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総務企画常任委員会(企画部関係:平成26年度)
1.開催日時
平成26年3月10日(月曜日)10時00分開始 14時40分終了
2.開催場所
401委員会室
3.出席委員
委員長:萩原 渉、副委員長:大手治之
委員:中村紀雄、委員:腰塚 誠、委員:黒沢孝行、委員:織田沢俊幸、委員:岩上憲司、委員:後藤克己、委員:臂 泰雄
4.欠席委員
なし
5.主な質疑
(1)第1号議案「平成26年度群馬県一般予算」(コンベンション施設整備)について
腰塚委員
アドバイザリー業務委託は、平成26年度の24,000千円と債務負担行為の6,000千円を合わせた30,000千円でよいか。
中田コンベンション施設整備室長
アドバイザリー業務委託は平成26年度分24,000千円、平成27年度分6,000千円、あわせて30,000千円である。
腰塚委員
アドバイザリー業務委託の事業者はいつ決めるのか。
中田コンベンション施設整備室長
新年度になってから業者を選定したい。
腰塚委員
来年度の2月に発注と聞いているが、それはないのか。
中田コンベンション施設整備室長
PFIのスケジュールがはっきりと決まっていないため、来年度アドバイザリー契約を締結してから、詳細を検討していきたい。
腰塚委員
PFIも含めて全く白紙で、これから議会に示すということでよいか。
中田コンベンション施設整備室長
はい。そのとおりである。
腰塚委員
きちんと資料提供するとかしないと承認しようとしてもしようがない。
反町企画部長
アドバイザリー業務委託は、PFI事業を実施する際にコンサルタントに金融・法務面等の専門的アドバイスを受けるためのものである。アドバイザリー業者の選定などの作業は今後進めたい。PFIの設計、建設、運営に至る一連の事業を実施する事業者選定についてもこれから進めていきたい。
腰塚委員
基本計画の総事業費の280億円は、どこから出てきたのか。
中田コンベンション施設整備室長
コンサルタント会社にも相談しながら、全国各地のコンベンション施設の建設費を調べ、これから計画する延べ床面積で積算したものである。
腰塚委員
この間示されたコンベンション施設図も大幅に変わる可能性があるのか。
反町企画部長
基本計画に沿って事務を進めているが、建設資材の高騰等により経費が変わってくることも予想されるので、その時期において議論しながら進めていきたい。
腰塚委員
基本計画はあるが、駐車場を地下駐車場にした方が良いといった意見やもっと規模を大きくした方が良いといった意見が多ければ、内容の変更もあり得るのか。
反町企画部長
計画を作成したから全て固定というわけではないと考えている。
臂委員
基本計画の内容を大きく変更する考えはないのか。
反町企画部長
基本計画に基づき事業を進めているところであるが、今後、予算や契約の締結の部分でも議決をいただく段階があるので、随時、議論や相談をしながら進めていきたい。
臂委員
PFIにより事業を行う場合、PFI事業者募集の際に県はどこまで提示するのか。
中田コンベンション施設整備室長
県として整備したい施設の規模を条件として提示して募集するのが一般的である。
臂委員
総務課が作成した「群馬県PFI事業等活用ガイドライン」には、実施方針の公表前に、導入可能性調査を実施した上で、PFIにより事業を実施する検討を行うとなっているが、その辺は検討済みでPFIで事業が成り立つと判断したのか。
中田コンベンション施設整備室長
昨年11月からコンサルタント会社に依頼し、導入可能性調査を行っており、PFIで実施することとが適切であるという結果が出ている。
臂委員
VFM(Value For Money:PFIで実施する場合と従来方式で行う場合のコストを比較したもの)は実施方針の公表が終わった後に検討するのか。
中田コンベンション施設整備室長
実施方針公表の際に、公表することを考えている。
臂委員
基本計画の事業費は、他県の施設の平米単価等を基に算出したいう説明であったが、比較・評価をする際の根拠としては甘くないか。
中田コンベンション施設整備室長
標準的な施設を参考に事業費を算出している。さほど大きな違いはないとコンサルタント会社にも確認してもらっている。
臂委員
PFI事業を実施した場合に、地元の企業が参画できる条件で実施する考えはあるか。
中田コンベンション施設整備室長
地元企業が参画できないのはよくないと思っている。
臂委員
基本計画の平成27年度に工事着工、平成29年度にオープンとしているスケジュールに沿って事業を進めるのか。
