には、天皇皇后両陛下が御天覧された施設でもあります。中田食品株式会社は、開業から一貫して、地域に根ざし、うめ干しや加工品の製造を続けており、また、中国の百貨店への進出も果たすなど、2次産業・3次産業の面で成功を収めています。
 ついては、東日本一のうめ生産を誇る本県の食料・農業・農村振興対策の参考とするため、うめ産業の先進事例を調査しました。

うめ加工品工場の現地調査の様子写真
うめ加工品工場の現地調査

(2)和歌山県果樹試験場 うめ研究所(和歌山県日高郡みなべ町)

 和歌山県は、全国のうめの半数以上を生産している状況に鑑み、うめ産業の更なる振興を図る技術開発を目的に、平成16年4月、全国に類を見ないうめ専門の研究機関を設置し、新品種の育成、安定生産技術、病害虫防除技術、健康機能性成分等を高める研究等を推進しています。
 ついては、東日本一のうめ生産を誇る本県の食料・農業・農村振興対策の参考とするため、当該研究所における取組状況等を調査しました。

うめ研究所における取組状況の説明を受ける様子写真
うめ研究所における取組状況の説明を受ける

(3)川上村(奈良県吉野郡川上村)

 奈良県中南部吉野川の上流地域(川上村、東吉野村、黒滝村)は、最高級の建築材として有名な吉野杉を生産する吉野林業の地として全国に名をはせてきました。
 吉野林業の中心を担う川上村は、林野面積が村の総面積の95%を占めており、林野のうち、人工林が66%、天然林が34%となっています。川上村における植林の歴史は古く、室町時代から続いているとの記録もあります。川上村の吉野杉の特徴は、ヘクタール当たり8,000~10,000本という極端な密林と、弱度の間伐の繰り返し、長伐期施業にあり、この結果、均一な年輪が詰まった、強く、美しい杉の育成を実現しています。
 このような林業技術に加え、吉野村の自然条件(秩父古生層、年間雨量1,800ミリメートル、年平均気温13.4度、冬期の積雪20センチメートル以下)も相まって、吉野杉は、良質な色艶・香りも誇ることから、かつては豊臣秀吉が大阪城・伏見城の築城に用い、江戸時代は、灘・伏見の酒樽の主産地として栄えました。しかし、その後の生活環境の変化や木材の需要減少に伴い、林業も低迷期に入りました。このため、住宅に良質な木材を供給する「川上さぷり」、間伐材等を活用してチップ等を作成する「林業総合センター」等を設置して、林業振興対策を講じてきましたが、本年1月、川上村の林業関係4団体と村は、「川上村林業再生準備室」を立ち上げ、村産材の一貫供給体制の構築など、更なる対策を図ることにしました。
 ついては、森林県から林業県への飛躍を目指す本県の林業振興対策の参考とするため、川上村におけるこれまでの林業振興対策や今後の展望等を調査しました。

吉野杉と林業の取組状況について調査する様子写真
吉野杉と林業の取組状況について調査

(4)関西電力株式会社 堺太陽光発電所(大阪府堺市)

 大阪府は、府内の次世代エネルギー施設群をひとつのパークと見立て、次世代エネルギーのポテンシャルを内外に広く発信するため、経済産業省認定の下、「大阪ベイエリア・堺次世代エネルギーパーク」構想を推進していますが、次世代エネルギー施設が多数存在する堺市は、大阪市とともに、構想の中核を成しています。
 施設群のひとつである「関西電力株式会社 堺太陽光発電所」は、2011年9月に全区画が営業運転を開始した日本最大級の太陽光発電施設であり、約21ヘクタールの敷地に約7.4万枚の太陽光パネルが敷き詰められており、年間で、一般家庭3,000世帯の年間電気使用量に相当する約1,100万キロワットアワーを発電します。
 ついては、「電源ぐんまプロジェクト」を推進する本県の環境対策の参考とするため、大規模な新エネルギー発電施設の状況等を調査しました。

太陽光発電所を調査する様子写真
太陽光発電所を調査

(5)株式会社DINS堺 バイオエタノール事業所(大阪府堺市)

 株式会社DINS堺バイオエタノール事業所は、関西電力株式会社堺太陽光発電所と同様、「大阪ベイエリア・堺次世代エネルギーパーク」の構成施設のひとつであり、平成19年に完成、食料である農産物を原材料とせず、これまであまり利用のなかった建設廃木材や木くずを有効利用する世界初の商業プラント施設であり、年間のバイオエタノール生産能力は、1,400キロリットル、処理される建設廃木材や木くずは、年間約3万5,000トンとなっています。
 バイオ燃料は、動植物から生まれた再生可能な燃料であり、化石燃料に代替する次世代エネルギーとして注目されています。その一種類であるバイオエタノールは、サトウキビ、とうもろこし、廃木材等を発酵・蒸留して作る植物性のエチルアルコールであるが、植物は大気中から二酸化炭素を吸収して成長する一方、燃やしても二酸化炭素その総量が増えないという特徴があることから、二酸化炭素の排出量にカウントされないカーボンニュートラルな燃料として、その利用に大きな注目が集まっています。
 ついては、「電源ぐんまプロジェクト」を推進する本県の環境対策の参考とするため、先進的な再生可能エネルギーの生成現場を調査しました。

バイオ燃料の生成過程について説明を受ける様子写真
バイオ燃料の生成過程について説明を受ける

4 出席委員等

委員長:井田 泉、副委員長:原 和隆
委員:関根圀男、委員:久保田順一郎、委員:橋爪洋介、委員:あべともよ、委員:中島 篤、委員:金井秀樹、委員:伊藤 清、委員:山崎俊之


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