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市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)について(薬剤師・登録販売者のみなさまへ)

更新日:2026年10月1日 印刷ページ表示

オーバードーズ(OD)とは

 風邪薬などを、治療を目的とせず、感情の変化など精神への作用を目的として、適正な用法・用量を超えて大量に服用する「オーバードーズ(OD)」が、若者を中心に広がっています。

 近年は、SNS等で体験談などが流布されており、オーバードーズに関する情報に接しやすくなったことで、軽い気持ちからオーバードーズに陥りやすい状況にあるとの指摘もあります。

 また、依存性のある成分を含む市販薬を繰り返し使用することにより、依存症になる可能性もあります。

 薬局等の薬剤師・登録販売者の皆さまには、オーバードーズに対する知識を深め、適切な対応を行うことにより、未然防止や、苦しんでいる方を支援につなげる「ゲートキーパー」としての役割が求められています。

オーバードーズの現状

 イギリスの調査では、青少年がオーバードーズをする理由として、「ひどい精神状態から解放されたかったから」「死にたかったから」というケースが多く、一般的に考えられがちな「快楽のための使用」というよりも、つらい気持ちを紛らわすために使用している実態があります。

 日本においても、4万人以上の高校生を対象とした2021年度の調査では、「治療ではなく乱用目的で市販薬を使用した経験がある」と答えた生徒の割合は約60人に1人という結果が得られました。さらに、依存症専門医療機関を受診する患者の主たる使用薬物として市販薬が増加していることも報告されており、従来の違法薬物対策だけでなく、市販薬乱用への対策が急務となっています。オーバードーズ経験者は、強い孤独感を抱いているケースが多いといわれています。

薬物依存症の治療を受けた10代患者の「主たる薬物」の推移のグラフ画像

全国の精神科医療施設における薬物依存症の治療を受けた10代患者の「主たる薬物」の推移

​出典:全国の精神科医療施設における薬物関連精神疾患の実態調査(2024年)(国立精神・神経医療研究センター)

 オーバードーズの背景には、単なる好奇心ではなく、深刻な心理的苦痛の緩和という側面があり、孤立や孤独を感じている状態がそのリスクを高めていると考えられています。

 ひどい精神状態からの解放や死にたい気持ちから、現実逃避の手段としてオーバードーズを選ぶことがあり、その行為が日々をやり過ごすための命綱になっているケースもあります。少しでも早く適切な支援につながること、そして根底にある問題の解決を図ることが重要です。その社会的背景を理解することが、支援につなげるための重要な土台となります。

市販薬の販売について

​ 薬機法第36条の9に規定されているとおり、第一類医薬品は薬剤師が、第二類医薬品及び第三類医薬品は薬剤師又は登録販売者が販売する必要があります。

 医薬品の乱用を防止するためには、購入者に対する丁寧な声掛けや説明を行うことが重要です。薬剤師又は登録販売者が販売の際に声掛けや説明の必要性を個別に判断し、適切に実施するようお願いします。

●「指定濫用防止医薬品」の販売時の確認等の徹底について

 薬機法施行規則第159条の18の2から第159条の18の6の規定により、「指定濫用防止医薬品」の販売時には、薬剤師又は登録販売者が次の事項を確認する必要があります。

  • 若年者が購入しようとする場合及び資格者が必要と判断する場合における氏名及び年齢の確認
  • 購入者の状況の確認及び濫用等に関する情報提供の実施
  • 他の薬局、店舗等における指定濫用防止医薬品の購入状況の確認

 改めて、これらの確認を徹底した上で販売を行うようお願いします。

●「指定濫用防止医薬品」の販売対応について

 「指定濫用防止医薬品」の販売に当たっては、「指定濫用防止医薬品」に関する知識はもとより、乱用の実態、乱用を目的とした購入者への適切な対応方法、乱用に陥った場合の相談窓口等に関する幅広い知識を踏まえて対応する必要があります。

 このため、販売に当たる薬剤師または登録販売者は、「指定濫用防止医薬品」の販売に必要な知識や対応方法を習得するための研修等を受講するとともに、地域の相談窓口や対応可能な医療機関等との連携体制を確保するようお願いします。

(参考)