中田コンベンション施設整備室長
そのスケジュールを目標として作業を進めている。
岩上委員
民間企業が事業を行う際には、事業計画、収支計画を立てて金融機関に対して融資を受けられるか相談するわけであり、そういった計画を示してほしい。
中田コンベンション施設整備室長
導入可能性調査については、あらかじめ資料として示せば良かったと思う。数字についても運営費や収支計画などをお示ししたいと考えている。
岩上委員
PFIのガイドラインには、VFMの試算等は議会に説明するとあるが、まだ示されていない。県が作ったガイドラインのとおりに進んでいないことを認めるか。
中田コンベンション施設整備室長
実施方針の公表の段階で、議会に内容を説明したいと考えており、その際にはVFMもお示ししたいと考えている。
岩上委員
何故、PFIに決まったのか。
中田コンベンション施設整備室長
基本計画においては、従来整備方式とPFI方式の2方式を記載している。PFI方式は設計、建設、維持管理にわたり長期的にPFI事業者が事業を行う点でメリットがあると考えたものである。
後藤委員
執行部としてこのコンセプトで充分採算性も誘致もやれる、またそのことに対して議会や県民の理解を得られているという認識であるのか。
中田コンベンション施設整備室長
群馬県がコンベンションを開催するにあたり、1万6千平米の展示施設を持つ必要があるという認識で基本計画を作成した。平成25年1月の委員会において基本計画を示し、その後パブリックコメントを実施し、県民の意見をいただく機会も設けたところである。
後藤委員
コンベンション推進の3,250千円の予算は、フォーラムの開催や、誘致活動に関すると認識しているが、まずビューローであるとか、思い切って県民アンケートを実施してはどうか。
中田コンベンション施設整備室長
全県民を対象としたアンケートはどういう形にしても難しいと考えているが、県民の理解が醸成されるよう、色々な機会を捉えて進めていきたい。
臂委員
施設の運営維持管理については、事業がもう少しはっきりと決まった際に示されるのか。
中田コンベンション施設整備室長
そのとおりである。
岩上委員
導入可能性調査の概要には、利用料金収入のみで、設計・建設・維持管理・運営を賄う完全な独立採算は困難であると位置づけられている。具体的にいくらを見込んでいるのか。
中田コンベンション施設整備室長
施設の設計・建設までの事業費を利用料金収入で賄うのは難しいということである。
岩上委員
収支をしっかりと積み上げて、基本計画との整合性も含めて、皆でもう一度検討すべきと考えるがどうか。
反町企画部長
イベント開催計画は、他県の施設の状況を調査して、目標として達成できると考えられるものを取りまとめたものである。細かい調査をした上で、担当課が出した数値であると考えている。
(2)第1号議案「平成26年度群馬県一般予算」(国際戦略推進)について
中村委員
自治体国際化協会北京事務所と県産業支援機構上海代表処に1~2名派遣をしているが、両者の役割はどう違うのか。
向田国際戦略課長
県産業支援機構上海代表処への職員派遣とは、県上海事務所に駐在させている職員のことであり、事業費には旅費や宿舎経費を計上している。自治体国際化協会北京事務所には研修を兼ねて若手職員を1名派遣しており、自治体国際化協会の業務を行いつつ、県のバックアップ業務を行わせている。
中村委員
自治体国際化協会北京事務所と産業支援機構上海代表処の連携や分担はどのようか。
向田国際戦略課長
自治体国際化協会北京事務所では協会の業務がメインとなるので、北京の旅行会社を訪問する際などには、上海事務所の職員とペアで訪問している。
中村委員
自治体国際化協会北京事務所と産業支援機構上海代表処の連携はうまくいっているのか。
向田国際戦略課長
両者の連携はしっかりと取れている。
(3)第1号議案「平成26年度群馬県一般予算」(新エネルギー推進)について
中村委員
小水力発電導入支援として1,500万円予算計上しているが、設定場所のピックアップは進んでいるか。
布施新エネルギー推進課長
この補助金は地点調査から基本設計まで補助が可能である。今年度は、基本設計などが多いが、この調査補助金で新たな地点の掘り起こしも対応できるので、来年度は新たな掘り起こしもしていきたい。
中村委員
可能性のある場所は非常に多いと思うが、網羅的に調べているのか。
布施新エネルギー推進課長
県全体ではなかなか難しいが、嬬恋村とか片品村など山間地の市町村単位で、この補助金を活用して調査し、ポイントをピックアップしている。
中村委員
