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環境農林常任委員会(追加議案関係)
1.開催日時
平成26年3月11日(火曜日)15時46分~16時54分
2.開催場所
403委員会室
3.出席委員
委員長:舘野英一、副委員長:安孫子哲
委員:関根圀男、委員:塚原仁、委員:狩野浩志、委員:水野俊雄、委員:桂川孝子、委員:酒井宏明
4.欠席委員
委員:田所三千男、委員:茂木英子
5.主な質疑
(1)被災農業者への撤去費等の補助事業について
安孫子副委員長
倒壊ハウスに対する撤去費補助について、被害状況の写真がない農家は補助対象にならないのか。
小林構造政策室長
写真がないからといって、必ずしも補助対象にならないわけではなく、例えば近隣への聞き取りなどを元に、市町村において被災証明を受けられれば、対象になる。
安孫子副委員長
資材不足で、再建には1年以上かかるという話も聞いており、長期的な補償も必要と思うがどうか。
小林構造政策室長
国に確認したところ、適正な理由があれば繰越も可能であるとの回答であった。
安孫子副委員長
農産物の出荷作業用のハウスが被害にあった事例があるが、補助対象になるか。
小林構造政策室長
農業生産に必要な施設が補助対象であり、詳細は国に確認したい。
安孫子副委員長
ハウスの撤去費用について、補助単価の上限を超える分については自己負担と聞いており、例えば撤去に300万円かかった場合、上限が120万円であれば残る180万円は自己負担ということか。
小林構造政策室長
撤去費用については、構造によって平米あたりの基準単価が設定されており、例えば被覆がガラスの鉄骨ハウスでは平米あたり1,200円で設定されており、10アールだと上限120万円である。
安孫子副委員長
賃借のハウスが倒壊したが、貸し手がハウスの再建をする意志がなく、借り手が補助を受けて再建しないと営農を継続できないというケースの場合、借りているハウスを借り手が再建した場合、補助対象になるか。
小林構造政策室長
先日の国の説明会においても同様の質問があり、持ち帰って検討するとの回答であり、基本的には自己所有の施設が対象だが、再度国に確認したい。
関根委員
ガラスハウスのガラスの撤去及びガラスやビニールシートの張り替えについては、補助対象になるか。
小林構造政策室長
ガラス撤去については、国に確認したい。また、張り替えは修繕に該当し、補助対象になる。
(2)被害農家への対応について
関根委員
作物被害により当面の収入がない農業者に対する支援について、県はどのように考えているか。
井上農業経済課長
国では、農林漁業セーフティネット資金をはじめとした災害支援資金について、当初5年間の無利子化を決めている。また、既往債務の償還猶予など償還条件の見直し等を行うよう関係機関へ働きかけるなど、被害を受けた農業者の負担軽減に努めている。JAが創設した従来より幅広い資金使途を対象にした豪雪災害緊急対策資金について、県として貸し付け当初5年間の利子補給を行い、被災農業者の資金調達のより一層の円滑化を図ることとしている。
(3)被災農業者への支援について
塚原委員
収入が途絶えた農家に対する支援策についてはどう考えているのか。また、国の方でも緊急雇用対策事業を用意したと聞いたが、雇用の関係はどうか。
茂木農政部長
撤去作業にあたっては、農業者が経験を活かし作業に従事する場合の賃金支給は可能と思われる。雇用対策としては、関係部局とも連携して県としてできる限りの対応をしたい。また、ハウスを再建するまでの当面の収入確保について露地栽培による営農モデルの提案等様々な側面から支援したい。
澁谷技術支援課長
「農の雇用事業」という基金制度ができ、農業法人等が職員等を他へ研修派遣する場合、必要な経費を助成するものであり、研修終了後等の条件はあるが、事業が使える農家に対しては、積極的に提案して参りたい。
塚原委員
県の支援体制について具体的にどう考えているか。
茂木農政部長
相談窓口を含めた支援体制については、現時点での増員は難しいが、当面は業務を融通しながら農政部内で工夫して支援体制を強化し全力で対応したい。状況によっては全庁的に応援を要請するなど段階的に対応したい。
水野委員
職員が不足すると思われるが、今後の体制はどうか。
茂木農政部長
まずは早急に対応マニュアルを作成し、市町村や関係団体と一体となって農家を支援していく。部としても工夫をしながらセクションを超えてしっかり対応ができるよう支援体制を整備したい。次の段階として、さらに人員が不足するようであれば全庁的な支援についても検討したい。
酒井委員
農家の中には廃業を考えている農家もいるようだが、県から積極的に営農モデルを提案してもらい、農家が安心できる支援をしてもらいたいがどうか。
澁谷技術支援課長
現場の普及指導員が農家に寄り添い、丁寧に相談に応じ、営農意欲を出していただくよう農家個々の実情に応じた支援をしっかりと行いたい。
(4)農業機械に対する補助について
酒井委員
農業機械については補助対象外という説明であったが、県独自で何らかの支援を行うべきと考えるがどうか。
茂木農政部長
これまでの国が補助対象とした例は、農業基盤そのものが崩壊した水害等の場合であり、今回は雪害であるため修理可能とみなされているが、実際には全損のケースもあるので、引き続き国へ要請していきたい。
(5)被災農業者支援に対する県民の理解促進について
狩野委員
今回の支援事業については農家負担1割と報道されており、農業への支援が手厚すぎるとの意見も聞くが、被害にあった作物や農業機械は補助対象外であり、また、農業には食料の安定確保という役割があり他産業とは違うことを県民へ理解してもらうことが肝要であると思うがどうか。
茂木農政部長
今回の支援は生産基盤を早急に回復するためであり、ホウレンソウなど、次の作付けができず収入を得られないということも県民に理解してもらいながら支援を進めていきたい。
狩野委員
農作物被害額の算出は、現在作付けしてあるもののみか。
金谷技術支援課長
基本的には、現在作付けしてあった作物被害額であり、例えば、ホウレンソウであれば、現在生育中のものを収穫すれば、すぐに次の作付けができるはずだが、ハウスが再建できなければ作付けできず、その分は被害額に含めていない。
(6)資材の供給について
桂川委員
小口農家における資材不足に対し、県としての対応はどうか。
宮崎農政課長
資材の供給確保については、JAや国からもメーカーへ申し入れており、県としては、状況を把握し、地域へ情報提供したい。
桂川委員
JA組合員以外へも公平に情報が行き渡るよう対応する必要があると思うがいかが。
宮崎農政課長
事業実施主体となる市町村へ情報提供し、JA系統以外の農家が不利益とならないよう依頼したい。
(7)林業被害への支援について
狩野委員
林業被害については、補助公共造林事業などで対応するのか。
石井環境森林部長
林道に関しては、予め当初予算に災害関連予算を計上しており、林地の被害については災害復旧事業よりも有利な既存事業で対応できると考えている。
狩野委員
きのこの栽培施設の再建・修繕は補助対象になるのか。
鈴木きのこ普及室長
補助対象になる。
(8)林道災害について
水野委員
林道が雪崩に遭ったと説明があったが、復旧はいつ頃か。
石井環境森林部長
詳細は把握していないが、通常は排土すれば通行は可能で、崩落などの危険箇所から早期復旧を図り、生活道路として使っている林道を優先に、災害復旧費で対応したい。