概要
- 階段については、手すりを設置するほか、段を識別しやすくするなど、高齢者、障害者等が利用しやすいものとなるよう配慮することが必要です。
整備基準
1 階段(踊場を含む。以下同じ。)は、次に定める構造とする。
イ 手すりを両側に設ける。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
ロ 手すりの端部の付近には、階段の通ずる場所を示す点字をはり付ける。
ハ 回り段を設けない。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
ニ 踏面の表面は、滑りにくい仕上げとする。
ホ 踏面の端部とその周囲の部分との色の明度の差が大きいこと等により段を容易に識別できるものとする。
ヘ 段鼻の突き出しがないこと等によりつまずきにくい構造とする。
ト 階段の両側には、立ち上がり部を設ける。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。
要点
- 階段には、高齢者、障害者等の歩行の手助けとなるよう、手すりを両側に設置することを原則とします。
- 手すりの高さは1列の場合は80cm程度、2列設置する場合は85cm程度及び65cm程度を標準とします。
- 手すりの形状は丸状で直径4cm程度とし、手すりの端部は突出しない構造とすることが必要です。
- 視覚障害者への案内として、手すりの端部付近には、階段の通ずる場所を示す点字をはり付けることが必要です。
- 回り段は、踏み面幅が一定しないため、高齢者等が段を踏み外す危険性が高く、また、視覚障害者が方向感覚を失いやすいため、原則として設けないこととします。
- 雨天時等は、濡れて滑りやすく危険であることから、床の表面を滑りにくい仕上げとする必要があります。
- 弱視の方や高齢者への配慮として、踏み面の端部の色の明度差を大きくすることなどにより、段を識別しやすくするとともに、つまずきにくい構造とすることが必要です。
- 階段の側面が壁面でない場合は、車いすの車輪や白杖、松葉杖等が落下することのないように、立ち上がり部を設置することが必要です。
達成することが望ましい目標
* 手すりは、高さを変えて2列ずつ設置することが望まれます。
* 階段の幅が4mを超える場合には、中間にも手すりを設置することが望まれます。
* 手すり上の点字には、その内容を文字で併記することが望まれます。
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