地中熱については300万円の予算でどんなことを考えているか。
布施新エネルギー推進課長
来年度は、最終的に使うエンドユーザー向けで支援していきたい。環境省が来年度新たな事業者に対する補助金を創設するので、こうしたものも活用して導入促進を図ってきたい。
中村委員
地中熱資源の可能性調査はどの程度行っているか。
布施新エネルギー推進課長
平成22年度に緑の分権改革推進事業で、県央から東毛地域について地中熱利用の概略の調査を実施している。地下水などが多いエリアでは可能性が高い。
黒沢委員
小型風力発電風況調査は、どのような基準で3カ所の調査場所を選定し、どのような体制で取り組むのか。
布施新エネルギー推進課長
場所は決まっていないが、調査は、民間事業者に委託して実施する。既存の調査結果なども参考にしながら導入可能性について検証していきたい。
黒沢委員
3カ所、民間委託ということであるが、山間部や平野部など区分けしているのか。
布施新エネルギー推進課長
風の強いところは、山の中腹部や川沿いなどが考えられるので、そういった場所を想定して検討している。
臂委員
バイオマスについては、新エネルギー推進課はどう関わっているか。
布施新エネルギー推進課長
利用するバイオマスの原材料によって関係課が様々である。新エネルギー推進課では、今後もいろいろ情報収集して、事業者からの相談があれば情報提供していきたい。
臂委員
窓口を一つにまとめるなど、うまくバイオマス事業を動かしていくことが必要と思うがどうか。
布施新エネルギー推進課長
新エネルギーとしてのバイオマスは当課の所管であるので、窓口として対応できるよう努めていきたい。
(4)第1号議案「平成26年度群馬県一般予算」(地域力向上事業)について
臂委員
地域力向上事業の要件緩和とは、認可地縁団体の要件を一切なくすということか、金額や事業によって要件緩和するということか。
五十嵐地域政策課長
建物の長寿命化に資する改修に拡大することを予定している。住民センターの改修事業について、改修工事で建築面積が変わらず建物登記も必要がない場合には、認可地縁団体であることを補助事業者の要件から外すこととした。
(5)第1号議案「平成26年度群馬県一般予算」(過疎対策)について
後藤委員
過疎対策に係る予算は、平成25年度と比較し、何が変わったのか。
五十嵐地域政策課長
来年度は、市町村振興業務と過疎山村振興業務を一本化し、市町村の振興施策の企画や総合調整、コーディネート機能を強化していく。併せて、行政県税事務所職員に対する地域振興業務支援を実施し、これまで以上に市町村や地域と密接な連携をとって支援する体制の構築を目指している。
また、「過疎地域いきいき集落づくり支援事業」予算を拡充するとともに、「地域振興調整費」と合わせて、きめ細やかな支援を実施していきたい。
さらに、「バックアップ機能誘致」を過疎対策と絡めて推進し、空き家や空き校舎をサテライトオフィスや都市との交流拠点として活用を図るなど、移住交流に加え、都市との交流や連携の充実強化を図っていきたい。
後藤委員
中国地方では先進的な取組を行っている。群馬県でも本気で取り組んでいただきたいがどうか。
反町企画部長
過疎対策は、県の重要施策であると考えている。県としては、市町村が自ら取り組んでいくことや目指すことを応援し、一緒になって取り組んでいくかたちで進めていきたい。また、中国地方など他県で実施している事業も参考に、来年度の過疎対策に取り組んでいきたい。
(6)第1号議案「平成26年度群馬県一般予算」(世界遺産登録)について
大手副委員長
JR高崎駅から上信電鉄について看板設置を考えているというが、具体的にはどのようか。
加藤総合政策室長
JR東日本高崎支社と協議に入ったところである。今後も関係部局と連携しながらJR・上信電鉄と協議を進めていきたい。
大手副委員長
JRから上信電鉄へ乗り換えるとき、高崎駅西口で一旦外に出なくてはならず、不親切だと思うが、この点についてはどうか。
加藤総合政策室長
乗換えがしやすくなるようにはするにはどうしたらよいか具体的な方法はまだ出ていないが、これから関係部局、JRとも調整していきたいと思っている。
大手副委員長
大雪被害に対する富岡製糸場の重要文化財の復旧工事の状況はどうか。
松浦世界遺産推進課長
文化庁調査官の調査によると、破損は本体構造に影響するものではないが、見学路に近いこともあり早急にしっかりとした修理が必要とのことである。重要文化財に関する復旧工事に対し、3月中旬に国の補助金の交付決定がされる見込みであり、平成25年度の既決予算により対応したい。
大手副委員長