 販売時の対応等の詳細については、下記URLの「関係通知(1年以内施行関係(指定濫用防止医薬品))」を参照してください。

令和7年の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)等の一部改正について|厚生労働省<外部リンク>

(厚生労働省ホームページ参照)

ゲートキーパーとしての取り組み​

 ゲートキーパーは、悩みを抱える人に気づき、声を掛け、話を聴き、支援につなげる存在です。

 医薬品販売の現場において、オーバードーズの未然防止を行うことは非常に重要な取組です。「気づく」「関わる」「つなぐ」「見守る」の4つのフェーズを繰り返しながら、購入者が支援につながるきっかけをつくる取組が求めらています。この役割は、医薬品販売や健康相談を通じて地域住民と日常的に接する立場にある薬剤師や登録販売者​だからこそ果たすことができる重要な役割です。

 また、重要なことは関係者が協力して取り組むことです。

 医薬品販売の現場における相談対応による負担への配慮だけでなく、医薬品へのアクセスが不便になったことに対する不平・不満への対応も踏まえ、相談体制を整え、チームで支え合うことが重要です。ゲートキーパーは一人で支援するものではありません。問題を一人で解決しようとするのではなく、支援への入口として機能することが期待されています。

 ゲートキーパーに関する研修については、各種資料のほか、マニュアルに関する研修の実施や出前なんでも講座による研修を受け付けておりますので、参考にしてください。

厚生労働省主催 
・​「学校薬剤師 および 医薬品販売等に携わる方向けオーバードーズへの理解&資材活用セミナー」<外部リンク>

厚生労働省 ゲートキーパー研修用動画

・ゲートキーパー研修用動画 薬剤師編<外部リンク>

薬剤師等向け対応マニュアル
・「ゲートキーパーとしての薬剤師等の対応マニュアル-OTC医薬品を販売する薬剤師・登録販売者、及び学校薬剤師向け-」[2.35MB]<外部リンク>

群馬県 出前なんでも講座

・出前なんでも講座(2)保健・医療・福祉 - 群馬県ホームページ(県民活動支援・広聴課)

薬物乱用防止教室の講師となる方へ

 薬物乱用防止教室の講師を務めていただいている皆さまへのお願いです。

 これまで薬物乱用防止教室では、違法薬物の乱用防止や医薬品の適正使用について講話いただいていることと思いますが、予防教育の一環として、オーバードーズについてもお話しいただきますようお願いいたします。

ただ、オーバードーズは「薬の問題」ではなく「生きづらさの問題」であることから、薬物乱用防止とは、一度一線を引いてください。

そして、

  1. 薬は私たちを守るためのもの
  2. 薬には決められた使い方がある
  3. オーバードーズの背景には悩みや苦しさがある
  4. 困ったときは一人で抱え込まなくてよい

といった視点をもって講習をお願いします。

 また、伝える際には、すでに困っている人や相談したいと思っている人が教室の中にいる可能性を念頭に置き、必要以上に恐怖や不安をあおることなく、相談できる人や場所があることを伝えてください。そして、一次予防だけでなく、二次予防、三次予防も意識した表現を用いるようお願いいたします。

薬は私を守るためのもの (PDF:1.33MB)

相談窓口一覧
機関名 連絡先
(電話番号/メールアドレス)
こころの健康センター 027-263-1156
kokoro(アットマーク)pref.gunma.lg.jp

こころの健康相談統一ダイヤル

0570-064-556
群馬県庁薬務課 027-226-2665
yakumuka(アットマーク)pref.gunma.lg.jp
渋川保健福祉事務所 0279-22-4166
伊勢崎保健福祉事務所 0270-25-5066
安中保健福祉事務所 027-381-0345
藤岡保健福祉事務所 0274-22-1420
富岡保健福祉事務所 0274-62-1541
吾妻保健福祉事務所 0279-75-3303
利根沼田保健福祉事務所 0278-23-2185
太田保健福祉事務所 0276-31-8243
桐生保健福祉事務所 0277-53-4131
館林保健福祉事務所 0276-72-3230
前橋市保健所 027-220-5782
高崎市保健所 027-381-6111
まもろうよこころ(厚生労働省 0120-061-338

よりそいホットライン

((一社)社会的包摂サポートセンター) 

0120-279-338

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