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議第8号議案(令和4年)
交通安全施設整備に向けた財源確保等に関する意見書
令和3年6月28日、千葉県八街市の市道において、下校途中の小学生が飲酒運転のトラックに巻き込まれ、5人が死傷するという痛ましい事故が発生した。亡くなられた児童の御冥福をお祈り申し上げるとともに、御家族、関係者の皆様へのお悔やみを申し上げる。
この痛ましい事故を受け、「通学路等における交通安全の確保及び飲酒運転の根絶に係る緊急対策」が決定され、継続的に安全対策が実施されているところ、安全で円滑な交通環境を維持するためには、通学路の安全対策をはじめとした交通安全施設整備の充実は重要な課題の一つである。
群馬県の交通事故情勢は、令和3年中、死者数は50人と統計史上2番目に少ない数値となったものの、死者数に占める高齢者の割合が高く、高齢運転者が第一当事者となる人身事故の割合も年々増加傾向にあるほか、全自転車事故に占める中高生の割合も高くなっている。また、人口10万人当たりの交通人身事故発生件数についても、長く全国上位が続いており、県内の交通情勢は依然として厳しい状況にある。
このような中、群馬県では、信号機や横断歩道の整備等交通安全施設整備を継続的に実施しているが、財政状況が厳しく、また、コロナ禍の影響により、今後の見通しが不透明な中での対応となっており、交通安全施設整備に資する財源確保は喫緊の課題である。群馬県議会としても、改善要望箇所の早急な対応を要望しているところであり、地域住民の安全安心な交通環境の確保、将来を担う子どもたちが毎日利用する通学路の安全対策をはじめとする交通安全施設整備は今後も継続的に行われるべきと考える。
とりわけ、信号機のLED化については急務であり、今後、すべての信号機をLED化しなければならない。
よって、次の事項について必要な措置を講じられるよう強く要望する。
記
- 信号機や横断歩道をはじめとする交通安全施設の整備を拡充すること。
- 通学路の安全確保に向けた支援を強化すること。
- 信号機や横断歩道設置に係る交通規制基準は地域の情勢を踏まえた運用とすること。
- 飲酒運転の厳罰化及び飲酒運転根絶に向けた気運の醸成を図ること。
- 計画的に信号機のLED化に向けた予算措置を講じること。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
令和4年12月 14日
群馬県議会議長 星名 建市
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
法務大臣
国土交通大臣
文部科学大臣
国家公安委員会委員長
警察庁長官 あて