修復の仕方について、どのように検討しているか。
松浦世界遺産推進課長
材木等で使えるものは使うが、それ以外は新しいもので対応せざるを得ない。建物全体がペンキで塗ってあるので、違和感のない程度に全体を塗っていくことになると思う。瓦については、幸いなことに明治の一番最初の建物を解体した際の瓦がストックとしてかなりあるのでそれを再利用すると聞いている。
大手副委員長
世界遺産登録後の記念行事、イベントについてどう考えているか。
松浦世界遺産推進課長
世界遺産登録決定直後は、県庁ホールでくす玉を割るなどの祝賀行事を行いたい。また、登録後、多少の準備期間をとって、記念式典や、文化人・アーティストによる講演、コンサートなど県民参加型のイベントを関係市町と連携して行いたい。
大手副委員長
市町が行うイベントとの連携はどうか。
松浦世界遺産推進課長
登録直後は、市町統一というよりもそれぞれにあったイベントをやっていただく。その後、一緒にやっていこうと考えている。
(7)「はばたけ群馬プラン」の重点プロジェクトの改定について
中村委員
「年間自殺者数」430人以下の達成は、ただ総合的な理念を並べただけでは実現できないと思うが、そうした点に関する考え、決意はどうか。
塚越企画課長
根の深い問題であると認識しており、健康福祉部にも十分その点を伝えたい。なお、行動計画では平成31年3月までに400人以下という目標も定めている。
中村委員
「建設業を担う人材づくり」について、「建設業の社会的意義」をしっかり作っていくことが大切である。企画部においても、そうした面を踏まえてしっかり取り組んでほしいがどうか。
塚越企画課長
「産学官連携会議」において、建設業の大切さの認識、さらに広報などを行っていきたい。また、県土整備部においては、建設業における人材の総数の増加とともに、若手技術者の育成として、一級土木施工管理技士の資格取得者を増やしたいと考えている。
黒沢委員
計画改定の過程で組織的に検証を行っているか。そうしたシステムができているか。
塚越企画課長
「はばたけ群馬プラン」においては、まず目標指標の管理を定期的に行っている。また総合計画推進部会という全庁的な組織において全体の進行管理を、さらに重点プロジェクトごとに設けた推進班において重点プロジェクトの進行管理を行っている。
黒沢委員
予算編成と連動した進行管理についてはどうか。
塚越企画課長
予算編成過程についても立ち会っている。
岩上委員
「建設業を担う人材づくり」については、除雪を行おうにも建設業、特に重機(除雪車等)に乗るオペレーターの人材不足により対応が遅れた。建設業の担い手という点では、そういった視点も忘れず、取り組んでいってほしい。また、若手の技術者の育成に関して、職場体験の推進だけでなく建設業は魅力ある職場であるとPRするように全庁を挙げて取り組んでもらい、今回の教訓を活かしてほしいと思うがどうか。
塚越企画課長
県土整備部では、事業をなるべく充実させて就業に繋げていきたいとしている。企画部も応援していきたい。
(8)グローバル人材育成について
中村委員
外国人を迎える観光人材や外国との関連を進める人材づくりは、しっかりした理念を持って進めるべきと考えるがどうか。
向田国際戦略課長
グローバル人材育成は、言葉ができるだけでなく相手を思いやる気持ちをもった人材を育成することが大事だと考えている。群馬大学や前橋国際大学などのグローバル人材育成プログラムとも連携し、しっかりとした理念を持った人材育成を進めていきたい。
中村委員
グローバル人材育成には、核となる民間パワーを取り入れて計画を進めていくことが大事と考えるがどうか。
向田国際戦略課長
前橋国際大学は、県内民間企業や市町村教育委員会も参加して地域ぐるみで取り組んでいる。そのようなものが核となってグローバル人材の取組が拡がるようにしていきたい。
中村委員
日本に来ている留学生を活用することも大切と考えるが、連携についてどうか。
向田国際戦略課長
群馬大学では留学生が将来、県内で働ける場を作っていきたいというプロジェクトを行っている。そのような観点から留学生の活用を現在進めている。
中村委員
日本語を勉強している人たちに、日本の文化なども教えないと言葉を教えることの本当の意味も達成できないと思う。そうした活動を行う団体と連携して取り組むことを考えてほしいがどうか。
向田国際戦略課長
群馬県ならではのものとして、県内で日本語を学んでいる留学生を受け入れている学校と連携して、留学生にこんにゃく料理を食べてもらい、批評してもらう取組を行っている。今後もそのような団体とも連携しながら進めたい。